Yukenzさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.8

衆議院総選挙直前での視聴。
いつからか、かつての政治家という仕事から政治屋という職業に成り下がっていると思い始め、もはや政治への信頼は失せていたが、本作を見て更なる恐怖を感じてしまった。

政府とは絶
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希望の灯り(2018年製作の映画)

3.3

ザ・プロレタリアート作品。
単に物静かなのか、感受性がないのか、協調性がないのか、なかなかに無口で何を考えているのか分からない男、クリスティン。
そして彼の周りで年配者たちが貨幣を得る為にスーパーマー
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

この手の謎解きも面白い。初めにそれらしいストーリーが成り立つ情報を与えておいて一旦納得させ、そこに新たな情報が加わり事態は意外な展開を見せる。見通しが裏切られてやられたーとなる。

それにしても人はお
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はじまりの街(2016年製作の映画)

3.6

かつては仲睦まじい時を共に過ごしていても、男と女はどうなるか分からない。
そして子供はその渦中に巻き込まれ、思春期の反抗心と相まってストレスが溜まる。
13歳は半分大人でも半分はまだ子ども、ストレスを
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もうひとりの息子(2012年製作の映画)

3.9

18年間育てた息子が実は血がつながっていなかった- そんな信じ難いことが実際に起こったらどう対処したらいいのだろうか。自分には想像できない。

この作品はそこをテーマにしていて、しかもイスラエルとパレ
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.6

武力による争いとは無縁と思われる学業の地で、異分子によって圧倒的な殺傷力を持つ銃器の恐ろしさをまざまざと見せつけられた惨事。

犯人は自分の不遇の原因がフェミニストの台頭であり、許せないと綴っていた。
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 アルティメット・エディション(2016年製作の映画)

3.7

長い…通常盤よりは話のつながりがいいけど、それでも冗長すぎる。

ようやくジャスティスリーグを見る準備が整った。でもザックスナイダーカット見ないとしっくり来ないんだろうな。そっちは更に長いんだよなぁ。
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ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)

3.7

だんだんと若者の視点から老人の視点の方が気になる年代になってきているような気がする。
自分の現在の状態からこれから先の人生がどうなってゆくのかはある程度見えているような…

変えたいと思う事は思い立っ
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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

中々に暗くて不安要素の多い設定のため、 見ていて心躍る作品ではないのだが、最後のオラヴィの手紙が全てを清算してくれたかなと。

そこにたどり着くまでにはそれなりの障壁や葛藤があるが、父と娘そして娘の子
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.5

基本的に静かで、暗いおはなし。
ひ弱で言葉少なく俯きがちな少年シャロン。いじめに遭い、母親はヤクに溺れて子供を放ったらかしで父親はいない。
何と不幸な環境なのかと思っていたら、更に人生を変える大きな出
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迷子の警察音楽隊(2007年製作の映画)

3.4

8人のエジプト警察音楽隊が、異国のイスラエルの地で思いがけず遭遇した現地の方のお宅での一晩の宿借り。

国や言葉が違う人たちが居ても、現地の日常の生活様式は特段変わることはない。
日常と違うのは異国の
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ふるさと(1983年製作の映画)

3.6

郷愁呼び起こす昭和の山間村で、少年とおじいが渓流釣りを通じて親密な交流を持つ。家族でなくてもこのような濃い関係性を築けたのは、田舎ならではの村社会の構造と、やはり時代に依るところだろうか。

今はもう
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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

4.2

この実話に基づいた素晴らしい作品を中学や高校の授業で是非見せて頂きたい。

ギンズバーグ夫妻がお互いをリスペクトしている様子や、子供にしっかり向き合う姿はまさに理想的な家庭。

そしてルース役を演じた
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風をつかまえた少年(2019年製作の映画)

3.7

生物は生き残るため環境に適応し進化してきたが、まさに我々人類も変わらなければいけない事を思い知らされた作品。

今の環境を変えるとなると、経験した事のない状況に直面する不安から誰しもが戸惑い、場合によ
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ヘッドハンター(2012年製作の映画)

3.7

ノルウェー映画に触れたことがあったかは記憶にないが、本作はとても丁寧に作られている印象。

飛び抜けてアクションが派手だとかめちゃめちゃトリッキーという訳ではないが、大事なツボをちゃんと押さえて最後ま
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ロード・オブ・ウォー(2005年製作の映画)

3.8

悪の根源であり憎むべき武器商人のはなし。武器を売った後に起こるであろう悲劇には一切向き合わず商売に精を出すユーリーには臍を噛む思いで、歯軋りしながらニコラス・ケイジを睨んでしまう。

彼の弟を演じるジ
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.8

前半やや冗長に感じるシーンが続くが、終わってみればそれらがちゃんと伏線になっていて見事に回収されている事に気付く。

まず事前情報なしで一度見てから解説サイトで復習すると、一層納得感が増し楽しめる。
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

2.5

ずっと「何を見せられてるんだろう」と思いながら見終えたけど、やっぱりホラーは性に合わない。

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)

3.6

実話ベースということなので1870年代のドイツの歴史的背景を知る機会にもなった作品。

秩序と規律のもと子供たちを完全管理しようとする当時のドイツの教育方針が見ていて歯痒い。こんな状況で周りの頭の硬い
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.6

ハチャメチャ振りが面白かったし、若者たちのエネルギーと大いなる可能性がとても眩しかった。

自分の今の世界とはかけ離れすぎていて傍観者になってしまっていたのが寂しい…

もっと若い時に見ていたらより一
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ワン チャンス(2013年製作の映画)

3.7

全体的にほっこりしたストーリー。多少の波はあるものの、主人公ポールの周りには温かな愛情を感じるし、彼を見ているとなんだか応援したくなってしまう。それはきっと夢を持って前を向いているからなんだろう。>>続きを読む

ガルヴェストン(2018年製作の映画)

3.5

エンターテイメント性はあまりなかったが、いくつかの教訓があった。

•悪い事をしたら結局は自分に返ってくること
•真っ当な仕事をするにはやはり勉学は大事だということ
•雰囲気で勝手に人の話を分かったフ
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ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

3.8

アマプラでサムネイルが目に入り何故か突然見たくなった。ストーリーはほぼ忘れていたが、抜群に面白かった印象だけは残っており、衝動に駆られそのまま再見。

これぞ80年代のテイスト。CGも携帯すらもない時
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.9

ほのぼのとしたエンターテイメントコメディかと思いきや、意外にも硬派な一面も待ち合わせ終盤に一気に収束される。この転換が予想以上に過酷で見終えた後には言葉を失ってしまう程。

宗教だけでなくイデオロギー
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つぐない(2007年製作の映画)

3.5

タイトルから連想できるとおりハッピーなストーリーではない。
嫉妬と潔癖から出た少女のある虚言がもたらす悲劇の行方とは…

結末にはちょっと驚いた。そういう意味だったのか…でも全然すっきりしない。
時期
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13時間 ベンガジの秘密の兵士(2016年製作の映画)

3.9

これが実話だとは言葉を失ってしまう…そこにルールなんてものはない、あまりに残忍な殺し合い。とてもとても重たい内容だった。

アメリカ同時多発テロから11年目の 2012年9月11日にリビアで実際に起き
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.6

デジタル化やAI化が進む世の中だが、住所録や過去に受け取った手紙を引っ張り出して黒電話を握りしめながら電話を架けまくる栄ばあちゃんを見ていると、アナログでも人間味のある強力な個性の立つ人は絶対に必要な>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

なんと自然で繊細な描写なんだろう。ドキュメンタリー映画を見ているのかと思ってしまった。

突然耳が聞こえなくなるというのは本当に恐怖だと思うが、音を聞くという機能がキャリアとして大変重要となるバンドの
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.6

画面に派手さはないけど、脚本と役者の演技がしっかりしているので最後まで気を逸らされることがなかった。

序盤から状況が分からないまま話が進んでいくのだが、見ていてる側のその落ち着かない心情が、画面の地
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チェンジリング(2008年製作の映画)

3.9

相当な理不尽映画と聞いていたので長らく敬遠していたが、この夏にはと意を決してようやく鑑賞。

これはあまりに惨い状況。市民を守るはずの警察が警察官と組織に都合のよいように事実を捻じ曲げ、思い通りになら
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

初めはエディ・レッドメインのイタイ女装にしか見えなかったのが、立居振る舞いを含めて次第に女性に見えてくることに驚き。彼は色んな役をしっかりと演じ分ける実力派俳優である事をこの作品でも改めて示した。>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

3.6

ジャケット写真になっている、破られたドアから覗かせるジャック・ニコルソンの狂気の表情はあまりにも有名。ホラーはあまり好まないので避けていたが、心して鑑賞。レディプレイヤー1を見た時に本作に触れられてい>>続きを読む

ミッドナイト・ランナー(2017年製作の映画)

3.8

なんとも天然キャラでありながら、純粋な正義感を持って犯罪に立ち向かう熱血学生のバディもの。このテイストいいね。

警察大学に入学したものの、2年が経ち警察官になる熱意がやや冷めだし俗世間への憧れの方が
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

庵野監督は自分がやりたかったことを体現するのに、ゴジラのビッグネームを借りることで広く世間に注目され、興行としても成功を収めようとしたのだと思う。
この作品に登場させる、人類にとっての脅威は必ずしもゴ
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

3.3

マン・オブ・スチールとダークナイト3部作は鑑賞済だが、バットマンがクリスチャン・ベイルからベン・アフレックになったことで世界観に入るのにはどうしてもマイナス要素。ベンが悪い訳ではないが、残念ながらこれ>>続きを読む