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シーシュポスたちのまなざしの作品紹介

シーシュポスたちのまなざしのあらすじ

主人公・黒田真優が在籍する大学では、ドキュメンタリー作品の制作を行う授業があった。真優は、高校時代に男性教諭・新田が男子生徒・野島へ不適切な性的行為をしてしまう不祥事を起こし、週刊誌の記事、当事者の実名を晒すSNSの投稿などから当事者である野島の人生が変わってしまった経験から、その当時を振り返ることをテーマにしたドキュメンタリーの企画案を提出すると採用され、真優がその作品の監督を務めることになる。真優は当事者の野島を放送部の先輩として慕い、好意を抱いていたのだが、野島はその騒動をきっかけに、今までのように学校に来ることがなくなり、普通の生活ができなくなってしまう。そんな事の顛末に対する理不尽さを感じていた真優は、些細なきっかけで噂やSNSの情報などに影響されてしまう集団心理の危うさを検証し、そういった情報社会に警笛を鳴らすような作品を目指すつもりだった…。撮影や取材を進めるにつれ、その騒動を掘り起こすことを地域として歓迎していないことを肌で感じ、徐々に自身の構想通りに取材が進まなくなり、当時真優が知らなかった事実や、忘れてしまっていた騒動に纏わる自身の行為、野島の知らない一面、そして不適切な性的行為を行なった新田と野島の関係を知っていくことになっていくことになる。苦き青春の想い出を遡りながら、知られざる様々な思惑によって隠された過去の事実に遭遇していく―。

シーシュポスたちのまなざしの監督

井上博貴

原題
公式サイト
https://sisyphos-manazashi.com/
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
94分
ジャンル
サスペンス青春
配給会社
スターキャットアルバトロス・フィルム

『シーシュポスたちのまなざし』に投稿された感想・評価

我らが“ハルキ”平野宏周と“ユナ”豊田ルナが観れてそれだけでもう感無量。
そして、この2人が良い。思ってた以上に真に迫る演技とテーマに切り込んでいる。

結構最近の世相というか、社会性を孕んだテーマの中で、大学生としての研究テーマ的に取り組むドキュメンタリー映画の撮影のための取材で、掴みたい事実と、“自分が欲しかった情報かどうか”、そして、“そうでなかった時のスタンス”。

報道にせよ、ドキュメンタリーにせよ、もちろん最初はある程度の仮説だったり、それまでの過程で得た情報によって、“こうだありそうだからそのテーマでこういう流れの結論に向けた裏付けを取りたい”という計画がある。

もちろん、その仮説や計画が自分やそれを観る人にとって、何らかの利益になり、意義があると思って実行する。

だけども、必ずしも、その仮説や計画通りの情報や、それに都合の良い裏付けだけが取れるわけではない。

そもそもで、全ての情報がオープンなわけではなく、取材する側は良かれと思ってやっていることでも、取材される側にはそこに踏み込まれること自体が不都合だったりもする。

さらに、それを何とかこじ開けて何とかリソースに辿り着けたとして、思ってたような情報が出てくるとも限らない。

ましてや、取材する側にとってもリスクが伴い始めたり、不都合にもなり兼ねないことがわかってきた場合、、、果たして、それを“意義がある”として進められるのか。

『シーシュポス』、ギリシャ神話、かな。
不条理な世界だとわかっていながら、そこに生き続ける人間の姿。

この作品の中には、幾つもの不条理が存在していて、その不条理に直面した人たちの生き方、選択の仕方が描かれている。

事実とは裏腹に“かくあるべき”だとレッテル貼られて生きてる人、“かくあるべき”だと思ってたら違う真実に直面する人、その様を見て“かくあるべき”だという人、どう“かくあるべき”かと自問自答する人。

色んな視点、価値観、倫理観があるけど、起きてることは1つ。
しっかりと真実として捕まえたい人もいれば、“かくあって欲しい”と願う人もいる。

どっちが正解とか、正しいと、でもなく。
でも、ドキュメンタリー映画を撮るのだという以上は守らねばならないルールがあったり、真実を曲解するわけにもいかず。

自分の求めているような物語がそこになかった時。何なら、不都合があることがわかってきた時、それを伝えたいと決めていた側として。

「なんか違うからやめる。真実を求めることをやめる」
この選択自体が不条理を産んでやしないか。

意外と情報に埋もれ、埋もれさせるようなこの時代ならではの、潜む“偏向”の温床だったり、“切り取り”の現場だったり。

自分たちが何を探したいのか、何を見せられているのか、結果的にこれと向き合わざるを得ない若者達の葛藤と衝撃。

平野くんが、最初は面白半分のぐいぐい突っ込んでいく姿勢から、慎重になっていく様子。
豊田ルナが、使命感たっぷりの攻めの姿勢から、いつの間にかちょっと守りに入りそうなってる姿勢。

過去の出来事に潜む不条理は不条理に終わらせてはいけないと勇んで進むうちに、現在の不条理に直面していくような。

思いのほか意義深い作品で、矛盾や不都合をご都合主義で終わらせないことを選ぶ顛末があった。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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『matchypotterと映画の秘宝』
https://matchypotter.com/
作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
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F:2985
M:35
大学でのドキュメンタリー作品製作の題材に、高校時代に起きたセクハラ事件を選んだ主人公。しかし取材を続けるうちに、想定外の真相が浮かび上がってくる…


…というプロットは興味深く、ストーリーラインは良く練られていたと思います。新鮮味はありませんが、関係者の立場(視点)によってレイヤー的に事件の別の側面が語られていく構成は、素直に面白かったです。

ただ…詰めが甘い部分が多く『もったいないなぁ…』というのが一番正直な感想。特に真相部分はもっと強めの描写や演出を加えないと、作品が締まらないと感じました。キャラクターの立て方も、もう少し工夫が欲しい。

また主演女優が…残念ながら実力不足(ファンの方、ごめんなさい)。己の正義感で突っ走るキャラクターなんですが、幅がないというか一本調子な演技で作品全体の質を落としていたと感じます(セリフの言い出しが早いんだよね。もう一拍置けば、リアリティが出たと思います)。

それでも前述した通り、作品のテイストは自分の好み。上映館が極端に少ないですが、チャンスのある方はぜひ映画館へ。
F
5.0
ストーリーを見て、これは絶対に面白いと確信した映画。インディペンデント映画を中心に映画を見るようになってから、そんなに長くないのだが、これは僕の感覚であり、伝わるか分からないがインディペンデント映画って小説を読んで頭に浮かぶ情景をそのまま映像化した感じがするんだよね。全てではないが多々ある。それがハマった理由の1つでもある。で、このストーリーなんて小説で読んだら絶対に面白いはずと思っていた。そして期待に応えてくれた

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