Monsieurおむすびさんの映画レビュー・感想・評価 - 23ページ目

Monsieurおむすび

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他人の家(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アブハジアの独立紛争により家を追われ、山奥の一軒家に避難してきた一家。
その家もまた、戦争により棄てられた家であり、以前の住人の生活の痕跡を残していた。。。

戦地から逃れてきて尚、先行きの見えない閉
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ひとくず(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

母親の恋人から幼少期に虐待を受けて育った金田は中学生の頃に、理不尽に借金を押し付けた後に母親を捨てた恋人を殺してしまう。
その後も刑務所を出入りするような社会のはみ出し者として生きてきた金田は空き巣に
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怒りのキューバ(1964年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

古くはスペインに、20世紀に入ってからは実質アメリカに支配されてきたキューバに同じく社会主義国ソヴィエトがエールを贈るプロパガンダ映画。

「私はキューバ」というナレーションが幾度となく入る〝国〟の視
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コロンバス(2017年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

モダニズム建築が街のあちこちにあるコロンバスの地で出会った男女。
歳も離れ、この街に対するスタンスも違う対照的な2人の共通点は建築への造詣の深さと、親への複雑な感情。

やがて建築を通し語られる互いの
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インディペンデントリビング(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

障害当事者が自ら運営する「自立支援センター」に携わる人々を追うドキュメンタリー。
突然の事故により、ある日を境に寝たきりになってしまった人。
脳卒中に倒れ、四肢や言語機能に麻痺が残ってしまった人。
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誓いの休暇(1959年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

第一次世界大戦下、戦場での思わぬ武勲に褒美として暇を貰った若き兵士アリョーシャが故郷の母のもとへ帰るロードムービーにして反戦映画。

戦争映画でありながらそれらしい戦闘描写はなく、6日間という限られた
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モスクワは涙を信じない(1979年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

田舎からモスクワへ出てきた女性3人の恋愛やキャリアを通して、人生の成功と挫折を20年に渡り描いた群像劇。

「泣いても誰も助けてはくれない。」

舞台となる1958年の社会主義国で女性が逞しく生きてい
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私はモスクワを歩く(1964年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シベリアから出張でモスクワを訪れた青年ワロージャとモスクワっ子のコーリャは乗り合わせた地下鉄で知り合い、街を探索する。
コーリャの友達でその日、結婚式を控えるサーシャは軍の急な召集に困っていた。
レコ
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田園詩(1976年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

四重奏楽団がリハーサル合宿の為に訪れた田舎町。宿泊先の家族や勝手気ままな村人との交流を描いた文字通り長閑な田園風景と農民の営みを綴った叙事詩。

イオセリアーニの物事をそのままなのに美しく活写する魔法
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ブラインド・デート(2013年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

40歳独身男は幼馴染みと一緒にネットで知り合った女と会う。

ロマンスにもノワールにもサスペンスにもなりそうな題材なのにドラマチックな事はなにも起きない。
主人公が行く先々でちょっとだけ巻き込まれてい
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少年スサ(2010年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ジョージアのどこかの街外れにあるスラムで極貧困のなか暮らす少年 スサの過酷な日常を追い続けるドキュメントタッチのドラマ。
そのリアリティ、演出力、救いようのなさ
を見せつけられ、私がまず思い描いたのは
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炎628(1985年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ナチの落下傘部隊から逃れ、森に身を隠したフリョーラとグラーシャ。虹を描いた朝露を浴びて身も心も浄められたような前半の描写が今は哀しくて仕方ない。。。

本作は史実に基づく人間の業を描いている。
そこに
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ルカじいさんと苗木(1973年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

希少な梨の苗木を求める老人と孫のお出かけムービー。

気さくで誰にでも無償の善行を施そうとするルカ爺さんと素直で可愛さ無限大のカハベル坊や。
行く先々で人と繋がり、戯れ、不思議な連帯感と多幸感を残して
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ボリシェヴィキの国におけるウェスト氏の異常な冒険(1924年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

おそらく西側諸国に向けて制作された世界初のボルシェヴィキ国家のプロパガンダ映画。
なんだけど細かいことを抜きにして素直に楽しい。
アメリカ人をステレオタイプに描きながらサイレントらしく表情や動きにアク
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メッセンジャー・ボーイ(1986年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

80年代のソヴィエト。17歳のイワンは両親は離婚し、大学受験は失敗。なんとか雑誌社で雑用として就職するも無軌道さは変わらない。。。

ペレストロイカのちょっと前、古い世代の理想を押し付けられる閉塞感と
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女狙撃兵マリュートカ(1956年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ロシア革命時の内戦下で芽生える仄かな愛を描いたグリゴーリ・チュフライの悲恋劇。


赤軍の凄腕女狙撃手マリュートカと捕虜となった白軍将校の身分や立場や思想を超越した禁断の恋。
時折、戦争映画である事を
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ストレンジ・シスターズ(2019年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

未体験ゾーンの映画たち2020にて。

悪魔ハンターの使命を課せられた姉妹を描いたホラーアクション。

姉と妹の個性とドラマ的な役割がハッキリしていて良いのと、クリーチャーの衝撃的なヴィジュアルは一生
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嘆くな!(1970年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

嬉しい時も
悲しい時も
事あるごとに、
隙あらば、
いや、なにもなくても
なにはともあれ
飲んで、歌って、踊って。

生きている事に、酒を酌み交わす仲間に感謝と慈しみを。

おじさん達のワチャワチャと
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プライス -戦慄の報酬-(2019年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

未体験ゾーンの映画たち2020にて。

5歳の頃に出ていったきりの疎遠な父親からの再会を望む手紙を貰った青年が不安を抱えながらも父親の家を訪れる。
そこで直面する奇妙キテレツで想像を絶するトンデモ体験
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HARAJUKU(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

日本のアニメが好きな青い髪の少女ヴィルデ。父親は幼い頃に家を出て今は別々に暮らし疎遠、共に暮らす仲の良い母親は自殺した。
身寄りのなくなったヴィ
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サイコビッチ(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

超のつく優等生のマリウスと異常な言動で問題児扱いされるフリーダの青春ラブコメ。
なんでも褒めちゃう父親と世話好きな母親のもとで幸せなんだけど、周
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ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

ノルウェーのバンド メイヘムの顛末を描いた実話ベース。
メイヘムもブラックメタルも全く知らなかったけど「ベヴィ・トリップ」が面白かったからコレも
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ジャックポット2(1982年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

荒廃した近未来ディストピア設定の雰囲気は微塵もなく、終末に目もくれず遊戯に明け暮れ。。。否、終末だからこそ遊戯に明け暮れる若者たち。

ピンボー
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嘘つき(1981年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

ゴダールへ、彼(彼ら)が生み出したヌーヴェル・ヴァーグへの憧憬と敬意を感じられる、フィンランドのカウリスマキ兄弟の初期の短編にして、彼らなりのヌ
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ホワイト、ホワイト・デイ(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

一面真っ白な霧の中を一台の車が走る。
地面も空もない中で
右へ左へ曲がりくねった道を進む。
10メートル先も見えず
3秒後も読めず、彷徨い、進む
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X&Y(2018年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

監督の前作「同窓会アンナの場合」を鑑賞しておいて良かった。じゃなきゃ、思考が追いつかなかったと思う。

俳優ミカエル・パーシュブランドと監督自身
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同窓会/アンナの場合(2013年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

トーキョーノーザンライツフェスティバル2020にて。

学生時代にクラスからいじめにあっていたアンナが、同窓会にて当時の辛かった心情を吐き出していくというフィクション映画を、実際に当時のメンバーに鑑賞
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屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

1970年代に実在したドイツの連続殺人鬼フリッツ・ホンカを描いたファティ・アキン監督作品。

描かれるのは殺人鬼の深層心理でも、苦悩でも、成敗される顛末でもなく、うだつの上がらない日常。
メシを食い、
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虹色の朝が来るまで(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

のむコレ3にて。

互いにろう者である同性愛者カップルが、自分達の存在を否定してしまいそうになる日々の中で、同じような境遇のコミニティーとの交流を経て前向きに生きていこうとする様を描いたヒューマンドラ
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エスケープ ナチスからの逃亡(2019年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

のむコレ3にて。

1942年 ナチスに占領されたノルウェーの小さな町でも始まるユダヤ人狩り。
少女エスターは両親を殺され、雪深い森へと逃げる。そこにある農場で素性を隠し、男として働くようになるが、そ
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ビューティフル・カップル 復讐の心理(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

未体験ゾーンの映画たち2020にて。

なんの落ち度もなく性犯罪の被害者となってしまったマルテとリヴ夫妻。
2年後、徐々に傷ついた心も癒え、事件を忘れて幸せな日々を過ごし始めた2人。しかし、マルテは偶
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BOYS/ボーイズ(2014年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

のむコレ3にて。

オランダの田舎町に住む15歳のシーヘルは地元の陸上クラブに所属している。そこで出逢い、共にリレーの選抜チームに選ばれた明朗なマークに何故か惹かれていく。。。

自分の中で芽生える「
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トラフィッカー 運び屋の女(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

のむコレ3にて。

生活苦から麻薬密売に手を出してしまうシングルマザーのソフィア。
その状況を利用し、大金を得ようと画策する兄弟。借金を抱える弁護士の兄エリックと刑務所から出所したばかりの弟アトリ。
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サスペクト 薄氷の狂気(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

のむコレ3にて。

発見された女性の遺体を手掛かりに大勢の女性を監禁、殺害していた男が逮捕される。そこから始まる猟奇的な精神構造をした犯人とのサバイバルを描いたヘンリー・カヴィル主演作。
元SWATや
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カット/オフ(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

のむコレ3にて。

娘を誘拐された解剖医のポール。
ストーカー被害に遭い、離島へ逃げたリンダ。
接点のない2人が離れた場所で協力し、それぞれが謎を解き明かしていくドイツ製作の本格派サイコサスペンス。
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リトル・モンスターズ(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

未体験ゾーンの映画たち2020にて。

いい歳して自堕落な夢追いミュージシャンが、甥っ子の幼稚園の先生に一目惚れ。
気に入られようとついて行った遠足でゾンビに遭遇‼︎さぁ、大変。なゾンビコメディ。
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