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アメリカン・ウェイ
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『アメリカン・ウェイ』に投稿された感想・評価

5.0
 デレク・アンド・ザ・ドミノスの『Layla/いとしのレイラ』(70年)を爆音で轟かせながら、ボロボロのB-29爆撃機が大空を駆けていく。海賊放送「SM-TV」がやってきたのだ。公共電波を乗っ取っては、ロックンロールとベトナム記録映像をお茶の間に叩き込んでいく「SM-TV」のメンバーたち。彼らは常にクールかつシニカルな態度を崩さず、顔には笑みを浮かべている。その笑みからは、ある種の達観のようなものが垣間見える。
 キャプテン(デニス・ホッパー)をはじめとした「SM-TV」のメンバーたちは、ほとんど全員がベトナム帰還兵だ。ベトナム戦争という「地獄」を経験してしまったがために、元の生活に戻ることができない。もちろん、地上にだって居場所はない。『ローリング・サンダー』(77年)のレーン少佐(ウィリアム・ディヴェイン)や『ディア・ハンター』(78年)のニック(クリストファー・ウォーケン)、『地獄の黙示録』(79年)のウィラード大尉(マーロン・ブランド)や『ランボー 』(82年)のランボー(シルヴェスター・スタローン)と同様に、「SM-TV」のメンバーたちは完全に壊れてしまっている。しかし、それでも「SM-TV」のメンバーたちは、かろうじて正気を保っている。ベトナム戦争が終結しようとも、まだ戦うべき相手がいるからだ。
 その相手とは、女性大統領候補のウィラ・ウェスティングハウスである。「アメリカを再び偉大な国(Make America Great Again)」にするために軍事拡大を主張するタカ派で、おまけにキリスト教福音派とも結託している。「強いアメリカ」「小さな政府」の名のもと、軍事費増大のために社会福祉の支出を削減した第40代アメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンのように。もしウェスティングハウスが当選したら、アメリカは再び地獄を見ることになるだろう。そうなる前に、なんとか手を打たなければならない。戦争好きの腐った権力者に、俺たちのアメリカを牛耳らせてたるか‼︎かくして「SM-TV」のメンバーたちは、ウェスティングハウス打倒のために立ち上がる。
 「Noというべき時にはNoと言う」「中指を突き立てるべき時には中指を突き立てる」、それが「SM-TV」の流儀だ。相手が誰であろうと関係ない。たとえ自分たちが社会に居場所のないベトナム帰還兵で、そして相手が大統領候補だろうとだ。戦わなければ、権力者に追従するだけの「奴隷」になってしまう。だからこそ「個人の自由」を脅かす性根の腐った権力者たちに、「個人の力」を見せつけてやるのだ。自分たちは「奴隷」ではなく、自由な意思を持つ「個人」だと証明するために。「カウンターカルチャー」の精神を体現する「SM-TV」の姿は、何度鑑賞しても胸が熱くなる。何故ならそこには、最低最悪の時代を生きる僕たちが手放しつつある(あるいは既に手放してしまった)「自由」と「反骨精神」が満ちているからだ。
 腐った権力者にFUCK YOU‼『アメリカン・ウェイ』(86年)は︎最高にクールで、クレイジーで、ファニーで、アナーキーで、そして最高にロックンロールな問答無用の傑作だ。「自由」と「反骨精神」、いつも心に「SM-TV」を。「カッコいい」とはこういう映画のことを言うんだよ‼︎
もうめちゃくちゃ好きっす。上空を駆るB-29からベトナム帰還兵が放送中、SM-TV!!!タカ派の大統領候補、福音派、世の偽善にファックユー!!!という感じの非常にアツい話なんですが映画のスタンスとしては非常にクールですね。

まず本作アメリカンウェイというタイトルなんですがイギリス映画です。イギリス映画独特の冷めた目線のブラックコメディだと思ってもらって良いです。それに併せて非常にポップな感覚も持ち合わせていて、まぁ変な映画と言えば変な映画笑。

ベトナム帰還兵(アメリカ人だけでなくフランス人やベトナム人もいる)が乗るB-29の船長は我らがデニスホッパー!1986年の映画ですがマイケルJポラードが出ていたりとニューシネマの息吹を感じる一作でもありますね。そしてタカ派で戦争したがりのウェスティングハウス女史(ウェスティングハウスは原発関連企業の名前から取っているそうです)が登場!しかもこいつ福音派と結託してやがる!こんな奴を大統領にするわけにはいかん!!!ボンクラ海賊テレビ局が意地を見せる!!というまぁアツい展開。

この映画が作られた頃のアメリカはレーガン政権下であったので右寄りの傾向に一石を投じた作品だと言えるかもしれません。

そして全編に流れるロックミュージックもまた見事!デレク&ドミノス、ザフー、オジーオズボーン、アリスクーパー、ジミヘン!!パープルヘイズでミサイルを撃ち落とす(自分で書いてても意味がわからない笑)シーンがあったりして最高です!笑。

この映画から30年以上経ちましたが今の世の中で必要なのは紛れもなくこの映画だと思います。アホみたいな政治家、権力者どもに中指を立てつつケツに手榴弾をぶち込む映画が生まれて欲しいですね。
今は亡き吉祥寺バウスシアターで『ブレードランナー・DC』等と一緒に見た記憶。
これもたしか「近未来SF」的な紹介がされてたけど、中身はイギリス映画らしく反体制を貫くオンボロb29を基地とする海賊放送局の電波ジャックを使った権力との戦いを描く、皮肉に満ちたブラック・スラップスティックコメディ。
船長のデニス・ホッパー初めベトナム帰還兵や元ベトコンの戦士迄いる愚連隊アンクル・スラムの面々はキャラが立っててギャグマンガみたいで何か『マカロニほうれん荘』の世界みたい。

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