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目次
川の流れに草は青々が配信されているサービス一覧
川の流れに草は青々が配信されていないサービス一覧
川の流れに草は青々の評価・感想・レビュー
川の流れに草は青々と似ている作品
川の流れに草は青々が配信されているサービス一覧
『川の流れに草は青々』が配信されているサービスは見つかりませんでした。
代わりに似ている作品として8件の配信作品が見つかりました。
『川の流れに草は青々』に似ている配信作品
恋恋風塵(れんれんふうじん)
風が踊る
冬冬の夏休み
草ぶきの学校
冬冬の夏休み デジタルリマスター版
風が踊る デジタルリマスター版
信子
童年往事 時の流れ
川の流れに草は青々が配信されていないサービス一覧
『川の流れに草は青々』に投稿された感想・評価
netfilmsの感想・評価
2016/05/18 08:41
3.6
緑溢れる山々、靄がかった朝の水田地帯、台北から遠く離れたのどかな田園地帯では、今日も人々の生活が静かに始まろうとしている。トンネルを抜けてやって来る単線鉄道、瑞々しいブルーのディーゼル車がトンネルを抜けると、登校中の小学生たちが横並びに立ち、駅に向かって全力疾走で追いかけっこをする。ここは台北から通じるひたすら長い単線鉄道の終着地点。『冬冬の夏休み』のロケ地である銅羅(トンロー)と台北とのちょうど中間地点にある村・内湾(ネイワン)。登校する生徒の手から給食袋が川に落ち、幼い姉と弟は水面をしばし見つめる。校門前の線路を先ほどの青いディーゼル・カーが通過すると、勢いよく校舎になだれ込む村の子供たち。やがて朝礼の鐘が鳴り、学校のすぐ側に住む少年は、急いでランドセルを背負い、坂道をダッシュで駆け下りると、校庭に並ぶクラスメイトたちの後ろへ走りだすロング・ショットの光景。教室では答案用紙が返され、先生が悲しい表情で、家族とのインドネシア移住を知らせる。学期途中に降ってわいた悲しい報せ。子供たちが校庭で蹴球をしていると、背中にギターを抱えた青年が校庭に現れる。青年の前にゆっくりと転がるボール。「職員室はどこ?」という青年の問いに悪ガキたちは答えない。こうして臨時教師として学期末まで担任になることが決まったターニエン(鐘鎮濤)は田舎町に赴任して来る。
姉との入れ違いでの村への赴任。紹介された下宿先で主人公は運命のヒロインに出会う。今では休業中の映画館の二階、ここの管理人を音楽の先生チェン・ユースン(ジャン・リン)の両親がする縁で、2人はすぐに親密になる。2人の運命は最初の視線の交差ショットから全てが決まっていたかのようである。ステージに上がり、ミュージカル風に踊る人気歌手鐘鎮濤の嬉しそうにはしゃいだ歌声。肥満体の同居人との暮らし。微笑みかけるチャン・ユースンの笑顔。今作は前2作同様に、主人公とヒロインがロマンスに落ちるアイドル映画としての便宜上の体裁を保っている。更に免罪符として用いられるのは、子供達の屈託なき笑顔や無邪気な姿である。テストの点数を覗き見る姿、100点を取って自慢げにはしゃぐ少年、検便のうんちを冷蔵庫に保存する少年の可笑しな姿、テストに親の印鑑を勝手に押す子供、親に食事抜きを言い渡されるが、姉の機転により、勢いよく食事をする少年の姿、ホウ・シャオシェンの鋭い観察眼は、普遍的な子供心をしっかりとフレームに収める。川釣りの最中、大人が電気で気絶させ、魚を釣っているのを真似したところ、少年が誤って感電する場面など、若い時分の苦いエピソードを伏線として盛り込みながら、子供たちの好奇心と、ゆっくりとした心の成長にカメラを向ける。更に今作のレイヤーをより一層豊かにしているのは、途中に転校してくる身体の弱い美少女とガキ大将のうぶなロマンスである。成長の波に晒されるのは何も子供だけではない。『冬冬の夏休み』同様に、今作でも台北という大都会での生活に疲れた主人公が、田舎の自然溢れる森の中に分け入ることで、本当に大切なものを取り戻していく。ホウ・シャオシェンの映画は最新作『黒衣の刺客』に至るまで一貫して、美しい緑溢れる森の中に人間たちが吸い込まれていく。森、川、学校、子供、線路、電車、坂道、雨、映画館、自転車、ガジュマルの木などの数々の象徴的なイメージで映画を彩りながら、歴史という大きな流れの中に翻弄される田舎町の人々の姿を描く下地は早くも垣間見える。
中盤、校庭に現れた1台の車は文明社会からの警告のメタファーであり、その後、山道を散々連れまわされた主人公は、彼女の両親を悪く言うことで許しを請う。噂はたちまち村中に拡がり、ヒロインにさえ無視されるようになった主人公は父親に縋る。台湾や中国において結婚とは、両親の承認なくしては成立しないものだった。その傾向は日本以上に、台湾や中国の方では強かったのだ。前2作では盛んに親の求める政略結婚にヒロインを従わせようとしたが、今作では主人公のアイデアと機転が状況を打開する。監督は前2作のように三角関係や四角関係の恋の鞘当てにあまり深入りせず、目立たなかった成績優秀者の衆少年の父親の密漁を主眼に据える。魚に電気を走らせ、薬剤を撒き、自然環境を破壊した貧乏な父親の暴挙は、「愛川護魚」を掲げる主人公の理想とはかけ離れ、その姿はコミュニティの反感を買う。その様子に居た堪れずに、台北に住む離婚した母親の元へ衆少年と妹は家出する。やがて駅員に補導され、駅に駆けつけた先生と父親の姿を見た衆少年の失望は云うまでもない。彼は優しい母性を欲しているのである。ラストの環境保全の幸福なイメージに、コミュニティの一応の安定化は図られたように見えるが、台湾語を話す外省人である彼ら親子の未来は決して明るくない。一見、見事なアイドル映画を作る一方で、ホウ・シャオシェン独自の批評性やメッセージは至る所に感じられ、前2作までの田舎vs地方の構図以上の、隠しきれない普遍性と親和性を帯びている。台湾ニューシネマが世界を席巻した1980年代後半直前の、批評性とアンビバレントな幸福感に包まれた第1期の無邪気な傑作である。
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Jeffreyの感想・評価
2020/09/04 07:02
4.5
「川の流れに草は青々 」
冒頭、台北の東北に位置する内湾。新たに赴任してきた先生、村の日々、腕白トリオ、自然の中、従姉妹の転入生の少女、喧嘩、梟、台北の女、仲直り、母を訪ねて、川遊び。今、愛川護魚へ、そして教員と生徒の交流と愛を描く…本作は侯孝賢が一九八二年に監督した初期の傑作で、この度YouTubeにて台湾映画特集をする為、廃盤のDVDボックスを購入して初鑑賞したが素晴らしい。本作は代用教員として田舎の小学校に赴任してきた陽気で熱血な青年が、小学生たちに囲まれ、恋をしたり、環境保護に奮闘する日々を描いており、その一つ一つのフレーム作りが丹念にスケッチされて、人々の暮らしが感動的に描写されている。初期の作品では超絶に好きな一本である。まさに候孝賢が子供を存分に使い回す本格的な映画である。八〇年代に入り彼が連続して子供の映画を撮る数々の傑作を世に送り出すターニングポイントの一つであると感じる。
既に子供をたくさん扱っている「風は踊る」もそうであるが、この「川の流れに草は青々」は完璧なまでに子供映画である。そして本作の主演に連続して香港の歌手であり俳優、アイドルのケニー・ビーを三度主演に迎えて作っている。恋愛の要素は多少なりともあるが、主軸となるのは子供たちとの交流である。 緑あふれる山の村のオールロケーションを際立たせ、フレームいっぱいに広がりを感じさせる彼の特徴的な画面作りは印象的で、ドラマチックな物語もそうだし、人々の暮らしを丹念にスケッチする彼の優しい試み、笑いがあり、列車が緑の中を駆け抜ける描写はノスタルジックである。
さて、物語は姉の代用教員として田舎の小学校に赴任してきた熱血な青年は腕白トリオを始めとする小学生たちに囲まれ、環境保護に関心を持つ。彼はある日、違法とされている川に毒や電流を流して魚をとっている男を目にし、自然保護運動に乗り出す。ところがこの男は、青年教師の受け持ちクラスの男児の父親だった。同級生の非難を浴びて、この男児は家出をしてしまう。父親は青年教師に付き添われて台北まで息子迎えに行き、違法の漁獲を辞める決心をする。そうするとクラスは明るくまとまり、同僚の音楽教師も好意的な視線を送ってくれる。彼の奮闘と子供たちの交流を織り交ぜて描く…。本作は冒頭に、田舎町の風景をロングショットで捉え、音楽が鳴り始める。ゆっくりとカメラは左にスライドし、路線を捉える。そしてカットが変わり、子供たちがトンネルから走る電車に向かって走る。電車の中からは子供たちが手を振っている。カットが変わり、子供達(小学生)が、その村の段差を下りたり、橋を渡ったり戯れている様子をとらえる。通過する電車を行かせて、線路を渡り集団登校する。
学校のチャイムが鳴り、急いで朝食を食べてグラウンドに集まり整列する。それをカメラは引きに撮る。続いてクラスの様子。子供たちがペーパーを回している。テストだろうか、興味津々にテストの結果の点数を見る。一人は算数が百点だったと大喜び、そんな中、一人机に向かって口を開けながら寝ている少年をクローズアップ。片方では、三八点だと皆に点数をバラされてしまい慌てふためく少年の姿もある。そこにおはよう御座いますと女性教師がやってくる。彼女は今回のテストは皆さんにとって良いものでしたと言う。そして先生は夫がインドネシアで働くことになったため家族で引っ越すことになり、学期末まで代わりに私の弟が教員になることを伝え自分が辞めることを言う。
カメラは教室に座る子供たちを左から右へとゆっくりとスライドしていく。カットは変わり、田舎の駅ホームに降りた一人の男性。切符を窓側のところに置きっぱなしにしてしまい、もう一度窓側のほうに行きその切符を取る。そして駅員に渡し、学校へとやってくる。彼はサッカーをしている少年に職員室はどこだと聞くが、返事をしてくれない。そこに姉である先生がターニエンと叫ぶ。彼は姉さんといい、二人は職員室に向かい彼の自己紹介が始まる。(苗字がリーと言うので劇中ではその名前が使われる率が高い)。
続いて、学校の下校時間へ。子供たちが走って自宅へ帰る。姉の先生が今通った三人はー番手のかかる三人トリオと彼に教える。そうすると彼はやっぱりそうかと頷く。彼は持ってきたギターを手に持ち彼が寝泊まりする劇場の上の部屋へと案内される。ターニエンは劇場の舞台で一人で踊って歌う。カットは変わり、とある子供の描写へと変わる。学校のテストにハンコを押してくれと父親に頼む。少年はハンコを持ってきて父親はテストにハンコを押す。一方違う生徒は自分でテストにハンコを押そうとしているところをお姉ちゃんに見つかり、父親に怒られる。あまりにも落第点ばかりで叱られているのだ。
続いて、職員室で新しく赴任してきたリー(ターニエン)が、改めて男性教員からみんなに自己紹介される。そして彼が受け持つクラスへと場面は変わる。一人ずつ自己紹介してもらいますと彼は生徒たちに言う。そしてまずあのトリオが一人ずつ自己紹介する。カットは変わり、列車の描写、体育の描写へと変わる。みんなオレンジ色の体操服を着て精一杯運動している。一方、音楽の教室では、女性が黒板に歌詞を書いて歌を歌う。続いて、排便の検査をするので皆さんに渡したボトルに明日便を入れて名前を書いて提出してくださいと先生は言う。そして次の瞬間、子供たちが狼狽しながらうんちをする為、トイレに駆け込むシーンのオンパレードへと変わる(なんとも面白い場面である)。
その中で、とある父親が排便の入ったボトルを手に持ち、匂いを嗅いだところ、あまりの臭さに投げて捨ててしまう。他の生徒は新鮮にしたいから冷蔵庫にうんちを入れたと母親に言ってそれに驚き手に持った小さな棒で子供を叩いて叱ろうとする場面へと変わる。そして翌日、排便を持ってきた生徒たちがクラスの机に置く場面と切り替わる。その中の一人の少年(トリオの一人)がボトルをなくしてしまったのか、オレンジジュースのパックに入れてきて先生を驚かせる。続いて、トリオが川で遊んでいる描写に変わる。そこに網を両手に持った一人の大人が何やら魚をとっている。子供たちはゴーグルをつけて川を除く。
続いて、その大人が電気を使って魚をとっていると思い、どっかから電気を流す機会を持って来て川で実験をしたら、一人の子供が感電してしまい気を失う。それに狼狽した子供たちが助けを求める。だがすぐに彼は目を覚まし復活する。そして友達を死なすとこだったと、父親に叱られる(最初ハンコをテストに自分で押そうとしていた子供)。カットは変わり列車から台北から引っ越してきた転校生の少女と叔母が降りてくる場面へ。少女は体が弱く、台北は空気が悪いからみずみずしい中へと引っ越しして、丈夫な体にさせたいとの事でやってきたそうだ。
彼女は黒板に自分の名前を書き、自己紹介をする。彼女はホン・ペイと言う。彼女は昔に座り、トリオの一人が前に座っている生徒の背中に生きたカニを入れて嫌がらせしたことにより、黒板の前で立たされる。その姿を見る転校生の少女。続いて、田園地帯で大きな葉っぱに穴を開けて仮面を作ってその転校少女とトリオの一人が遊んでいる場面に変わる。そこに自転車に乗ったターニエンと音楽の先生が手を振る。少年は草むらで怪我をしているフクロウを見つけてくる。そして少女と一緒に薬を塗ってあげる。
カットは変わり、川遊びをしている教員(音楽の先生とターニエン、ルー先生)たちが流れてくる死んだ魚を見て、近場で魚を薬で殺している男性に注意しに行くが、注意を聞かなかったため口論になり喧嘩する。みっともないことに二対ーで負けてしまう。カットは変わり、殴られた顔は腫れて、それを音楽の女性教師が薬を塗ってあげる場面は変わる。そしてクラスに戻ったターニエンのボコボコにされた顔面を見て薄笑いする子供たちに昨日、川で喧嘩をしたことを伝える。喧嘩は野蛮だから君たちは絶対にやってはいけないと注意をする。そして毒を川に流したりすることはいけないことだ、魚が死んでしまうからだと言う。
もし誰かそういったことをしている人を見かけたら先生か警察に言って欲しいと言う、カニを背中に入れられた生徒が誰がやってるか知っていると先生に伝える。そうするとトリオの友達の父親が名前に上がったことにより、それをかばおうとするトリオ。そして先生は聞いてもいないのに決めつける事は良くないよと言って謝りなさいと言う。その生徒はすぐに謝る。先生が教室から出て行くと、子供たちは取っ組み合いの喧嘩をし始める。そして職員室に三人は呼ばれ喧嘩したことに対して改善を求める。三人は手を繋がらせられる。
カットは変わり、怪我したフクロウに餌をあげてる少女と少年の描写へ。昨日父親が毒を撒いていると言われてしまった少年が手紙を母親向けに書いて、それを川に灯籠流しのように流す夕日の美しいショットへと変わる(この時、悲しいメロディーが流れる)。そして夜の風景がカット割りされる。彼の名前はショウ。父親は職を転々としているようだ。夜の食事時、父親は喧嘩をするなと息子に叩きながら叱る。カットは変わり、ー台の車が田舎町を走る。気功を教える授業の際に先程の車から一人の女性が降りてきて、クラスや教員全員に見られる。彼女はどうやらターニエンの恋人の様で、会いに来たようだ。
彼女は彼が寝泊まりしている映画館の部屋に連れて行って欲しいと言われ、しぶしぶ彼は案内する。そして車に無理矢理乗せられてしまい、台北へ向かうが、彼は台北に戻ってもすぐに田舎に戻ると言う。彼女は怒ってその場を車で去る。どうやら恋人同士だったようだが、彼女の両親が合わないらしく何も言わずにこの田舎にやってきたそうだ。一人森の中の道で残された彼は、雷雨の予感からか大きな葉っぱを手に取り雨具として使い地元へ戻る。自宅へ。ルー先生があの女は誰だ?村中の評判だぞと聞く。
続いて、翌朝の学校のクラスの中で、音楽の先生がターニエンを無視している。それを感じとった生徒たちが笑いながら茶化す。続いて、フクロウを手にした少年の画に変わり、ひよこを食べたことによって、その父親がフクロウを絞め殺したことを母親に伝えられ、彼が激怒して父親のところにやってくる。そして罪滅ぼしからか、父親は代わりに鳩を友達から譲ってもらい、それを息子に与える。だが息子はこれは食用鳩で伝書鳩じゃないと突っ込む。だが鳩には変わりないので世話しろと言われる。
続いて、台北からやってきた元ガールフレンドの行為によって、不仲になってしまった音楽の先生と仲直りするべく、ターニエンが父親と一緒に彼女の家やってくる。そして誤解を解いて二人はまた仲良くなる。そしてお付き合い開始。カットは変わり、川で子供たちと遊んでいる最中に、ショウの父親が電気を流して魚を殺している場面に遭遇してしまい、それを見た息子のショウは自分の着替えを手に持って走って家へ帰る。それを見かねた先生は父親に対して、子供たちがいる前では電気を流して魚を殺さないでください。子供たちが真似しますのでと言う。そうすると無口のまま父親はその場を去っていく。場面は息子が家に帰ってきて父親の道具などを蹴飛ばしたりする場面に変わり、父親が帰ってくる。道具を片付ける父。カットが変わり、ターニエンが職員室で教師が愛川護魚の運動を始め、村人で空を守りましょうと言う。そして先生たちはそれに対して協力をする。
続いて、ショウが学校サボっていることに気づき、先生が父親の所にやってくる。父親は置き手紙を置いて私の場所から去ってしまったと言う。彼は手紙には妹と一緒に母親に会いに行きます。もう魚をとらないでくださいと書かれていた。カットは変わり、高雄駅にいる兄妹の姿が映る。漁師の男性にここには母親がいないよと言われ、三重にいるからと住所を書いた紙を渡される。そして列車に乗る。続いて、クラスでは先生が提案した川を守るための方法が書かれていると思われるペーパーを皆の机に回す。そして自然を守っていく事は大切なことだと教える。それをカメラはゆっくりと生徒たちを捉える。そこへ音楽の先生がやってきて、ショウから電話が来たと伝え、彼は電話に出る。そして彼が駅員の事務所で待っているところにターニエンが父親と一緒にやってくる。
駅室から心配そうに眺める息子、階段から降りてきた父親と先生を見て影に隠れる。そして家族は自宅へと帰る。長年母親から送られてきた手紙を父親は黙っていたが、物事がはっきり分かる年頃になったので、このタイミングで息子に手紙の束を渡す。そして母親とのいきさつを語り、息子はパパと呼び抱き合う。カットは川に大きな看板を設置する先生と子供たちの時間へと変わる。最初は喧嘩していた生徒たちとも仲直りしたショウ、村の川が政府の正式な認定で保護区になってハッピーになる関係者が捉えられる。
そして学校の生徒と教員たちで川の魚についての学芸会が始まるのだった…と簡単に説明するとこんな感じで、この度DVDにて初鑑賞したが超絶大傑作。ALL TIME BEST級の傑作だ。とんでもない素晴らしい台湾映画だ。これは一刻も早くみんなに見て欲しい傑作中の傑作だ。もう一度言う大傑作である。こうも台湾を流れる清流の緑や草地が心と目に染みるとは…凄いものである。緑豊かな田園を舞台にしたどうって事ない小さな物語なのに、慟哭してしまう。
前二作「ステキな彼女」と「風が踊る」が田舎町と都会を描いた作品ならば、本作は田舎町を中心にした作品だろう。後の「冬冬の夏休み」の舞台になる銅羅(トンロー)と台北の間にある内湾(ネイワン)と言う村がロケ地になっていて、そこの風情ある土地柄は絶品そのものだ。ただ一両の青いディーゼル車が走る画なのに、観てるこっちは大粒の涙を流してるじゃないか…それは冒頭から終盤にかけて現れる列車、そらを追いかける子供たちの動画から静止画に変わる時の余韻は細胞一つ一つに染み渡る程である。これは大袈裟に言ってるのでは無い。事実、僕がそうなったのである。
侯孝賢は本当に駅や列車、子供たちが好きなんだなと思うのである。列車は大都会と繋がる画期的なツールであり、人の手が加えられた自然の柔らかさが、都会の波をこの田舎に来ない様に抑えているかの様、そんな平穏な風景と少し文明的な生活が程よくマッチした懐かしさある映画である。そして列車と子供を繋ぐ旅、外省人の父が川で密漁しなくては生活が持たず、若い女房は子供を置いて台北に去る…そんな貧困に喘ぐ中でのショウと言う少年の頭の良さ、監督はこの子供の描き方が非常に上手い。
こののびのびとした子供たちの悪さから善さが可愛らしいのである。本作に悪人が出てくる事はあの川で戦った男以外にいないんじゃないか…。兄妹が母に会い行く駅の中で妹が身長足らずに、水を飲みたいのに飲めない場面に知らないおじさんが、そっと腰を持ち上げ、飲ませてあげる些細なシーンだけで幸福を与えられる。ラスト、ターニエンが台北へ戻る時の苦しさったら、観てるこちらは辛いが、同時に田園村と首都を繋ぐディーゼル車が人と人を、町と街を繋ぐ重要な物だと分かるのである。
本作にも台湾語を使用していた。余談だが、この作品の転入生は撮影を担当したクンホウの愛娘らしい。それと違法な漁業や環境保護運動は侯孝賢が新聞から切り抜いて映画のエピソードにしたとか。学校のチャイムの音まで日本と同じで、すごく親近感が湧く。仰げば尊しもそうだがすごく日本と近い。あとフクロウが死ぬ場面はケン・ローチ監督の「ケス」を彷仏とさせる。まさにこの作品は大河の流れのごとく淡々としたタッチで日常生活のあらゆる面を映し出しており、対象とカメラの距離が強調され、ドラマチックなシーンをロングで撮る彼の特徴を見事に捉えた一本である。いゃ〜たまげる傑作であった。
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mareの感想・評価
2023/01/03 23:32
4.0
ホウ・シャオシェンの覚醒はここから始まったように思える。牧歌的な風景に子どもたちが戯れるシーンだけで田舎町に対しての郷愁がこれでもかと掻き立てられるし、大人に向かうにつれて触れ合うことが少なくなっていく自然への愛が捧げられている。コメディは初期作らしく若干の要素として残っているものの、商業的な匂いは一切拭い去られた新鮮な空気感がたまらなく気持ちいい。もうここまで来るとただただ子どもを映しているだけで良い。冬冬に通じる台湾ニューシネマの萌芽の前触れを目の当たりにする。先生の入り乱れた恋愛模様、子どもの突発的な一言からの喧嘩、そしてその再生と成長。それらの生活を支える川、魚、守られていくことになる生活に根差した共生関係。こういう仄々とした予感を持続させるドラマの一つ一つが理想的な形で結実する。
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『川の流れに草は青々』に似ている作品
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恋恋風塵(れんれんふうじん)
上映日:
1989年11月11日
/
製作国:
台湾
/
上映時間:
110分
ジャンル:
ドラマ
3.9
あらすじ
鉱山の村で幼いころから兄妹のように育った少年ワンと少女ホン。台北に出た二人は、夏の里帰りを楽しみにしながら、愛すると感じるよりも深く心で結ばれている。やがてワンのところに兵役の知らせが届く…
>>続きを読む
監督
ホウ・シャオシェン
脚本
ウー・ニェンツェン
出演者
ワン・ジンウェン
シン・シューフェン
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風が踊る
上映日:
1998年02月14日
/
製作国:
台湾
/
上映時間:
92分
ジャンル:
ドラマ
3.6
監督
ホウ・シャオシェン
出演者
フォン・フェイフェイ
ケニー・ビー
アンソニー・チェン
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WOWOWオンデマンド
-
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冬冬の夏休み
製作国:
台湾
/
上映時間:
98分
ジャンル:
ドラマ
3.9
あらすじ
小学校を卒業したトントンは、母が病気で入院したため、妹のティンティンとともに夏休みを田舎の祖父の家で過ごすことになる。祖父はとても厳格だったが、トントンは田舎の子供たちとすぐに仲良くなり、…
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監督
ホウ・シャオシェン
脚本
チュー・ティエンウェン
出演者
ワン・チークアン
リー・シュジェン
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WOWOWオンデマンド
-
見放題
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TSUTAYA DISCAS
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草ぶきの学校
製作国:
中国
/
上映時間:
107分
ジャンル:
ドラマ
3.3
監督
シュー・グェン
脚本
ツァオ・ウェンシュアン
出演者
ツァオ・タン
ウー・チンチン
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TSUTAYA DISCAS
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冬冬の夏休み デジタルリマスター版
上映日:
2025年08月01日
/
製作国:
台湾
/
上映時間:
98分
ジャンル:
ドラマ
/
配給:
Stranger
4.0
あらすじ
台北で暮らす小学校を卒業した少年、冬冬と幼い妹の婷婷。 母の入院をきっかけに、ふたりは夏休みの間、厳格な祖父の住む田舎の家へと預けられ、祖父母とともに暮らすことになる。 冬冬は、近所の同世…
>>続きを読む
監督
ホウ・シャオシェン
脚本
チュー・ティエンウェン
出演者
ワン・チークアン
リー・シュジェン
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U-NEXT
初回31日間無料
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風が踊る デジタルリマスター版
上映日:
2021年04月17日
/
製作国:
台湾
/
上映時間:
92分
ジャンル:
ドラマ
3.7
監督
ホウ・シャオシェン
出演者
フォン・フェイフェイ
ケニー・ビー
アンソニー・チェン
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Prime Video
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DMM TV
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Lemino
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ABEMA
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Hulu
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J:COM STREAM
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信子
製作国:
日本
/
上映時間:
91分
ジャンル:
ドラマ
3.9
監督
清水宏
出演者
高峰三枝子
三浦充子
岡村文子
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TSUTAYA DISCAS
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童年往事 時の流れ
製作国:
台湾
/
上映時間:
138分
ジャンル:
ドラマ
4.0
あらすじ
少年の成長の年代記を、彼と家族の日常をめぐるささやかな出来事で綴る。主人公の阿孝は、47年広東省に生まれ、一歳のときに一家で台湾に移住した。ガキ大将的存在の阿孝だったが病弱な父は、阿孝に小…
>>続きを読む
監督
ホウ・シャオシェン
脚本
チュー・ティエンウェン
出演者
ユー・アンシュン
シン・シューフェン
>>詳しい情報を見る
WOWOWオンデマンド
-
見放題
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