Youtubeの映画チャンネルPizzaFlixで鑑賞可能な、自殺した妹の真相を探るべく彼女が通っていた美術大学に姉が入学するテレビ映画として作られた学園オカルトホラー。ケイト・ジャクソンとシェリル・ラッドという初代「チャーリーズ・エンジェル」の二人も出演（後者はチョイ役）。

ストーリーは「サスペリア」風ですがこちらの方が少し早く作られてます。印象的なシーンはあまり無く幾つかの謎を残したまま終わるので消化不足感も否めませんが、悪い画質は70年代B級映画らしい魅力的な雰囲気が有り同級生が描いた自殺した妹にそっくりの絵は少し不気味だったり池に逃げた教授を何人かの学生が木の棒でつっついて殺そうとする辺りはユーモラス。

主人公演じたウィノナ・ライダー風ショートヘアのパメラ・フランクリンも悪く無いですが「チャーリーズ～」では地味な印象だったケイト・ジャクソンがスラッとした感じで目を惹きました。2000年にはケイト出演でリメイクも作られてます。

ある日、エリザベスが帰宅すると家で妹マーサーが首を吊っていた。彼女は自殺だと決めつける警察に納得がいかず、身分を偽って妹が通っていた学園に転入し調査を開始するが…というストーリー。
パメラ・フランクリン主演の70年代オカルト・サスペンスです。
マサチューセッツ州にあるセーラム学園に女子大生として転入したエリザベス。そこで彼女を待っていたのは謎に満ちた不気味な教授や、妹の絵を描いていたり挙動不審な女子大生たちの姿だった。やがて、学園でも次々と不審な死が起きて、という内容です。
70年代の映画とあって、DVDの画質もビデオ画質ですし、派手さや怖さといったものは流石に今見ると感じ荒れませんが、サスペンス性は十分で結構楽しめました。
何かに追われるように車を走らせるマーサーが姉の家に駆けこんで鍵をかけて閉じこもるも、何かを見て悲鳴を上げ、姉エリザベスと警官が踏み込むと首を吊っているマーサーを発見する冒頭から結構引き込んでくれますね。
そこから妹の死の原因を探るために、身分を偽って転入した学園でネズミを使った実験の講義を行う怪しげなドラクロワ教授やマーサーの絵を描いて情緒不安定な女子大生デビーなど怪しげな人物が出てくる中で、調査を進めて行きます。前述したように派手なシーンやグロいシーンはないながら、地下の不気味な雰囲気や3人の女子大生が謎の自殺を遂げ、ミステリアスに展開していくので割と飽きずに見れましたね。デビーの記憶の中で見た地下の謎の部屋を探し当てたエリザベスが、級友ロベルタと一緒に中でデビーの死体を発見するシーンもおどろおどろしさあって良いですね。
主人公エリザベスを演じたパメラ・フランクリンはショートの髪形も似合っていて美人ですし、ケイト・ジャクソン、シェリル・ラッドのチャーリーズエンジェルコンビも勿論美人ですし、デビー役のジェイミー・スミス・ジャクソンの不安定な美人さも良かった。
学園の名前が「セーラム」の時点で魔女か悪魔がらみなんだろうなと予想付きますが、後半の展開は怪しげで黒幕と思った奴がそうじゃなく、いい人そうな方が悪役という定番の展開ではありましたね。というかジャケ裏でネタバレしてるし。川に落ちた教授が生徒達に棒でつかれて沈んでいく所は緒と笑っちゃった。悪魔の企みによって他の生徒達がバスで学園出て行って、主人公達が取り残される展開も着々と追い詰められていく感じが良かったですね。
しかし、8人を集めて何がしたかったのかはイマイチわからなかったな。しかも絶対逃がさないのかと思ったら、主人公逃げた後に「8人目はまた探せばいい」って諦め早いし。助かったけど、あの子たちは死んじゃった訳だし後味の悪さと不気味な余韻残るラストになってましたね。
魔女にまつわる全寮制の女子大が舞台、主人公が学園内で謎に迫っていき真相に辿り着く流れ、「火事」で終わるラストなど、他の方も指摘されてるように「サスペリア」との共通点が多く、元ネタともいわれるのも納得できますね。
地味で淡々と進みながらも、不気味な雰囲気やサスペンス調の展開に結構飽きずに最後まで見れたオカルト・サスペンスでした。

謎の自殺で妹を亡くした姉が妹の大学に入学し事件を探るうちに、学園を取り巻く悪魔的な事件に巻き込まれていく。
サスペリアの四年前に製作された女子寮×悪魔崇拝の組み合わせ。

キャストに後にチャーリーズエンジェルでブレイクする女優さんが2名出ている他は、取り立てて特徴の無い学園系ホラー。
腑に落ちない箇所があり過ぎて詰めが甘い。