朱の三つ紋の白羽二重を着流し…“眠狂四郎”⑧の天知茂じゃあるまいし。そして錦ちゃん..何このグリコポーズ二刀流w。尊王攘夷の気運高まる幕末に義経の子孫・源氏九郎が正義の剣をふるう…いや子孫て。幕末て。商人の欧米人も出てきて…なんだか益々“眠狂四郎”っぽい俗っぽさが。もちろん東映の品格か、大映のようにエログロ路線にはいきませんが、どうも正義の人源氏九郎は“巻き込まれ系ヒーロー”の様子で、なんだかんだ話が勝手に進んでいく…
ラストのアクションでまさかの錦ちゃんパンチはビックリ。そして楽しみにしていた殺陣。本当にグリコポーズだった。正確にはもう少し横に腕を張る感じですけども。

上田吉二郎と錦ちゃんが並んでてニマニマしてしまう。

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《宝の山が向こうから転がり込んできやがった😊》
〝わしの睨んだことに間違いがなければ、その源氏九郎と言う奴は、義経が隠しておいたという財宝のありかを知っているやも。その証拠がこの金無垢の御厨子だ〟

本作は、純白の羽二重の着流し姿が凛々しい萬屋錦之助さん演じる源氏九郎の活躍を描く〝源氏九郎颯爽記〟の第二弾で、義経公が遺したという火焔剣・水煙剣の宝刀に秘められた財宝を巡る争奪戦が描かれるのだけど…。

前作では、ある侍の火焔剣が本物かを確かめるための試合に代わりに出てほしいと頼まれた源氏九郎くん。試合でその刀が偽物と分かると、試合相手を殺して本物の火焔剣を〝お預かりいたす〟って持ち逃げしたんだよね。ちっとも颯爽（さっそう）としてない九郎くんだけど、あの火焔剣は、もともとは九郎くんの祖先の義経の持ち物だったってどういうこと？

それに火焔剣っていう名前がついている名刀だったら火焔の術とか使えそうだし、火焔剣と水煙剣が揃ったときに凄い破壊力を持つ武器になるのかと思ったら、そんなこともなくて…。火焔剣や水煙剣ってネーミングだけど見掛け倒し。

結局２つの刀に宝の隠し場所が刻まれているってことが分かり、なるほどそういうことね。ってことで、本作は火焔剣・水煙剣の宝刀に秘められた財宝を巡る争奪戦が繰り広げられる訳だけど…。

攘夷浪士、英国船長と娘、治安を守る同心、密貿易商、貧乏公家、悪奉行などが財宝を求めて、善悪入り乱れての戦いとなり…。

でも、実は源氏九郎くん、真っ先に隠し場所を見つけて何が入っているのかを知っていて…。それを皆に伝えたら、あんな争いにならなかった筈なのに…。どうして伝えなかっただろう？まさか教えたら誰も宝には見向きもせず、秘剣揚羽蝶の見せ場がなくなるから？

本作もツッコミどころ満載の映画ではあるが、萬屋錦之助さんがひたすらカッコいいので良しとしよう。

視聴メモ：2025.05.05/091/東映時代劇YouTube

幕末の世、源義経が隠した財宝を遂に見つけた末裔の源氏九郎。
密貿易商の播州屋十兵衛を中心に、その宝を巡る争いが勃発する。
『濡れ髪二刀流』の続編。
人間万事、金の世の中。
最近やっと顔と名前が一致した河野秋武、公家の役がなかなか似合う。
萬屋錦之介はあまり外れがないイメージだが、これは微妙な仕上がり。