『31（サーティーワン）』
原題31.
製作年2016年。上映時間103分。

ハロウィンの夜、巨大な廃墟に監禁された5人の男女が、生き残りを賭けて、殺人集団を相手に12時間にも及ぶ死のゲームを繰り広げるアメリカンホラー・スリラー。
ロブゾンビの最初のクラウドファンディング映画。

ハロウィンの夜､ カーニバルで働く5人の男女が誘拐され、 巨大な廃墟に監禁される。
扉と窓は閉ざされ、 彼らに逃げ場はな い。
いや、一つだけ彼らに残された道があった。。。
『31』と呼ばれる狂ったゲームを勝ち残るという道が。
ミッションは、襲い来る狂人たちから12時間生き延びるというものだった。 バール、ナイフ、メリケンサックを手に、12時間もの間強制的に命を懸けて闘う5人。
対する相手は、ザ・ヘッズ (The Heads)。
ピエロの恰好をした人殺しの狂人集団。
このゲームにルールは無い。
12時間生き延びた者だけが自由になれ る。。。

余談ながら映画の冒頭に出てくる言葉"A first sign of the beginning of understanding is the wish to die"
(知性のはじまりの最初の兆候てのは、死にたいと願うことや。)
は、1917年から1919年にかけて書かれたカフカの日記をまとめた『The Blue Octavo Notebooks』ちゅう本の中にある格言です。

偖、今作品は、ゾンビの作品としちゃ、おそらく上位の部類に入らへんとは思うが、それでも十分に面白い作品でした。
リチャード・ブレイクが『ドゥームヘッド』役の彼は、
恐怖、
怒り、
ユーモア、
精神病に満ちた、
はたまた、息を呑むような、
そして魅惑的でスクリーンを掴むような演技をしている。
彼は、今作品のなかで鼓動する。
まばゆいばかりのアイドルみたい。
映画の他の部分が充実しえ、より広い範囲に及んでいりゃ、彼はホラー史上最高の悪役演技として語り継がれる俳優さんになるんちゃうかな。
(実際、今でもそうかもしれないけど）
今作品のシンプルな前提は、表面下で起こっている他の何かを裏付けている。
富裕層が貧困層を破壊し利用すること、
我々が互いを食い物にする方法、
そこから得られる満足感、
などに関する何か。
アクションシーンは、
とってもぎこちなく、
ぼやけていて、
編集が下手くそで、
それがポイントになっている。
これを楽しんではアカンのかなぁ。
殺戮の瞬間を見ることが許されないんやろなぁ。
残像や壁についた血だけでいいんか。
まぁデスゲームものやと『SAW』なんかが代表に挙がるけど、グロい描写もあるけど、ゲームに力を注いでる。
故に物語性もかなり高かった。
それに対して今作品の題材や設定はとっても興味深いものの、どうしたらよいものか、お話としては『倦む』と書かざる得ないかな。
個人的には悪くはなかったけど、『マーダーライドショー』での、あの水分たっぷりの気色悪さをもう一度ぜひ見たいと思ってるのでロブ・ゾンビ監督お気張りやす。

「悪魔のいけにえ」+「バトルランナー」

10月31日、ハロウィーン。
胸糞悪い金持ち連中が仕掛けるデスゲームへようこそ!
ルールはたったひとつ。
12時間のあいだ、生き延びられたら勝利。
ただし、殺人上等なキチガイピエロたちが、この世で最悪な殺り方で、お前をバラバラのミンチにしようと舌なめずりしているから覚悟しろ!

ロブ・ゾンビ監督作。
主演は奥さんのシェリ・ムーン・ゾンビ。

田舎道で拉致された5人の男女が、狂ったゲームに強制参加させられて次々と殺されていくだけのスプラッターホラーDEATH!
セールスポイントは、何といっても処刑人として登場するキチガイピエロたちのキャラクター。
シュワちゃんのおバカアクション「バトルランナー」には、チンドン屋にしか見えない処刑人が出てきましたが、本作には白塗りメイクした安っぽいキチガイが5人登場しますよ。
ヒットラーもどきの小さいオッサンや、チェーンソー大好きなセクハラ二人組、デス＆セックスな男女、そしてラスボスには「バットマン」のジョーカーみたいな殺人スペシャリスト「ドゥーム・ヘッド」!
残念だったのは、ドゥームヘッド以外の奴らの出落ち感が半端ないというところ(苦笑)。
バーン!!と出てくるところは最高にヒートするんですけど、意外と詰めが甘くて弱っちい。この辺りも「バトルランナー」と同じ(苦笑)。
本当、出てくるところは完全にマンガで、最高に笑えるんですけれどね。
内容的にも、チェーンソーピエロのところぐらいがピークで、ラストに向かって尻すぼみ。
シェリ姐さんの覚醒が中途半端すぎです。
ドゥーム・ヘッドと、もっとスゴイ激闘を繰り広げてくれていれば、溜飲も下がったものなのですが・・・。

70年代を舞台としているだけあって、悪趣味なアメリカンニューシネマ風味のラストは好き嫌いが分かれそうですが、個人的には上手いクロージングだとは思えませんでした。
続編作りたいからなのかな?
R18の割に突き抜けたグロ描写が無いのも寂しいし、レッドゾーンまで振り切れて欲しかった。
セクハラだらけの汚らしい台詞がレーティングに引っかかったのか(苦笑)?

アクションシーンも見せ方に疑問。ゴアが売り物のホラーなのだから、もっとちゃんと分かりやすく見せてくれないとストレスがたまりますよ。
スピード感は感じられましたが、だからといって全体のテンポが良いというものでもなく、尺も無駄にあるし。
単純に、ゴアゴアなデスゲームを血しぶきまみれで見せてくれれば、それで良いのになあ。

ロブ・ゾンビのこだわりがあるのでしょうけれど、あまり肌に合わないのかもしれません。
マルコム・マクダウェルの使い方も勿体ないような気がしました。
しかし、トチ狂った格好良さを誇るドゥーム・ヘッドの存在感だけは突出していましたね。
あいつは一体、何なんだ(笑)
殺人という行為に必要なのは、身体能力の強さじゃなくて、壊れた精神の強さが重要なんだな、と思い知らされましたよ。

ちなみに、まったく関係ありませんが、今年のハロウィーン、うちではサーティワンアイスクリームのハロウィン仕様アイスを食べました(笑)。


劇場(新宿シネマカリテ)にて　

• #田舎ホラー
• #ハロウィン映画
• #美術は好み

ハロウィン前夜、男女5人が誘拐された。彼はそこで"31"と呼ばれる殺人ゲームをする事になり…

若者達が殺人ピエロと戦います。

会話からグロ描写まで
ロブ・ゾンビらしさが出まくった作品。
彼の作風は好きなので僕は楽しめました。

ただ、肝心の殺人ピエロとの戦闘になると、画面がやたら揺れて見にくくなります。これは何とかして欲しかったですね。

なんとな～く、グロい映画が見たい日にはちょうどいいかと。

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