一歩足を踏み入れれば、そこは業が吹き荒ぶ羅生門。

他人が背負ってきたもの、辿ってきた道を視認できない俺たちは、その場から動けずに勝手な心で人を視る。広義の自分かわいさに頭まで浸かり、狭義の優劣にいちいち足を取られながら。

どこまでも相容れない、世界と自分との距離。情(こころ)ここにあれど所詮、自分以外は全員他人。
渦巻く損得、波打つ理不尽。逆撫でられた感情は紅く熱を帯び、生きる意志となり溢れ出す。

どくどくと流れ出る鉄臭い意志と、朦朧とする頭。生きるも死ぬも、生かすも殺すも紙一重。脱落するのは俺かお前か、どちらに転んでも終わりのない、自分との闘い。

• #韓国.jp

「悪魔を見た」の脚本を書いたパク・フンジョンさんの初監督作品。この後「新しき世界」を撮ることになります。

また光海君‼️笑
度々になりますが、「王になった男」でイ・ビョンホンが演じたのが15代王光海君。そして登場朝鮮半島の北部、満州付近で勢力を増したのが後金。中国王朝の明は朝鮮に援軍を求め後金に挑みますが、結果から言うと負け、後に清と名前を変え中国を支配します。

で、光海君は明の要請に従わず軍を送らなかったことで、後年〈ゆえに国を守った〉と評価されるのですが、まったく送らなかったわけではなく、映画のセリフにもありますが、気持ちばかりの援軍は送っていたのですね。

＊＊＊＊

こんな時代に権力闘争や出身差別、学力差別、不法な取り立て、嫉妬、憎しみなど、まさに《人間ゆえの悪意》に翻弄された三人が凍えそうな中、廃れた旅宿で出会います。

まあまあ色々フンジョン！って感じです。

うーん、ただなあ。
「新しき世界」や、雪山という共通点もある「隻眼の虎」と比べると、編集が下手です。
監督のせいとは言い切れないけど、わざと入れてると感じるインサートが下手だと思います。
その度ごとにキャラクターと観客の間に溝が出来ていきます。

〈184〉

• #韓国^_^

レビュー休止中
記録だけ(´・c_・`)