いわし亭Momo之助さんの映画レビュー・感想・評価

いわし亭Momo之助

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

スタジオA24の快進撃が止まらない って感じ? 2022年度 第95回アカデミー賞で 最多の10部門11ノミネート。結果 史上初(!)の主要6部門(作品賞 監督賞 脚本賞 主演女優賞 助演男優賞 助演>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

シン・〇〇シリ―ズ 最終作?? 
『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』の出来がこちらの期待値を大きく上回るものだったし 今回 ついに庵野秀明御自らメガホンを取る ということもあって もちろんハード
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.8

知恵と寛容が 物事を良い方向に導く


この作品を見て 感動した 泣いた という意見がたくさん出て来るだろうことは 想像に難くない。実際 ビックリするほど お話はよく出来ているし 寓話的な要素も多数盛
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.1

“線は、僕を描く” のであって “僕は、線を描く” のではない。このタイトルこそが この作品の性格を実に上手く 言い当てている。作中 兄弟子が “何かになるんじゃなくて 変わっていくものなのかもね” >>続きを読む

カラダ探し(2022年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

橋本環奈は こんな映画にばっか 出てたら 広瀬すずとの差は 開くばかりだぞ

って 奥さんに感想を言ったら 環奈ちゃんは こういうのが やりたいのかもしれないじゃん 余計なお世話だよ~ って 叱られま
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

2.9

なんか つまらないフュージョン 聴いてるみたいだ

とんでもない演奏力なんだけれども メロディも歌詞も 実につまらなくて 何の感想も残らない楽曲 って意外に多い。楽器を演奏しない いわし亭にとっては 
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私のはなし 部落のはなし(2022年製作の映画)

4.0

大変な労作である
非常にデリケートな問題だけに 性急な演出やテンポの良さ等々とは無縁であるべきで 実際 愚直なまでに丁寧に真摯に 話を聞く というスタンスから編み上げられている。結果 3時間超(205
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

舞台は 謎の感染症に長い間対処し続けてきた台湾

専門家たちに “ アルヴィン ” と名付けられたウイルスは 軽微な風邪のような症状しか伴わず 不自由な生活に不満を持つ人々の警戒は いつしか緩んでしま
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セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)

3.1

惹句の煽りが凄すぎたよね

『ソドムの市』(1975)『ネクロマンティック』(1987)『八仙飯店之人肉饅頭』(1993)『屋敷女』(2007)『マーターズ』(2008)『ムカデ人間』(2010)… 
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ひまわり(1970年製作の映画)

2.9

広大なひまわり畑が画面いっぱいに広がる。撮影を行ったのはウクライナということで ロシアが自分勝手な理由でウクライナに理不尽な攻撃を仕掛けている今日的事情を鑑みて 平和についてもう一度考えなおす機会 と>>続きを読む

フラッシュダンス(1983年製作の映画)

2.3

ディレクターズカット4Kデジタルリマスター版として『サタデーナイトフィーバー』と同じタイミングでの公開で 初めて映画館で きちんと鑑賞した

映画にまつわる事実関係だけを列挙する
主演のジェニファー・
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サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

3.5

ブライアン・デ・パルマの『キャリー(Carrie)』の巨大看板を地元で見たのが中学の時なので 高校生の時に公開された『サタデーナイトフィーバー』は トラヴォルタ初の主演映画 ということになる。デビュー>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

面白かった! まずはこの一言に尽きる

だが 待てよ とも思う。そもそもこれを 本丸の円谷プロが 何故 出来なかったのか? 円谷プロは ウルトラマン訴訟に巻き込まれ 25年もの間 泥仕合を繰り広げ 会
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

4.0

副題にテレビという言葉があるので 素材はビデオ撮影されたもの(画面の両端に画像ノイズが見られる)だと思われる

音声がリンクした形で残された映像の数々は 正に驚異の連続であり この映像だけを評価すれば
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.0

『ジョーカー』の衝撃は、序章にすぎなかった― とは 社会現象まで巻き起こした超問題作に対して あまりにも失礼な惹句ではないか? 監督もスタッフも全然違うのに… 

鑑賞前は そう思っていたが これは別
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余命10年(2022年製作の映画)

2.9

あなたが空しく生きた今日は 昨日死んでいった人が あれほど生きたいと願った明日
趙昌仁『カシコギ』より

原作者 小坂流加自身の体験が綴られた私小説『余命10年』の映画化である。これは だからフィクシ
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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021年製作の映画)

3.0

vs. って スゲー 勇ましい印象のあるタイトルだけど 裁判って 意味なのね

映画の冒頭 リンチ殺人を禁止する法律が 議会で初めて話し合われたのが約100年前 とのモノローグ。しかし エンドタイトル
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ハード・ヒット 発信制限(2021年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

見ているうちに主演のチョ・ウジンが橋下徹にしか見えなくなってくる(笑)

ドラマは 起承転結 のお手本のような見事な展開を見せる。カーアクション良く撮れていて 普通に興奮させられるし 副支店長の車が大
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.0

個人的にはあまり好きではない

ゴールデングローブ賞 外国語映画賞、カンヌ国際映画祭 脚本賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞 作品賞・脚本賞、ニューヨーク映画批評家協会賞 作品賞と海外の名だたる賞を軒並
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北風アウトサイダー(2022年製作の映画)

3.5

群像劇としては稀有の出来

沢山の登場人物が出てきて、モザイクの様に一つの絵を完成させていくという手法は面白いのだけれども、多くの場合、主役とわき役、事実関係の整理、ドラマの語り口の稚拙さ等々の問題で
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牛首村(2022年製作の映画)

2.0

加速度的につまらなくなる典型的な作品

お父さんとお母さんの良いところをつまみ食いしたようなルックスに手足の長い日本人離れしたプロポーションで Kōki,だけがトンデモなく素晴らしいのだが、彼女にとっ
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

東映と松竹が史上初のタッグを組んで映画製作をするなんて、なんてことだ! と最初は思った。

ワーナーブラザーズと20世紀フォックスがタッグを組んだ『タワーリング インフェルノ』は紛うことなき大傑作だっ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.1

語るべき言葉を持っていない連中は、自身の薄っぺらい知識と作品を結びつけ、それで事足りた と考える。

『竜とそばかすの姫』というありきたりなタイトルから、フライヤーや書籍、広告等々の代表的なビジュアル
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鬼ガール!!(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

意外に深いテーマ

河内長野市の実家に帰って大阪第一交通のタクシーに乗るたび、後部座席に『鬼ガール』のステッカーが貼られているのを見ては、市の広報紙の表紙に一日消防署長を務めた井頭愛海さんを見つけては
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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)

5.0

映画というメディアの最終形態

ブルース・リーの生誕80周年を記念した上映企画<ブルース・リー 4Kリマスター復活祭2020>が、5月8日から開催されます。フィルマークスのユーザの皆様にもぜひ、彼
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犬鳴村(2020年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

封印の可能性大の禁忌作品である。

宣伝担当者に特別賞をあげたくなるくらい煽情的な惹句と激ヤバシーンをほんの一瞬見せる(ドッ! とか グシャッ!! とか)予告編がお見事。『パラノーマル・アクティビティ
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シライサン(2020年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

インターネット上の“検索してはいけない言葉”とか“見てはいけない画像”とか そういう類の魑魅魍魎に近い感触。

そう思うと、SNSの承認欲求の塊である“いいね!”への執着 とか、ラインの“既読スルー”
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.1

この作品の危うさに自覚的になるべき

なんと 無茶苦茶でかいスクリーンの一番前の端で、一席だけ空いてます状態。これだけ悪条件での鑑賞は生涯初かも 酔うで~まったく。しかし、とんでもない人気だな。

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主戦場(2018年製作の映画)

4.1

ロックやパンクが、本当の意味で機能する時代は、とても不幸です。

若い人にとって、世の中がつまらないのは当たり前ですが、ロックやパンクは社会の対立概念として存在するわけで、そこに問題がなければ、機能し
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シグナル100(2020年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

荒唐無稽過ぎてついていけない というのが第一印象。

あの『バトルロワイヤル』は高校生による『仁義なき戦い』のパロディであったが(まぁ 深作欣二の場合、何を撮っても『仁義なき戦い』の亜流でしかない)、
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カツベン!(2019年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

完全なエンタメ路線に復帰したのは大歓迎である。

周防監督は『それでもボクはやってない』辺りから社会派に転向して難しい題材に取り組むようになり、本来の周防節の持ついわし亭の大好きだった面白さから遠ざか
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2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

とにかく大きい画面で見ないとつまらない

2018年10月19日に公開のiMAX版で鑑賞。2007年9月にシネラマOS劇場閉館の際に鑑賞して以来だから10年以上ぶりだが、この作品に関しては、とにかく大
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がむしゃら(2014年製作の映画)

4.0

すでに第二の人生を歩まれてはいますが ドキュメンタリーの傑作かと

~~~~~
安川祐香によって語られた出来事は、全て痛みを伴った事実なのに、映画というフィルターを通るとフィクションになってしまう。
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