原作はジャック・ケッチャム。
現代版「時計じかけのオレンジ」とでもいえそうな裸と暴力にまみれた一大暴走絵巻が全編に渡って展開します。

純粋な衝動としての暴力描写は思わず目をそむけたくなるほどに凄惨で生々しいもの。
主人公は常に周りに威圧的な態度を取り、自分が不快だと思うものや、思い通りにならない人間には容赦なく暴力や罵声を浴びせる最低最悪のクズ。
常に化粧をし髪型を整え、ブーツには潰した空き缶を入れて背を高く見せようとするなど虚栄心が強く、女性に威圧的な反面、母親に頭が上がらなかったりセックスの時に勃たないなど女性に対する恐怖が垣間見えます。
そういったコンプレックスの裏返しとしての暴力。ドラッグと酒に溺れる逃避。
こんなの共感も同情も全くできない人間の歪んだ内面を描くことにより、人間の哀しさ滑稽さを浮き彫りにしています。
呆気にとられるクライマックスのカオスっぷりはちょっと凄い。
原作も読んでみようかな。

実話ベースらしい。

なんと、ジャック・ケッチャムが71歳にて亡くなりました。R.I.P.🙏

ケッチャム原作物として、どの映画作品が一番好きかと言うと、「ザ・ウーマン」なのですが、本作はもっと観られても良いと思える作品なので、こちらを再投稿。

わたしの中でケッチャム原作と言えば、そう、監督は「ザ・ウーマン」を含めラッキー・マッキー作品が好き。本作では、彼はプロデュースに名を連ねているものの監督はしていません。それでも、本作を見たとき、ラッキー・マッキー監督作だとばかり思っていました。

ケッチャムの世界を良く表現してると思えました。

再見する機会がないのがとても残念！

レイという主人公の青年が、ほくろを書いたりアイラインを入れたり、いつも鏡を見ているけど、身長の低さを気にして靴に仕掛けをし背を高く見せている。
だから、いつも変な歩き方。この青年が一線を越えたところから映画が始まり、ただのキレキレな不良にしか見えない彼がいつまた切れるのか怖くて仕方なかった。

この青年レイはあたかも人並みの自尊心を持っているようで、その実は、コンプレックスと虚栄心の塊。その２つの狭間で不安定な精神状態が、1人の女性に恋したことから、最後には完全なる狂気へと突っ走る！
彼女は彼にとって、コンプレックスを埋めてくれる存在となるはすまだったが…

演じるマーク・センターが凄く良かった。

とにかく見てる方はずーっと落ち着かず、ハラハラ。

登場人物が結構多くて、なかなか入り組んでおり、観ずらいで点もあるけれど、コミカルに描かれる愚か者たちの人間模様がまた面白い。

レイの狂気が加速する最後の凄惨さには、目を覆いたくなる。この辺りは、かなりまずいシチュエーションも含まれるので、苦手な人は見ない方が良いと思うけれど、さほどグラフィックではなかった気がする。

一度しか見てないけど、この主人公の顔とかスタイルとかがユニークで印象的で、ずっと忘れられない。

人間の野蛮性ばかり描いて来たケッチャム氏は、安らかに永眠出来るのだろうかと心配になってしまう。ケッチャムの冥福を祈りつつ。

• #ケッチャム
• #鬼畜
• #サイコな人達
• #みゅうちょびコレクション❤︎

寝起きに観て…
爽やかな朝を迎える事ができました

• #78点
• #惡の華
• #青い春
• #妊婦
• #おっぱい
• #もっと観られるべき