【鑑賞者を引き込んでいく秀逸な構成】
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監督:ビョン・ジンホ
製作国:韓国
ジャンル:ドキュメンタリー
収録時間:114分
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音楽アーティストのドキュメンタリー映画としては一流級だと思います。何もファンの方のバッシングが怖くていってるわけではありません。素直にそう感じたからです。期間限定上映です。

先に申し上げますと、BIGBANGの熱烈なファンではございません。何曲かは知っていて(それでも親と妹がBIGBANG好きでしてライブは誘われたことあるのですが)どちらかと言うと好きという立場くらいの者です。
その僕が今作を見ても、素晴らしいと感じました。贔屓目に見なくても良作です。というのも、中途半端なライブ映像と練習映像を組み入れておかしなことになっていた、少し前の三代目のドキュメンタリー映画とは雲泥の差だからです。

何が違うのかというと、見ている人を十二分に満足させるかどうかというところです。これは熱烈なファンの方はひとまず対象外にします。熱烈なファンの方ならば、そのアイドルがスクリーンに映ってるだけで満足と思われるからです。で、どう満足させているのかというと、ライブ映像、プライベート映像、インタビュー、練習映像を巧みに組み入れて満足させているということです。

まずライブ映像から。映像も綺麗でして、世間的にも知られている曲がチョイスされています。

Halu halu
Bang Bang Bang
Fantastic baby
などがそれです。
しかし、ライブ映像だけ流しておけば、ただのライブ映画になります。そこで、その間に練習映像、インタビュー、プライベート映像を組み入れていきます。

特に秀逸なのはプライベート映像です。ファンの方からすれば、見たことある映像だらけなのかもしれないですが、BIGBANG5人の素がとことん描かれます。映画に使用する映像を厳選してるからか、彼らは揉め事になる感じでもそこまでどんよりとした雰囲気にならない。むしろ、何事にも笑顔で、仲間意識を大切にして互いに接しています。 またメンバーに悪ノリをする映像があるのも微笑ましいです。
これらが中盤にあることにより、BIGBANGをよく知らない人にも感情移入をしてもらうといういわば「任務」が完了します。それからの、メンバーの苦労、今向き合っている問題を考えるシーンは涙物です。熱烈なファンの方ならば号泣するのではないでしょうか？

つまり、ドキュメンタリー映画としての構成が上手いのです。しっかりと鑑賞者を最後の感動にまで誘ってくれています。見ていて飽きなかったし、もっと見たいというのが正直な感想でした。これは実際のライブにいても同じ思いでしょう。そして、そうなることを想定しているのか、エンドロール後の映像には感動させられました。ライブの参加者といい、映画の鑑賞者といい、これの制作者たちは「お客の心情」というものを熟知しています。お陰様ですっきりした気分で帰れました。

それにしても、やはりワールドツアーを描いたドキュメンタリーは秀作である場合が多いです。半年前にみた『We are Perfume』もそうでしたし。世界中のファンの喜びの顔を見ると泣けてくるんですよね。そして常にファンの事を考えるメンバー。G-Dragonの終盤のアレには脱帽させられましたし。まさにプロであります。

ともあれ、ファンの方ならばほぼ100パー満足。BIGBANGの「ビ」の字も知らない方は厳しいかもですが、そもそもそのような方はこれを映画館で見ようとは思わないでしょう。問題は僕みたいに少し知ってる程度くらいの人ですが、少なくとも不愉快になる、損した、ということにはならないかと思います。単なるライブ映像ではなくて、人情溢れるしっかりとしたドキュメンタリー映画ですから。むしろ、これを見てBIGBANGを好きになるという可能性も十分あります。

一つワガママを言わせてもらうと、「love song」は流してほしかったです。
ちなみに、本日の鑑賞者はおそらく僕以外は女性でした（笑）ポップコーンを食べて平常心を装っていましたが内心は中々恥ずかしかったです。

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放送されるの早くね？この前劇場でやってたような…
BIGBANG「MADE」のワールドツアーを追っかけた…というか、これまでの軌跡というわけでもなく、正に今のBIGBANGに迫るという内容のドキュメンタリー。メンバー、スタッフのインタビューが結構な割合を占め、そのスタッフも家族のような関係性ということでファンならおなじみの人なんでしょうね。インタビュー内容もやはりファンに向けての想いというモノが強く感じられ、ファンの為の映画というイメージだった。
やはり音楽系のドキュメンタリーもので興味を惹かれるのはライブのリハーサルや舞台裏シーンで本作も例に漏れず。ライブシーンは少し消化不良だけど、見たいんならライブビデオを見ろ！実際にライブに来い！ということなんでしょう。

頂上に登り詰めたスターたちの抱える葛藤と孤独。そしてメンバー愛。
※個人的な意見炸裂してます。

BIGBANGの全てを知ることはできないけど、彼らが辿った10年の一部に触れることはできる。そんな作品です。
彼らも人間であり、1人の感情を持つ男である。悩みもする、挫けることもある、意見がまとまらないこともある、プレッシャーに押しつぶされそうなこともある。
それをこれ見よがしに「分かってくれ」とするのではなく、ドキュメンタリーとして淡々と、それでいて印象に残る伝え方をしてくる。

色々な事があった今、これを見ると「あぁほんとに…」っていう感情が1番多い。
どうしてこのままの形でいれないのだろうかって何度も考えたけど、気持ちは移りゆくものだから。ほんとに改めてこれを見ると、胸にぐっとくるものがあります。

もちろん分かってはいたけど、あの壮大で完璧に感じたツアーの裏側には、たくさんの苦痛や困難の上出来上がってたのだと改めて知ると、さらに彼らが愛しくなる。
そして「お疲れ様でした」って言いたくなる。
こんなに苦労してた人たちだから、きっと今は長めの休暇をとっているだけだと、そう思っていたい。また彼らが帰ってくることを信じて。

いつまでも5人だから。いつまでもBIGBANGだから。陽はまた昇るから。

︎︎☁2019049☁