ミラノを舞台に、ファッションモデルを狙う連続殺人事件を描く80'sお洒落ジャッロ。
双子の妹の身に危険が迫っている事を精神感応で感じた兄は、彼女がモデルとして活躍しているミラノへ飛ぶ。

黒い皮手袋にキラリと光る長いハサミが武器。電動ドリルまで持ち出すけど。
残念なのは血が足りない…
モデル達は当たり前にスタイルも良く、お洒落で美人揃い。
ホテルや街並みまでミラノは全てがお洒落で素敵。

モデルとして活動する双子の妹に危険が迫っていることを察知した兄が、妹のいるイタリア・ミラノへ赴くドナルド・プレザンスも主演の「モデル連続殺人！」の80年代版とも言えそうなジャーロ。

双子で感覚を共有している設定が今作のユニーク且つ面白い所。とは言ってもこの設定は序盤を除けばさほど活かされてなければ、ジャーロお約束の黒い手袋や鋭利な刃物（ハサミ）こそ登場しても殺人は一突きもしくはオフスクリーンと大人しめ。

犯人も思わせぶりな演出やBGMで何となく分かってしまうのですが、LGBTな要素も絡めたその正体は先進的でもあり意外でもあり、ミラノの街並みと原色のドレス＆ハイヒールで歩くモデルの相性の良さは抜群で、スカートがばっと広がり露となった美脚を覗くような排水溝からの背徳アングルは特に印象的。

宝石商主催のパーティーで麻薬だけでなく更なる刺激を求めてロシアンルーレットまで興じるモデル業界の闇（？）を描いたり終盤では犯人は電動ドリルで襲い掛かることでそれなりのスリルが。ここまではまあまあな印象でしたが唐突に訪れるエンディングはスローモーションとピノ・ドナッジオ手掛ける儚くも優雅なBGMも相俟ってアルジェント監督「4匹の蝿」を彷彿とさせるもので、あれ程のインパクトこそ無いものの破滅の美学を感じさせてくれました。

主人公の良き理解者として登場するモデルを演じるのは当時実際にスーパーモデルとして活躍しデュラン・デュランのジョン・テイラーと婚約していたルネ・シモンセンで、日本人受けはしなさそうですがキツめの顔立ちが〇（デュラン・デュランのアルバム「Rio」のジャケを手掛けた大好きなパトリック・ナゲルのポスターも発見）。

当時既に60代中盤だったドナルド・プレザンスがパソコンのキーボードを一本指でちまちま押すのがちょっと可愛かったです。

『身体、顔、メイクと美しいドレス。その下はからっぽ』

珍しい80年代後半のジャッロ🥀原作はマルコ・パルマ、舞台はミラノ、音楽はピノ・ドナッジオ♬.*ﾟ
凶器はハサミ✄イタリアファッション界を震感させたモデル連続殺人事件！双子の妹を心配した兄がミラノまで行くと妹は行方不明に…妹の異変に"直感" で気付くっていう双子ならではな設定が面白い。まさかまさかなスリリングな展開に最後まで目が離せない！
エロスと美女の華やかなジャッロ💕最後のスローモーション、ファッションショー、ミラノやローマの街並みや建物なんかも素敵✨

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