秘密の花園のシーンだけカラーになります。
たまりません。

テンポの良さがすごい。最初から屋敷に着くまで、そこから花園を見つけるまでがトントン進んで観やすい！

原作をいつか読んでみたい。初版は1911年だそうで100年以上前の作品だったんだ…！
この映画もとっても古く、白黒かと思いきや！花園に入った瞬間びっくりでした🌼

セリフとか演技はベタベタだけど、それが今みるとなんだか新鮮でいい。ただし癇癪を起こしてるシーンはうるさすぎる笑

バーネットの名作児童文学を原作に、名子役をキャスティングした理想的な映像化作品。子供たちの再生と、親子の絆の再生が庭の再生と同期する展開は原作の良さとしても、良く映像に落とし込まれている。
夜、叫び声が聞こえる中を迷路のような暗い豪邸を歩く少女、というゴシックサスペンス/ホラー的な趣きが魅力。イギリスはヨークシャーが舞台とあって周りをムーアに囲まれた館。ブロンテ姉妹のようですな。そういう文学的世界観なので意地クソ悪い性格の2人の子供の凄まじい言動も文学的口の悪さが面白く。名子役2人の叫び声対決とか！
放置子、毒親、容姿に対する批判といった現代的問題も、意地悪な大人も癇癪ボーイも蹴散らす意地クソ少女メアリーの逞しさが痛快。庭の再生とともに良い子になっちゃってちょっと残念なくらい。そんな「あなたの庭はどんな庭？」というのは秘密なので見てのお楽しみ。
原作ではコマドリだったのがカラスになっているものの、ディコン周辺の動物たちの愛らしさも見どころ。
ディコンを演じるブライアン・ローパーは19歳くらいなので、言われなきゃわからないけど子役というのか？
コリン役は名子役ディーン・ストックウェル。癇癪ボーイの不遜と孤独と悲しみ。当時13歳くらい。
主人公メアリー役は名子役マーガレット・オブライエンが巧みな演技。表情の変化とか、大げさな嫌味とか、意地クソ少女の頼もしさも感じさせる図太い演技。素晴らしい。当時12歳くらいで本作を最後にMGMとの契約が切れ、子役キャリアがほとんど終了してしまったのが残念。
その他、笑い続けるエルザ・ランチェスター、厳しいグラディス・クーパー、重厚なハーバート・マーシャルなど好キャスティング。良い。
監督は「名犬ラッシー」「禁断の惑星」のフレッド・M・ウィルコックス。

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