風の武士の作品情報・感想・評価・動画配信

「風の武士」に投稿された感想・評価

pier

pierの感想・評価

3.8
『失はれた地平線』のような桃源郷(シャングリラ)を探し求める話。
みんな個性的で濃い面々だけど、悪役が大物でオールスターだったら言う事なし。
平家の末裔が隠れ住む秘境やすらいの里、そこでは数百年に及び砂金を蓄えているらしく、それを知った紀州藩、さらには幕府までが公儀隠密をたて、その金を奪おうと画策する、、、

その公儀隠密に指名される男が大川橋蔵、もともと忍者の末裔の家系ではあったが今は太平の世、次男坊で色男なのもあって気軽に複数の女とイチャイチャ楽しく暮らしていた中での突然の変化
メインヒロインは桜町弘子、冒頭では橋蔵を好きながらもその浮気に嫉妬する彼女の一人として登場
だがその正体は平家の隠れ里のお姫様、しかも実はお互い本気で惚れあっていたみたいな関係
その桜町に恋慕する同郷の男に大木実、橋蔵とは剣術道場の同門でもある、ライバル意識からなにかと張り合う、ずるがしこいキャラで何かと裏切るw 一応メインの悪役
あとは公儀隠密役で南原宏治と中原早苗が出演、共に濃くてアクの強い生々しいキャラクター、仲間でもあり敵でもあるみたいな油断の出来ない存在

1964年というと東映時代劇もかなり晩年の作品の一つですね
個人的にはあまり面白くないと思うし、好きじゃないですね
冒頭ではそれまでの東映時代劇娯楽作品っぽく入るんだけど、その後は一転してシリアス、生々しい描写が増える
ラストにしてもなんだそりゃ?みたいな感じ、ヒロインが桜町弘子ってのがダメなのかなぁ
冒頭のいつものような桜町弘子はすごい好き!でもそれ以後のシリアス調の桜町弘子になると魅力が減る、言っちゃなんだけど荷が重い気がする、もっと軽い役が似合う女優さんなイメージ

あと!この作品が野際陽子銀幕デビュー作っぽい
登場シーンは冒頭しかない、主人公である橋蔵の義理の姉(兄の嫁)役です、当然今まで見た中で一番若い野際陽子、当時の人妻メイク姿なのもあり言われてもこれ野際陽子なの?って印象、デビューにしては意外なポジションかも、久保菜穂子と役チェンジで見たかったかも

相変わらず大川橋蔵はイイ男!なんですが、それだけじゃつらい、お話があまり面白くありません、東映時代劇晩年だなーって印象だけ残った
とも

ともの感想・評価

3.8
小判のシーン、一番大きな木は、二番目に大きな木は…がすごかった。
練り上げて行くようなラブストーリー!
これ、気に入った。♪
ボーッと観てるとワケ解らなくなる話の展開の中に(笑)、得も言われぬ素晴らしさがあります。☆

まず、橋蔵の演じる主人公からして良く解らない。(笑)
貧乏御家人の次男坊が伊賀忍者、っていう設定の説明が不十分でどうもピンと来ない。
まぁそういう事なのだから仕方が無い。(笑)

大木実が、二転三転アッチャコッチャと裏切りまくって、もうどの陣営の人間なのか、ワケ解らん。
裏切りで殺されたはずのヤツが生きてて、殺したヤツと後で何故かまた仲間になってたり、ワケ解らん。

橋蔵は、老中から指令を受ける時、何で雨に打たれてる必要あったの?
結局、安羅井国はどうなったの?

…もう、無理して付いて行くのヤメました。☆
「全ての謎は、原作小説で解き明かされているぞ。みんなで読もう!」
とか丸投げしよったらシバき倒すよ。(笑)

まぁ滅茶苦茶なプロットではあるんだけど、60年代の時代劇にしては、萌え萌えで切ない展開のメロドラマが結構イイ感じなのです。♪
烈海綿

烈海綿の感想・評価

4.0
奥から迫りカメラ手前へ倒れる刺客たち、大地を駆け回り舞う土、主人公・名張信蔵とちのが乗る小舟のカットなど、加藤泰特有のローアングル撮影が存分に活かされていて非常に満足。

色男の主人公・名張信蔵が出会う女性たちとの関係性も楽しめた。
ただの女ったらしではなく、情に厚く芯の通っている主人公に痺れさせられる。

舞台セットだけではなく、野外の大自然でも立ち回っており、忍者らしいアクションが満載だ。
そして、最期の一騎打ちの緊張感には固唾を呑む。

南原宏治が演じる"猫"の演技、とにかく渋い。
紀伊の國に、秘境の村があって、隣の御嬢さんが実はその村のお姫様でした っていう、劇場版ドラえもん的な設定の忍者映画でしたー。 いつもの加藤泰タッチ(ローアングル、長回し)はちょっと控えめかも。 でも面白いよ。

加藤泰タッチは控えめとか言ったけど、大川橋蔵 が、宮口精二と大木実の二人がかりで襲われるシーンでの画面奥行き構図+夜空の群青色+立てかけられた木の黄色のショットは忘れがたい。 
画はかっこよくてハッとするような場面も多いが、プロットがめちゃくちやすぎて流石にどうなんだ…という感じだった。
eddiecoyle

eddiecoyleの感想・評価

3.5
橋蔵がセフレや肉食系くの一の誘惑を振りきって処女を追っかける忍者もの。セフレの久保菜穂子が色気あってよござんした。
籠

籠の感想・評価

3.8
加藤泰特集 28本目

この内容をこの尺では短過ぎる。その反動が70年代松竹長尺作品に反映されるのだが、その時にはこういう軽快な時代劇に最早興味がなかったというちぐはぐな人生に相応する悲恋とアクションがぎこちなく交差する。
とは言え軽さと重さのメリハリがいつも見事な大川橋蔵を筆頭に出演者それぞれが素晴らしい。特に宮口精二のアクションと意外と可愛い中原早苗。
冒頭の漲るような迫力のアップ、移動の細かいカット割りの紀州と公儀の攻防の忍術映画から、いつの間にか橋蔵と桜町弘子の情感たっぷりの恋愛劇に。この呆れるばかりのチグハグさ、アンバランスが見事に加藤泰。赤ペンキをぶちまけたような血まみれ残酷も加藤泰!