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無用
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目次

無用の作品紹介

無用のあらすじ

ジャ·ジャンクーの最新作『無用』は中国のファッションをテーマとするドキュメンタリーである。映画は3つのバートに分けられ、衣服が製造される広東省の工場から始まる。カメラは製造され出荷される衣服のみならず、そこで働く労働者たちの表情を生き生きととらえる。第2部の中心となるのは、中国ファッション業界をリードする気鋭の女性デザイナー馬可(マー・クー)。パリで開かれ、大きな話題を呼んだ馬可のファッション·ショーのドキュメントと、馬可が自分のブランド「無用」のコンセプトを語るインタビューとで構成される。第3部はジャ・ジャンクーの故郷である山西省·汾陽(フェンヤン)に舞台を移し、鉱山労働者の家族が出入りする裁縫店などを取材しつつ、庶民と衣類の関係を考察する。ファッション、あるいは衣類を切り口に中国の現状を多面的に捉えた本作は、2008年のヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映され、最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。

原題
Wuyong/Useless
製作年
2007年
製作国
中国
上映時間
81分
ジャンル
ドキュメンタリー

『無用』に投稿された感想・評価

Omizu
3.5
【第64回ヴェネツィア映画祭 オリゾンテ部門最優秀ドキュメンタリー賞】
『山河ノスタルジア』ジャ・ジャンクー監督のドキュメンタリー。ヴェネツィア映画祭オリゾンテ部門に出品されドキュメンタリー賞を受賞した。

言葉は極力少なく、映像の力で紡がれていくジャ・ジャンクーらしい作品。大衆と服の関係を3つのチャプターで語っていく。

気鋭のデザイナーを通して中国と服の関係を探っていく2章が興味深かった。彼女のブランドのコンセプトがまず面白いし、ファッションの裏側を垣間見るという意味でも魅力的だった。

1章と3章では庶民と服を扱っている。服の生産工程、服を買う喜び、そして労働を追っていく。その背景にある中国経済を端的に象徴しているようだ。

静かなトーンで語られるドキュメンタリーといて実に魅力的。背景にあるメッセージも痛切。ジャ・ジャンクーらしいペーソスに溢れた秀作ドキュメンタリー。
【ファッションで世の中を見る】

2024年の東京フィルメックスで見たから
時間がだいぶ経っちゃったけど…
大好きなジャジャンクー作品が見れると知って
チケット販売開始に即購入!笑
見れて本当に良かった…

ジャジャンクーが切り取る
人や環境の描き方がめちゃくちゃ良くて…
工場での大量生産を描く1部
反対に手作りで
ファッションショーでも活躍する女性を描く2部
最後にジャジャンクーの故郷である
山西省汾陽で働く裁縫店などの人々を描く。
ファッションだけでも
様々な向き合い方や繋がりがあって
ジャジャンクーの映画を見ると
世界が小さく見えたり、大きく見えたりする。
だから好きなんだよな~
Rin
-
無用の長物を愛するという贅沢──FILMeX2024プレ上映。なぜか全然仕事が終わらないので、「おしごとを あすにまわして じゃじゃんくー」と一句詠んで会社をドロンしてきた。未ソフト化未配信の賈樟柯作品を逃すわけにはいかないんだからさ、許してほしい。本作は服飾をテーマにしたドキュメンタリーで、広州の縫製工場、馬可(マァ・クー)という中国人デザイナーが手がける「無用」というファッションブランド、賈樟柯の故郷である汾陽(フェンヤン)の仕立屋を三部構成で描く。

私は数年前、特にドメのデザイナーズブランドに凝っていた時期があって、今でも昔ほどではないけど服は好きだ。映画を観る時もキャストが着用する服に注目してしまったりする。上映後のトークで市山尚三さんが、賈樟柯が意図していたかはわからないのだがと前置きしたうえで、大量生産の廉価服との勝ち目のない価格競争に負けて職を手放す手作業の仕立屋を撮った第三部が、富裕層向けに手作業を取り入れた高級服をつくるデザイナーを撮った第二部に対して批評を加えているようにも受け取れると仰っていたんだけど、私も観ていて似たような感想を持った。そして、本作の第二部に対する居心地の悪さこそがわたしがデザイナーズブランドを好きな理由だったので、たぶんこの世で誰の共感も得られない考え方な気はするんだけどそのことについて書いてみようと思う。

デザイナーズブランドはブランド独自の個性がウリだ。世界各地の様々な民族衣装からモチーフを借用する。ダメージ加工をして着古した風合いを出すこともある。あえて毛羽立ったテクスチャーの生地を使うこともある。高級服を買えない人たちが着る服と似たような見た目の服が、表参道ヒルズで何十倍もの値段で売られていたりする。

機能を突き詰めるというパターンもある。テック系と言われるブランド群だ。ACRONYMという服好き界隈では有名なテック系ブランドがあって、そのブランドのアイコン的なアイテムは最高級のゴアテックスを3層に重ねた素材を使用したジャケットだ。ちなみに値段は見た目からは想像できない高価格。それを猛吹雪には遭遇しない都会人が着る。

機能性を犠牲にして見た目を珍しくするパターンもある。私は大学生の時、真っ黒くてゴッツくて変な形の肩パッドの入った魔法使いが着ていそうなトレンチコートを着ていたことがあったんだけど、とんでもなく重量があって2分くらい歩くと背中が痛くなった。

セレクトショップでデザイナーズブランドの服を買うとき、店員さんはしばしば「一生もの」という賞詞を口にしながら勧めてくる。デザイナーズブランドの服はデザイン・素材・パターン・哲学にこだわり抜いてつくられていることが付加価値であり、値段も高ければ作られている点数も少ないので、あなたの個性として長く愛せますよというのは自然な売り方だ。デザイナーからしても、できることなら長い間大切に着てほしいと思うだろう。でも、もし服好きたちが今持っている服をマジで一生かけて大切にしてしまったら、新規購入が減ってしまってデザイナーズブランドは立ち行かなくなるだろう。製品の寿命を延ばすと売上が下がるジレンマが発生するケースっていうのがビジネスには存在するけど、デザイナーズブランドもそれと似たようなジレンマを抱えている。

人間、承認欲求というものがあるので、デザイナーズブランドの服を着ていたら気づいてほしいと思うものだ。でも気づいてくれる人はいない。「BALENCIAGA」みたいにデカいロゴが入っているわけでもないし、ロゴが入っていたとしてもデザイナーズブランドを認知している人はめちゃくちゃ少ないから。むしろ認知されていないことが価値だったりするから。でも気づいてほしい。じゃあどこに行くかっていうと、セレクトショップに行く。店員さんなら気づいてくれる。服を買って着て行く場所が服を買う場所。とっても内輪な世界がそこに広がっている。

こんな感じで、デザイナーズブランドの消費にはそこはかとない欺瞞性がある(と私は感じる)。内輪で繰り広げる雲の上のお遊戯であり、無用の長物をありがたがる嗜みなのだ。でも、それってたぶん、人間が成しうる限りなく究極の贅沢なのだ。だから私はデザイナーズブランドが好きだ。

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