古い映画はそこまで好きじゃないので、あまり期待しないで観たんですがこれがすごく面白くてびっくり！

何といってもゴリラのジョーが見事な特殊効果で生き生きとしてるのが良い。
喜怒哀楽も見事に表現され、感情移入しやすく、ドラマに入り込みやすい。
お話も良く出来ていて、ジョーを巡る人々の奮闘や、ラストの大救出など、観ていて最後まで飽きずに楽しめる。

見事な特撮技術に加え、しっかり作り込まれた丁寧なドラマも面白い、特撮映画の傑作。

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幸せ

アフリカのどこか
とある少女が、赤ちゃんゴリラを育てはじめ、その子をジョーと名付ける
その12年後、ニューヨークで……

キングコング的な

暴れまわる
見てて面白かったです

女の子との関係性
なんかホッコリする感じでした

ライオンも印象的

映像が時代を感じる
ジョーの動きがカクカク
造形が印象的でした

アフリカの奥地で巨大な類人猿が発見された。だがそれはこの地で暮らす少女ジルの飼っているゴリラ、ジョーだった。ジョーは興行師の手でハリウッドのナイトクラブへ見世物として連れてこられるが…というストーリー。
ウィリス・オブライエンら「キング・コング」のスタッフが再結集して作った巨大猿映画です。「キング・コング」「コングの復讐」と本作で”特撮巨猿シリーズ”としてくくられるようですね。1998年には「マイティ・ジョー」としてリメイクもされています。
巨大ゴリラのショーはナイトクラブの大きな目玉となって連日客が押し寄せるが、一方でジョーは日に日に疲弊し、心配したジルはアフリカに戻りたいと願うようになっていく。そんなある日、酔った客に大量の酒を飲まされたジョーは、檻を壊してナイトクラブへ乱入しメチャメチャに破壊してしまう。裁判にかけられたジョーは銃殺が決まるが、ジルはカウボーイのグレッグやオハラと協力してジョーを逃がそうとする、という内容です。
「ジャングルに住んでいた巨大ゴリラが都会に連れてこられて大暴れする」という展開は「キング・コング」のセルフリメイクといった感じですが、本作では冒険映画要素よりもジョーを巡る人々の奮闘といったドラマ的な要素が強く押し出されたものになっていますね。
主役の巨大ゴリラジョーは、普通のゴリラと比べると巨大ではありますが、身長３メートルと「キング・コング」と比べるとスケールは小さ目ではあります。その分、表情が非常に豊かに作られていて、暴れるときの怒ったような表情や狭い檻の中に閉じ込められて元気をなくして落ち込んだような表情、警官隊から逃げるときの得意げな表情など様々な表情を見せてくれて、今の目で見ても結構驚きました。また、人間と絡むシーンも多くて、馬に乗ったカウボーイたちに投げ縄投げられてそれを掴んで引っ張ったり、馬で横を走り抜けようとしたカウボーイ引っ掴んで投げ飛ばしたり、石を投げつけたり、怪力レスラー達との綱引き勝負したり、負けて怒ったレスラーが殴りかかってきたら、小突き返したりと人間との絡みのシーンもあんまり違和感ないものになっているのも凄いですね。
クソな客に酒を大量に飲まされたジョーがナイトクラブに乗り込んで暴れまわるシーンも、クラブのセットぶち壊したりターザンみたいにロープ掴んで空を飛んだり、ライオンと戦ったりとその暴れっぷりは迫力ありました。ボコボコに殴られたり投げ飛ばされるライオンたち可哀想すぎるけど。しかも射殺されたみたいだし。
後半は、裁判で銃殺が決まったジョーを逃がそうと奮闘する主人公達の活躍がコミカルさも交えて描かれていて楽しめました。警官隊との追跡劇も上手いこと進んでいきそうで道中トラブルが起こるのも盛り上がりますね。
「キング・コング」と違って、ジョーには主人公の美少女ジルという理解者が常にいるのが大きな違いですね。カウボーイのグレッグもジョーの味方ですし、興行師のオハラも口が上手くて欲深いけど悪人ではなく、ジョーの不遇を自らの責任と自覚して、命懸けでアフリカへ帰そうとする所も人間味感じられて好きですね。
クライマックスの逃走中に出くわした孤児院の火事から逃げ遅れた子供達を救出するシーンは、燃え上がって刻一刻と崩れ落ちていく孤児院のミニチュアも見事ですし、移り行く状況の流れもスリルを味合わせてくれます。逃げ遅れた少女を胸に抱いてジョーが木に飛び移るとその木が倒れて落下するシーンや、崩れ落ちる孤児院の残骸から少女を庇うシーンのスペクタクル感も良かったですね。ウィリス・オブライエンはチーフ・アドバイザーの立ち位置で、特撮は弟子であるレイ・ハリーハウゼンが主に手掛けたみたいですが、実に見事な物です。
悲劇的なラストを迎えた「キング・コング」と違って、温かいハッピーエンドを迎えるのも、家族で安心して見られる作品ですね(笑)
今見ても、特撮やストーリーなど非常に楽しめる作品でした。