岩嵜修平さんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

岩嵜修平

岩嵜修平

映画(933)
ドラマ(21)
アニメ(0)

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.5

過去のバットマンで1番リアルさを追求してたと思うし、悪を現代の格差社会にアップデートしてるし、アクションもカッコ良かったし、3時間暗いシーンの連続は新鮮だったけど、これが面白かったかと言われると「?」>>続きを読む

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.7

韓国に生まれ養子としてアメリカで育ち彫り師として生計を立てる男性が、シングルマザーと結婚し、血の繋がらない娘と3人で、貧しいながらも幸せな暮らしを送っていたところに、養父母の不手際で強制帰国されること>>続きを読む

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

とある女性が、ある日、寝ている時に突然聴こえた爆音が何の音かを解明するため、コロンビア中を駆け回る内に、インナーワールドに入り込み、自らをハードディスクと称す男性との出会いを通じて、自分自身が宇宙と交>>続きを読む

余命10年(2022年製作の映画)

3.7

予告編からの想像以上に、東東京映画だった。ほぼ、凡ゆるシーンのロケ地が分かる。主人公の地元が日暮里からの深川に店を出すとか、親近感が凄いし、だからこそ、終盤は泣かされっ放し。久々の、暴力的に感情を揺さ>>続きを読む

GAGARINE/ガガーリン(2020年製作の映画)

3.8

期待せずに観たけど、とても好き。フランスの団地映画であり、青春映画であり、宇宙サバイバル(妄想)映画でもある。生まれ育った歴史ある団地が老朽化で取り壊される(=故郷を失う)状況の中で健気に抵抗する若者>>続きを読む

少年と戦車(2022年製作の映画)

3.3

今時、中学生の妄想をあの感じで描くのはどうなのよと思いつつ、凄惨ないじめ被害をきっかけに自分の世界を生み出す過程の描写は楽しめた。万人が知る鈴木福の新たな一面を見せた点でも価値は大きい。ただ、ラストの>>続きを読む

LONG-TERM COFFEE BREAK(2022年製作の映画)

3.4

普通にオムニバス作品の一編としても満足できるエンタメ性。流石に要素を詰め込み過ぎ感はあったものの、視点が移っていく展開が面白く、最後は裏切られた。ただ、後輩の描写などがクリシェぽかったのと、無理にウォ>>続きを読む

なっちゃんの家族(2022年製作の映画)

3.5

幅広い年代のキャストの演出が見事。両親以外の凡ゆる登場人物が魅力的に見えた。監督は少し上の世代を描きたいと仰っていたが、このまま2時間の映画にしても良さそう(なつみの学校生活も近所の2人の女性も掘り下>>続きを読む

遠くへいきたいわ(2022年製作の映画)

3.6

短い時間で主要人物2人の複雑な背景を観客に想像させる説明的でない脚本と演出、偶然の出会いがあたかも必然とすら感じさせる設定の巧みさに感服。ファミレスのカーテンを閉め切っての閉鎖空間からの戸越銀座におけ>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.6

歌や踊りへの極めて原初的な感動が続いた。WS物語をザックリしか知らなかったので、各キャラへの思い入れが少ない分、物語に対する感動は、ほぼ無かったが、レイチェル・ゼグラーの歌唱と、アリアナ・デボーズとデ>>続きを読む

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.5

正直、ゴーストバスターズはちゃんと通って来なかったので、序盤のマッケナ・グレイスとローガン・キム、フィン・ウルフハードとセレステ・オコナー、ポール・ラッドとキャリー・クーンの関係性萌えは楽しめたものの>>続きを読む

天命の城(2017年製作の映画)

3.5

『イカゲーム』ファン・ドンヒョク監督による本格時代劇。1630年代、清と明が覇権を争う中で、隣国の朝鮮に清が攻め入った「丙子の役」を朝鮮視点から描く。2018年当時での隣国の北朝鮮や中国を踏まえつつ、>>続きを読む

怪しい彼女(2014年製作の映画)

3.6

『イカゲーム』ファン・ドンヒョク監督による異色ラブコメ。中国映画『こんにちは、私のお母さん』やBTTFなどの良くある、タイムスリップして親と会ったらどうするかものの逆で、親視点の時間移動SF。その導入>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

3.7

台湾映画『無聲』の流れで。こちらも実話が元で、この映画のヒットを受けて、現実に「トガニ法」とも言われる立法に至ったという事実に、韓国における映画の存在の大きさを感じる。オープニングと重ねた最悪のエンデ>>続きを読む

ビッグバグ(2022年製作の映画)

3.2

ジャン=ピエール・ジュネ監督最新作ということで、『アメリ』というより、好きだった『天才スピヴェット』の先を期待したものの、変に時代を意識した(古臭い)ディストピアSFコメディで、しんどかった。キャラ設>>続きを読む

空はどこにでも(2022年製作の映画)

3.1

A24製作×ジョゼフィン・デッカー監督。音楽映画×喪失×青春と、好きな要素の掛け合わせで、妄想ビジュアル含め好きな要素だらけなのに、全くハマれない。 #CODA と『エール!』のように、ストーリー以外>>続きを読む

MIRRORLIAR FILMS Season1(2021年製作の映画)

3.2

山下敦弘監督×向井康介脚本×宇野・山本・水澤「無事なる三匹プラスワン コロナ死闘篇」、枝優花監督× 吉田美月喜「Petto」、武正晴監督× 足立紳脚本「暴れる、女」は、らしさや懐かしさ、意外さもあり、>>続きを読む

HOMESTAY(2022年製作の映画)

3.6

奇才・瀬田なつき監督×山田杏奈主演。アニメとタイ映画を併せて3回映画化してる原作『カラフル』をなぜ今?とも思ったが、コロナ禍の今こそ、若い人たちに届けるべき物語だな。とは言え、最近、同じく学生時代の問>>続きを読む

ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート(2022年製作の映画)

-

観たぞ!生まれる20年前とは信じられない臨場感。演奏シーンの1音目の迫力はIMAXならでは。コンサートシーンだけ切り取るなら、完全にコンサートの音だけで作っても良かった気がするけど、警察あっての事件な>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.9

DVDで「ソウルメイト/七月と安生」。レンタル始まってすぐに借りたけど、なるほど、これは年間ベストに入れるのも分かるわ…!『少年の君』も観れてないし、まだ、 #2021年映画ベスト10 は決められない>>続きを読む

グレート・インディアン・キッチン(2021年製作の映画)

3.7

特に男性必見のフェミニズム・インド映画。記録映画的に手際の良い編集で、家庭内での日常を繰り返し見せられることで際立つ、男尊女卑の異常な風習。妻と母が汗をかきながら凄いスピードで家事をこなす横で、男たち>>続きを読む

瀑布(2021年製作の映画)

4.0

東京フィルメックスで鑑賞。台湾映画だが『82年生まれ、キム・ジヨン』に通じる現代の働く母親が置かれる過酷な社会を『ファーザー』のように病を抱えた人からの視点も併せて描く。コロナ禍の鬱屈した想い(そして>>続きを読む

前科者(2022年製作の映画)

3.6

保護司という、犯罪者の最後の砦が、公務員とは言えボランティアによって担われてるという事実に驚かされたドラマ版から、漫画原作にも無い、主人公が保護司になった直接的なきっかけまで描いた本作。"映画"にする>>続きを読む

ひかり探して(2020年製作の映画)

3.8

これまた傑作が韓国から…!パンフを読んで、なるほど、これは女性同士の連帯の話でもあったかと気付いたほど、最近、観ている韓国映画が女性中心の映画ばかり(日本公開される=優れた映画がそういう体制であること>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

ウェス・アンダーソン監督作品でしか体感できない映像の快楽。新作ごとに新たな映像表現を更新し続ける唯一無二の技術で、今回は一冊の雑誌そのものを映画化。雑誌文化の終焉を編集長の死に準えて追悼しつつ、改めて>>続きを読む

ノイズ(2022年製作の映画)

3.7

藤原竜也×松山ケンイチのデスノートコンビでよくある離島での殺人事件ものか…と思って観るとぶっ飛ばされる、極めて政治的な映画。2018年のマンガ原作ながら普遍的で、広く、島国としての日本の閉鎖的環境、事>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

4.0

これまた弩級の日本映画が…。指名手配犯を見つけたという父が失踪し、娘が父を探す話かと思いきや、二転三転する予想できない展開。過程には、貧困、孤独、介護、警察など日本社会が生み出した様々な問題が横たわる>>続きを読む

声もなく(2020年製作の映画)

3.8

ユ・アイン主演の近作にハズレなし。とあるきっかけで誘拐犯となってしまった口がきけない男と誘拐された少女の話を描く。微笑ましい卵売りの親子と見せかけての、いきなりのバイオレンス描写にド肝を抜かれるが、ず>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.9

#無聲 を観たばかりで、同じくろう者が主人公ということで身構えていたものの、実際は下ネタ満載のコメディ&ミュージカル&ファミリードラマで、笑って泣けて感動して考えさせられて…素晴らしいエンタメ映画だ>>続きを読む

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)

3.2

SHINPA二宮健監督を応援したい気持ちはありつつも、これはnot for meかな…。原作からそうなんだろうけど、どの視点からの青春の虚無感、現代への絶望感なのかしっくり来なかった。永瀬廉を充てた時>>続きを読む

恋に落ちない世界(2021年製作の映画)

2.8

インドネシア映画。近未来でマッチングアプリ経由で勝手にお見合い〜結婚までさせられるカルト教団に入った女性3人が教団の悪事を世に知らしめようと試行錯誤する話。独特の色合いに尼らしさは感じ、旧態依然とした>>続きを読む

弱くて強い女たち(2020年製作の映画)

3.7

良作。公開中の映画 #無聲 で印象的だったチェン・イェンフェイ(バフィ・チェン)出演作ということで鑑賞。台湾内でもヒット、TIFF2020でも上映された作品。日本でお馴染みビビアン・スーが製作総指揮・>>続きを読む

詩人の恋(2017年製作の映画)

3.6

日本映画でもお馴染みヤン・イクチュン主演作。DVD鑑賞なので詩の内容までは、ちゃんと理解できなかったが、パートナーや親との関係が上手くいかず、互いに心の隙間を抱え続けた、世代の違う男性同士の恋愛と友情>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

3.5

何もかもが上手く行かない高校生が、たまたま見つけたバイトを始めることにより、様々な交流が生まれ成長していくというストーリー、既視感ありまくりですが、津軽弁×三味線×メイド喫茶というのが今かも。演出も丁>>続きを読む

逆光(2021年製作の映画)

3.6

大好きな『ワンダーウォール』組が再集結ということで、ずっと楽しみだった作品。渡辺あや脚本の新境地(『カーネーション』が近いかも)であり、堂々たる須藤蓮初監督作。尾道を舞台に交わされる若者たちの秘めた熱>>続きを読む

春原さんのうた(2021年製作の映画)

3.8

一首の短歌から、どれだけの物語を紡ぐのだ杉田監督は。なるほど、主演の荒木知佳さんが製作のきっかけと聴いて、細部にわたるエピソードの充実と、人物描写の変なリアリティに納得感があったし、そこに生きる(生き>>続きを読む