日本誕生の作品情報・感想・評価

「日本誕生」に投稿された感想・評価

この作品、たまたま古代の日本の歴史に興味があったので鑑賞してみたんだけどけっこう良かったように思う。噂ほど酷いようには感じなかった。
長い作品だけどあまり中だるみしなかったし、当時としてはなかなか画期的な特撮で、当時の旬の俳優女優の豪華な競演もあり、当時の東宝映画の力を感じさせた。
あの時代にしては衣装もキレイすぎるし、女性のお化粧も綺麗すぎるだろうっていう突っ込みも入れたくはなったが、この時代の背景を映しているのはなかなかない。洋画は、古代ローマの作品はけっこうあるのに、日本は戦国~江戸時代ばかりが撮られている印象があったので意外にも結構新鮮だった。
同時期の名画「ベン・ハー」と雰囲気が似ている。たださすがにあれと比べると船のシーンとか見劣りしてしまうのではあるが。

酒に酔うヤマタノオロチがちょっと可愛かった。
特撮としては、ヤマタノオロチが見せ場だが、なんか盛り上がらない。しかし、長すぎ。
神々しくない神様がいっぱい。ヤマトタケルの最期に口あんぐりだが、特撮の東宝としてはやりたかったのだろう。音楽もスペクタクル。
水のシーンの色が綺麗
ヤマタノオロチの前でちょこまかつんつんしてるのが楽しい
最後の撮影編集技術がすごい
くぅー

くぅーの感想・評価

3.6
記紀の世界を描いた稲垣浩監督の渾身の三時間超の一本は、もうただただ恐れ入るしかなかった。
特撮監督にはあの円谷英二を配し、独特のスペクタクルな映像を垣間見せ、キングギドラを彷彿させるヤマタノオロチに、ラストの荒れ狂う天変地異のシーン…正直、個人的にはこの2シーン以外はあまり印象に残ってないけど。
それにしても豪華なキャスティング…三船敏郎の二役に、鶴田浩二から志村喬に東野英治郎に中村雁次郎に、小林桂樹らから、司葉子に水野久美に上原美佐に田中絹代に香川京子や原節子らの目移りする女優陣も圧巻でした。
ysak

ysakの感想・評価

3.5
「古事記」実写化とか、こんな無謀な企画をよく通したなと。オープニングのトンデモ感すごいけど、この時代によくぞここまでやったなぁという印象強い。
終始とんでもないことになっている映画。
1シーン1シーン目から鱗の文化が沢山で、歴史の資料集を見ていたあのワクワク感を思い出した。
セット、美術、衣装、残ってないのだろうか?

僕は日本の神話を学校で教えられて学んだという記憶がない。自分の国の神々の話を知らないというのも変な話だなと思う。
日本の神様は「誰か」ではなく、「自然そのもの」であり「八百万」であるし、それらを神とできる精神を取り戻せば、もっともっといい世の中になる気がする。
それは、自然を大切にということではなく、一神教のように「唯一絶対のなにかがあって、それを正解とする」という精神性から脱却するためで、人生の自由度を増やすためになると思います

「今の生活が苦しかったら、大昔のおおらかな話を思い出せ」
という台詞がグッと来ました

スケールがとにかくでかく、特撮もとても楽しめました!名優達の役どころ笑っちゃうけど、ヤマタノオロチの造形最高。青い目が光っててかっこいいー!しかし3時間は長い(笑)
Shintaro

Shintaroの感想・評価

3.7
黄金期の日本映画を感じる一本なのは間違いない。

ジョンヒューストンの『天地創造』と対を成すような存在感を感じます。
豪華キャスト勢揃いして、正直今見るとギャグにしか見えない神話描写…。
知っている顔がいなければ、壮大でヤバい宗教映画になってしまうギリギリな感じが何か凄い。
志村喬のヒゲ面は最高です。その弟役 鶴田さんはいい奴でした。原節子さんが天照大神をされるのに何故か説得力がある。
特撮と実写の合成は流石。半世紀前といえ違和感なく迫力申し分ない様は円谷英二の偉業。

日本の神話は1ミリも知らなかったので、大筋が学べて良かった。
特撮の勉強にもなる映画だと思いますね。
青二歳

青二歳の感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ドラえもん日本誕生もいいけど東宝日本誕生もいいのさ。山岸凉子"ヤマトタケル"とか日本神話ものが如何にクオリティ高いか改めて分かった…やはり少女漫画家は偉大だ。なんとも言えぬ実写の古代世界…うーん…
とまれ実写もよし!東宝1000本記念にお祭りだもの。キャストが全力でギャグです(名優たちのキャリアを知る人には特に)。

【熊襲討伐】小椎尊(のち日本武尊)に三船敏郎。三船の女を寝取る兄大椎尊に伊豆肇。その父景行天皇に中村鴈治郎!さすがです。その側近大伴氏の長に東野英治郎。ジジさま怪優がこのキャストとなれば日本書紀知らなくても展開読めらあな。東野英治郎はのちにヤマトタケルをおとしめます。
中村鴈治郎の妹?倭姫(伊勢斎宮の祖)に田中絹代。ビッチ田中絹代に斎宮とかギャグでしょう。そして熊襲健(兄弟)に志村喬・鶴田浩二ってなにごと?!ヒゲ似合わん!村のおっさんに上田吉二郎。なんか清涼剤だった。丸くてかわいい。弟橘媛に司葉子。

【国つくり神話〜天岩戸神話】さぁギャグパートの始まりだ。天照大御神に原節子、須佐之男命に三船敏郎。ふむふむ。
あれ天之御中主に左卜全どこにいた?最初の国つくりかな。見逃した。まぁイザナギイザナミあたりはちょっとどうでもいい。天岩戸神話がサイコーです。原節子が引っ込んで…神々の会議が始まるよ!
頭のいい思兼命に柳家金語楼!思兼命の提案を太占で占った布刀玉命に加東大介。製鉄の神さま鍛治の天津麻羅(ってことだと古事記ベースか?)小林桂樹。宝石時計レンズ作りの神さま玉祖命にエノケン。鏡作り鋳造の神さま伊斯許理度売命に有島一郎。祝詞を司る神さま天児屋命(のちの春日権現だよ☆)に三木のり平。なんなの…ギャグなの…
そして…ストリッパー天鈿女神に乙羽信子。百万ドルのエクボにこんな創作ダンス躍らせないであげて!まだ新藤兼人夫人じゃないんだから美少女として扱ってあげて!宝塚出身だからなのか当時の女優さんとしては洋舞の稽古してる方ですね…ただ腕振って飛び跳ねてるだけみたいな振付ですけど、ちゃんと上体支えていますわ(真似したら分かります、ダンス経験ないと足上がんないし、上がったとしてもドッタンバッタン重心が後ろに行くと思いますよ)。
さらにこれ…沢村いき雄…?え?(記憶だと左卜全だったような?我ながら記憶があてになりません…)もーただのスケベジジイじゃないか!乙羽信子にくっつくなー!天の岩戸をのける怪力手力男尊には当代の横綱!朝潮太郎!(ソップ型イケメンイケ尻…よく呼んだな)原節子はなんだかんだ説得力ありました。なんだろう…狂気さえ感じますよ…

ハイライトは後半、ヤマトタケルの東征です!円谷英二の特撮が輝く!
【八岐大蛇退治〜白鳥伝説】
朝廷に突き放されて東征へ向かう失意の三船敏郎。司葉子や香川京子とロマンスなんぞかわしつつ見事東征。帰国後は東野英治郎らに討たれ、憐れその身は白鳥となり大空を飛ぶ。
キングギドラ…じゃない八岐大蛇の造形が素敵すぎます。かわいい。そして円谷英二の特撮。特に海(割れる)、高潮、溶岩と水モノ特撮のオンパレード。ちょっといつもと比べたら壮大すぎてアラも見えますが、すべてお手製でどうしてこんな動きを見せてくれるのかはやはり圧巻。ノリノリの三船敏郎にゃ悪いんですが、後半はかなりダレちゃうので…特撮だけ盛り上がりました…

新東宝もムリをするが東宝もまぁここまで無茶をしたもんです。でもお祭りですし、なんかみんな真面目にやるからいい。ただキャスティングのギャグっぷりは名優たちを知らないと苦痛かと。とりあえず文句なし。楽しい楽しい。ただ一点…殺陣が下手。まぁ江戸期以降の洗練された太刀筋で殺陣を構成する訳にもいかないだろうけど、こんなん考察しようがないんだからもう少しうまくやってくれませんかね。三船敏郎と鶴田浩二の殺陣とか見てらんない。キングギドラ…じゃない八岐大蛇と三船の対決は文句ないですけどね。そら大蛇相手だもの、ショボくてなんぼですよ。しかし大蛇の質感がいい。皮の厚い爬虫類感があってステキ。
天照役の原節子が、ばたくさくて、おもしろかった。
ヤマトタケルを中心にして。時々、日本の神々の話が入っていて、飽きない構成です。
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