数十年前の学校がこんなに荒れていたという驚き。教師なんて大嫌いだが、ここまで来ると同情する。劇画ナイズされてないので面白くはなかった。やっぱハイローとかクローズみたいなのが観たい。でもアンパン吸いまくって乱交するとこはよかった。

DIGレーベルの紹介文より↓
“SEXとシンナーと暴力−本物の不良少女高田奈美江を主役に据えて描く少女たちの性衝動と暴力性。諸事情によりDVD化は絶対不可能と言われた幻の傑作が遂にDVD化決定！”
…短い文の中に“DVD化”というワードが二回出てくる辺りに、シンナーの影響が感じられるところにシンナーの影響を感じます！…そして諸事情とは⁈マスターテープを誰が持ってるか忘れた、とかじゃ無いよね⁇
因みにDIGレーベルとは…“あらゆるジャンルを越えて「リバイバルの機会も滅多にない」、「未ソフト化、未ＤＶＤ化のために観られない」等といった様々な事情を持つ幻の作品を発掘し、見つけ出し、現存する最良の映像素材を使い、上品質のＤＶＤという形で復刻するレーベル”です！
今作は1983年の作品ですが、そういった事情により準新作なのでございます！…この83年というのがポイントのようでして。当時社会現象にもなっていたドラマ“積木くずし”を雑にリスペクトして作られた作品なのですね！敬意をぶっとばせ！

自分自身はめちゃ鬱陶しい問題児ではあったもののヤンキーだった事はないのですが、通ってた中学校はそれなりにワイルドだったので校内をバイクが走ったり鉄パイプ持った方がお礼参りに押しかけているのとかは日常的に目にしました。不良漫画にハマった事も特にない（松本大洋のは好き）のに、今になってハイロー・ザ・ワーストとかキャッキャ言いながら観ているのはなんなんだろうな…。その昔ボンタンだの短ランだの言ってた層は、今で言えばoff-whiteとか買ってる層のような気がするな。ちょっと寂しい…。

さてさて。
イントロから夜をぶっ飛ばされます。ストリートスライダーズのライブシーンからスタート。…ちゃんと聴いたことなかったのですが格好良いっすなぁ。別段ライブシーンと内容はリンクしません。作りが荒い！！だが、そこが良いのだ。関連性をぶっとばせ！

不良女子中学生の奈美江ちゃんが主人公。
札付きのワルなので、片腕がバルカン砲…ではなくて、パーマをかけてピアス、あとマニキュアしてるくらいです。スカートは超長いけど、子供達が裾を持ってついてきたりはしてない。この奈美江ちゃんが実生活においてもリアル不良少女奈美江（実名）ちゃんである事が、この作品の最大のセールスポインです。撮影時の実際の歳は分かりませんが、素朴で凄くキュートですね。普段の喋り方が「…なんでだよぉぉ。」「ぁあったまくんなぁ」みたいなふわふわした感じなのも良い。
登下校時、畑の中を走り抜けていく冴えない色の在来線。超ダウナー…。ネギ坊主をぶっとばせ！！

始終、仲間の不良達が群れて構内を練り歩いたり、ケンカしたり（殴る時“ボフッ”ってバラエティのコント的な効果音ついてます！）、円座でトルエン吸ったりしてます。…この様が、“恐い”というより何処と無くノラ猫感があって良い感じなんですよ。別に無差別に暴力ふるうわけでもないし。まあ勿論フィクションならではの感想ですけどね。

最初のうちはちょっと混乱するのですが、メインの主人公奈美江の田舎のヤンキーパートと、妹の奈津子（可愛い！）のぼんやり上京物語と、名も無き東京ギャルのナイトクルージング、この3人の主観の物語を織り交ぜて構成されてます。
奈美江パートはずーっと群馬（だったと思う）の不良のじゃれ合い。一方の妹の奈津子は東京に遊びに出かけて、ナンパされて東京ギャルと一緒に行動する…って展開で、群馬パートと東京パートは内容的には一切混ざりません。奈美江と奈津子が姉妹だってだけ。意図してかは分かりませんが、田舎のヤンキーの閉鎖的でダウナー様子と、新宿にたむろする金持ちの不良のアッパーな遊びぶりの対比がとっても物悲しい…。
奈美江ちゃんが「シンナーやり行こう」って誘われて「いいよぉ」ってついていくシーンが何度かあるんですが、スーパーカーとかのポスターをべたべた貼った薄暗い部屋で、無言で学生達がスーハーやってるだけ。…これ何が楽しいの⁈
田舎のヤンキー達の、知識が無くて娯楽も無くて、ただフラストレーションを溜め続ける様は見てて辛いですね。葉っぱ分けてあげたい。（←うそですよ☺︎）
田舎パートは後半に分かりやすく派手な見せ場があるのですが、…あんまり物語に関係ない、単なる純粋な派手な見せ場です。公道での暴走行為シーンは今だととてもじゃないけど撮れなさそう。パトカーの横転もスゲー。
そして、そんな刹那的なお祭り騒ぎとは関係無く、最後まで貫かれる奈美江の物語の“変わらなさ”の方がより強調され、心に深く刺さります。一方！妹・奈津子の物語の終わり方よ！…しゅーん。憂鬱をぶっとばしておくれよ…。

映画の出来とは無関係にぐっと来たのは、35年前の若者たちの様子ですよ。ラジカセでロックンロールをかけて、とんがりコーンを食べながら一人ツイスト踊るんですよ⁈チェック柄のファンシーケースの前で！！グレート・昭和・アゲインですよ。奈美江のツレたちとの会話も最高です。「メンタンキンダヨ?」「ヤキイレッキャナイネ！」…何語さ？エスペラント⁇
新宿の様子も興味深かったです！地下街や鳥さんタイルのスロープも今と殆ど変わらない…というか地下は変えようがないのかな？百果園は当時から殆ど変化無いようです。西口（かな？）のゲーセンも賑やかそうで、“ポールポジション”って書いた幕が吊ってあってテンション上がりましたね（レトロゲーム好きです）。

じゃれ合う悲しいノラ猫達の群像劇として、また文化史、風俗史的な側面からも楽しめると思います。冒頭に引用した宣伝文句に“SEX”と有りますが、ほぼ描写無しです。暴力シーンも陰惨さゼロなので（製作者は不本意でしょうが）安心してご覧いただけると思います。ルックの中途半端な古さ、ラフな作りについニヤケ気味になってしまいますが、独特な構造や物語の結末のソリッドさはかなりの前衛だったと思います。（殆どの観客は“❓”だったでしょうが。）
おすすめです！！

個人的には是非“BLOW THE NIGHT VS 鬼邪高校”とか作って欲しいです☺︎

かなり昔に観たので詳細は覚えてないのですが、割りと面白かった気が…。

うろ覚えなので、もう一度観たいと思っていたのですが、ヴィデオとしてしか世に出ていたかった作品なので諦めていました…

が、この度DVDが発売されるとの事
(〃>▽<〃)/*
再鑑賞したら、改めてレビューします。




そんな訳で漸く鑑賞しました٩(๑>∀<๑)۶


子供の頃観た以来なので殆ど内容を覚えていませんでした。
…もっと面白かったような気がしていたのですが、内容はまぁ微妙でしたね(￣▽￣;)

結局何を訴えたかったのか、何を表現しようとしていたのか、分からずじまいでしたし、起承転結の無い作品ですね。
嫌いではないですが…。

ただ、当時のスライダーズが観れたり、使われている曲がほぼスライダーズだったりと、ストリートスライダーズが好きな人は観ても良いかもしれないです。

それ以外の人にはお勧めし辛いかなぁ（笑）