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マジカル・シークレット・ツアー

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マジカル・シークレット・ツアーの作品紹介

マジカル・シークレット・ツアーのあらすじ

罪という秘密が3人を仲間にした、魔法のような半年間。 あの旅が、私たちを変えた――生きることに夢中になった。 平穏な日常を送る二児の母が、突然知らされた夫の借金と、解雇。 返済のため行きついたのは、シンガポールでの闇バイト【金の密輸】だった。 そこで偶然出会った、非正規雇用の研究員と、未婚で妊婦のキャバ嬢。 密輸の成功に味をしめた3人は、自分たちで密輸を始めることに。初めて手に入れた、お金と自由、そして“自分らしく生きる喜び”。それは魔法のような時間だったが…。 岐路に立たされた3人の、それぞれの人生の行方はー。

マジカル・シークレット・ツアーの監督

天野千尋

原題
公式サイト
https://magicalsecrettour.asmik-ace.co.jp
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
116分
配給会社
アスミック・エース

『マジカル・シークレット・ツアー』に投稿された感想・評価

背骨
3.5
ジャパンプレミアにて鑑賞

撮影や脚本など気になるところもあったが、女として生まれてきただけで報われない人生をおくってきた彼女たちが、自らの手で自分の人生の再スタートを切る物語としてアツいものを感じた

公開された後、彼女たちの行動は非難されるかもしれない。でも自分はそこが好きだった。お行儀良いだけじゃない、近頃の日本映画らしくない主人公たちの選択。自分の人生を取り戻そうと足掻く彼女たちにはどうしてもそれが必要だった… そう思わせる何かがこの映画にはあった
ぶみ
3.5
罪という秘密が、人生を変える。

天野千尋監督、有村架純主演による実話をベースとしたクライム・サスペンス。
金の密輸に手を染めていく主人公等の姿を描く。
主人公となる二児の母の小川和歌子を有村、研究員の角田清恵を黒木華、キャバ嬢で妊婦の日野麻由を南沙良、和歌子の夫・高志を塩野瑛久、清恵の同僚・椎名を青木柚、高志の元上司でデザイン事務所社長・田ノ上を斎藤工が演じているほか、峯村リエ、中島ひろ子、佐野史郎、篠原ゆき子、早瀬憩、栗原颯人等が登場。
物語は、タクシーと思しき車の窓から顔を出し、有村演じる和歌子が夜景を眺める様子が映し出され、あの旅が私を変えたとするナレーションが入った後、2017年の秋となり、パチンコ屋で倒れる男性の姿でスタート、彼は和歌子の夫である高志で、くも膜下出血になったと同時に、会社のお金300万を横領して解雇されていることが発覚と、一気に和歌子が窮地に陥ることがわかるオープニングとなっている。
高志の入院保証金すら払えず、実家も頼れずという状態の和歌子は、簡単な仕事でお金を稼げるというローン会社からの話に乗り、言われるがままにシンガポールへ。
実は、それが金を密輸する闇バイトであり、シンガポールへ行った和歌子が、同じく生活に困窮する清恵と麻由に出会い、守備よく密輸できたことから、以降、自分たちで金の密輸に手を染める様を中心として展開、冒頭の和歌子を筆頭に、清恵、麻由がなぜ困った状況に陥ったかが、丁寧に描かれていたため、すんなり本作品の世界観に入り込めた次第。
何より、本作品は、2017年、中部国際空港(セントレア)で主婦たちが逮捕された実際の金密輸事件に着想を得て生まれたオリジナルストーリーとのことで、簡単に成功したことに味をしめて、密輸にのめり込んでいく様子は、素人ならでは。
ただ、最初に上手くいったからといって、三人の行動はあまりにも無防備すぎで、いくら素人でも、もう少し注意を払うだろうなと思うし、税関のチェックも甘々、肝心の金塊が、あまり重そうに見えない等々、キャラクターに重きを置いたせいか、事件周りのディテールに緩さがあったのは残念だったところ。
クルマ好きの視点からすると、和歌子の実家が営むモータース店に掲げる看板に、架空の自動車メーカーの車種がラインナップされていて、クア、ラヴァ、ハイハット、タックス、マリオス、ミリト(うろ覚えですが…)とあり、それぞれどんな車種なのか想像するのが楽しかった中、「タックス」=「税」なんてクルマには乗りたくないなと感じたこと、また、斎藤演じる社長の愛車が、オレンジ色が鮮やかな5代目日産・フェアレディZで、そのナンバーが「1123」=「良い日産」であったのは見逃せないポイント。
前述のように、リアリティに欠ける面があったのは否めないものの、シンガポールや、実際の事件同様、我が家からは最寄りの空港となるセントレアの見慣れたスカイデッキで、絵力抜群の三人がワチャワチャしている様子に癒され、「悪銭身に付かず」や「金の切れ目が縁の切れ目」のフレーズが頭に浮かんできたとともに、現在上映中で私が観た中でも緒方明監督『幕末ヒポクラテスたち』、𠮷田光希監督『廃用身』、デイヴ・ボイル監督『Never After Dark/ネバーアフターダーク』、黒沢清監督『黒牢城』と多くの作品に登場している吉岡睦雄が、本作品でもシンガポールの現地コーディネーターとして胡散臭さ抜群だったのに加え、やはり女性がスポーツカーを駆る姿はカッコいいなと再認識し、「マジカル」と聞くと、世代的には「頭脳パワー」を思い出した一作。

これは、観光ツアーですかっ。
この映画は、犯罪に手を染める3人の女性の物語。
​2児の母の和歌子は、横領で解雇された夫が直後に倒れてしまい、多額の借金を背負う。
困窮した彼女は高収入に惹かれ、シンガポールへ渡る闇バイトに応募。
現地で待っていたのは、金塊を隠して運ぶ「金の密輸」だった。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工

現地で和歌子は、不安定雇用の研究員の清恵、毒親とDV男に搾取される未婚妊婦の麻由と出会う。
過酷な現実から逃れるように、犯罪という秘密で結ばれた3人。
一度は密輸に成功し、大金を手にした彼女たちは味をしめ、自分達だけで密輸ビジネスを始めようと画策する。
しかし、犯罪の甘い蜜と杜撰な計画は、次第に彼女たちの関係性と人生を狂わせてしまい、、、というお話。

​今作の放つ独特な空気感を、最近の映画で言い表すならば、
『万事快調 オール・グリーンズ』と『黄金泥棒』と『ナイトフラワー』を足して3で割ったような内容、
と表現するのが、最も腑に落ちるだろう(笑)
(*´・ω・)(・ω・`*)ネー

どこかシニカルでオフビートなユーモア、そして社会の理不尽から、
「犯罪」によって一矢報いようとする登場人物達の、滑稽で切実なパワー溢れる展開は、
『万事快調 オール・グリーンズ』を想起するし、
「金塊」という、絶対的価値を持つ物質をめぐる、泥臭い強奪劇やサスペンスのハラハラ感など、
犯罪劇特有のデコボコなチームプレイの、面白さが詰め込まれていたのは、​『黄金泥棒』的な要素を感じたし、
女性達が抱える、特有の生々しい陰湿さや、虐げられた者たちのシスターフッド的連帯感と、
それが崩壊していく危うい展開には、『ナイトフラワー』と重なる部分があった。

​これら3作の「オフビート感」「犯罪サスペンス」「女性の闇」が、絶妙に、時にはアンバランスに、
「ちゃんぽん」された結果、他に類を見ない、歪な面白エンタメへと昇華されていた。
​( ´ー`)y-~~

​物語は、彼女達が消費税逃れの密輸に味を占めていく過程を、スリリングに描き出していく。
下着や所有物に金塊を仕込むという滑稽な手法から始まり、
それが大金に化けた瞬間、彼女達の脳内には、麻薬的ドーパミンの快感が走る。
(;´Д`)ハァハァ
この犯罪に手を染める疾走感と爽快感は凄まじく、
それまで社会から無視され、搾取されてきた彼女達が初めて、
「人生の主導権」を握ったかのような錯覚を覚えるシーンは、観客の心をも高揚させる。
( ゚∀゚)o彡°

​その背景にあるのは、現代の日本に漂う日本人の閉塞感と、
アジアにおける落ちぶれた日本人のリアルな描写だ。
かつては観光やビジネスで、アジアの盟主として大手を振っていた日本人が、
今や、海外へ渡航してリスクを冒す闇バイトに手を染めるまでに至ったという、悲惨な現実。

きらびやかで、近代的なビル群のシンガポールロケーションが素晴らしかったからこそ、
余計に彼女達の「持たざる者」としての惨めさと、日本の経済的衰退の影が、
コントラストとして鮮明に浮き彫りになっていた。
(´Д⊂ヽ

​今作が描く女性達の追い詰められ方は、極めて現代的でリアルだった。
主人公の和歌子は、突然、夫の借金を背負わされ、
清恵は男社会の研究室で教授からアイデアを横取りされ、
麻由は毒親から、自分の稼ぎの搾取に遭っている。
​女性ならではの理不尽や虐げられ方だ。
​(ノД`)シクシク

キャバ嬢の麻由が直面する妊娠とDV男の暴力は、彼女の身体的精神的な自由を徹底的に奪い去る。
幼い子供を抱えながら、夫の尻拭いのために、「子供を連れて」シンガポールへ飛ばざるを得ない和歌子の姿には、
頼るアテのない女性の困窮極まる子育ての呪縛が、
恐ろしいまでのリアリティで描かれていた。
社会的なセーフティネットからこぼれ落ちた時、
彼女達に残された道が「闇バイト」しかなかったという絶望が、
ただの犯罪映画に終わらせない重みを与えている。
(´;ω;`)ウッ…

​役者陣のキャスティングが、とにかく贅沢で、最高の仕事をしていた。
まず、清恵をいたぶる教授役の佐野史郎は、かつての「冬彦さん」を想起させるほどの、
彼固有の嫌な感じが存分に出ていて良かった。
あの、権力をカサに着て悪びれもしない、ねっとりとした嫌悪感を抱かせる演技は流石の一言だ。
(^_^;)

さらに、闇バイトの斡旋業者で、元締めの怪しい男として登場する吉岡睦雄。
なんだか今月は、吉岡睦雄ばかり観てる気がする!(笑)
(ノ∀`)アチャー
いっぱい映画に出すぎだろ!と、思わず突っ込みたくなるほどの既視感と、
裏社会の小悪党としての抜群の安定感があった。

​そして、日野麻由を演じた南沙良も、今年よく見る顔の1人だ。
( ゚Д゚)y─┛~~
彼女の演技には、近年の不条理な現実に傷つき、
どこか諦念を抱えながらも鋭い眼光を失わない、最近の南沙良の役どころの総集編感があった。
脆さと強さが同居する独特の佇まいが、
妊婦でありながら犯罪に身を投じる麻由の危うさに、完璧にハマっていた。

​しかし、彼女たちの「反逆」は長くは続かない。
元々プロの犯罪者ではない、主婦、研究員、キャバ嬢の即席寄せ集めチーム。
自分達で密輸を仕切ろうとし始めてからの杜撰な計画性は、
見ていてハラハラするのを通り越して、破滅の予感しかしない。
​現地のプロを出し抜けるはずもなく、歯車が狂い始めた瞬間、
それまでシスターフッド的だった3人の互助的関係性が、一気に崩れていく様子は、
今作で最も冷徹でゾクゾクするパートだ。
(゚A゚;)ゴクリ
結局のところ、彼女達を結びつけていたのは、義賊的精神でも高潔な理想でもなく、
「金」という利害関係によるもの。
トラブルによって利益が出なくなった途端に露呈する、
「金の切れ目が縁の切れ目」という現実は、あまりにも容赦なく、観客に冷や水を浴びせてくる。

​輝かしいシンガポールの夜景から、泥沼の現実へと真っ逆さまに落ちていくスピード感も含め、
現代日本の歪みを、これでもかと詰め込んだ、業の深いクライムドラマだった。

ただし!
(ΦωΦ)フフフ…

現実にあった密輸事件をもとに、着想を得て作った作品だけあって、
設定の面白さに反して、具体的内容はご都合主義な面が目立った。
女性達の心情はリアリティがあったが、行動はツッコミどころも多く、
フィクションだと思って見るのが大前提かなとも思った。
あと、私の「殿堂入り嫁」である黒木華が、かなり●●なのは、さすがに可哀想だった。
(^_^;)

良かった演者
有村架純
南沙良
黒木華
吉岡睦雄
佐野史郎
篠原ゆき子
斎藤工
早瀬憩
青木柚
塩野瑛久
峯村リエ

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