モロ族の大虐殺を撮影したフィルムが隠蔽工作を逃れ、ひそかに現像されていた。思いがけない事実がナレーションによって明かされ、私は、その写真をどうにかして見たいという欲望を抱いた。直後に、その一枚のフィ…
>>続きを読む紫の色味が立ち込める大海で、浮かんだ船が画面左に佇んでいる、思い起こすのはもちろん土本の『不知火海』でしかない。
水俣とフィリピンの問題を簡単に繋げることもできないが、土本を敬愛する彼の倫理的態度の…
教育を受けた人々の、知識に対してのコンプレックスに、人々が「知らない」と言って抗い(『飛行機雲』の教会の歌の時のように)、結局おっさんの知識が間違っていたというのは痛快である。エコロジーセンター?の…
>>続きを読む寝たきりの少年が足を使って何でもやってしまう姿には圧倒されるのだが、わざわざお菓子の前にキャメラを置き、足でつまみあげる様を収めるのはどうなんだと思ってしまった。虐殺現場の写真をフェード・インでゆっ…
>>続きを読む映画内でもそういった場面があるように、私たちは本当にシリアスなことにはなかなか向き合おうとしない。退屈であるという以上に、自分が防御して、踏み込ませまいとする領域に自ら目を向けようとすることは、本能…
>>続きを読む「航跡」というタイトルの通り、米比の歴史の痕跡をたどることで、こんにちの合衆国とフィリピンの関係を問いなおそうとする本作は、膨大な画像と文書の引用に特筆すべきものがある。
それは、引用の単純な量の問…