
2012年夏、東京。約20万の人々が、首相官邸前を埋めた。NYの「ウォール街占拠」の翌年、香港の「雨傘革命」の2年まえのことだった。しかしこの運動は、その全貌が報道されることも、世界に知られることもなかった。人びとが集まったのは、福島第一原発事故直後の、原発対策に抗議するためだった。事故前はまったく別々の立場にいた8人が、危機と変転を経て、やがて首相官邸前という一つの場につどう。彼らに唯一共通していた言葉は、「脱原発」と「民主主義の危機」だった。はたして、民主主義の再建は可能なのか。現代日本に実在した、希望の瞬間の歴史を記録。





©2015 Eiji OGUMA