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スカーフェイス【4K版】
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スカーフェイス【4K版】の作品紹介

スカーフェイス【4K版】のあらすじ

1980年、避難民に紛れ多くの犯罪者がキューバから米国へと流れた。その一人で、反カストロ主義者として国から追放され、フロリダ州マイアミへ流れてきたトニー・モンタナ(アル・パチーノ)は、難民収容所での殺しを請け負うこととなり、マフィアの一員となる。最初の仕事でマイアミの大物ボス=フランク(ロバート・ロジア)の信頼を得たトニーは、麻薬王と取引の交渉役に抜擢されるなど、アメリカの裏社会での地位を築いていく。間もなく頭角を現し始めたトニーは、自らのおごりと底なしの欲により、フランクの女をも奪おうと接触を繰り返すようになる。その結果フランクの怒りを買い、彼は破滅へと追い込まれていくのだった…

スカーフェイス【4K版】の監督

ブライアン・デ・パルマ

原題
Scarface
公式サイト
https://synca.jp/film/980/
製作年
1983年
製作国・地域
アメリカ
上映時間
170分
ジャンル
アクションギャング・マフィア
配給会社
シンカ

『スカーフェイス【4K版】』に投稿された感想・評価

kuu
4.0
『スカーフェイス【4K版】』
原題または英題 Scarface
製作年 1983年上映時間 170分
映倫区分 R15+ 製作国 アメリカ
配給 シンカ 
2026年6月末をもって国内上映権が終了するにあたり、4K版にてリバイバル上映。劇場公開日 2026年6月5日

アル・パチーノが主演を務め、1980年代マイアミの裏社会でのしあがっていく男の栄光と破滅を、過激な暴力描写を交えて描いたバイオレンスアクション。ブライアン・デ・パルマが監督、オリバー・ストーンが脚本を手がけ、ハワード・ホークス監督による名作ギャング映画『暗黒街の顔役』を現代に設定を移してリメイクした。

今作品は資本主義の怪物がバブルの悪夢となって具現化したような、アメリカン・ドリームの狂気と終焉と云える。
着の身着のままでマイアミに流れ着き、文字通り死に物狂いで麻薬ビジネスの頂点へとのし上がるトニー・モンタナの姿は、人間の剥き出しの野心そのもの。
彼が掲げる、世界は君のものという甘美なスローガンは、すべてを手に入れた瞬間に深刻なパラノイアと孤独を引き寄せ、自滅へと向かう壮大な皮肉として胸に突き刺さる。
底なしの欲望に呑み込まれた人間の脆さと、その哀しき破滅のプロセスが放つ退廃的な美しさに、小生はどうしても抗えない魅力を感じてしまう。

この作品が今なおカルト的な人気を誇る最大の理由は、アル・パチーノが魅せる狂気的な怪演にあるんじゃないかな。
下品で、獰猛で、せや、どこか人間臭い哀愁を帯びたトニーちゅう男を、彼は圧倒的なエネルギーで肉体化している。
終盤の、
俺の可愛いお友達に挨拶しな!
という絶叫に至るまで、その一挙手一投足から目が離せないし、さらに、デ・パルマ監督による過剰な映像美学――80年代マイアミのギラギラしたネオン、豪邸の過飾なインテリア、ジョルジオ・モロダーのシンセサイザーの音色――が、この血生臭いドラマをスタイリッシュな芸術へと昇華させている。
また、オリバー・ストーンの脚本も、当時の政治的背景を巧みに織り込み、物語に重厚な骨格を与えています。

一方で、今作品が公開当時は、激しい賛否論争を巻き起こし、観る者を激しく選ぶ作品とされていた事は紛れもない事実で、チェーンソーを用いた惨殺シーンをはじめとする凄惨なバイオレンス描写はあまりにも容赦がなく、全編にわたって連呼される粗暴な言葉遣いは体力を容赦なく削ってくる。
何より、麻薬で富を築き、邪魔者を消していくトニーという悪党に対しては、倫理的な嫌悪感や、彼の歪んだ内面、とりわけ実妹への異常な執着に対する不快感を抱くことも十分にわかる。
犯罪者を神格化しているという批判は、この映画が持つ独特な危険性を物語っていた。

でもまぁ、過激なヴィジュアルや悪の主役、アンチヒーローが飽和した現代において、現代じゃ良くも悪くもこの手の毒に対する耐性を獲得してしまったのかもしれないし、かつて社会が激しく拒絶した倫理的な危うさに現代の観客はそこまでこだわっておらず、むしろエンタメの洗礼として平然と受け入れているき。
せや、当時の人々が本気で顔を背けたその過激な濃度だけは、今もフィルムの奥で濁った光を放ち続けてはいます。

暴力と醜い人の欲望がこれでもかと詰め込まれた170分。
それは決して万人にとっての喜ばしいモンではないかもしれないが、だからこそ放たれる、他では味わえない強烈なエネルギーがここにはありますし、このきらびやかな破滅劇の裏側には、当時の冷戦や難民問題といった社会の歪みと、生きていくための剥き出しの執念が隠されていると思う。
脚本のオリバー・ストーンが自らの薬物依存と対峙しながら反映させたのは、1980年のマリエル崩壊という生々しい歴史の傷跡。主要キャストで唯一のキューバ系難民であるスティーヴン・バウアーの存在や、ミシェル・ファイファーが体現した飢餓的な細さは、虚飾の街マイアミの不条理を鋭く抉り出してます。

今作品を少し小難しく深掘りすると、トニーという男の生き様は、哲人が書いた二つの思想の生々しい実例として読み解くことができる。
一つは、哲学者アルベール・カミュが『シーシュポスの神話』で語った「不条理の英雄」。
カミュは、神々から山頂へ岩を押し上げるが、頂上に達した途端に岩は転がり落ちるという永遠の無意味な刑罰を科された男シーシュポスを描いた。
男は自分の運命に救いがないことをすべて自覚しながらも、逃げずにその不条理な岩に向き合い続ける。
その姿こそが、運命に対する最大の反逆であり、英雄なのだとカミュは説いた。

もう一つは、フリードリヒ・ニーチェが提唱した『超人』という概念。
ニーチェは、これまでの道徳や平穏な幸福に甘んじる人間を『末人(まつじん)』と呼んで蔑み、既存のルールをすべて破壊して、己の意志だけで新しい価値を創り出す強者を理想とした。
さらに彼は、この苦痛に満ちた無意味な人生が永遠に繰り返されるという絶望的な世界観、永劫回帰を提示し、それすらも、これが人生か、ならばもう一度と笑って受け入れる強靭な精神、運命愛を求めた。

カミュの英雄が、無意味と知りながら岩を押し続ける男なら、ニーチェの超人はその絶望のサイクルさえも己の意志で楽しむ男であり、法律や倫理を嘲笑い、己の腕力だけでマイアミの頂点へと君臨したトニーの歩みは、まさにこの超人を目指した実存の暴走やった。
しかし、彼が必死に掴み取ったモンは、ゼニや権力、高級車といった既存の社会が用意した記号に過ぎず、その意味では彼もまた、凡庸な欲望の奴隷(末人)から抜け出せてはいなかった。
すべてを手に入れた結果、無限の孤独に陥ったトニーは、自ら築いた虚無の城の囚人となる。
あの壮絶なラストの銃撃戦は、神も救いもない世界で、俺はここにいると自らの存在を刻み込もうとした、最後の反逆です。
山頂から転がり落ちる岩を自覚しながらも引き金を引き続けたその姿は、破滅という名の無意味な労働に身を捧げた『不条理の英雄』であり、終わりなき銃撃をもう一度と肉体で受け止めた、あまりにも哀しき超人の末路なんやろな。

そして、当時この映画が浴びた犯罪者を神格化しているという批判は、のちのエンタメの未来を予言していたようで、たとえば、平凡な化学教師がトニー・モンタナのように闇堕ちしていくというコンセプトから生まれた名作ドラマ『ブレイキング・バッド』がその筆頭かな個人的には。
かつて社会を怯えさせた『スカーフェイス』という麻薬は、今や悪役を主役にしたピカレスクの王道として我々の神経に組み込まれ、もし自分があの闇に直面したらというスリリングな揺らぎを、現代の観客に与え続けています。




あらすじ・キャスト
1980年、キューバからの避難民に紛れて多くの犯罪者がアメリカへ流れ着いた。反カストロ主義者としてキューバから追放されフロリダ州マイアミにやって来たトニー・モンタナは、マイアミの麻薬王フランクの部下から、難民収容所での殺しを請け負う。その後もトニーはフランクのもとで麻薬取引や殺人に手を染め信頼を得る一方で、彼の愛人エルヴィラに心惹かれる。裏社会で頭角を現していくトニーだったが、自らのおごりと底なしの欲望により、やがて破滅へと突き進んでいく。

アル・パチーノが鬼気迫る演技で主人公トニーの狂気と欲望を体現し、トニーの弟分マニーをスティーブン・バウアー、麻薬王フランクをロバート・ロジア、フランクの愛人エルヴィラをミシェル・ファイファーが演じた。
主演のアル・パチーノが圧倒的な狂気でスクリーンの中から迫って来る!

映像の魔術師ブライアン・デ・パルマ監督がパチーノを主演に描いたバイオレンス・アクションの金字塔。この映画を観ればデ・パルマが決してヒッチコックの後継者を目指していた監督ではないことがよくわかる。

ハワード・ホークス監督によるギャング映画「暗黒街の顔役」を現代に設定を移してリメイクした作品で、脚本はまだ「プラトーン」や「ウォール街」の監督として名をあげる前のオリバー・ストーンが手がけている。

キューバから流れて来た犯罪者がアメリカの裏社会で成り上がっていく主人公をアル・パチーノが訛った英語と鬼気迫る圧倒的な演技で体現する。スクリーンの中から溢れ出るギラついた欲望と狂気に、言いようもない恐怖と感動を覚えるのだ!

タイトルの「スカーフェイス」とは、アル・カポネを起源とする“裏社会の人間”を表す言葉だが、文字通りトニーの“顔に刻まれた傷跡”に由来する彼のあだ名でもある。その傷跡は彼がキューバの裏通りで数々の修羅場を潜り抜けてきたであろうことを想像させる。

デ・パルマが描いたこの主人公は、冒頭の移民入国審査の描写から、正常な人間でないがゆえに運命づけられた絶望的な悲劇を予感させる。

残虐で欲深い孤独な男の“暗黒街立身出世物語”の行き着く先に待つラスト圧巻の銃撃戦は、惨劇の中にさえ美しさを感じさせるデ・パルマの真骨頂。ケレン味溢れる滅びの美学を劇場の大スクリーンの中で堪能した。

2026年6月末をもって国内上映権が終了するにあたり、現在4K版にてリバイバル上映中。デ・パルマ作品やパチーノのヒリついてバキバキにキマッた演技に興味のある方はこの機会に是非劇場へ😊



〈余談ですが〉
◆トニーが自分のボスから奪い取るヒロインを演じたミシェル・ファイファーをもう少し魅力的に描いて欲しかった。後半はほぼ薬でラリっていて彼女の魅力が半減しているのが個人的には残念だった😢

◆本作でトニーの先輩格に当たる狡猾なチンピラを演じているのが、当時はまだ無名だったF・マーリー・エイブラハム。一度見たら忘れられない個性的な顔立ちだ。

一見抜け目ない様で腹に一物ある小物役を絶妙な演技で演じていたこの端役が、翌年まさかあの「アマデウス」の主人公サリエリを演じてアカデミー主演男優賞を受賞するとは誰も思っていなかっただろう😅
Sho
4.5
一時期ギャング映画ばかり観ていたことがありました
そのため結構な数の作品を観ていると自負している中で、ギャングベスト10(かなり上位だと思ってくださると笑)には入る本作
4k上映なら観に行かねばと勇んで劇場へ

キューバからアメリカマイアミにやってきたトニー・モンタナ(アル・パチーノ)の成り上がりストーリー

久しぶりに観たのであらためて思ったことを
〇アル・パチーノ
ギラギラしすぎ
シャツのボタン開けすぎ
葉巻吸いすぎ
ヤクやりすぎ
「The World Is Yours」のオブジェは自己主張強すぎ
つまり最高笑

〇新たな発見
エルヴィラ(ミシェル・ファイファー)、めちゃくちゃ美人
(やっぱり)ヤクやりすぎ
マニー(スティーブン・バウアー)、クリスティアーノ・ロナウド風

とにもかくにもアル・パチーノ扮するトニーあっての作品
良いクルマ
良いオンナ
バブリーな豪邸
泡風呂
野球チームのロゴみたいな特注イス(TMってロゴ)笑
クズながらも女子供は殺らないのも◎

成り上がりチンピラを象徴するトニーに尊敬の眼差しです
ただ、愛の告白に
「俺の子供を産んでくれ」は引くゼ(((((°°;)

クライマックスは相変わらず見事
大人数での邸宅襲撃
あのサングラスをかけた殺し屋の存在感
ブラック・レインの松田優作みたいな雰囲気だと思ったら東洋人じゃなかった(–_–“)

そして待ちに待った伝説の名言
「Say hello to my little friend!」
炸裂した時はイスから3cm浮きました笑

映画史に残るであろうトニー・モンタナの勇姿をぜひご覧あれ(`-´)

個人的にはブライアン・デ・パルマ監督最高傑作!
と言いたいところですが、今作の後に同じアル・パチーノ主演でカリートの道撮っちゃうからなぁ、、、
迷います(  '-' )ノ





余談
パルプ・フィクションに続き、
「おっ死ね」
出ました笑笑

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