塔の上のカバンツェルさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

4.0

残業で終電逃したので始発まで観に行った。

69人の若者が死亡した 、2011年7月22日、ノルウェー、ウトヤ島での72分間に及ぶ無差別銃乱射事件を全編ワンカットで描く。

銃撃の重低音、響いてくる断
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.0

ドイツ映画。実話。

第三帝国末期、名もなき脱走兵が偶然から将校の軍服を手に入れたことから、アシェンドルフ収容所での虐殺や数々の殺戮に手を染めていくー…。

劇中のヘロルトは手にした権威を最大限、悪事
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フロントランナー(2018年製作の映画)

3.7

どこの国の人々も、歴史のifに想いを馳せるものだと思うけど、
半分のアメリカ人(つまり民主党員)にとって、1988年の彼が何故もしあの時と想われる人間だったか、そして何故ifになってしまったのか、断片
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インソムニア(2002年製作の映画)

3.9

先週は仕事が上手くいかず、3徹して3日間同じ服を着ていました。
やっと家に帰れた土曜7時にもう一回観ました今作。

中々眠らせてもらえないアルパチーノへの留めない感情移入…。仕事でのポカからさらに睡眠
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ダンケルク(1964年製作の映画)

3.6

4K Blu-ray版がAmazonで出たので買いました〜

グデーリアンの装甲軍に完全に包囲され、絶え間なくルフトヴァッフェの空襲を受ける仏英軍。
若きベルモンド演じる仏軍兵士が包囲下で出会う人々と
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クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

4.0

クリード家の家族愛に泣き、ドラコの息子に感情移入して泣き、ラスト、試合を終えてクリードと言葉を交わすロッキーの胸元が汗でびちゃびちゃに濡れていて、一作目から紡いできたクリードとロッキーの二人三脚はここ>>続きを読む

クリード チャンプを継ぐ男(2015年製作の映画)

4.1

「クリード2」のパンフレットでドルフラングレンが、

"とても大きく強大なコンテンツとなったロッキーシリーズをインディペンデント上がりの若い世代の監督たちがストリートに戻したのがこのクリードというシリ
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.4

会社で終電逃したのでレイトで観てきました

エンドロールでマカヴォイの配役表記が24役分あるのやっぱ笑う

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.0

キック・アスみたいに全方位におススメできるポップな良作だった〜 うーん好こ

掛かる選曲のチョイスやレッドピンクで色調が整えられたちょっと懐かしさもあるカラフルな画面構成、小物の使い方も抜群にセンスい
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ブルー・マインド(2017年製作の映画)

3.9

スイス発のサイレントホラー。
初潮を迎え、セックスやドラッグ、スクールカースト的な同性間の友情など、大人の階段を登るにつれて少女の身体が徐々に怪物に変化してしまい…。

思った以上にある異形の"怪物"
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ユキとニナ(2009年製作の映画)

3.0

少しだけ不思議なジャパニーズエッセンスが入った、ひたすら女の子同士のやり取りを眺める映画

ベルリン陥落(1949年製作の映画)

2.5

ソ連製作、同士スターリンへの愛が留まることを知らない革命的大祖国大作‼︎

あるカップルの目線を通して、大祖国戦争(独ソ戦)の開戦からベルリン陥落までの道筋を感動的になぞっていき、同士スターリンの英雄
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ロッキー(1976年製作の映画)

4.0

23年間生きてきて初めて観たんだけど、スポ根とかっていうよりも人生に腐るな!努力しろ!運を摑み取れ!っていうすごい前向きな気持ちになれる映画だった…

エイドリァァァン

ヘル・フロント 地獄の最前線(2017年製作の映画)

3.6

英国作で同じく第一次世界大戦の塹壕戦を描いたダニエル・クレイグら盟友揃いの「ザ・トレンチ」に似た映画かなと。

「ザ・トレンチ」はかのソンム攻勢の前日の英国兵たちの塹壕での営みを淡々と描いている作品だ
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

3.6

2018年の映画館納めに行ったよ

結構行間というか想像補填がたぎる映画なので、1から10まで説明が欲しい人には厳しい映画かなと…
かといって考察をぎっしりやるタイプの映画かといえば、身を任せて人間の
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.0

2018年の映画納めに選びました
極寒の地で逃げ場のない片田舎で展開されるクライムサスペンスは大好物なんですけど、結構内容的には陰鬱さ加減が容赦なくて面食らいました。

ただ救いはないけど思いやりはあ
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.7

前作の目が座っちゃってるデルトロに比べれば、今作のトロ様はイキイキしているようにすら思える

前作「ボーダーライン」に比べてミリタリサスペンス色で大分パッケージ化された今作。

子連れ狼ものとしては、
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.1

自伝映画の中でも、観客を飽きさせないように限りなくエンタメ化された作品で、劇中に挿入される音楽はどれも名曲揃い。
"観客のために"というフレディの生き様を具現化したような良作品だった…

そんなにクイ
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GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)

2.3

ワイが観たかったのは怪獣プロレスなんや…

アバター的異文化SF映画、スターシップトゥルーパーズ的なモンスターサバイバルジャンルとして観れば割とつまんなくないと思う〜

ただゴジラというタイトルの所為
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GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)

2.5

映画館で一番興奮したのが、本編始まる前の来年のハリウッドゴジラの予告編だった

テルマ(2017年製作の映画)

4.0

北欧式清潔感あるサイコホラー
誰にとってのホラーなのかしら

欧米のキリスト教的信仰心と時に抑圧的とも言える伝統的価値観に対して、北欧が近現代養ってきた個人の自由思想による心の解放… 作品の根底にある
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エンジェル、見えない恋人(2016年製作の映画)

3.9

前半部のあまりの尊さに失明するかと思った…
暖かい質感の映像美と彼女と彼の目線の交差が木漏れ日みたいな心地よい時間が流れる童話みたいな映画…

後半部はフレンチ映画らしいといえばらしい官能的描写も。
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.6

本日2018年11月11日は、第一次世界大戦終結100周年にあたるわけですが、
今作の登場人物で愛くるしいパンピー代表ジェイコブおじさん…
"戦地に行った"と劇中漏らしているということは、彼は第一次大
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ザ・トレンチ 塹壕(1999年製作の映画)

3.6

1916年夏、第一次世界大戦のソンム。
7月1日のイギリス軍のソンム攻勢に待機する兵士たちの2日間を描く。

兵士の仕事の8割は待機することにある。

戦争映画では普通省略される、戦場での兵士の営み、
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戦火の馬(2011年製作の映画)

3.6

スピルバーグへの期待ゆえに、駄作、凡作と言われる今作だが、騎兵の突撃シーンなど印象に残る場面は多い。
直接的な残酷描写ではなくても、記号で印象に残る戦争描写を創り出せるのは流石スピルバーグだと思う。
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A TIME OF WAR タイム・オブ・ウォー 戦場の十字架(2008年製作の映画)

3.1

第一次大戦の激戦地の一つ、パッシュンディールの戦いをカナダ軍兵士の目線で描いた作品。
カナダ軍はその勇猛さからイギリス軍の精鋭として名を挙げていくことになるが、今作では前半部はメロドラマ、後半部では泥
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ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

3.9

原作は1939年にドルトン・トランボの小説。
本人が監督、脚本も手掛けた。

本作のタイトルは第一次世界大戦の志願兵募集キャッチフレーズ「ジョニーよ銃を取れ」に対する皮肉と思われる。

ジョニーの回想
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誓い(1981年製作の映画)

3.9

若きメルギブソン主演。

オーストラリア製作とあってか、太陽に照らされる荒野、夜の荒野、乾いたガリポリの地など… 色彩豊かな砂漠の情景推し映画でもある。

前半部は、ランナーの2人による青春劇とまだ見
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突撃(1957年製作の映画)

4.1

豪邸で指揮をとる将軍と泥濘で戦う兵士との対比、無謀な攻撃とその責任を負わされる最前線の兵士、そして見せしめの軍事裁判と処刑ー…
見世物とされた独の少女とフランス人の男達との友愛も、全てが虚しい…あの大
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西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

4.3

本日2018年11月11日が第一次大戦終結100周年なので。

第一次世界大戦映画としての立ち位置以上に、反戦映画として言わずと知れた先駆的な作品。
開戦から泥沼化する戦間期までを一若者とその周りの乱
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

4.0

偏執的すぎて二日酔いの後のカシスオレンジが仄かに香るゲロみたいな悪夢のような映画だったよ(誉め)

ヴェノム(2018年製作の映画)

3.6

ゲログロパニッシャー映画かと思って観に行ったら、トムハと もずく型エイリアンのハートフルブロマンスムービーだったよ

シャイニング(1980年製作の映画)

4.0

グロ描写を観ると卒倒しちゃうので、ホラー映画史はあまり詳しくないけども…
シャイニング以前に人間の精神を混乱させる系ホラー、もとい"狂気"を全編にわたって恐怖の下地にしたホラー映画はなかったんじゃない
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アメリカン・エクスペリエンス: 長津湖の戦い(2016年製作の映画)

3.7

朝鮮戦争の推移をアメリカ兵目線で追っていくドキュメンタリー映画。
極寒の地で軍事機構の戦闘単位として、歩兵として、名もなき若者にとってのあの戦争を追っていく。

朝鮮戦争を扱っている作品としては、文藝
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シャドー・オブ・ナイト(2018年製作の映画)

3.7

唐突に幼女がキルカウント1を稼いでて思わず笑うしかなかった

傑作「レイド」からもはや高速肉弾戦でお馴染みのインドネシア人俳優のお二人、タムリム、ウワイスに加えて、様々な殺し屋たちによる多彩な惨劇シー
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

3.8

原題は『x+y』

数学に魅入られた自閉症の男の子 + ネオンに照らされた雨が異国情緒を誘う台湾旅行記モノ = 好感の持てる、ほどよい感動

清涼感のある梅雨が印象に残る青春台湾ラブストーリー ほ
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