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王将
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『王将』に投稿された感想・評価

まず先に、個人的に一番ツボにはまった場面からご紹介。

水戸光子の妻が「お父っつぁん、将棋道楽をええ加減にして、ちゃんと働いてさえくれはったらなぁ」という愚痴に対して……。

「あれは道楽ちがうねん」という幼い娘の発言。

普通はこの後「生き甲斐そのものなんや」とかポジティブな言葉になると思うじゃないですか。それが……

「あんなの将棋◯◯言うんやで」(◯はネタバレになるので伏せ字で。気になる方は観てね)

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
何と恐ろしいことを言うガキだろうかと驚愕した(笑)

明治・大正・昭和と活躍した稀代の将棋棋士・坂田三吉と彼を支える糟糠の妻・小春の半生を描いた大傑作ドラマ『王将』。

監督・脚本は時代劇の名匠・伊藤大輔。そして主演は天下の阪東妻三郎である。

同じ1940年代に製作された『無法松の一生』『破れ太鼓』と並び本作でも阪東妻三郎の個性が遺憾なく発揮されている。

非ちょんまげ物でも大成功をおさめていた阪妻。時代劇スターと一括りできないところにこの人のスケールの大きさを感じる。

それにしても『王将』と付けたこのタイトルは上手い。観賞後に再びこのタイトルを見るとなるほどと思わず唸ってしまう。

大阪・天王寺に住む草鞋職人・坂田三吉(演:阪東妻三郎)は素人ながらもプロ顔負けの将棋指しで、大会があると聞き付けると稼業をほっぽり出して参加してしまうほどだった。

当然、家計は火の車。しかも三吉の視力が悪化しているので草鞋を作っても商品にならないと問屋からは突き返される始末である。二人の子を育てながら暮らしを支えていた女房の小春(演:水戸光子)は三吉の将棋好きにほとほと呆れていた。

ある日、東京の棋士との対抗試合が催され、参加費が払えないもののどうしても行きたくて仕方なかった三吉は仏壇を質にいれた金で参戦してしまう。

順調に勝ち進んだ三吉だったが、東京側のエースである関根七段(演:滝沢修)との対局で知らずとはいえ反則手をしたことにより負けになってしまう。

実力ではなくルールによって負けたことがよっぽど悔しかった三吉は関根打倒の執念を燃やすようになる。
早速、自宅に帰った三吉は将棋盤とのにらめっこを始めるが、そんな生活に絶望した小春はついに決心をしてしまい……。

阪妻の大袈裟だがパワフルな演技がバイタリティー溢れる坂田三吉役にまさにピッタリ。

そして喜怒哀楽がはっきりした動の坂田に対比するかのような、終生のライバルで冷静で寡黙な静の関根七段を演じた滝沢修も良かった。

滝沢は序盤から登場するものの、自己紹介したっきりずっと黙ったままで、台詞らしい台詞が初めて登場するのは本当に終盤だけである。

が、この終盤の阪妻との絡みが最高なのである。厳粛ながらも関根棋士の人間性がここで一気に放出されるので胸を打たれてしまう。

で、忘れちゃいけない小春を演じた水戸光子。夫への愛を突き通した妻が見せた満足に充ちた美しい表情は、しばらくは脳裏から離れないと思う。

あと三島雅夫のチャルメラ屋も良かったなぁ。

伊藤大輔監督の演出も良かった。

大きくなった娘(演:三條美紀)から将棋のことでなじられて頭にきた三吉が彼女を追いかける場面。

鏡に映った己の姿を見て三吉が思わずハッとなるシーンでのカメラワークが流麗で実に見事だった。

だけど何といっても天王寺の長屋を再現したスタジオセットが素晴らしい。これに尽きる。

遥か遠くにはネオン輝く通天閣が聳え立ち、手前には蒸気機関車が通る。

しかもその車両は丘陵の下を走っているために直接は見えず、汽笛と白煙だけで観客の想像を掻き立てる。

ラストの情景も美しい。村田英雄の代表曲『王将』は本作よりずっとのちに作られた歌だが、あの三番の歌詞の「空に灯がつく通天閣に俺の闘志がまた燃える」を彷彿するかのようなラストシーンで、いつまでもいつまでも余韻が残る名作だった。

■映画 DATA==========================
監督:伊藤大輔
脚本:伊藤大輔
音楽:西悟郎
撮影:石本秀雄
公開:1948年10月18日(日)
aaaakiko

aaaakikoの感想・評価

4.0
名作。すばらしかったです。
将棋なんか映画にならん、と会社に言われた伊藤監督がねばり通して脚本を仕上げたそう。
伊藤監督は60年代に三國連太郎主演での「王将」も撮っているのか…
そっちも見てみたいな。

前半の貧乏な大阪天王寺時代、そのドラマはもちろん面白くて、目を治して一気に強くなる過程が見たかった〜と思ったけど、その後も面白かった。
名人の関根に坂田が××をプレゼントするシーン、ラストの小春との電話、そのあたりめちゃくちゃ泣けた。
あと子役時代の娘たまえがすごい良かった。

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