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カンザス・シティ
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『カンザス・シティ』に投稿された感想・評価

4.5
『アメリカン・ヒストリーX』のレビュー以来何度かご登場いただいているいきつけのプライベートサロンの癖の強いVJ美容師さん。今回かけてくれたのはロバート・アルトマン監督作品のこちら。

舞台は1930年代アメリカ🇺🇸ミズーリ州のカンザス・シティ。選挙を前日に控え不正選挙戦も辞さない物騒な雰囲気の中、夫をギャングに監禁された若い女性ブロンディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)は愛する彼を取り戻すために大統領側近弁護士の妻キャロリンを誘拐し交渉材料にする。階級も境遇も真逆の二人は共に過ごす内に奇妙な友情のような感情さえ芽生えはじめるのだが、、、という女性バディものといった趣もある話。

癖の強い南部アクセントで捲し立てるように喋る若き日のジェニファー・ジェイソン・リーが最高に可愛いくて格好良い!表情や仕草一つで画面を引き立てまくる。誘拐という行動こそ突拍子もないが、彼女の語る「本物の愛」、相手が自分の一部になるような気分よ、私の中にいるみたい、一つだから相手を傷つけることもない、まるで息をするみたいに、という件は素敵すぎた😭😭😭また黒人ギャングのボスにハリー・"バナナ・ボート"・ベラフォンテ、ドスの効いたさすがの存在感。

しかしこの映画の真の魅力は物語と同じくらいの厚みと熱情をもって描かれる30年代のジャズシーン。レスター・ヤングやカウント・ベイシーもいたビッグバンド時代のカンザス・シティ・ジャズを酒場ごと再現。ただ「再現」といっても当時の音源を使ったり完全コピーを目指すというのではなく、この映画が作られた90年代の一流ジャズミュージシャンに自由なアレンジを加えさせているというのが真にジャズ的で素晴らしい!

ラストは非常に衝撃的な展開で賛否がかなり分かれると思うけど、個人的にはこれぞアルトマンらしい冷ややかにして究極の愛と嫉妬が描かれていると好意的に解釈しました。

まあそれにしても今回もVJ美容師さん、えらく渋い映画のチョイスでございました。。
継
3.9
黒人ギャングに拉致されたチンピラ白人ジョニー。
妻のブロンディは, 大統領側近の妻を誘拐し「返して欲しければジョニーを解放しろ💢😠💢!」と無茶苦茶な要求をする。
側近のヘンリーは己の出世と妻キャロリンの身に危険が及ばぬよう, 事を穏便に済ますべく警察へは知らせず, 地元の知事を通じて “ある男” へ助けを求める。。。

舞台は, 1934年のアメリカ・カンザスシティ.
この街で育ったアルトマンによる, カンザスシティ版の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(タランティーノ)』だったり, アルトマン流『バード(イーストウッド)』とも思えなくもない。

大恐慌と禁酒法の影響で全米が鬱屈としてたこの時代。
カンザスシティは, 後にトルーマンを大統領にするほどの剛腕💪“ペンダーガスト” という民主党の大フィクサーが君臨してて, アメリカで唯一大っぴらに酒場が開いてる歓楽街でした。

大統領の側近ほどの男が頼みの綱とする, これがシカゴならカポネやジアンカーナに相応する存在のペンダーガストは,今作では周囲が間接的にその名を語るばかりで, 姿を見せるのはたった1シーンしかないんですね。
でもそれが逆に, この時まだ9歳のアルトマンには雲の上の存在だった事を物語るようでもありました。

ブロンディの無茶苦茶な要求は正直無理があるんだけれど(^o^;), この街の底辺から仰ぎ見るようにヒエラルキーの頂点を見せる・分からすには手っとり早いアイデア。
上手く回ってる黒人社会に, 波風を立てる底辺の白人。
黒人への差別は厳然としてあるんだけれど, ブルー, レッド, ローズ, パール, ブロンディ…等の色とりどりな呼称が, 単純に白と黒じゃあ階層分け出来ないんだょと言わんばかり。

タランティーノは, 上述↑『ワンス…』を過去の事件に中指を立てるお伽噺に仕立てたけれど,
あからさまに不正投票を強いる民主党員(ブシェミ。呼称はピンクじゃなかったw)や, 州外から賭博にやって来る羽振りの良い黒人, 妊娠して施設へ入所しに来た黒人の少女…
アルトマンは実際居たんだろうと思えるこれらキャラクターを操って脇を固め, 雰囲気出すのにジャズを鳴らして🎶往時の街の輪郭を形作り,
その上で, 夫を取り返す為に終始ピリついてる😠ブロンディとアヘンの乱用で意識が混濁した😱キャロリンというぶっ飛んだ2人を軸にストーリーを展開,
“実話じゃないけどオレが育ったのはこんな街だったぜ” と言わんとするようでした。

ジョニーとブロンディはどことなくボニーとクライドを連想させるから, その時代を否定する意図?と勘ぐるか, 或いは(とうに失せてしまった)純粋な愛に嫉妬を覚えたからか?と考えるか, それとも別にどうでもいいやと思うか(笑), ラストの凶行の動機は人によって受け取め方が異なるように思いますww。


🎼
歓楽街で酒場とくればジャズ♪なわけで, アルトマンはこの地で盛り上がるジャズシーンをリアルタイムで見て育ったらしい。
この辺はチャーリー・パーカーを聴いて衝撃を受け, のちに『バード』を撮るイーストウッドも同じ。違うのは, この頃のスターがパーカーも憧れたレスター・ヤングというところ。
ビリー・ホリデイと恋仲だったこの人は, リクエストを断るのに “歌詞を忘れたから吹けない”なんて, 何ともキザな台詞を吐いた事で有名なサックスプレイヤー。
実際, 歌うようにスウィングするスタイルが持ち味で劇中の “テナーバトル” みたくバリバリ吹くのは違う気がする(笑)んだけど, まぁあんまりメロディアスだとバトルって感じにならないし, 現役のプレイヤー(ジョシュア・レッドマン,現在の米ジャズ界で最もポピュラーなサックス吹き )に物真似させるのはジャズ好きなアルトマンとしては気が引けたのかも?しれないです, 分かんないけど。
劇中でヤングの演奏に魅了されるパーカーですが, 後に彼が生み出すビバップがそれを前時代のモノと追いやる事になるのは, 何とも皮肉な話でありました。
3.9
久しぶりのロバート・アルトマン、鑑賞12本目。

アルトマンが生まれ故郷カンザスシティを舞台に、楽しんで作った感じが伝わってきた。
ストーリー云々と言うより、ヒントを散りばめたから楽しんでくれ!と言ってるような感じすら。

そこにはカンザスシティジャズが流れまくっている🎵
1920〜30年代に発展したスタイルのジャズで、ジャズクラブのシーンが良く出てきてセッションしている。ミュージシャン役は現役の本物たち。身体がノリノリになる感じ。
大好きなチャーリー・パーカーが14歳の時で、あ〜、そこで育ったんだなという乙な作り。


1934年の大恐慌下、腐敗選挙絡みの誘拐騒動の2日間を描いたクライムヒューマン。 

投票日の前日、ルーズベルト大統領の顧問ヘンリー(マイケル・マーフィー)の妻キャロリン(ミランダ・リチャードソン)がブロンディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)に誘拐される。
ブロンディは愛する夫ジョニーが黒人ギャング一味から窃盗して、ボス(ハリー・ベラフォンテ)に捉えられていたのを救い出すためなのだが...

キャストが良い!
蓮っ葉役をやらせたら右に出る者はいないくらいのジェニファー・ジェイソン・リー。
口をひん曲げて悪態吐きながらも夫に一途。身勝手だけど弱い立場の黒人少女に優しくしたり。

ミランダ・リチャードソンの有閑マダム役もジェニファーと相反して上品で思考の基から違うと言わんばかりだが、アヘンチンキの常習者で、視線が定まらず何を考えているか分からない。

ハリー・ベラフォンテはやはり声がイイ。ギャングのボス感溢れてる。ラストの札勘定のシーンまでバッチリ。

ちょっとコーエン兄弟作品っぽい感じがしたのは、スティーヴ・ブシェミが出てたからかな?

1930年代のファッションも素敵だった。ローウエストのストンとしたワンピースとか良いんだな〜


✳︎leylaちゃん、ありがとう!

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