思い出し記録。
スリの師匠と弟子の物語。
次第に腕を上げた弟子が、師匠との約束のチームワークを無視して単独行動にでるようになった結果がもたらす結末とは？
人間関係の機微が良く出来ていた佳作。

ブレッソンの『スリ』をみたらこの映画を観ていたことを思い出しました！
　
ベテランと若手2人ずつの4人がチームを組んでスリをはたらく。その連携プレーは鮮やかでお洒落。でももっと色々なスリのパターンを見たかった…
チームを組み、技を習得するまでは楽しい感じ、本格的に犯罪をスタートしてからはハラハラ！アメリカらしいカラッとした映画。
　
4人それぞれ個性的で、チームワークが良くなるのか乱れるのかそこも面白いところ。おじいちゃんのウォルター・ピジョンが癒し系でカワイイ。女性のパンチラで釣るシーンなんて時代を感じる！
渋いジェームズ・コバーンが格好よくてモテるのはもうお決まりだけど、こういうダンディで男の色気ムンムンな俳優さん、今はあまりみないような。
続編があるみたいですね。あのあとどうなったか知りたい。

これ、本邦未ソフト化作品の中では、一、二を争う名作ではないかと個人的には思っています。監督はドラマ「スパイ大作戦」の名プロデューサーであるブルース・ゲラー、音楽はこれまた同作のあまりにも有名なテーマ曲の作曲者であるラロ・シフリンというゴールデンコンビです。かなり昔に、確か荻昌弘さん解説の月曜ロードショーで観ました。

内容は、4-5人でスリを行う、とあるグループの勝負と確執を描いた超異色作。ジェームズ・コバーン、マイケル・サラザンといったお気に入りの俳優が小気味よい（と言ってはいけないのかも知れませんが）スリのテクニックを披露します。小ネタとしては、老スリ役のウォルター・ピジョンが本作から3年後の「パニック・イン・スタジアム」でもスリ役で出演していた事で、同作を観たときにはちょっとニンマリしました。

本当に、心からソフト化を希望している作品です！