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黒猫の怨霊
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『黒猫の怨霊』に投稿された感想・評価

3.5
ヴィンセントプライス三変化!
B級界の帝王ことロジャーコーマン監督のオムニバスホラー。原作はエドガーアランポーの短編です。どれもゴシックな雰囲気のものばかりで「怪奇と幻想」という言葉がピッタリな怪奇映画。前から見たかったんですけど、なかなか見つからなかったので、VHS買っちゃいました〜(笑)

『怪異ミイラの恐怖』
26年ぶりに、父親が1人で住む屋敷に帰ってきた主人公レノーラ。母親は主人公を産んだ時に恨みの言葉を残し亡くなってしまったため、父親は荒みきった生活を送り、未だにミイラ化した妻の死体を部屋に置いていた。何やかんや言い合いをした後、主人公と父親は26年ぶりに和解するが…。

娘に恨みを持つ母親のミイラが蘇るという、ありがちな怪談話ではありますが、この時代のクラシカルな屋敷の内装とか衣装とか登場人物たちのちょっとオーバーな態度とかが現実とは少し違う、どこか幻想的な雰囲気を醸し出してるんですよね。なので恨みを抱えて死んだ死者が蘇るという展開に妙な説得力があるんです。親が無実の子を恨むという展開もなかなかショッキングですし、崩壊の芽を26年も放ったらかしたことに対する罰みたいな展開も面白かったです。

『黒猫の怨霊』
仕事もせず一日中飲み歩いてる猫嫌いの主人公。妻が生活のために稼いだお金も酒に使おうとするダメ男。ある日、利き酒バトルをした紳士を無理矢理自宅に招く。その日から、妻が気前よく飲みに行くお金をくれるようになり…。

ホラー色は薄めですが、途中の利き酒のシーンが最高に面白い!名の知れた利き酒のプロの紳士と、ただの呑んだくれの主人公。紳士の圧勝かと思いきや、これが良い勝負しちゃうんですよね。気持ち悪いテイスティングでワインを言い当ててく紳士に対して、ただゴクゴク呑んで百発百中する主人公の爽快感!めっちゃ笑いました。ヴィンセントプライスってこんな顔芸とかもするんですね。コメディチックながらもしっかりと不気味さも演出する面白い作品です。

『人を眠らす妖術』
死が近づきつつある金持ちの紳士。かかりつけ医の力では痛みを取り除くことができないため、催眠術師を呼び痛みを軽減していた。ある日、催眠術師からとある提案をされる。それは「死の瞬間に催眠術をかけることによりこの世にとどまることができるのではないか。その実験をしたい。」というものだった。医者も紳士の婚約者も止めようとするが…。

これが1番好きでした。まさに古典怪奇小説らしい何とも不気味な余韻を残す作品です。催眠術という科学的なもので死者をこの世にとどめるというオカルト的な展開をするところが大好物。禁忌を犯すことのワクワク感とそれがもたらす結果の非情さ。多分当時の時代的に、催眠術に未知の可能性と得体の知れない恐怖を感じてたんだろうな〜と思います。
コーマン監督のエドガー・アラン・ポオ怪奇シリーズ第4弾。シリーズ唯一の3話オムニバス形式。原題「Tales of Terror(恐怖の物語)」。

「恐怖劇場アンバランス」(1969制作)などの円谷プロ作品が始まりそうなOPでワクワク。内容も同じ様にバラエティに富み、1話30分ほどなので軽く楽しめた。全話にヴィンセント・プライスが登場する。幕間のイラストがすごくカッコいい。本作のヒットによりポオ・シリーズを継続することになったとのこと。

① 怪異ミイラの恐怖
原作「モレラ」。愛する妻モレラを出産で亡くした父親(ヴィンセント・プライス)の元へ26年振りに一人娘が帰って来る。妻を失ったことで娘を憎んでいた父親であったが、親子の情が再び築かれていく。しかし父親がミイラとして保存していた妻の遺体が。。。

ムードは良いが大火事によりオチは霧散。それでもオムニバスだと不可思議なエピソードとして許される印象。

② 黒猫の怨霊
原作「黒猫」。酒に溺れる夫(ピーター・ローレ)はワインの利き酒勝負で知り合った裕福な男(ヴィンセント・プライス)を家に招く。妻は、酒のために金をせびりペットの黒猫をいじめる夫に愛想を尽かしており、裕福な男と不倫に走ってしまう。夫は怒り狂い二人を壁の中に。。。

全3話の中で最も起承転結がしっかりと組み立てられていて面白かった。ピーター・ローレとヴィンセント・プライスの利き酒勝負がコミカルで楽しい。ポーの原作は既読なので知っているが、例によって内容はまるで違う。

③ 人妻を眠らす妖術
原作「ヴァルデマー氏の症例」。催眠治療を行なう野心的な医師(バジル・ラスボーン)が、余命わずかな男(ヴィンセント・プライス)の肉体的な死の瞬間に催眠術をかけることで精神の延命を試みる。。。

肉体と精神を分離して考えるいわゆるフロイト系の怪奇譚。古き良き胡散臭い科学の話で序盤は医師が何をしようとしてるのかすんなり呑み込めなかった。大袈裟な構想でトリを締めくくろうとしたコーマン監督の気分は伝わってきた。エンディングの曲と光学処理デザインの映像がカッコいい。
3.8
『黒猫』は、ポォの全作品中でも屈指のポピュラリティを擁してる方の傑作かとは思えて居て、だから映像化だって何度となくされてるってヤツだとも思うのですが如何せん短編なのですよね。今作はまた、コーマン御大のポォ・シリーズの4作目で、満を持して遂にその『黒猫』に挑戦してる…という映画だとは思うのですが、前述のその「問題」に関してはシンプルにオムニバス化という手段で切り抜けている=映画としては短編3作の寄せ合せって建付けになってるヤツなのです。まあ、常套手段かとは思いますケドも。

先に、その3つのどの作品もまずまず以上の出来かとは思ったのですが、しかし中で『黒猫』は2作目で且つ、あの感じのピーター・ローレを主演に起用しているコトもあってかなりコメディチックな印象に仕上がってるのですよ。そのコト自体は、重ねてピーター・ローレが主演であるコトも含めて(少しダケ)原作のイメージとは異なるかな…とも思いましたし、で邦題では『黒猫』が思い切りメインっぽい感じながらも(トリではなく)2作目に持って来られているコトの理由でもあるかな…とも思ったりもします。とは言え、後で書きますが個人的には、この仕上げ方の『黒猫』も実に非常に印象的だったな…とは思ったのですよね。総合的には今作、思ったよりも大幅に楽しみつつ観終われたって感覚で居りますよね。



1.モレラ(23分)
コレは原作未読でしたが、後で調べると(ポォの中でも)ワリと奥行きの在る方の恐怖ばなしかとも思ったのですよね⇒ただし、本映画化ではかなりシンプルに纏められちゃっていて、その意味では(掴みとしてはたぶんOKだとは思えど)ちょいシンプル過ぎるかな…という感覚でも居ります(コレは、観た後で調べる前からもちょっと薄味だな…という感覚では居りましたのですよね)。とは言え重ねて、ホラー・オムニバスの掴みとしてはごく適切な質感・レベル感だったかな~とも思えては居りまして、重ね重ね全然決して悪くはないとゆーのが正直なトコロですね。


2.黒猫(38分)
上で書いたとおり、主演は(ロスコー・アーバックルをも少し老けさせた…みたいな)ピーター・ローレなのですよね⇒なので、もはや必然的にドコかコメディチックな質感に纏まっており。しかし、結局のトコロ彼は「笑えるクズ」ではなくて「笑えない(レベルの)ドクズ」だったのであり、なので結果的にはこのお話って、極めてブラックなコメディ(or それを通り越して寒々しい不条理コメディ・ホラー)にまで為り果ててゆくのですよ。しかし率直に、その部分を表現するピーター・ローレの出来(とゆーかその存在自体のあまり観たコト無いってレベルの薄ら寒さ・酷薄さ)に、個人的には非常に深く観入ってしまったってのが正直なトコロの感覚でして、また正直に超・面白かったですよね(掘り出しモンだと思いました)。今作は『黒猫』ともう一つ『アモンティリャードの酒樽』を組合せてのストーリー化になっていて、ヴィンセント・プライスは実はピーター・ローレに殺られる側(のコミカルなマヌケ)なのですが、彼&ヒロインのジョイス・ジェームソンの終盤のホラー的な感じも含めて、真っ黒にブラックなコメディとしても+純粋にホラーとしても、実に面白かったと断言できますです。今作だけで正直、元は取れたな~とすら思えました。


3.ヴァルデマール氏の病症の真相(24分)
コレまた原作は未読ですが、コレまた中々(ホラーとして)興味深いお話ですね。死にかけの人間に催眠術を掛けて⇒肉体の死後も精神・魂は生かしておく(=生きていると錯覚させておく)とゆーのをやったらどーなるか…その時点で非常なる興味しか沸き上がって来ないじゃあねーですか、と。まあ、その状況設定(がもたらす興味)自体を超えて来る様なモノは、この映像化においては(正直)無かったとも言えるかとは思うのですが、オムニバスの中のイチ短編であれば(その設定の趣きのみでも)十二分に走り切れるとも思うのですね。オーラスのベイジル・ラスボーンの恐れ戦くサマも流石のクオリティだと思いました。コレもまた、個人的には(地味に)非常に好きな作品になりましたよね。

『黒猫の怨霊』に似ている作品

吸血鬼ドラキュラ

製作国:

上映時間:

82分

配給:

  • ワーナー・ブラザース映画
3.5

あらすじ

人の生血を吸って何世紀も生き続けるドラキュラ伯爵の正体を探っていたジョナサンが死体で発見された。ジョナサンの親友・ヘルシング教授は、彼の日記から伯爵の正体を確信し、ジョナサンの婚約者・ルシ…

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