Sachikaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

ここは何処だ? ここは地球だよ。
地上に降り立つ彼はスーパーマンではないけれど、伝説のパイロットで、私たちに夢も希望も感動も与えてくれる、最高のヒーローだ。
1シーン毎に画面にくぎ付けになる、映画館で
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スーパーヒーローズ(2021年製作の映画)

3.9

ふたりはスーパーヒーローズ。
その力は離れる程に強くなる、引力みたいにね。
どんなに未知の“敵”がやってきても、2人でなら乗り越えられる 超人能力を持っている。
マルコとアンナ、2人の人生の糸が紡がれ
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.8

登山家マロリーのカメラを追い求めるうちに、交差していく 山に取り憑かれた者と、その男に魅入られた者の思い。
ポスターが「究極の冒険ミステリー」を謳っていたから、ミステリー要素?と思っていたけど、マロリ
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帰らない日曜日(2021年製作の映画)

4.2

最愛の日々に餞を。
初めて彼に触れられた時、その鈍い痛みは苦痛ではなかった。
最後に彼に触れた時、そこには悦びと寂しさが共存していて、どこか苦しかった。
別れ際にポールが口にする “Goodbye”
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グッバイ・クルエル・ワールド(2022年製作の映画)

3.8

ヤクザの資金洗浄現場での現金強奪事件から始まる、最高にぶっ飛んでいてバイオレンスなジャパニーズノワール。
渋さもクールさもクレイジーなハイテンションも、全部ひっくるめて銃器で血まみれ。
金に踊り踊らさ
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犬王(2021年製作の映画)

4.3

この世は諸行無常だ。
弱き者は報われず、強き者に奪われる。
では語り継がれる為には、何を犠牲にすれば良い?
歌おう、舞おう、紡ごう、声なき者の為に。
声の続く限り、音で喧嘩をしよう、名もなき者達の一生
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小さなからだ(2021年製作の映画)

4.0

一度も呼吸出来ずに死んだ赤子は、永遠に辺獄を彷徨う。
洗礼を受けられないまま死産した娘の為に、母親アガタは、一瞬だけ死人を蘇らせる事の出来る、奇跡の教会を目指す。
原罪と信仰、愛情と嘆願。
美しいの一
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シング・ア・ソング!~笑顔を咲かす歌声~(2019年製作の映画)

3.8

軍人の妻は大人しくパートナーの無事を祈るだけ?
彼らが国を守り戦っている間、彼女たちは夫の分まで家族を守り、強い心で励ましあう。
たった一つ怖いのは、悪い事を知らせる突然の着信音だけ。
気丈に笑顔で!
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

宇宙は広い、そして未知だ。
その広い宇宙の、小さな小さな星・地球。
そこに住む弱くて愚かな人類。
我々にできる事は微力だ。
何かあれば神を崇め祈るし、誰かに頼り縋り付く。
日本だけに現れる禍威獣は、街
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スワンソング(2021年製作の映画)

4.0

日本公開決定!!!

亡くなった親友の死化粧を施す為、元トップメイクアップアーティストが入居中の老人ホームを抜け出し、再び立ち上がる。
タバコを片手に歩くサンダスキーの街並みには、過去の栄光と失くした
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名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

4.2

ゼロから踊りが産まれる瞬間や、無に還る刹那。
例えば踏み締めた足がふり上がり ぱらりと砂が落ちる一瞬や、空を掴む指の間から見えた 細い太陽の光が揺れたその時。
観ている何もかもを逃すまいと、自分の感覚
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.2

赦しと癒し。
恋愛とも友情とも違う、2人の不思議な関係は、私の眼にはとても神聖で尊く見えた。

「文に死ねと言われたら、死のうと思った」
更紗が口にしたその言葉がずっと頭に残っている。
少女誘拐の”
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映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝(2022年製作の映画)

3.8

忍びの里の危機に巻き込まれたしんちゃんと、突如誘拐されたしんちゃんを救う為、立ち上がる野原一家。
忍術を使えない野原一家が使う、何よりも強い「家族を思うパワー」は、当たり前の物でもあるし、彼らにしか使
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トムボーイ(2011年製作の映画)

4.1

男の子のフリをした気持ちは、決して悪戯心ではない。
ロールの葛藤や心の揺らぎを見る度に、嘘がばれません様にと、ただ見守ることしかできない事が苦しかった。
一つの嘘が願いとなり、刃になり、誰かを守る優し
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.8

愛憎渦巻く船上の惨劇。
「愛は盲目」
強い想いは時に人を狂わせ、そして欲望は取り返しのつかない悲劇を生む。
愛は生きる希望にもなるけど、人を殺す理由にもなる。
何が本当に大切な物なのか、誰が本当に大切
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.9

無くした記憶と、記憶回復プロジェクト。
記憶は自分で消そうとしても消せなくて、”記憶喪失になる奇病が蔓延する世界”というのは、つらいけど、少し便利だとも思った。
無くしたかった記憶、無くせなかった記憶
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オートクチュール(2021年製作の映画)

3.7

レース、シルク、刺繍、繊細な生地には、繊細な指先で。
Diorのオートクチュール部門を舞台に、お針子の仕事を通して、歳の離れたエステルとジャドの師弟関係と友情を描く。
一流の作品を作るために、捨ててき
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.8

「見せて」 「視せて」 「魅せて」
世にも奇妙な獣人や、アッと驚く読心術。
怪しいのはカーニバルの醍醐味。

成り上がりたいという欲望に向かって、手招きする悪夢。
見にきた観客も、視る事を知った男も
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

3.7

かつてスターリンを信じたリューダは、政府を信じる事こそが正義で、その正義が日常だった。

「不届き者の策略は阻止せよ」
物語は1962年ノヴォチェルカスク虐殺。
彼女もある意味では日常を壊された被害
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シラノ(2021年製作の映画)

3.8

思いの丈を全て言葉に。
他人のサインを綴った手紙。
「愛してる」なんて陳腐な言葉は要らないの。
欲しいのはウィットに富んだ台詞と、真実の愛だけ。
好きな人にはいつも笑顔でいて欲しい。
その微笑みが、た
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ストレイ 犬が見た世界(2020年製作の映画)

3.5

野良動物の殺処分ゼロの国トルコ。
そこで人間に寄り添って生きる、犬たちの目線で描いた物語。
堂々と街を闊歩する犬たち。
彼らが見つめる先にあるのは、自分達を養い、守ってくれる人間だけではない。
弱さも
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マヤの秘密(2020年製作の映画)

3.5

マヤが街なかで見かけた男は、かつて戦時中に自分を陵辱した ドイツ軍の男なのか。
突拍子もない「自分にはこの男だとわかる」という感覚と、秘密にしてきた過去を紐解く形で進んでいく物語に、マヤが狂っているの
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アフター・エブリシング(2018年製作の映画)

4.0

ある日エリオットはセックス中に痛みを感じ、病院で検査をするとガンが発覚。
一緒に住む親友と楽しく生き、アプリ製作の夢を持っていた日々から、世界が一変する。
ガン発覚と同じ頃、ナンパで出会ったミアに ひ
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.7

魅力的なニューヨークの街で、有名な作家 J・D・サリンジャーへの、熱烈なファンからのファンレターへの対応処理。
大好きな本に携わるお仕事、でもそこにわたしの"夢"は?
親愛なる、どこかで「特別」になり
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.5

少女の孤独と卵の鼓動。
それが呼応していく様子は、神秘と呼ぶのか脅威と呼ぶのか。
北欧の「幸せな家族」の日常。
母親の目線で観ていたその形は、少女の心の抑圧に反応する様に、徐々に真実が浮き彫りになって
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.7

事故に遭い、手術によって頭蓋骨にチタンプレートが埋め込まれた女性・アレクシアの数奇な運命。
車とのセックスに始まり妊娠、殺人、妖艶なダンス。
奇々怪々とも言える衝動の連続に、今何が起こっているのかと、
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.9

ここはパリ。
高層ビルが建ち並び、近くには中華街、窓からはセーヌ川が見える13区。
その街で暮らす4人の男女の関係を通して見る「恋愛とは?」
そこに正しい答えはない。
日々、街が新しくなる様に、その形
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.1

"何を幸せって思う?" そんな質問をされたら、"大切な人と過ごす事、話す事、わかりあう事" なんて答える。
それは言葉では簡単に言えて、実際はとても難しい事だ。
おじと甥が一緒に過ごしていく中で、人と
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GAGARINE/ガガーリン(2020年製作の映画)

3.9

ここは宇宙船。
パリ郊外、移民が多く暮らす ガガーリン団地という名の宇宙船。
団地の外は大気圏、あの娘はこちらに信号を送る月。
宇宙飛行士と同じ名前の少年は夢を見る。
くるくる回って目が回ったら、もし
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.5

愛は難しい、宗教はもっと難しい。
1+1が2になればいいのに、世界はたくさんの答えと、たくさんの間違いで溢れている。
モノクロの世界が美しい映画だけど、9歳のバディ少年の目を通して見る街は、薔薇色にも
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

アメコミを読まないし、だから軽々しく"アメコミらしさ"を語れないけど、例えばスースクみたいな既存曲たくさん、ド派手で笑えてアクションもある作品も、今回のゾクゾクするくらいダークでシックなバットマンも、>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

3.8

テニスは未経験、それでも練り上げた「プラン」を手に、娘達をテニスの世界王者にするべく育てる、父リチャード。
彼のその確固たる意志には、横暴さも見えるけど、「家族を守り抜く」という信念で溢れている。
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3人のエンジェル(1995年製作の映画)

4.4

3人のドラァグクイーンが、コンテストの為にハリウッドに向かう道中で、出会った町民と心を通わせながら、成長していくロードムービー。
ファッションもよし、そして何より名言の嵐なので、ちょっとだけ自分に自信
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オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.9

ナチスを欺くため、英国が実際に行ったミンスミート作戦。鍵となる人物は死体!?
あまりに大胆で奇抜で嘘のような作戦が、チャーチル政権の元で行われていたことにも驚きだし、複雑なゲームの様に繰り広げられる会
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.2

ダンサーの照生とタクシードライバーの葉の、6年分の7月26日の思い出を "ちょっと" 思い出して、繋ぐ物語。
二人でした事、観た映画、ぽつりと漏れた一言。
6年間の二人の、その一日の記憶を少し覗き見た
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声もなく(2020年製作の映画)

3.8

誘拐に加担してしまった貧しい青年と、誘拐された孤独な少女を通して、善と悪を考える。
人はどんなときに相手に同情し、手を差し伸べるのか。
優しさが残酷で、曖昧さが人間らしくて、誘拐した側・された側のどち
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