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市民ルース
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『市民ルース』に投稿された感想・評価

菩薩
4.5
クッソ面白い一番面白いビックバン以来一番面白い。ローラ・ダーンのベストオブキメ顔って『インランド・エンパイア』かと思ってたけど、もしかしたらこっちなんじゃないか説あるくらい終始キマりまくっている。言うなればトー横キッズみたいな生活をしてたローラダーンがプロライフ派の姫として突如担ぎ上げられる訳だが、それをプロチョイス派が強奪(笑)して本人の意思関係なく両陣営の「戦争」の渦中に巻き込まれていく話。本人からしたら飯食えて風呂入れて布団で眠れて、人間っていいな〜の暮らしが出来るセーフプレイスがあればそれでいいし、正直アホだから金さえあれば何にでもなれてなんでも出来ると思っている(がそれはやがて失望へと変わることは当然示唆されている)。イデオロギーの対決の中で透明化されていく個人の意思、ただ政治的なテーマの筈なのに政治性を介入させない様なコミカルなつくりになっているし、ラストはそうやって形成されていく「社会」と言うものからあまりに平然と逃避して見せる、これは最新作にも繋がる姿勢か。政治性を盛り込み教育的ですらある映画もそれはそれで素晴らしいと思うが、時にはそう言ったものに見事な肩透かしを決めたこんな映画を褒め称えたい。そうやって笑ってられるのもあんたが男だからだろって言われると返す言葉も無いし、今のアメリカの状況を見ていると本当に笑えなくなってしまうのも事実…。ただ面白いんだからもうしょうがない!!!
tetsu
4.8
京都みなみ会館の"ルーキー映画祭"にて観賞。

シンナー中毒でお酒が大好きのダメダメ女性・ルース。
何度も逮捕され、指導を受けてきた彼女だったが、その癖が治る気配は一向にない。
ある日、妊娠をしてしまった彼女は中絶を決意するが、ひょんなことから国家内の"中絶反対派" "中絶擁護派"の争いに巻き込まれてしまい...。

ルーキー映画祭、一旦の大トリ。
野球で言うなら9回裏ともいうべきタイミングでしたが、これは、まさかまさかの満塁ホームランでした!
(野球のルールはよく分からないけど、一回言ってみたかった。笑)
マジでこれは、これまで観たアメリカンコメディ映画の中でも、余裕でベストに入る傑作でしたよ!

恋人とヤってる主人公が部屋を追い出され、テレビを投げつけられるという衝撃的なオープニングで始まり、とにかく最初から最後まで全速力で突っ走る主人公の勢い。
タイル用密封材やシンナー入りの塗料をみつけるたびに吸入しちゃったり、お酒をみつけたらゴクリと飲み終えてしまったり、内容はいかにも アメリカのブラックコメディ という感じですが、魅力的な彼女によってドンドン進んでいく展開が圧倒的で、劇場内でも終始、笑いが絶えなかったです。
(逆に言えば、主人公の好みで好き嫌いが別れる映画とも...。)

ある登場人物の意外すぎる正体とか、主人公の個人的な問題が国を揺るがす大事件に繋がっていくとか、荒唐無稽な展開はコメディ映画として必ずしも珍しいものではないかもしれないのですが、やっぱりシンプルに面白い。

日本では中絶問題について重く扱いがちですが、それをあえてコメディとして描いている点も本作の評価すべき点。
「中絶は人殺しだ。」とか「無責任な行為だ。」とか、反対意見を描くのは簡単だけど、じゃあ、なんで中絶に踏みきらなければならないのかとか。
だいたい、妊娠することのない男性に限って、何を我が物顔で反対意見を唱えているんだとか。
コミカルに描いているようで、社会の理不尽に対する怒りを、皮肉で嘲笑しているような作風が、かなり好みでした。

また、どれだけ周囲に惑わされても、結局は自分の好きなことを選んでしまう主人公の姿には批判意見もあるでしょうが、人間の性だと感じたので、僕は嫌いになれませんでした。

結局のところ、ルースの選択は正しかったのか、果たして彼女はどうなっていくのか、物語の先は観客に委ねられる作品ではありましたが、学校の性教育で重たい映像を見せ続けられる中には、少しぐらい本作を観て、それぞれの立場にたって考える時間があってもいいのではないかなぁと思う、隠れた社会派コメディの傑作でした!!

2024/8/7 追記
#シリーズ:長編デビュー作 を追加しました!
思い返せばアレクサンダー・ペインの作品は、最後の「去り際」が良い。このデビュー作からすでにそう。うるせ〜!!勝手にやってろ〜!!なラストシーンは『プライベート・ベンジャミン』も彷彿する。実際に、本人そっちのけで勝手に代理戦争やってる外野たちの、まぁうるさいこと。

しかし、奔放なローラ・ダーンを見てるとなんだか「自分が生きてる世界の中心は、自分でいいんだ」なんて、思わされてしまう。今なら、かつて全くハマらなかった同監督の『サイドウェイ』も、もしかしたら改めて好きになれそうな気がする。

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