yoko45さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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5時から7時の恋人カンケイ(2014年製作の映画)

4.2

 小説家を目指す青年(Aイェルチン)と彼より年上の自由で美しい人妻(Bマーロウ)が惹かれあう。現実から離れることができる飾り気のない情緒的な作品です。葛藤の場面もありますが、だってしょうがないじゃない>>続きを読む

死への逃避行(1983年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

 男を殺しては金を奪いヨーロッパ中を転々とするカトリーヌ(イザベルアジャーニ)と、彼女を執拗に尾行する探偵。この探偵が昔亡くした幼い娘のことに囚われていて、亡き娘とカトリーヌを重ねて見てしまうのですが>>続きを読む

ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 つかみどころのない不思議な雰囲気の作品です。
 つまらないことばかり、分からないことだらけ、なぜか運河と豆と爆弾とワニ、なんで・どうしてがいっぱい、遠くを見ていいこと言うと叩かれる、突然親だと告白さ
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ウンベルトD(1952年製作の映画)

4.5

 長年働いて引退、家族なし、愛犬のみ、年金も少なく家賃滞納で今にも追い出されそう…行き場のない怒り、なすすべなくお金の無心、物乞いはできない。
 主人公は何も悪いことをしていない優しい老人なのに、疲れ
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ラブ・クリニック(2014年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 たのしく笑わせていただきました。
 普通そんなこと言わないでしょう、ないでしょうが満載の展開、品もないです。でも渡ってはいけない線を越えないギリギリの品のなさで、いえもしかしたら完全に越えていて逆に
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殺人者の記憶法(2017年製作の映画)

3.9

残り続けてほしい記憶
消え去ってほしい記憶
細かくちぎれゆく記憶
ゆっくりと薄れる記憶
意に反し倒錯する記憶
意図的に改編する記憶

 真実がどこにあるのか良く分からないまま話が進むので、あれっ?もし
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.8

 多くの人を悲しませ死なせるより、一人の命を救い見守る方が尊いのに、なぜこんなことが起きるのかという憤りと涙が絶えない実録の映像です。
 権力、祖先、歴史に重きを置きすぎて、時勢を無視する為政者が恐ろ
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あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

青春が
心の中で
座っている(いた)

 冒頭はなんだかくだらない…と思いきや、なにこれ!、王道、ストレート、純でメチャクチャ胸が熱くなります。
 これほど淡く葛藤あり爽やかで初々しい作品、最近の邦画
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.5

 たしかに圧倒的な熱量でした。
 1969年5月13日、東大駒場キャンパス900番教室の異様な雰囲気と熱い討論。
 もっと荒々しく乱暴な言葉が飛び交うのかと思っていましたが、意外と冷静で知的だったのが
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幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

4.2

 こどもが生まれる。これからこの子は何を歌い何に喜び悲しみを感じて幾度となく泣いて笑うのでしょう。
 この世に生まれる。これから目の前に現れる愛すべき人たち、言葉を覚えるまでは顔と手足で力いっぱいお伝
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.9

あースッキリしました
理屈筋道お構い無しに
全部ひっくり返したい
守るものは守りながら

(メモ)
 ハチャメチャな役を楽しんで演じているように見えます
 不思議な力が音波ひとつ、観る人により受け止め
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酔うと化け物になる父がつらい(2019年製作の映画)

4.3

 つらいし楽しくないから正体がなくなるまで友達とお酒を飲む父、平日夜に夫を介抱するだけでなく休みの日まで夫と友人達の世話をさせられ何かの宗教を拠り所にする母、うるさくて眠れず遊びに行く約束も反故にされ>>続きを読む

自由が丘で(2014年製作の映画)

3.7

 あらすじにあるモリ(加瀬亮)が主人公。彼はいつも「時間」という題名の本を携え、ある人を探すため韓国の路地をさまよいます。時間を前後しながら話がすすんでいくのですが、時間の前後が、ある場面と関係してい>>続きを読む

風の電話(2020年製作の映画)

4.3

痛み悲しみは幾重にも重なり
ただいまを胸の中で繰り返す
かえらないお帰りなさいの声
いつか会えるから待っていて
そのいつかはずっと先にあり
そのいつかを引き寄せない事
思い出せるのは生きる人だけ

 
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百瀬、こっちを向いて。(2013年製作の映画)

3.7

 少しなら嘘をついても演技をしても構わない、どうしていいか分からない、屋上から見上げる空はつまらない、渡された本の意味を考えてみる、風を感じながらウトウトしてみる、想いは花言葉にあるかもしれない。
 
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あいときぼうのまち(2013年製作の映画)

3.8

 国のため、反対しても勝てないケンカ、原子力未来の明るいエネルギー、あの辺りに原発が建つのかな…自分の土地をあけわたす無力感。
 まだ傷跡が残るなか、大切なものを失い忘れることができない人々がいるなか
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

4.0

 福島第一原子力発電所で最後まで残り、事故に立ち向かった方々、誰も悪くないし間違ってないと思います。完璧、絶対なんてないし。いえ、渡辺謙、佐藤浩市は完璧でした。
 今日も普段の一日だと思っていた、いつ
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チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

3.8

 K スチュワート、ロストエモーションを観た後なのでよけいに快活で茶目っ気ある感じか新鮮です。
 Nスコット、アラジンの印象そのまま、洗練されていないグズグズな格闘が微笑ましいです。原色鮮やかな衣装が
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ロスト・エモーション(2015年製作の映画)

3.5

 撮影場所に日本の建築物(安藤忠雄)が使われたそうです。近未来感ある建物がこれほど多くあることに感心しましたし、実際に見に行きたくなります。
 物語は感情のない人間が感情を発症したら…なのですが…美男
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.1

 ワンカットに感じました。
 戦闘機が遠くの空からこちらに向かって間近に堕ちてきました。映像技術に疎いので一体どうなっているのかと感心するばかり。とにかく命令を遂行するために走る、前線の兵士たちが敵陣
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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.0

 実際の記録映画、生の体験談音声、さらに色を加えて。白黒の画面に色がつき始めた時、鳥肌たちました。
 驚いたのは兵士に志願できる年齢よりも若い人たちが、作られた高揚感の中なんとなく戦場へ向かったこと、
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名もなき生涯(2019年製作の映画)

4.6

 信念をつらぬくこと、自身だけ悩むならまだしも家族をも苦しめて共同体(村)からも見放される。大自然に囲まれた人口わずか数百人の農村に戦争が落とす影。実話が基になっていて、とても重々しく哲学的です。>>続きを読む

欲望の翼(1990年製作の映画)

4.4

あたり一面に広がる深い緑
浮かんでは消える情熱の波
1分が永遠になると思った
繰り返せば永遠だと願った
いつか翼を得て飛べるはず
あたり一面は広がる深い緑
飛べない事は分かっていた

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

 贅沢でもったいない、出演者で満足しました。Cプラマーが健在で感慨深い、名探偵役のDクレイグは格好よくお茶目だけど新境地までは行かないか、ADアルマスが美しくはまり役、Cエヴァンスの堕ちた役も良い。>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.7

 ジョジョと母親、友達ヨーキー、キャプテンK 、ユダヤ人の少女エルサ、空想のアドルフ、すべての会話に人として大事にしなければならないものが詰め込まれていると感じます。
 実際の記録映像や史実を忠実に描
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.6

 楽しめます、普通に。
 観た後何も残らないと思いますが。夜中に猛烈な台風が過ぎ去り、朝起きたらカラッと晴れ渡っているかのように。
 でも個性を寄せ集めて仲違いしながら目標に突き進むという現実ではなか
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

さげすみと見下し
上への憧れと羨み
思いやり無い言葉
あきらめと無計画
ころげ落ちる栄華
深く染み付く匂い
上に続く階段は夢

(メモ)
レンタルでいいと思いましたが…あまりにも多くの方々の熱い感想に
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キャッツ(2019年製作の映画)

4.2

輝かしい思い出を持つもの
これから思い出を作るもの
心の中でさまよう空想幻想
記憶が遠く感じる月明かり
夜明けと共に羽ばたきたい

 これは現実から離れた夢の世界のお話し。お父さんお母さんが子どもに聞
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.1

自身の耳で確かめ想像する
自身の目で確かめ物を言う
一方的な見方はしないこと
憶測の危うさ卑劣さを痛感

 母と息子の愛情、息子と応援者の信頼、久しぶりに涙を流し続けました。周りから伝え聞いただけでそ
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男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

4.1

 いまなお「おかえりなさい」と言いたくなる、こういう親しみある懐かしい人、そうはいませんね。そう思わせてくれる結構毛だらけ猫灰だらけな作品でした。倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆の今昔の姿も同時にみれて、>>続きを読む

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

4.2

 多くの考えや想いを国が一つにまとめる、これを無理に進めたら不満や閉塞感が広がるだけ。自由を抑制するのも、野放しで都合のいいように解釈するのも良くないし…。国や社会体制に人の人生が左右されるとしたら、>>続きを読む

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

4.2

 想像していた以上にアルコール中毒を克服していく一人間の葛藤を描くお話しでした。飲酒をやめられず事故で体が不自由になっても飲酒、現れる幻影、記憶にない母親への想い、あたたかい断酒会の仲間との対話、自身>>続きを読む

トラッシュ!-この街が輝く日まで-(2014年製作の映画)

3.9

 痛快で微笑ましくもあり活力を貰えて現実も直視せねば…と感じました。
 なんといっても子どもたちの立ち回りが気持ち良いです、悪い大人にやられる場面もあり痛々しくもありますが。彼らの直感と決断に遠い昔の
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ある少年の告白(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 性の倒錯、この表現が適切かどうかは分かりません、本人も家族も苦しいし周りも戸惑います。カタカナやアルファベットで簡単にくくって定義したり伝えやすくするのも良いのか悪いのか分かりません。
 自身の血を
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魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

 う~ん。あらすじにある通り「本当の正義とは。牧師トラー(イーサンホーク)の信仰心は徐々に揺らぎはじめ、やがて怒りにも似た感情が彼を蝕んでいく」なんですけど…イーサンも良いのですが。
 牧師と女性信者
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メランコリア(2011年製作の映画)

4.8

 本編に入る前の冒頭の画が芸術的、心理的で素晴らしいです。グリーンで子を抱える母、灰色の毛糸に足を取られて上手く歩けない花嫁、地球に近づく惑星…言葉では説明できないもどかしい未明の夢を表現してもらった>>続きを読む