開始30分後に似たような話どっかで観たことあると思ったら佐藤純彌の『超能力者　未知への旅人』だった。自動車事故で夫を亡くし、自身も脚の怪我を負ったエレン・バースティンが事故後自分にヒーリング能力があることに気がつき始め…という話。
カークラッシュのシーンの気合の入り方が最高。やっぱり崖から車が落ちるのは観てて爽快すぎる。エレン・バースティンに助けてもらい、恋仲にもなりかけるサム・シェパードが段々頭がおかしくなっていくのもいい。犬の描き方がとても良かったので、同監督の『名犬ラッシー』を早く観たい。※絶対傑作であると信じてる。
バカなのでラストで結構感動してしまった。

• #2022_kankan_boy

映画の終盤、かつて住んでいた建物が朽ちて崩壊し、その土地が荒れ果てていく映像のみで、とてもとても長い月日が流れたことを伝えるのは、それなりにちゃんとしているなあと映画の本筋とは別に感心してしまった（テロップや説明セリフで楽に終わらせていない）。「奇跡」の話なのでキリストや宗教に引っ張られてオカルトじみてもおかしくないが、あくまで「普通」の女性の物語（人生）に徹しているので、そのドラマを退屈に思うか地に足付けた丁寧な作家と見るか。悪くて頭のおかしい若きサム・シェパードが最高。

フィアレスみたいなタカツカヒカルみたいな。瀕死から蘇ったエレンバースティンが手かざしで病人を癒す超人ハンドパワー。なんだけど如何わしさはなく家族や恋人、隣人との関係。エレンバースティンの魅力でもう最後はじんわりきてしまう。