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お墓参りに行く展開、山に入ってからずっと心を奪われて観ていた。過去と現在が入り混じり、交わることも触れることも決して出来ない二人が向き合う時間が、心に残る。
坂道を登るときに現れる背中を支える手、パレ>>続きを読む
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顔ぶれが良い。
事件を知る人や関係者を演じる役者陣、『アンナチュラル』や『MIU404』でレギュラーだった人々を除くと、火野正平、梶芽衣子、堀内正美、塩見三省…佐藤蛾次郎まで出てきてびっくりした(最後>>続きを読む
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近年女性の役者さんをメインにした映画を撮り重ねてきた黒沢監督。本作はその到達点の1つかもしれないと思った。蒼井優と組んだのはこれで確か3度目。『贖罪』第1話(なぜかこれは観ていた。森山未來との共演が絶>>続きを読む
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人の顔を見ているだけで楽しい(そして時に哀しい)映画だった。ビリー、ナイナイの二人+その他大勢ではなく、いまいる状況に戸惑っている存在として、親族全員を一人一人撮ろうとする意識で描いていたからだと思う>>続きを読む
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原作が好きだったのでどうなるものかなと。軽快に物語が転がっていって楽しい。小気味良く進みつつも人物の表情はちゃんと捉えていて、相手のことが気になっている人々の微妙な心持ちが感じられる。冒頭の喫茶店での>>続きを読む
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ソ連、第三次世界大戦、冷戦、核…と往年のスパイ映画のワードや要素が並べられ、マイケル・ケインとの会話やデビッキとの出会い〜レストラン〜厨房の流れは007の一幕であるかのように感じられた。かと思えば中盤>>続きを読む
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人生は近くで見ると悲劇だが、遠くで見れば喜劇だ…って言葉を思い出した。始まりで兄と知的障害を持つ弟との関係を把握出来たと思ったら強盗が始まって、序盤からストーリーの加速度が上がってやたら面白い。事態は>>続きを読む
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アマプラで見放題になった反響が大きかったので気になったのと、志村喬の歌唱が観られるというので鑑賞。
多幸感に溢れたミュージカル映画で、非常に楽しかった。
素直になれない男女の障害を作る原因がヒロイン>>続きを読む
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タイトルは邦題だけども、恋人との関係を終わらせようと考えている最初の呟きが、最終的には自分自身と向き合う覚悟、世界と向き合う言葉に変容していくのが印象的だった。後悔や拗らせの選択で積み重なっていった数>>続きを読む
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主要な登場人物を丁寧に紹介する為の会話シーン、たとえばブリーフィングルームや食堂に集まって生活する様子は見せずに、早々と事故発生。そこからの脱出と人命救助で紹介を終わらせるのは、中々に潔くて良い。色々>>続きを読む
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これの前に『mid90s』を観たけども、あちらはフィクションでこちらはドキュメンタリー、舞台も時代も登場人物も違う。にも拘らず地続きの話として考えて見えてしまう。なぜ彼らがスケボーに乗るのか、というこ>>続きを読む
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家の奥に兄の部屋があって入室を禁じられており、足を踏み入れて室内のものをいじると、身体の大きな兄に暴力を振るわれる。それでもスティーヴィーがまた部屋へ入ってしまうのは、その部屋の中にあるものへの憧れや>>続きを読む
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画面に出てくる人達、全員が軽やかだ。
こんなに軽やかなのは、描写される登場人物たちそれぞれの性格の良さもあるけど、内面を表すようにみんなアグレッシブに身体を動かしているからだと思う。冒頭からモリーも>>続きを読む
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男女の逃避行モノというと最近なら『初恋』を思い出すけど、それとは対照的な作品だった気がする。こちらの映画にも一応追いかけてくる役割として警察が時々顔を出すし、ゆく先々で出会う大人も登場する。しかし基本>>続きを読む
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ジョージ・オーウェルが動物農場を執筆する様子と主人公のジョーンズが取材する姿を並行で描いていて、憂慮すべき事態とそれを引き起こす人の精神に、それぞれが取れる方法でアプローチしているように感じた。
この>>続きを読む
昔『エースベンチュラ』を観た時、このドキュメンタリーでも取り上げられた作中の場面で「ここまでする必要があるのかな」と漠然とした違和感を抱いたことがあった。その時はいま以上に多くを分かってない状態だった>>続きを読む
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ヒル作品って好きなものが割りとあるのに、出世作といっていいこれは長らく観ていなかった。手に取るきっかけを逃していたからかも。
『押井守の映画50年50本』で取り上げられていたのと、配信で鑑賞可能だった>>続きを読む
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『暗戦』に続いてこちらも鑑賞。1カット長回し撮影の作品は近年多くなっているし、そんなに驚くものでも…と観る前に考えていた自分の頭に冷水をかけられたような衝撃。しっかり惹き込まれた。ズームインアウト、ト>>続きを読む
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今までの劇場作品の細かい部分も忘れつつあるので曖昧だけど、一時的にとはいえタイムパトロールと明確に対立する構図って過去のドラえもん映画であったかなぁ…と考えていた。
新鮮、というか珍しい印象を抱いたの>>続きを読む
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登場人物が4人の頃の高校演劇版を、NHKで放送した高校演劇全国大会の模様を映した番組で見た。なんて素晴らしい作品だと思ったし、この内容を現役の高校生が演じるって中々に凄いなと感じた。
それが一般演劇と>>続きを読む
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噂のバス絡みの場面がアンディ・ラウでなければ成立しない場面過ぎて驚愕した。しかも3回しか出てこないのにメロドラマがちゃんと成立していて惹かれるから不思議だ。
ラウチンワンが犬のようにセカセカしている。>>続きを読む
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素晴らしい。デヴィッド・ロウリー監督の過去作として観る。未知の相手を調べ尽くす地図にロバート・レッドフォード、かかる音楽…もう『さらば愛しきアウトロー』の根っこの部分が全て詰まっている。そのうえ少年と>>続きを読む
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暴力シーンも軽快な場面転換で編集されていて、結構新鮮に感じる。でもドニー・イェンとアンディ・ラウのやり取りはじっくり見せてくれるところが、この映画の何が大事か分かっていて好感。
ドニー・イェンは前半1>>続きを読む
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円谷プロが制作するドラマシリーズの1エピソードのような内容だった。ここから成長した怪獣が暴れ出すことだってありうるし、その怪獣を倒す人型宇宙人だって現れるかもしれない。
何なら本作のように怪獣と(も>>続きを読む
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松本穂香演じる主人公は本名とは別に「えん」と呼ばれているのだが、パンフレットを読んだら「縁」と書いて「えん」というらしい。
自分は最後まで「円」と勘違いしていた。
心の角が尖ってなさそうな雰囲気という>>続きを読む
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大林監督の過去作『HOUSE』を観た時の、
戸惑い→混乱→順応の過程を再び味わった。
この人の映画制作に対する衰えは一切無かっただろうし、これからも撮り続けるつもりだったんだろうな、という気持ちになる>>続きを読む
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台詞の応酬の端々から見えてくる認識の違いに、息が詰まりそうになった。去年配信されたもののマイリストに入れたまま、戯曲が原作という情報しか持たずに今年観た。BLMが各地で起きている現在だからこそ観た方が>>続きを読む
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2018年のベストドラマの1つなので内容に関してはいうことなし。
見えるもの見えないもの、あらゆる壁を前にした時に一人一人が見せるモヤモヤは人、近衛寮、そしてそれらを取り巻く環境の居心地の良さに向けら>>続きを読む
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観る前は何となく『ワンダーウーマン』を連想していたけど、観終わった後の印象は『ウルヴァリン :X-MEN ZERO』だった。後で調べたら本作の脚本を務めこの映画の原作のライターでもあるグレッグ・ルッカ>>続きを読む
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SNSのTLでビジュアルを見かけて気になり鑑賞した。
余命幾何もない認知症の老音楽家の脳内で繰り広げられる、記憶とイメージが混乱した放浪。幼少期の姿から始まり、次第に年齢を重ねた姿に変貌していくほど、>>続きを読む
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孤城に囚われていた女性が脱出して自由の身になったら、城の主が透明人間となって彼女を自分のものにする為に孤立させようとする。彼女は追い詰められながら、主と対峙する…とあらすじを書くと、映画はクラシカルな>>続きを読む
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これからを生きる人々が目立つ内容になっていた気がする。人としての誇りを穏やかに示すイップ・マン師父は最後までその態度を保ち続け、完結とはいうけど、いつまでも観ていたい気持ちが残った。
前作の継承が自>>続きを読む
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タイトル的にも話的にも秋子を中心に据えつつ、作中の眼差しはむしろ周平の方に向けられている。でも秋子の周平に対する態度や向ける行動を通して、やっぱり秋子自身も描いているなと。というのも周平、秋子に褒めら>>続きを読む
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完璧であろうとして崩れていく、そんなヒュー・ジャックマンの演技が印象的。どんなに追い詰められて、取り繕ってきたものが剥がされていっても、教育者としての矜持を捨てられないのが、立派というより逆に哀しい。>>続きを読む
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多感な10代の少女の日々を静かに丁寧に追いかけていく映画なのかなと想像しつつ臨む。もちろんそういう面が大部分を占めているけども、それと同じくらいに暴力の匂いが充満していて、その不穏さで心中穏やかでない>>続きを読む
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JGLの本格的な映画復帰作。ベルリン発パリ行きの飛行機を乗っ取ろうとするテロリスト。寸でのところで操縦室のドアに鍵をかけるが、入り込んだ犯人の一人に機長は刺され、主人公の操縦士も負傷。機長を刺した相手>>続きを読む