1948年に亡くなった、昭和の文豪・太宰治。彼と情死した愛人・山崎富栄を偲ぶ「白百合忌」が、文京区の永楽寺でひっそりとおこなわれていることを知る者は少ない。 晩年の太宰の良き理解者として献身的に尽くし、永遠の旅立ちに同行した山崎富栄。「女として生き、女として死ぬ」ことを願いつつ、「愛に生き愛に殉じた」一人の女。片や、正確破綻者のそしりをうけながら、ずっと死と対峙し続けた一人の男・・・・・・。「武蔵野心中」はその男と女の情死への道行きを官能リアリズムで描くエロス大作である。劇的な二人の日常を冷徹にレンズが追い、無理心中か情死かという謎を解きほぐしながら、人間・太宰治の実像にせまる。
三島由紀夫は文筆業の傍ら、民族派の若者たちを組織化し、有事の際に自衛隊と共に決起すべく訓練に励んでいた。しかし、警察権力の前に自衛隊は出動の機会すら得られない日々が続く。そして、いら立ちを…
>>続きを読む天才ベストセラー作家、太宰治。身重の妻・美知子とふたりの子どもがいながら、恋の噂が絶えず、さらには自殺未遂を繰り返すという破天荒な生活を送っている。弟子でもある作家志望の静子と、未亡人の富…
>>続きを読む京都にある老舗の料亭「たつむら」の女将・菊乃は夫とは別居状態で娘・涼子と暮らし、東京の出版社社長・遊佐恭平と大人の恋愛関係にあった。大学を卒業した涼子は菊乃の元で見習いを始めるが、いつしか…
>>続きを読む「人間は恋と革命の為に生まれた来たのだ」女主人公のこの結論は、世俗に必死に抗議する<詩人・太宰>の姿でもある。古い道徳とどこまでも争い<太陽のように生きる>道ならぬ恋につき進んでいく25歳…
>>続きを読む武田信玄の父であり、甲府を開府した武田信虎は、自身の息子信玄に追放された。30年ぶりに甲府に帰還しようとしたが、信玄の上洛作戦が頓挫したことを知った信虎は、再び国主への返り咲きを試みる。武…
>>続きを読む(C)1983日活株式会社