keith中村さんの映画レビュー・感想・評価

keith中村

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RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)

5.0

 今まで観たことがないヒッチコック「鳥」オマージュ、来た~~!!!
 
 ファティ・アキン監督作は、本作でまだ3本しか観てないんだけれど、これがいちばん面白かったかな。
 スコセッシ文法で語られる犯罪
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変な家(2024年製作の映画)

-

 序盤は「残穢」級の傑作ホラーミステリーになるかと思ったんだけど、終盤はまあまあ「ごった煮」になってしまったから、本作には点数はつけないでおきますね。
 
 ただ、「こねくと」でも「変な間取りに住んだ
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

5.0

 ほんとに失礼な話なんだけれど、私はこの手の映画には、物見遊山的な、何なら半笑いで臨む性格を持っている。
 今日もそんな態度で行ってきましたよ。観るつもりはまったくなかったんだけれど、昨年末からロング
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

5.0

 このパターンの原点って、結局「南極物語」なんだよなぁ。
 まあ、奪還するのに失敗するパターンまで含めると、私の生涯ベスト10に入るマイケル・チミノのベトナム戦争映画がそれよりちょっと古いんだけど、実
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

5.0

 ビクトル・エリセが新作を撮ったらしいというのは、去年のカンヌのニュースで初めて知ったんだけど、「マジ?! とうとう作ったんだ!」って相当驚いた。
 私の知人のさらに友人に、ビクトル・エリセ研究で博士
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パワーズ・オブ・テン(1968年製作の映画)

5.0

 さっき日比谷で三宅唱監督の「夜明けのすべて」観てたら引用されてた!
 宇宙スゴい!

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

 とことん優しい映画。
 登場人物たちも勿論そうなんだけれど、三宅監督の視線がひたすらに優しい。
 今年の邦画、暫定1位。
 
 劇中で萌音ちゃんが言う「おじいちゃんたちが宇宙に行く映画」は「スペース
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水俣曼荼羅(2020年製作の映画)

5.0

 「MINAMATAーミナマター」は劇場で観たんだけれど、同時期に公開されていたこちらは未見でした。
 6時間12分はさすがに尻込みしてしまって…。
 
 原監督作品は、奥崎謙三や井上光晴のように個性
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カラーパープル(2023年製作の映画)

5.0

【公開初日レビューにつき未見の方の閲覧禁止】
 
 ストーリーだけ見れば、40年近く観続けられた作品なんだから、遠慮なくネタバレしておりますので、要注意。
 
 まず言いたいのは、本作単体のみで評価す
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

5.0

 けだし傑作。
 
 辛いことと幸せなことの匙加減が絶妙。
 邦題が「ロッタちゃん はじめてのおつかい」にそっくりなんで、あんなテイストの映画かと思ったら、だいぶ深刻でした。
 その「ロッタちゃん」が
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イノセンツ(2021年製作の映画)

5.0

 U-NEXTに550円で来てたので、「うん、これは傑作だったから、もっかい観たい。550円くらい余裕!」と思って観始め、ふと「あれ? 去年のベスト10に入れてなかったっけ?!」と気づいてしまった。>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

5.0

 歴史上のさまざまな独裁体制の隠喩として観ることは可能なんだけれど、韓国で作られた本作は、端的に北朝鮮批判の映画ということになる。
 
 一部の特権階級のみが快適に暮らし、そとの社会では大勢の人々が凍
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

5.0

 アメリカにも吉田恵輔がいるんだ。その名はジェシー・アイゼンバーグ(笑)
 気まずい系コメディの良作。初監督でこんなのが撮れるんだから、ジェシーくんなかなかやりますね。
 似たもの親子コメディ。
 
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

 自明の如くこの作品はフェミニズム映画であるんだけれど(さまざまな連想が働くけれど私としては「神様メール」)、AIのシンギュラリティ問題にもこだますると感じた(さまざまな連想が働くけれど私としては「チ>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

5.0

 さっきまで大学時代の友達連中と飲んできました。
 30年以上前に大学で出逢った映画研究部の連中なんだけど、私以外はまあまあ観る本数が減ってて。
 
 今年の私の暫定ベストの「『カラオケ行こ!』は観た
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

5.0

 あまり観るつもりはなかったけれど、仕事終わりの時間に丁度合っていて、予約ページ開いてもそれほど混んでいなかったので鑑賞。
 まあ、本格推理の映画化はこんなものだろうな、という想像通りの作品でした。
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

5.0

 イーライ・ロスの新作として考えれば大満足なんだけれど、「グラインドハウス」のフェイク予告の実作と考えると、「ちゃんとしすぎていて不満」という不思議な感想になってしまう作品。
 
 一つ目の「ちゃんと
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

5.0

 このタイトルのアニメが流行ってるのは知識としては知ってたし、何より半年くらい前からTOHOシネマズの「鑑賞マナー」がこれになってた。そういうのって最初はニュートラルに見てられるんだけど、流石に三、四>>続きを読む

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

5.0

 ゴダールでいちばん好きなのはこれかも。
 4Kレストア版が配信されていたのでものすごくぶりに再鑑賞。
 
 最初に観たときは、アンナ・カリーナ演じるナナが手紙を書くシーンに不思議なデジャヴを感じて混
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ほしのこえ(2002年製作の映画)

5.0

この作品と今敏の「千年女優」を見るたびに戸川純というかヤプーズの「宇宙士官候補生」を思い出す。
っていうか多分両作品とも影響受けてるんだろうね。

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

5.0

 少し舐めた気持ちで観に行ったら、傑作でした。舐めててすみません。
 
 私は「どんな映画が好き?」と訊かれると「映画が好き」と答えるようにしている。
 つまりは全方位的にどんな映画も好きだから、ジャ
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

5.0

 今年の劇場鑑賞155本目←また嫌なマウンティング書き出し(笑)。
 私の人生での劇場本数は2020年の154本が最多だったので、本日それを更新し、今年が「人生でいちばん映画を多く観た年」になった。年
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リタ・モレノ 私は進み続ける(2021年製作の映画)

5.0

 私が日本でいちばん好きな女優さんは雪村いずみさんで、アメリカ?(プエルトリコ!)ではリタモレノさん!
御歳90歳!
どうかどうかいつまでもお元気で!

 アニータ・ホセフィーナ!
 No, plai
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

5.0

 今年の劇場鑑賞作144本目。←年末が近づいて鑑賞数が増えてくると、そこそこ大きめの数字が書けるので、マウンティング的に本数から書き始める厭なレビュー(笑)
 
 期待せずに観に行ったら、「墓場鬼太郎
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私がやりました(2023年製作の映画)

5.0

 今年の劇場鑑賞作140本目。
 
 今年日本で公開されたオゾンの3作品は全部映画館で観てるんだけど、これがいちばん良かった。
 何というか、何でも撮れる器用な監督さんって、歳取ってから「余技とか手癖
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

 完璧な映画だった。
 実に完璧な映画だった。
 ほんっとに完璧な映画だった。
 
 ヴェンダース×東京というと、当然のように「東京画」を思い出すけれど、私は「思い出す」と言えるほどあの映画の細部を覚
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北極百貨店のコンシェルジュさん(2023年製作の映画)

5.0

 まさに「愛すべき小品」という言葉を具現化したような映画でしたよ。
 上映時間70分。同じく現在劇場に掛かっている作品でいうなら、スコセッシがオセージ族連続殺人を描いた映画のわずか三分の一の長さに過ぎ
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Single8(2023年製作の映画)

5.0

 そっかぁ。ZC1000じゃなくってもリバース撮影できるんだ。覚えておこっと!
 って、今さら覚えても使い道ないじゃん!
 
 小中和哉の自伝的作品。映画を作る映画。
 コダックの「Super8」はス
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多感な制服 むっちり潤い肌(2010年製作の映画)

5.0

 そうである人も多いだろうけれど、私は「アルプススタンドのはしの方」が初めて観た城定秀夫作品だった。
 そこから過去作にも、新作にも触れていったんだけど、有難いのはU-NEXT。さすがに品揃えがしっか
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こどもが映画をつくるとき(2021年製作の映画)

5.0

 「なんか映画を作るのって楽しい」
 一人の女の子が呟くこの言葉が本作の本質をずばりと言ってのけている。ここは泣いた。
 そうなんだよね。「なんか楽しい」なのさ。作るのも観るのもだけどさ。
 明確に「
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

5.0

 安藤サクラ「ソリティア、おもろいかぁ?」
 宇崎竜童「町でただひとつだけのゲームなんよ」
 
 これは、カーペンターズの「ソリティア」のサビの歌詞でしたね。
 エンドロールの使用楽曲にはクレジットさ
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

5.0

 期せずして「ジュディ・ガーランド物件」だったので、そこだけ言及。
 一応、日本一のジュディ・ガーランド"市井"研究家を自称してますんでね。
 
 序盤でグレン・ミラーとかいろんな曲が流れる中に"Me
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メンドウな人々(2023年製作の映画)

5.0

 やった! レビュー一番乗りだ! Filmarks参加以来初めてのこと。
 
 大学の映画研究部の後輩である安田真奈監督の最新作品。
 本日新宿ケイズシネマで鑑賞してきました。
 昨日から公開で、昨日
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春に散る(2023年製作の映画)

5.0

 個人的にこれまでの瀬々監督作品で、これまでいちばんよかったのは「8年越しの花嫁 奇跡の実話」だったのですよ。
 いや、あれは実話難病ラブストーリーなので、物語的には全然いいとは思わなかったのだけど、
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8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)

5.0

2018年8月11日のFacebook投稿から転記。
今から、さっき観てきた「春に散る」のレビューを書くために。

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