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羽織の大将
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『羽織の大将』に投稿された感想・評価

私の大好きな落語家桂文楽が出ているのを目当てに観に行ってきた。

思った以上に良かった。

フランキー堺と、団令子、桂小金治(桂小丸兄さん)がとても良い。

桂文楽や安藤鶴夫が出ているシーンは昭和の落語ファンにはたまらない。

私のオールタイムベストの一本『赤い天使』や『越前竹人形』の脚本家笠原良三が脚本を書いている。

古谷三敏の漫画『寄席芸人伝』に似たほろ苦さがある。

泣けた。
昭和30年代にしては珍しい大学生(フランキー堺)が落語家を志し、弟子入り。

生来の調子の良さで師匠や兄弟子に溶け込む掛け合いや田舎から来て噺家になることに反対する母や妹とのやり取りにおかしみがあるコメディだった前半とは打って変わって、後半からは一時の成功に自惚れ本質を見失い真っ逆さまに転落していく様が描かれていた。

当時の大名人の8代目桂文楽が本人役で出演し、高座シーンだけでなく意外にも出番が多かったりと、そこも見どころ。
3.7
落語をネタにした映画ではかなりレベルが高い部類の作品。ミュージシャンから俳優に転向したフランキー堺に落語家からタレントに転向する主人公を演じさせ、タレントへの転身に反対する彼の兄弟子に落語家からタレントに転向した桂小金治に演じさせるというシニカルな配役がナイスだし、フランキーは喋りもいける口なので落語家が板についていてドラマに説得力をもたらしている。

師匠役の加東大介がベテランらしい雰囲気を醸し出してさすが名優と唸らされるが、さすがに落語は出来ないのでそこは上手くカバーしている。そして批評家の安藤鶴夫に主人公を辛辣に批評する大学の恩師を演じさせるというキャスティングの妙!

六代目桂文楽をはじめ本物の落語家たちが多数登場しているのも見所、そして桂小金治の落語を見られるのが貴重で特に最初にフランキーに教える『さんぼう』を後半重要な場面でフランキーが語るという巧みな使い方にホロリとくる。

増長してしくじったフランキーにもたらされるビターな結末が彼に恋する団令子との結末も相まってほろ苦い余韻を残す。

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