バルセロナに転校してきた心優しいジョルディはたちまちいじめの対象になってしまう。しかし母親に相談することができず、またたく間にいじめはエスカレートしていき、暴力、恐喝へと。ネットで知り合った少女や近所のおじさん達が彼の力になろうとするが。

男のいじめは暴力的で残酷である。いじめグループのボスは多くは語られないが同じ目に家であっているようだ。その傷が深くなればなるほど怒りをジョルディに向けて行く。いじめる側にもそれなりに理由があり、彼の上部の好青年ぶりに大人達は騙されてしまう。母子家庭で母は心の病を抱えているため、心配かけることはできないため、ただ黙るしか耐えるしかないのだ。口を開けばいじめは加速してしまう。軽い親切は仇になってしまう。見て見ぬ振りをしてしまう大人は多いだろう。しかし中途半端な優しさが事態を悪化させてしまうのも事実だ。

被害者が助けを求めることができない現状。しかしジョルディの現状と優しさは近所のおじさんの背中を押すことになるのだ。なんとかしたいと行動に出るが裏目に出てしまい、それでも諦めず真実を明らかにしようと彼なりに努力する。そこから良い展開を期待するがことごとく裏切られ、悲劇の展開も淡々とした描写に埋もれ、加害者は一切映らない。データだけが冷たく流れていじめの実態を伝えるのだ。その切り口は非常に大きな空虚感を与える。心をえぐられたように痛みを感じたなら、その気持ちを忘れたいで抱えて生きていくべきなのだ。

失ったものは帰ってこない。だからこそここからそれをどう捉えて生かしていくが大事なのだ。彼が近所のおじさんの背中を押したように誰かの頑張りは必ず何かにつながっていく。いじめはどこにでも誰にでもおこりゆることを、常に忘れずに生きていかなければならない。

2009年　スペイン🇪🇸

タイトルからオカルト映画かと思ったら、いじめ問題を扱った映画でした

父親を亡くし母親の仕事の都合で最終学期にバルセロナの高校へ転入してきた青年
初日からいじめっ子に目をつけられます

いじめ方が酷くて酷くて…見ているのが辛くなります
こんなに酷いめにあっているのに親に打ち明けられない理由は？

「いじめはダメ〜」と言うのは簡単ですが、その辛さは当事者にしかわからない
実際いじめっ子達はいじめた意識すらない事が多く「いじめた事はない」「ちょっとからかっただけ！」と思ってます

本作の場合はいじめっ子自身も家庭で虐待されているので、いじめている自覚はあるはず
同じクラスの生徒達はそれを見て見ぬふり
そして学校の対応はテキトー

主人公の青年は何ひとつ悪くない
ただ、いじめの対象に選ばれただけ
彼なりに逃げ道を探しますが…

救いも解決策もない辛い作品

最後の学校教材のようなナレーションがちょっと興ざめでした⤵︎⤵︎⤵︎

とにかくいじめられるスペインの男の子を描いた作品で気分悪くなる。終始いじめられっぱなしいじめっ子のバックグラウンドも特になし、挙句の果てに飼い犬まで痛め付けられる始末…。
この映画特にいじめに対する解決策を提示しているわけでもなくとにかくいじめられる男の子を淡々と描いているような感じ。それと実際にこの国で行われているいじめ調査問題を最後に文字化している感じ…。でも俺は嫌いではなかった。