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一万三千人の容疑者
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『一万三千人の容疑者』に投稿された感想・評価

Yuya
2.5
人物の名前こそ変えてあるものの
高度成長に湧く日本中に 暗い影を落とした実在の誘拐殺人事件
警察の初動の失態 その後2年にも跨いだ執念の大捜査 そして家族の狼狽と悲劇の結末までを あくまでノンフィクションのこだわりを持って追い迫った まこと関川秀雄らしい作品

犯人役の井川比佐志の若さと この人には珍しいほど憎むべき役どころの意外性
そして 何より犯人の母親の強烈な語りが遺す余韻の虚しさだけが なんだか心の空白に響いてるようだった

全く関係ないけど 身代金要求の電話の声が ガッツ石松にそっくり過ぎた
3.0
1966年製作公開。原作堀隆次。脚色長谷川公之。監督関川秀雄。

1963年に起こった4歳の男子誘拐殺人事件を映画化したもの。本田靖春の「誘拐」というノンフィクションを読んで、警察が犯人に身代金をあっさりと奪われ逃げられる間抜けな描写や、被害者の家での刑事たちの横柄な態度を読みながら、これでは被害者が浮かばれないと思ったものだ。そのノンフィクションを原作とした「戦後最大の誘拐 吉展ちゃん事件」というテレビドラマが1979年に作られている。本作で主任刑事を演じた芦田伸介がドラマでも同じ役を演じていた。芦田伸介というと「七人の刑事」の部長刑事役がはまりすぎちゃって刑事にしか見えなくなることもあるのですが、わたしは『戦争と人間』の「満州伍代」のためには軍部でもなんでも利用してしまおうという冷徹なエゴイスト伍代喬介が好きです。で、ドラマの犯人役は泉谷しげる。

靴底を減らして捜査をする時代の事件で、情報の真偽を確かめるだけでも大変なさまが描かれている。とはいえ決定的な局面で犯人を取り逃がしてしまう有様は、いくら刑事が悔しがったって惨め以外の言葉が見つからない。記録を読んでいると、当時はいくつかの営利誘拐殺人があって、警察は重要な証言等を軽んじていて被害者を死に至らせしめている。本件でも、身代金の受渡しを幾度も要求され、その都度犯人は現れずに警察の張り込みは空振りに終わる。犯人は石橋を叩いて渡っている。そして最後の電話。自宅から300メートル先にある軽トラックに身代金を置けという指示。母親が弟の運転する車で向かおうとする。警察は待て、のサインを出すが、弟は行けと受け取って発進する。その後を刑事は慌てて追うのだが少し遅れて到着する。しかも場所を間違えて。その間違えた場所に一時間も張り込んでいるのだが犯人は当然現れず、少し離れた軽トラックからは身代金がなくなっていることを確認する。そして、その身代金の札のナンバーを控えていなかった。

そんなことが描かれているのですが、その後犯人からの電話は途絶え、捜査本部は解散し、謎のFBI方式とやらで細々と専従捜査を続行する。そして容疑者を取り調べアリバイを崩し全容を解明するのです。結果、男児は誘拐後すぐに絞殺されお寺の墓地に埋められていた。

この事件の主任刑事/平塚八兵衛さんは、つかこうへいの「熱海殺人事件」の警視庁部長刑事木村伝兵衛としてもじられている。木村伝兵衛の台詞の/(刑務所の中には)三人も四人も殺してな、なかで俳句の一つもひねってる連中ばかりだよ。/、という連中のひとりには本件の犯人も入っているでしょう。

本作の犯人役井川比佐志は、前科者の犯罪者役もよく似合う。

神保町シアター 戦前戦後――東京活写/映画の中で生き続ける、失われた東京の風景 にて
3.0
実際の誘拐事件を映像化したセミドキュメンタリースタイルの作品。事件発生から2年にわたる長期の捜査に至る過程を一時間半にまとめあげる演出や警察内部の状況をリアルに描写する『警視庁物語シリーズ』の作者にて実際に警視庁にいた長谷川公之の脚本は見事だけれど、事件の再現にメインを置くあまり映画としての面白みに欠けていた印象を受けたのも事実。主人公の刑事の家庭ドラマも特に盛り上がらなかったし…。

でもテレビドラマでの差別されてきた人間の悲哀を醸し出す泉谷しげるとは違う井川比佐志の凶悪でふてぶてしい誘拐犯像は必見、とても数年後にはテレビドラマ版『男はつらいよ』で博役を演じたとは思えない。

重厚な伊福部昭サウンドがドラマに格調をもたらしランクを上げている、でも随所で使用されるスコアが『ゴジラ』をアレンジした音楽なのが気になったりもする。

平塚刑事(をモデルにした人物)を演じた芦田伸介と犯人の愛人を演じた市原悦子が、後年同事件を題材に製作されるスペシャルドラマ『吉展ちゃん誘拐事件』にて同じ役を演じているのも興味深い。

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