Sairat以来名誉殺人恐怖症みたいな感じになってしまって、「名誉殺人オムニバス」っていうタレコミだけでビビってしまっていたけど意外とそうでもなかった

- Thangam(Gold)
・1981年って要素はどの辺？配給？
・「まあムスリム家庭だしそりゃそうだろ」って感じてしまう私は毒されてる？
・相手はヒンドゥーってこと？タミルの名前がピンとこないんだけど、名誉殺人の同期が宗教なのかゲイなのかよくわかんなかった

- Love Panna Uttranum(If You Love Something, Set It Free)
・Kalki Koechlnがどハマり
・アッネが実はそうじゃなかった展開も期待したけどそうではなかったのね
・ムリヤデ！ムリヤデ！アリヤデ！
・パッパはなんで最後ああなっちゃうの？

- Vaanmagal(Daughter of the Sky)
・被害者になるという不運でそこまで被害妄想する？って感じだけど、私自身結構被害妄想傾向なので、そういうのもあるかもとも

Oor Iravu(A Night)
・Sairat観ていないと精神をやられていたかもしれないってくらい、この4話の中では辛め
・隠蔽とかの胸糞要素なかったとしても警察の品質面で証拠不十分で正義が実現されないってありそうだなぁ

総評 : 2->3->1->4

• #タミル語映画

【不徳の名誉】

Netflixの2020年物アンソロジー。

ヒンディー映画『慕情のアンソロジー』が好評で、『恐怖のアンソロジー』が登場し…という流れの中、タミル映画からも登場したのですね。

各話に共通するのは名誉殺人と、それにまつわる葛藤。インドならではの愚劣なテーマで興味深いですが、代々命に刻まれているものだろうから、家族の愛情レベルで対抗しても中々、なくならないのでしょうね。

本作でも、襲い来る名誉殺人をかわすには騙すっていう。しかも、外国人の入れ知恵が必要。他、結局は嘆くしかないので、根暗な物語ではあります。

でも、自国の恥をキチンと描く点は誠実だよね。

それぞれ、腹八分目で終わっちゃう感はあれ、良く出来ていました。やっぱり異カーストの問題が一番大きいのでしょうが、トランスジェンダー、同性愛、女性差別、宗教違い、世代差、都市部と地方の異様な格差…といった各論からの物語が、端的に編まれていました。

娯楽映画としてのまとめが巧かったのは第二話で、笑いの挟み方が巧いし、カルキ・ケクランが、おそらく本作で一番、風通しのいい演技を見せてくれます。

“人は内心、不平等が好きなんだ。『タイタニック』は結ばれない異カーストの話だろ。ジャックとローズがくっついたら、映画は大コケだ”…これ、大ウケしました！

しかし最後は、実話が基らしい第四話で、絶望的な現実に引き戻されて終わります。監督は『尋問』(2015)の人らしく、うわ、納得。

全体、各話にすぐアクセスできるのは見易いですが、集中して、四話通して見た方が、得るものが大きいように思います。配信の善し悪しを考えさせられますね。

<2021.2.7記>

Netflixのインド映画のアンソロジーシリーズ。
今回はタミル語で名誉殺人に関連する物語が語られる。
邦題は『不徳のアンソロジー』。

どれも心に刺さるが、第一話の若者たちの純粋さと優しさが一抹の救いとなった。

第3話は直接の殺人ではなく、心の動きの描写なのでなおのこと社会の歪さの根深さが恐ろしく感じた。