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ボーイズ・ステイト
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『ボーイズ・ステイト』に投稿された感想・評価

題材となる「ボーイズ・ステイト」は、政治意識や指導力を持つ高校生を集め、一定期間の共同生活を通して政府の仕組みを学ばせる実践的な政治教育プログラムである。参加者は単に政治について講義を受けるのではなく、政党を組織し、政策を決め、演説を行い、州知事や副知事をはじめとする役職を選挙で決定する。

いわば本格的な“政治家シミュレーション”であり、少年たちは支持を得ることの難しさを身をもって経験する。理想や政策だけでは人を動かせず、印象的なスローガンや親しみやすさ、対立候補への攻撃が選挙結果を左右する。その過程は、現実の政治が抱える問題を驚くほど正確に再現している。

少年たちの思想や主張に賛同できるかどうかは、本作の本質ではない。注目すべきは、まだ大人になる前の彼らが、公共の問題を自分自身の言葉で考え、大勢の聴衆を前に責任を持って語ろうとしていることである。

日本で暮らす観客にとっては、高校生たちがこれほど高い政治意識を持ち、堂々と演説する姿に驚かされるだろう。若者の政治参加や政治的無関心という問題を、自分自身のこととして考えさせられる作品でもある。思想や価値観の違いはともかく、幼いうちから政治を実践的に経験していれば、その中から演説力と行動力を備えた人物が育っていくことにも納得させられる。

金銭やビジネス上の利益とは関係なく、大人になる前に思想と言論だけで真剣に戦う。この経験そのものに、民主主義教育として大きな価値がある。

本作は、参加者たちを単純な善人と悪人に分けていない。信念を曲げずに支持を集めようとする者もいれば、勝つために有権者が望む言葉を選ぶ者、対立陣営の弱点を探して攻撃に利用する者もいる。

しかし、戦略的に振る舞う少年も、最初から冷酷な人間として描かれるわけではない。彼らは選挙という仕組みの中で、誠実さを守るべきか、勝利を優先すべきかという難題に直面している。少年たちの選択を通じて、政治家がなぜ迎合し、ときに事実よりも効果的な物語を選んでしまうのかが浮かび上がる。

激しい選挙戦では、陰謀、対立、偏見、個人攻撃までが持ち込まれる。それでも、すべてが終わったあとに少年たちが敵味方の立場を越え、互いの健闘を認め合う姿には胸を打たれる。

政治的立場の違いは、必ずしも相手の人格を否定する理由にはならない。正面から意見をぶつけ合ったからこそ生まれる敬意があり、選挙の勝敗を越えた成長がある。政治ドキュメンタリーであると同時に、競争を通して少年たちが変化していく青春群像劇としても見応えのある作品だ。

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【OUTLINE】

2018年、テキサス州各地から約1,100人の男子高校生が、1週間にわたる政治教育プログラム「ボーイズ・ステイト」に参加する。少年たちは無作為に国民党と連邦党という2つの政党へ分けられ、政党組織を作り、政策を議論しながら模擬州政府の樹立を目指す。

最大の注目を集めるのは、州知事を決める選挙戦である。それぞれ異なる思想や生い立ちを持つスティーヴン、ベン、ロバート、レネたちは、自らの信念を訴えながら、演説、署名集め、選挙戦略、対立候補への攻撃といった現実の政治さながらの競争に身を投じていく。やがて少年たちの模擬選挙は、アメリカ社会に存在する分断や偏見、政治的駆け引きを凝縮したような戦いへと変わっていく。

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観た回数:1回
面白かった!
テキサス全土から集まった少年たち1100人が擬似選挙を行い、州政府を一から構築する。
激しい舌戦や選挙戦に勝つための戦略、党内の内輪もめや足の引っ張り合い。だけど利権やらカネやらが絡んでいないので、戦いの後はお互いを讃え合い、違う意見も尊重する、まるでスポ根の世界だった。
誠実で謙虚さを失わず、未来を信じるリーダーのスピーチには、やはり心を動かされる。スティーブン、いつか政界で見かけるんじゃないかしら。

「ガールズ・ステイト」も観てみたいな。
nao
3.5
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