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沖縄列島
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『沖縄列島』に投稿された感想・評価

菩薩
4.2
冒頭のアメリカ製のガラス瓶を溶かし「オキナワ産」として再利用するシーンがこの映画の全てを物語っている気がする。金網に囲まれた自由・平和・民主主義=米軍基地、そして金網で閉ざされた自由・平和・民主主義=少年院、基地≒刑務所≒沖縄。上空を爆音で飛び交うB52のインパクト、あれが今はオスプレイへと姿を変えているわけか。沖縄は遊郭へ売られた娘、娘を売って越える本土は恥晒し、復帰後もさして変わらぬ状況が今もある訳だが、同時に基地がもたらす恩恵もあるのが悲しき事実。オキナワ、ヒロシマ、フクシマと、なぜだかこの国は時にカタカナで表記される地域がある、日本国のあるべき姿とは、かなり直球なメッセージ作品。
3.4
沖縄問題に言及したドキュメンタリー映画は数多いが、この時代特有の厭世的なムードで小川プロほどラジカルではない東陽一の「問題提起」。如何にもATG映画っぽいが、どこかATG映画とは違う感触があって歯痒いムードがある。

最終的に東陽一は大島渚にも今村昌平にもなりきれない半端さの方が際立っていて完全に風化してるドキュメンタリー映画と言える。ナレーションも直接的でダサい事この上なし。『新聞記者』や『PLAN75』みたいなセンセーショナル性で商売してる感じが今の映画界と大して変わらない。
良いドキュメンタリーだ。コカコーラの空き瓶を砕いてガラスを再利用する工場の場面で始まり、沖縄の現状を淡々と語るナレーションとほぼ聞き取れない土地の人の語りが重ねられるなか、米軍の支配下を生きる様々な位相の人々の姿が映される。当時の沖縄人がかなり日本に帰属意識を持っていることには驚かされた。だいぶストレートに支配を告発する立場ではあるものの、そういうのを超えて「個」を捉えるのには監督自身も言う通り成功している。映像の説得力がとにかくすごい。沖縄を現に生きる一人一人の活き活きした振る舞いと冷酷に爆音を響かせる米軍機との対比は見事だし、マラソンする少年たちの集団から遅れて走ってる奴が映る少年院のシーンなど細部が生々しい。ナレーションも白々しくならずに相乗的に効果を上げている。

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