ボブおじさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ボブおじさん

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TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.7

困惑・逆撫で・不快感を間違いなく狙って創っているたけしだけの世界観。簡単にわかったなどと言わせないぞと言う意図さえ感じさせる。

〝北野〟と〝ビート〟2人のたけしが夢と現実の間を行き来し、どこからが現
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クッキー・フォーチュン(1999年製作の映画)

3.6

世界三大映画祭のすべてで、最高賞を受賞した群像劇の名手ロバート・アルトマン監督が描く皮肉まみれのコメディ映画。

復活祭目前の週末。夫に先立たれ一人寂しく暮らす老女クッキーは、家族同様に長年一緒に過ご
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座頭市(2003年製作の映画)

4.5

映画としての評価に比して、興行的には振るわないことの多い北野映画の中で、最もヒットしたのが本作だ。

最初から大衆受けを狙ってか、いつもの北野映画に見られる〝省略の美学〟を封印して分かりやすいエンタメ
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Shohei Ohtani - Beyond the Dream(2023年製作の映画)

3.8

大谷翔平のMLB史上初となる2度目の満票MVPとタイミングを合わせたかのようなドキュメンタリー。

大谷の情報は、日々MLB中継やニュースなどで仕入れているので、目新しい情報や驚きはなかったが、彼が同
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.6

〝映画の中で映画を撮る映画〟というのは、この映画以外にも沢山ある。だが、それらの映画は、映画の中の映画と映画の外の映画が明確に区分されている。

しかしこの映画は、映画の中の台詞と映画の外の台詞が渾然
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HANA-BI(1997年製作の映画)

4.8

北野武監督最新作「首」を鑑賞する前に、北野映画の中で1番好きなこの作品を。

1人の男が自分の責任をまっとうする話。そのやり方は、過剰にロマンチックでセンチメンタル。そして、突拍子もなく身勝手で過激だ
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MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

3.4

〝殺しのライセンス〟にも免許返納は必要か?

「96時間」で高齢アクションスターの仲間入りをしてから15年、一時代を築き上げてきたリーアム・ニーソンも気がつけば撮影時には70歳を迎えていた😅

アルツ
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.9

色鮮やかで爽やかなジャケット写真とは裏腹に、終始重苦しい気持ちにさせられる映画だ。

1990年に4万人以上の犠牲者を出したイラン北部を襲った大地震。前作「友だちのうちはどこ?」の撮影現場はこの地震の
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.1

素人の少年を主役にしてイランの人々の生活をありのまま映し出し、監督の名を一躍世界に知らしめた作品。日本でも公開時にちょっとした話題になった。

その日、帰宅した少年がカバンを開けたところ、間違って隣の
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.8

100パーセントの成功率を誇ってきたプロの殺し屋が、あるとき初めてターゲットを取り逃がす。失敗の代償は大きく、愛する者を傷つけられてしまった彼は、組織に逆らい、報復に乗り出す。

「セブン」「ファイト
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パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

3.8

「太陽がいっぱい」「キャロル」などを生んだアメリカの女流作家パトリシア・ハイスミスの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー映画。

ただドキュメンタリーと言っても彼女の生涯を追うと言うよりは、死後に公開
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オーメン(1976年製作の映画)

3.6

「バッファロー’66」の次は「666」のこの映画。そして気がつけばこれが666本目のレビュー😱

更にフォロワーさんに指摘されて気づいたのだが、今日は11月11日😱😱

果たしてこれは奇跡か、呪いか、
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.1

1990年代後半のミニシアター系ブームの中でもとりわけ話題となり、監督・脚本・主演そして音楽まで手掛けたヴィンセント・ギャロの名を日本で一躍有名にした作品。

今でもカルト的人気を誇る本作を、このたび
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ザ・ファーム/法律事務所(1993年製作の映画)

3.6

「ペリカン文書」「依頼人」「評決のとき」などの法律ミステリーの大ヒットメーカーだったジョン・グリシャム原作の法曹界を舞台に繰り広げられるサスペンス映画。

ハーバード大のロースクールを卒業した青年弁護
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私がやりました(2023年製作の映画)

4.2

マーベラス!マーベラス‼︎
これは自分の感性にピッタリの大当たり映画だった😊

パリの大豪邸で有名な映画プロデューサーが殺された。濡れ衣を着せられたのは、金に困っている売れない若手女優。だが彼女はルー
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ゴジラ(1954年製作の映画)

4.2

山崎貴監督の最新作「ゴジラ-1.0」を観て感じた、〝初代ゴジラへのリスペクト〟を確認する為、再視聴。改めて山崎監督が目指したのはこの〝ゴジラの恐ろしさ〟だったのだと確信した。

初代ゴジラからゴジラ映
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

これは怪獣パニック映画の皮を被った反戦映画だ‼︎

問題 : 本作に出演しているキャストのうち、世界で最も有名なのは?

答え : もちろんゴジラです😅

本作出演者に限らず、ゴジラは渡辺謙や真田広之
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.7

舞台は、ミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチア。冒頭から事件の始まりを予感させる不穏な雰囲気を見事に映し出す。

前2作は、原作や映画で内容を知っていたが、本作は、原作も読んでいなかったので、ケネ
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Now and Then:ザ・ラスト・ビートルズ・ソング(2023年製作の映画)

-

ザ・ビートルズの最後の新曲「NOW AND THEN」のMVが、11月3日22時に公開された。

まさかこの時代にビートルズの新曲が聴けるとは。自分にとってビートルズは、中学時代の3年間レコードを買い
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

「シックス・センス」の満塁ホームランで鮮烈なデビューを放ち。久々の大型新人と期待されながら、その後、凡打と単打を繰り返し、気がつけばメンバー表の下位打線に名を連ねている崖っぷちの元天才ルーキー。

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理想郷(2022年製作の映画)

4.1

リタイア後は〝海外に移住してのんびりと暮らしたい〟などと漠然と思っていたので他人事とは思えなかった😅

それにしても「ザ・ビースト」を「理想郷」にするとは、なんとも皮肉の効いた邦題である。

スペイン
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レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994年製作の映画)

3.4

独特の格好をトレードマークに、世界中の観客に強いインパクトを残したバンド、〝レニングラード・カウボーイズ〟がまさかのワールドツアー?

冒頭のテロップで、その後のバンドの浮き沈みが語られる。束の間の栄
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.9

アキ・カウリスマキの名を一躍世界に広めた音楽ロード・ムービー。

2015年にシネマヴェーラ渋谷にて特集された〝ロード・ムーヴィーの世界〟で初めて観て以来の再観賞。

「アメリカにいい仕事あるぜ!」と
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チャーリング・クロス街84番地(1986年製作の映画)

4.1

主演は「羊たちの沈黙」と「ファーザー」で2度のアカデミー主演男優賞に輝く名優アンソニー・ホプキンズと、こちらも「奇跡の人」でアカデミー主演女優賞を受賞者した名女優アン・バンクロフト。

2人の名優がス
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

タイムループというSFの〝装置〟は使っていが、描かれているのは小さなオフィスを舞台にしたありふれた日常だ。

社員全員が同じ一週間を繰り返す。毎日同じ時間に起きて、同じものを食べ家を出て、同じ電車やバ
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.5

冒頭から不気味に鳴り響く霧笛とかもめの泣き声が不穏な空気を醸し出す。電気もガスも通ってなく、建物の中は、外からの微かな明かりしか入らない。

時代は19世紀末、外界から閉ざされたアメリカ北東部ニューイ
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白鳥(2023年製作の映画)

3.6

ウェス・アンダーソンの映像が絵画的であることは良く知られているが、本作の映像は、それにも増して極めて幾何学的というか建築学的なものを感じた。

彼が建築学を学んでいたかどうかは知らないが、オープニング
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.8

ギャンブルでイカサマをするために、ある特殊能力を身につけようとする金持ちの男をウェス・アンダーソンが、手作りの暖かみがある絵画的なセットや人工的な映像をバックにして描く。原作はロアルド・ダールの人気小>>続きを読む

ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.5

これはウェス・アンダーソンの映像を使った、贅沢な朗読劇だ。

児童文学のベストセラー「チョコレート工場の秘密」の作者にして、短編小説の名手ロアルド・ダールの小品「ネズミ捕りの男」を多くの人が愛してやま
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アナログ(2023年製作の映画)

3.9

40歳手前の独身男が偶然出会った運命の人に〝恋い焦がれる〟物語。

建築デザイナーの悟(二宮和也)は、自らが内装を手掛けた喫茶店〝ピアノ〟で、運命の女性みゆき(波瑠)と偶然出会う。

何気ない会話から
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(2023年製作の映画)

3.7

映画「チャーリーとチョコレート工場の秘密」の原作者としても知られているロアルド・ダールの小説を原作とした、ウェス・アンダーソンの短編映画4部作のひとつ。

登場人物は3人、ハリーとティンバーとガンデル
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

「真夜中の虹」「マッチ工場の少女」と共に〝労働者三部作〟といわれ、世界中から高い評価を受けたアキ・カウリスマキ監督初期の傑作。

ゴミ収集車の運転手のニカンデルは、スーパーのレジ係のイロナに恋をする。
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.7

フィンランド人を題材にしたジョークに、〝人に話しかける時、内向的なフィンランド人は自分の靴を、外向的なフィンランド人は相手の靴を見る〟というものがある。

そのジョークが決して大袈裟ではないと思わせる
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竜二(1983年製作の映画)

3.9

その男は、混迷する日本映画界に突如現れ、忽然と消えていった。 1本の映画を形見に残し。男の名は金子正次。その映画の名は「竜二」。

人によっても違うだろうが、ヤクザ映画やマフィア映画に根強い人気がある
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真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

3.8

17世紀オランダの天才画家ヨハネス・フェルメールが描いた一枚の肖像画をめぐる物語。

もともとこの絵は、〝青いターバン巻いた少女〟とも呼ばれていたが、この映画のヒットをきっかけに「真珠の耳飾りの少女」
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.9

上映時間、わずか73分の心温まるファンタジー、原題は〝小さなママ〟。

大好きな祖母を亡くした8歳の少女ネリーが、時空を超えて自分と同い年の少女である母親と森で出会い、友達として交流するというお伽噺。
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