【実話に基づく傑作映画たち】
　～事実は小説より奇なり

◆ベースとなった史実
〈ダラスバイヤーズクラブ設立〉
　　～未承認新薬の配布 / 1988年
・場所: アメリカ/テキサス州
・人物: ロン・ウッドルーフ

〈見処〉
①「愚者」による「尊い一歩」
・『ダラス・バイヤーズクラブ』は、1992年の『ダラス・モーニングニュース』による記事を基とした、2013年に製作の史実ドラマ映画。
・舞台は1985年のダラス。電気技師を営むロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)は、HIV陽性により余命30日と宣告される。
・米国には認可された治療薬が少ないことを知ったロンは、代替薬を求めメキシコに渡り、米国への無認可薬の密輸ビジネスを思いつく。
・帰国後にロンは「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立。会員たちは安い月額料金で新薬を入手出来、アングラ組織として勢いづくが、次第に司法の手が迫り…。(eiga.comより抜粋)
・本作は退廃的な生活を送っていた「愚者」のロンが、自らの延命に端を発した違法ビジネスにより、いつしか「社会正義」のため、世間と対峙する、人間成長の物語である。

②マシュー・マコノヒーと
　ジャレッド・レト、迫真の演技
・本作は製作費わずか5百万ドルの小規模作品。低予算ゆえに撮影期間はたった25日間しか避けず、俳優陣も役作りに確保出来る期間は非常に限られていた。
・主演のマシュー・マコノヒーは、それでも、本作のために4ヶ月で21キロを、トランスジェンダーのレイヨンという難しそう役どころに挑戦したジャレッド・レトは、15キロの減量を実行。
・ギリギリの状態にて撮影に望んだ２人の鬼気迫る演技は、第86回アカデミー賞にてそれぞれに主演男優、助演男優をもたらし、真のスター俳優としてのキャリアアップにつなげている。２人の代表作『インターステラー』『シーサイド・スクワッド』の直前作が本作である。

③結び…本作の見処は？
「英雄視」しない今どきの伝記ドラマの好例。
○: 冒頭では死期間もない末期患者が、濡れ手に粟の利益を得るだけのモチベーションであったのが、最後は自分の利益を失するかもしれない訴訟に出る描写に感情を揺さぶられる。
○: 本作品でオスカーを獲得した俳優２人も素晴らしいが、ヒロイン演じるジェニファー・ガーナーも、若かりし頃のアメコミ映画(『デアデビル』)出演時よりも魅力的に映る。

• #実話に基づく傑作映画たち

このマコノヘーが一番好き

カウボーイ魂

その男気が堪りません

差別主義だった人

そんな彼が

守ってあげるんだから…

人の痛みがわかるんだから…

そりゃ泣くわ

身近な人が見ててくれる

それでいい

成し遂げようなんてこれっぽっちも

うちからの衝動がそうさせた

ーこれより　勇敢なカウボーイの
挑戦が始まるぞー

カッコいいよ！　　最高だ！！　　

• #マコノヘー魂！

死に直面し、生き方を180度変えた男
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酒と女に明け暮れるロンは体調を崩し、医者からHIVの陽性で余命30日と宣告される。医療の現実を知り、アメリカでは認可された治療薬が少ないことから、有効な未承認薬を求めてメキシコへ向かいアメリカへと持ち込む。仕入れた薬をさばくために考え出したシステムが「ダラス・バイヤーズクラブ」。彼は製薬会社と政府に睨まれながら、生きる権利を得るための戦いに挑む。
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どうしようもない堕落しきった男が、自分の命を守る為、勉強し行動を起こし、同じ悩みや志しある者の為に、自ら生まれ変わったように、国と製薬会社相手に戦う。ロンも国も製薬会社も誰も間違ってはおらず、それぞれの正義とリスクを背負っている。これは実話なのかと驚く。また主人公のマコノヒーさんの役作りは半端ない。この為に20kgも減量したとか、そのお陰で映画全体に深みをより与えていると思う。ある種、ドキュメンタリーを見ている様な印象。

余命30日と宣言されたロンも、結果あれだけ生きた訳だから彼の選択は正しかったし、医師の診断とは？と思ってしまう。