8月12日、灼熱の京都、左京区。「下鴨幽水荘」唯一のエアコンが動かなくなった。悪友・小津が昨夜リモコンを水没させたのだ。「私」が、映画サークル「みそぎ」のクールビューティー明石さんと対策を協議していると、モッサリした風貌の見知らぬ男子学生・田村が現れた。彼は25年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたという。そのとき「私」に天才的なひらめきが訪れた。このタイムマシンで昨日に戻って、壊れる前のリモコンを持ってくればいいじゃないか!しかし、小津たちが勝手気ままに昨日を改変、過去を書き換えていく。世界消滅の危機を予感した「私」は、慌てて止めに入るが、時すでに遅し!果たして、無事リモコンは、日常は、取り戻せるのか!?そして、「私」と明石さんの恋の行方は――?「昨日」と「今日」の、世にも迂闊なタイムマシンの無駄遣いが始まる!
夏休み中のとある大学。“SF研究会”の5人の男子学生はSFの研究などせずもっぱら野球で遊ぶ毎日。そんな彼らをカメラに収める写真部の女性部員・伊藤。もう一人の女性部員・柴田も、SF研の部室の…
>>続きを読むクラブの後輩である“黒髪の乙女”に思いを寄せる“先輩”は今日も『なるべく彼女の目にとまる』ようナカメ作戦を実行する。春の先斗町で、夏の古本市で、秋の学園祭で、乙女に近づこうとやっきになるも…
>>続きを読むとある雑居ビルの2階。カトウがギターを弾こうとしていると、テレビの中から声がする。見ると、画面には自分の顔。しかもこちらに向かって話しかけている。「オレは、未来のオレ。2分後のオレ」。どう…
>>続きを読むクリスマスが間近に迫ったある冬の日。学校に向かったキョンはいつもの日常と違うことに気づく。いつもは後ろの席にいるはずのハルヒの姿がない。さらに驚くべきことに、その席に座っていたのは、キョン…
>>続きを読むある雑居ビルの一室。部屋で寝ている男のところへ「おい、おい!」と呼ぶ声がする見渡して、男は驚く。それはテレビから、男自身が話しかけてくる声だった。テレビの男はいう。「俺は、2分後の俺」だと…
>>続きを読む青い海、聞こえてくる潮騒、照り付ける陽射し――国内でも珍しい離島にある大学に入った伊織の目標はただひとつ。それは気のあう友人や可愛い女子と<キラキラな大学生活>を送ること。なのに――「何か…
>>続きを読む舞台は、京都・貴船の⽼舗料理旅館「ふじや」。仲居のミコトは、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを⼥将に呼ばれ仕事へと戻る。だが 2 分後、なぜか再び先ほどと同じく貴船川を前にしている…
>>続きを読む©2022 森見登美彦・上田誠・KADOKAWA/「四畳半タイムマシンブルース」製作委員会