『ケロッグ博士』　
原題 The Road to Wellville
製作年 1994年。上映時間 120分。
コーンフレークの発明者として有名なケロッグ博士の療養施設で繰り広げられるドタバタ騒動を描くブラックコメディ。
T・コラゲッサン・ボイルによる実話に基づいた小説を『ザ・コミットメンツ』のアラン・パーカー監督が映画化。不気味なケロッグ博士をアンソニー・ホプキンスが怪演(余談ながらジャック・ニコルソンはジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士役で出演することが検討されていたそうです)。

ケロッグ博士を信奉する妻に連れられ、博士の療養施設に入った男性。
しかし彼は、徹底された菜食主義に禁欲生活という健康法についていけず。。。

朝ご飯に、よくシリアル（コーンフレーク、フルーツグラノーラ等々）を食べてる方は多いかと思います。
小生、朝は、1食60g+低脂肪乳200mlでたんぱく質21gって謳ってる『カルビー グラノーラプラス プロテイン』に『ザバス プロテイン ココア味』をまぜてを食べてます。
そんな一般のシリアルは(カルビー グラノーラプラス プロテイン結構ガリガリしてる)牛乳をかけたら最初の方はさくさくですが、しばらくするとふにゃっとなってきます。
もちのろん、好きな食べ方をすれば良いのですが、さくさく？しっとり？こればかりは二分されるかな。
世紀末アメリカの健康狂信を風刺した今作品は、第一級の珍品と云える。
故にフレーク食べ方
パリパリorフニャフニャ
と同じように、好みも二分される作品と云える。
アラン・パーカー監督によるチャックなしのシリアル・コメディ(湿気ってる)は、その設定とトーンのあまりの奇抜さ、珍しさゆえに、特に面白いわけでもなく、登場人物やメロドラマに特に絡みがあるわけでもない。
幅広く演技された唯一無二の作品は、おそらく一部の批評家から十分な支持、不支持を受ける作品です。
より広い範囲での可能性は不確かかな。

T・コラゲッサン・ボイルが1992年に発表した事実に基づく歴史小説を原作とするこの作品は、1907年頃のバトル・クリーク療養所で、健康のために行われた悪ふざけをコミカルに描いている。
セブンス・デイ・アドベンチストによって設立されたこの湖畔のスパは、ジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士（アンソニー・ホプキンス）の個人的な研究室となっていた。
彼は、富裕層の顧客たちに、肉、喫煙、アルコール、セックスの害と、ブルガリアヨーグルトと頻繁な浣腸の美徳を説く、正義の医師であり、発明家であり、哲学的十字軍でもあった。
とある秋、その治療法を受けにやってきたのは、ウィルとエレノア・ライトボディ（マシュー・ブロデリックとブリジット・フォンダ）。
彼らは問題を解決するために2人きりになる時間が必要だった。
その代わり、二人は別々の部屋に割り当てられ（『セックスは健康な体の下水道である』とケロッグ医師は主張する）、病気を治すための厳しい治療を受けている。
ウィルは、自分が受ける難解な治療の数々、特に美しい看護婦グレイブス（トレイシー・リンド）が行う浣腸に性的興奮を覚える。。。
ミシガン州のブームタウンに現れたチャールズ・オサイニング（ジョン・キューザック）は、コーンフレークの新しい朝食用食品を成功させ、一攫千金を狙っていた。
しかし、彼の不正なパートナーであるベンダー（マイケル・ラーナー）は投資資金を浪費してしまったため、2人はケロッグの廃人養子ジョージ（ほとんど見分けがつかないダナ・カーヴィー）を雇い、有名な名前を利用して無謀な一攫千金を狙う。
上映時間のかなりの部分が、奇妙なものからありふれたものまで、"ザ・サン "でのさまざまな治療の、かなり異常な詳細に費やされている。
主に年配の太った女性たちが一斉に笑う、陽気で魅惑的な幕開けから始まり、ケロッグが推奨する振動マシン、電気毛布、水浴び、電流浴、さらに性的に刺激的なベルトや『子宮マニピュレーション』など、エロティック志向の強い同業者たちが実践する治療が記録されるにつれ、今作品は中心人物と同様にエネルギッシュであることがわかる。
ブロデリックを筆頭に、多くのキャストが映画の大半を脱衣状態で演じている。
ルーズベルト時代のアメリカを描くという稀有で刺激的な描写や、これらの健康ブームと現代の健康ブームとの、強調されてはいないが明らかな類似性など、これらすべての斬新さが、ある種のイヤらしいニヤニヤするような展開を維持している。
しかし、魅力的で独創的な物語上の事件がないことと、一様に生ぬるい熱意しか感じさせない登場人物たちが相まって、後半はコミカルな展開とドラマチックな解決策を探すのにますます必死になり、空回りしてしまう。
ホプキンス演じるケロッグは、風変わりで魅力的な人物だが、白衣に吸入瓶底メガネ、刈り上げの髪に口ひげとあごひげ、うさぎのような出っ歯、様々な訛りを持つ。
彼の唯一の欠点は無秩序な息子である。
コーンフレーク市場に参入しようとするオシニングの小ネタには、大雑把な悪意とユーモアが多分に含まれているが、それがうまくはまっていない。
それとは対照的に、抑圧された環境でのウィルの絶え間ない性的興奮ちゅうギャグは、寝室での茶番劇としてもっと演じられるべきやったやろう。
フォンダ演じるエレノアは、大柄な友人ヴァージニア（陽気で陰湿なカムリン・マンハイム）によって、解放された女性のセクシュアリティという概念に目覚め、セラピストのライオネル・バッジャー博士（コルム・ミーニー）や、ケロッグの概念とは正反対の身体システムを維持しようとするスピッツフォーゲル博士（ノルベルト・ヴァイザー）に注目される。
パーカーは軽快で色彩豊かな進行を維持しながらも、この珍しい作品に必要な正確なトーンに達することができるのは、ほんの瞬間だけやった。
プロダクション・デザイナーのブライアン・モリス、コスチューム・デザイナーのペニー・ローズ、レンズ技師のピーター・ビジウ、作曲家のレイチェル・ポートマンらによって見事に細部まで作り込まれた豊かな時代再現と、大雑把で一本調子な人物描写の間には、あまりにも大きな隔たりがある。
不思議なことに、プロットはある時点で、"ザ・サン"で同時に起こった4つの謎の死に集中的に焦点を当てるが、映画はその後、不思議なことにそれを取りやめ、その展開に何の意味もなさない。
パーカーは、この映画で常軌を逸した方向へ向かったことで、かなりのポイントを獲得するに値するが、彼のコンパスは残念ながら、真面目でいて滑稽な目的地に到達するために必要な正確な座標を与えてはくれなかった。
ホプキンスの怪演がなきゃサッサと停止ボタン押してた。

余談ながら、映画では、ケロッグは記者会見中に心臓発作で亡くなったように見えるまで、健康であったように描かれている。
実際には、視力、聴力、味覚は晩年に向けて急速に衰え、亡くなった年の晩秋には、顔の左側が下垂するベル麻痺を発症していた。
1942年12月11日、激しい咳と息切れを伴う急性気管支炎と肺炎を発症。
その2日後の夕方、彼は昏睡状態に陥り、目覚めることはなかった。
翌1943年12月14日、午前0時30分前に息を引き取った。。。

アメリカの朝食の定番と言えばシリアル🥣ですよね！
"ケロッグ"は有名だが、それを考案したジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士の実話を基にしたブラック・コメディ。
監督・脚本はアラン・パーカー💫
アラン・パーカー作品鑑賞11本目！


1907年のミシガン州、ケロッグ博士（アンソニー・ホプキンス）はサナトリウムを経営し、呼吸法、食事法（ベジタリアン）、浣腸という独特の健康法を提唱して実践していた。

オープニングから笑いたくても笑えないようなケロッグ博士がジャケ写の格好（開発した健康器具）で現れます。
そして、傍にいる数名の記者たちの質問に答えているんです。
『SEXは健康の敵。生殖以外の目的でするのは精力浪費、タネの無駄遣い。勃起は命を削るだけ。
肉食は動物を殺すのは人殺しも同然。血の滴る肉はネズミの死骸と同じ菌がウジャウジャいる。
その他に避ける物は羽毛布団、ロマンス小説、自慰行為...』てな具合。
自ら健康器具を使って健康療法を促進しているが、珍妙過ぎてちょっと受け入れ難い。

ケロッグ説を盲信する人々は一定数いる。その1人エレノア（ブリジット・フォンダ）に連れられ、お腹の弱いウィル（マシュー・ブロデリック）が夫婦でやって来る。夫婦は別室、もちろん性生活を回避する為。ウィルは半信半疑で治療を始めるが...

一方、叔母の資金で健康食品販売で一儲けしようと狙うチャールズ（ジョン・キューザック）は、ケロッグ博士の養子で厄介者のジョージ（ダナ・カーヴィ）を巻き込むが上手くいかない。


かなり下ネタ中心になっていくけど...博士は至って真面目な訳で...
大好きなアラン・パーカー監督がコメディを楽しんで作ったんだな〜と思えた🥺
また健康器具、お風呂場、サウナベッド...凄く手を掛けているし、女性の衣装もとても細部まで凝っていて、目の保養✨それだけでも観る価値ありました。

アンソニー・ホプキンスを画面で見るだけで微笑ましくなります。
出っ歯のような付け歯まで作って取り組んでいました👏
変人でもどんな役してもボプキンスには品がある☺️💕


作品の中でケロッグ博士は川に飛び込んだ際、心臓発作で亡くなってしまったけど、実際は91歳と長生きされたんですね、健康法のお陰かしら😁

• #アンソニー・ホプキンスを愛でる祭

健康のためなら命もいらぬ。

システムとしてはバカ映画＆バカ映画。ああ、フェリーニと言えば「道」とか「８1/2」とかが皆さん思いつくじゃないですか。でもフェリーニの真骨頂は「カサノバ」ですよ。

そう、この映画はアランパーカーがカサノバテイストで延々と繰り広げるお下品ショー。貴族は上品から「ザ・下品」へ。何度エネマという英単語聞かせられたか。ひたすら浣腸友の会ですよ。

そして後半になると全自動自慰装置（日本の痺れフグと同じやないかーい）にリアルお医者さんごっことバカ映画に拍車がかかる。そして最後には……

ここからネタバレ。


もうこのバカ展開を終わらせるのが爆発って！ドリフか！ててててってれてっててってれてってててってーと音楽なっているのかと空耳アワーですよ。もう最後爆破大炎上で許されるんですか、教えて偉い人。最後のケロッグ博士の無慈悲っぷりも爆笑。

久々見たけど、バカすぎてにやにやしましたぜ。でも人間なんて服脱いだら糞袋ですから（©一休上人）。こんなもんなんですよ。お金も何もかもある人が最後に求めるのは意外と滑稽な性と健康なのかもしれないですよ。だって芸能人だってそうじゃないですか。結局最後は性のスキャンダルですから（最近あったけど誰のことかは言わない）。そしてただただマッチョになりたがる（これも最近言われている人だけど誰のことかは言わない）。

改めてケロッグコーンフレークはこんなヤバい奴が作っているんだ、ってこれよくケロッグは怒らなかったなぁとさらにニヤニヤ。ニヤニヤ止まらない映画でした。