傲慢な資本家と妹の裏切り行為により逃亡生活を強いられている科学者（ロイド・カウフマン）が、乱痴気騒ぎに乗じたリベンジ作戦を決行する。シェイクスピア著「テンペスト」をアレンジしている、トロマ謹製のエログロ映画。

トロマ設立後46年間にわたり、"No Future"精神にとらわれているロイド・カウフマンが、自身の抱える観念を投影させている作品。「映画批評を批判する」という境地に達しており、もはや「トロマ教団の教祖が作った映画」と化している。

クルーズ船がクジラの糞まみれにされてしまう、"汚物版タイタニック"から物語が開始。トロマヴィルに逃亡した科学者が、偽善を装う権力者に復讐心を向けるのだが、盲人の愛娘が敵対者の息子とラブラブになってしまい、ナンタラカンタラ。

科学者のオゲレツなリベンジ劇に、社会風刺ネタを織り交ぜていく作風となっており、エキストラのワチャワチャ状態が楽しい。だが、社会的弱者、マイノリティを貶めながら、キャンセル・カルチャーを攻撃するというスタイルには、時代錯誤の感が否めない。

ロイド・カウフマン監督がシェークスピアの「テンペスト」をやりたい放題お下品にパロったおばかホラー

新薬発表クルーズ船が下剤飲んだクジラのウ◯チまみれになる前半からボディホラー化する終盤までこれぞトロマなばかばかしさ満載で胃もたれ必至

内臓・顔面破裂等々、チープなグロあり

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