ノラネコの呑んで観るシネマさんの映画レビュー・感想・評価 - 63ページ目

ノラネコの呑んで観るシネマ

ノラネコの呑んで観るシネマ

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

4.4

ラスト、このタイトルに涙した。
膵臓の病で余命僅かな少女と、他人に関心が持てない少年。
あることがきっかけで親しくなった二人は、やがて特別な絆で結ばれる。
突出したイメージがある訳ではないが、一つ一つ
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ザ・マミー/呪われた砂漠の王女(2017年製作の映画)

3.7

オリジナルの「ミイラ再生」や「ハムナプトラ」とは、もはや古代のミイラが現代に蘇る、というベース設定くらいしか共通点は無い。
ダークユニバースの第1作という事で、色々と世界観を構築するのに尺を取られて、
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ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走(2016年製作の映画)

3.6

最新の自動化技術満載の新車で、家族バカンスに出たところ、突然AIがぶっ壊れ時速160キロで暴走を始めちゃう。
この種の振り切ったコメディには、大抵一人くらい冷静なキャラがいて客の感情移入窓口になるけど
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怪盗グルーのミニオン大脱走(2017年製作の映画)

3.8

確かにミニオンは脱走するけど、これはちょい邦題無理ある。
今回はグルー一家のファミリーものの色彩が強くて、ミニオンは本筋には殆ど絡まず、基本賑やかし担当。
結婚したグルーとルーシーと娘たちにプラスして
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心が叫びたがってるんだ。(2017年製作の映画)

4.1

思っていた以上にアニメーション版に忠実。
物語の流れやキャラクター設定は、ほとんど同じだ。
しかしリアリティラインは上手く調整されていて、実写作品として違和感のないものになっている。
オリジナル同様に
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パワーレンジャー(2017年製作の映画)

3.5

五人が変身した後は、思っていた以上にパワーレンジャーな展開だった。
だが、そこに至るまでが長過ぎないか。
個性豊かな落ちこぼれ高校生たちの物語は、思いっきりジョン・ヒューズの「ブレイクファスト・クラブ
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ウィンター・ドリーム~氷の黙示録~(2016年製作の映画)

2.0

困った、これは褒めどころがないぞ。
突然到来した氷河期によって氷に覆われた未来の地球で、人類の兵士たちと反乱したレプリカントみたいな人造新人類とが戦う。
要はレプリカントを被差別階層に設定したナチズム
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ボンジュール、アン(2016年製作の映画)

4.0

これはウィットに富んだ上品な佳作。
映画プロデューサーの夫とカンヌを訪れた主人公は、仕事でブダペストに飛ぶ夫とは別に、夫の仕事仲間でちょっと怪しいフランス男と、陸路でパリを目指す。
大陸のグランドツー
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銀魂(2017年製作の映画)

3.3

原作もアニメも、断片的にしか知らない。
予告編の印象通り、おちゃらけパロディギャグ映画で、そういうモノと思って観れば、これはこれでまあまあ楽しかった。
宇宙人に支配された江戸っていう世界観は面白いし、
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カーズ/クロスロード(2017年製作の映画)

4.7

素晴らしい。
原点回帰しながらも新たなステージへ。
アスリートの引き際ってモチーフが、世界観を共有する「プレーンズ2」と同じじゃない?と思っていたが、結果的に全く違った所に着地した。
ファミリー映画を
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劇場版ポケットモンスター キミにきめた!(2017年製作の映画)

4.5

20周年に相応しい傑作。
TV版の第1話のリメイクから始まる物語は、オリジナルとわずかにずれたパラレルワールドを形作る。
当時子供だった観客も、もう30歳前後。
これは、シリーズのオリジンを知らない子
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ヒトラーへの285枚の葉書(2016年製作の映画)

4.2

戦争で息子を失った夫婦が、ナチス政権への批判を書き込んだカードを、ベルリンのあちこちに置いて行く。
「このカードを回せ」というメッセージと共に。
1940年から3年間、自作カードによる抵抗運動を続けた
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

4.5

軽々と一作目を超えて来た。
まさに2時間ずっと戦い続ける、ノンストップアクション。
この作品の最大の特徴が、オリジナルなのにアメコミ物よりも漫画っぽい世界観。
殺し屋と犯罪者だけで社会が成り立っている
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ライフ(2017年製作の映画)

4.1

火星の土壌から採れた微生物に、ISS国際宇宙ステーションの乗員たちが襲われる。
「エイリアン」バリエーションの中では、かなり出来の良い一本。
vs火星人とのサバイバルに加えて、舞台がISSで非常に地球
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メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

4.1

なかなか面白かったよ。
なぜここまで賛否両論になってるのか分からん。
ジブリの後継者たちへの期待は、それほど高いということなのか?
自分に自信のない女の子が、ひょんなことから一晩だけ魔女の力を持ち、
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コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団(2016年製作の映画)

2.5

「Mr.タスク」に出てきた、女子高生バイト二人組を主人公としたスピンオフ。
なぜかコンビニの地下に巣食う、クローンのミニナチ軍団と戦う。
うーん「Mr.タスク」はなかなか面白かったけど、これはなあ。
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犯人は生首に訊け(2015年製作の映画)

3.8

舞台は15年前に連続殺人が起こった街。
引っ越してきた医師の男が、アパートの大家の精肉店の親子が犯人ではないかと疑いを持つ。
そんな時、新たな殺人が起こって・・・という話なんだけど、そのまんまでは余り
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リヴォルト(2017年製作の映画)

2.8

記憶を無くした兵士が目覚めると、地球は宇宙人に侵略されてた!
世界観が侵略者の設定や目的、ビジュアルデザインに至るまで、ストラウス兄弟の「スカイライン-征服-」とそっくりやんかw
同じ世界観のアナザー
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ディストピア パンドラの少女(2016年製作の映画)

4.1

突然変異した真菌の感染で、人類の大半が"ハングリーズ"と呼ばれる生ける死体化した世界。
感染したにも関わらず、知性を失わない少女と、彼女からワクチンを作り出そうとするマッドサイエンティスト、少女が慕う
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.8

素晴らしい。
コレはいわば「グエムル」の対になるような作品。
またしてもアメリカの作り出した怪物が、韓国の地で大騒動を巻き起こすが、今度の怪物は人間を喰うのではなく、喰われる運命。
巨大な豚というか、
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忍びの国(2017年製作の映画)

3.3

時代活劇として、まあまあ楽しめた。
しかし、これは非常にアンバランスな映画だ。
主人公の無門をはじめとする伊賀の忍者衆が、金の為なら何でもする人でなしで、非感情移入キャラなんだな。
それぞれの内面も殆
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パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊(2017年製作の映画)

3.9

ストーリーの辻褄が、決定的に合ってないw
普通の映画なら致命的なレベルだけど、あんま気にならないのはこのシリーズならでは。
今回は呪いやら恨みやらで、いろいろこんがらがったキャラクター相関を、一旦リ
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ビニー/信じる男(2015年製作の映画)

4.2

ボクシング世界チャンピオンになった直後、事故で首を骨折し、再起不能を宣告されたビニー・パジェンサの復活劇。
いやー驚異的な自信と信念。
ハローという器具を、頭蓋骨に直接ネジで固定するのは見るからに痛々
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ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女(2016年製作の映画)

3.6

大韓帝国皇帝・高宗の娘、徳恵翁主の生涯を描く歴史ドラマ。
とは言っても、冒頭の字幕に書いてある通り、内容の大半はフィクション。
何しろ朝鮮王族が日本でレジスタンス運動をやっちゃうのだから、ifの歴史を
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宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第二章 発進篇(2017年製作の映画)

4.1

今回は発進して第11番惑星に行くまで。
基本プロットはオリジナのままだけど、一部「永遠に」のキャラまで取り込んで、結構重要な新設定が色々出て来てる。
相変わらず面白けど、細かいところに整合性の取れな
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ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

4.3

面白かった。
銀行に金をむしり取られた三人のおじいちゃんが、年金を取り戻すために銀行強盗を計画する。
深刻過ぎない社会派要素を背景に、平均年齢82歳のオスカー俳優たちが軽妙な演技で魅せる。
感情移入し
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いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)(2017年製作の映画)

4.0

ウエハース付きのアイスクリームから始まる物語。
とある中国引き上げ家族の戦後史は、文字通り裸一貫からの出直しになり波乱万丈。
戦争は終わって、庶民はただ生きるだけで大変なのだ。
原作は、企画も兼ねる主
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.6

アンドリュー・ガーフィールドが、再び日本の地で信仰を問われる。
なんかこの人、前世で日本に縁があるのでは?
不殺の信仰から銃を持たず、沖縄のハクソー・リッジ(前田高地)の戦いで、自分の命をかえりみず負
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TAP THE LAST SHOW(2017年製作の映画)

3.9

日本では珍しいショウビズもの。
観てる最中からなんかデジャヴを感じていたが、この映画、全体の構造が「シング」そっくりなんだ。
もちろん偶然だろうし、主人公のトッププライオリティは、劇場を維持することに
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おとなの恋の測り方(2016年製作の映画)

3.6

出会った男はイケメン、リッチ、冒険心に溢れ、トークもエスプリに富む。
ただ一つ、身長がホビット並み。
愛してるのに、周りの目が気になり、虚栄心からありのままの彼を受け入れられない、主人公の女性の成長ス
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君はひとりじゃない(2015年製作の映画)

4.1

これはユニークな佳作。
母を亡くした娘と検察官の父。心の傷は深く、父は人の死に無感動になり、娘は摂食障害に。
何よりも幸せだった親子の間には、自分たちだけでは修復不能な、大きすぎる溝が出来てしまう。
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こどもつかい(2017年製作の映画)

3.1

子供に恨みを買った大人が、タッキー演じる謎の男と7人の子供の霊に呪い殺される。
怖がらせはメインではなく、目指したのはたぶんティム・バートン的なホラーファンタジー。
ミステリ要素もあって、近年滑りっぱ
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キング・アーサー(2016年製作の映画)

3.3

この思いっきりゲームライクな世界観なら、聖剣無双ってサブタイ付けたくなるのも分かるw
アーサー王伝説の背景は5、6世紀のはずなんだが、火薬からFワードまで時代考証は無茶苦茶。
一応イングランドの地名
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レイルロード・タイガー(2016年製作の映画)

3.3

日中戦争下の山東省、いつかはデカイことをやりたいと思いつつ、セコイ抵抗運動を続けているジャッキー一味が、ひょんな事から日本軍が死守する鉄橋を三日以内に爆破する作戦を実行することに。
ど素人部隊"飛虎"
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

4.3

韓国映画の日本リメイクって、ぶっちゃけ「怪しい彼女」くらいしか成功作が思いつかないのだけど、これはなかなか。
基本構造は「殺人の告白」を踏襲しているが、脚色度合いが相当高い。
オリジナルは圧倒的に面白
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残像(2016年製作の映画)

4.5

反骨の巨匠ワイダの遺作として、これ以上相応しい作品があるだろうか。
舞台は第二次世界大戦後、徐々にスターリニズムが浸透するポーランド。
前衛画家ブワディスワフ・ストゥシェミンスキの、最期の日々を描く物
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