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死者の書
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『死者の書』に投稿された感想・評価

MOCO
2.5
「郎女(いらつめ)が音もなく立ち去るのを気付く者は一人もなかった。
 まして振り返った郎女の頬のうえに細くつたうものがあったのを知る者のあるはずはなかった・・・」

 監督の川本喜八郎といえばNHKの1982~84年にかけての『人形劇  三国志』・1993~95年にかけての『人形劇 平家物語』を思い浮かべる方が多いと思うのですが、この映画は少しずつ人形を動かしてコマ撮りして行く人形アニメーションです。


 八世紀中頃の奈良の都、大貴族・藤原南家(ふじわらなんけ)の姫・郎女(いらつめ)は大宰府の父から送られてきた『称讃浄土佛摂受経(しょうさんじょうどぶつしょうじゅきょう)』の千部写経をはじめます。昼夜を問わず行われる写経は「春分の日」百部に達し、遠く二上山(ふたかみやま)に沈む夕日の中に誰かの面影を感じ、一層写経に励みます。五百部に達した「秋分の日」沈む夕日の中に以前よりはっきりとした面影を感じます。
 千部の写経を終えた春、大雨の中とりつかれたように二上山の麓の當麻寺(たいまでら)を訪れた郎女は、語り部の媼(おうな=老女)から五十年も前、帝(みかど)の後を継ぐと思われていた天武天皇の長子・大津皇子(おおつのみこ)は義母の計略で死罪となり処刑の直前に見かけた女性、耳面刀自(みみものとじ=藤原鎌足の娘)に想いを残し亡霊となったと聞かされ、郎女は大津皇子の耳面刀自への想いに導かれたと教えられ面影の主が大津皇子だったとわかります。二上山には大津皇子の塚が残されているのでした。
 郎女は着物は朽ち果て、裸同然で彷徨う大津皇子の魂に出会い、蓮の糸で衣を織り、大津皇子の蓮糸曼荼羅(はすいとまんだら)を作り上げ大津皇子の魂を鎮め、自らも浄土へ向かっていきます。

 1938年に発表され1943年に大幅に加筆された折口 信夫氏の原作は和語が多く難解らしく、生身の人間ではなく人形アニメーションでの取り組みなら映画化可能と制作された様ですが難解です。
 古代日本の死生観や文化、現代日本に綿々と受け継がれる日本的価値観を描き出します。と解説されているのですが、各方面で絶賛された大きな感動には結び付きませんでした。

 川本喜八郎氏が自らの人形アニメーションの集大成として取り組んだ遺作です。2006年の作品なのですが表現力は現代のレベルと遜色ない素晴らしい作品でした。
 
わせ
3.5
かなり難解な小説を映像化した作品だから話の大筋しか理解が出来なかったけれど、それでも十分楽しめたのは人形と人形を用いたストップモーションの技術が高かったからであると思う。繊細に動き表情に深みを感じさせる川本喜八郎の人形は本当にすごいなと再実感させられた。
日本のストップモーションアニメといえば名前の出てくる川本喜八郎さんの作品。話は難解ですが観るだけでも素晴らしいです。人形浄瑠璃のような人形、背景や小物が綺麗。繊細な表現にはこだわりとプライドを感じます。日本って美しいですね。

『死者の書』に似ている作品

<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事

上映日:

2019年12月13日

製作国:

上映時間:

95分
3.9

あらすじ

2016年11月に始まった『この世界の片隅に』の公開からの約3年間、片渕須直監督は日本全国で行われた舞台挨拶や海外映画祭に参加していた。同時に、長尺版『この世界の(さらにいくつもの)片隅に…

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