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高校生探偵・工藤新一は、警察もお手上げの難事件を次々と解決するほどの頭脳の持ち主。ある日、幼なじみの毛利蘭と遊園地に遊びに行った時、黒ずくめの男達による怪しげな取引を目撃する。しかし、その仲間に見つかり謎の毒薬を飲まされると、薬の作用でなんと小学1年生になってしまう。困り果てた新一は、隣に住む発明家・阿笠博士の助けを得て、黒ずくめの男達の行方を追うため「江戸川コナン」と名乗り自らの正体を隠す。そして、探偵事務所を営む毛利蘭の家に潜り込むことにした。はたして、新一の体は元に戻るのか?!黒ずくめの男達の正体は!!数々の謎に満ちた怪事件をめぐり、小さな名探偵コナンの活躍が始まった!!
正月早々、風邪を引いたコナンにテレビ電話をかけてくる光彦、歩美、元太、哀。この日は歩美の自宅マンションでカルタ取りをする約束だったのだ。コナンが事情を説明していると、歩美の部屋の呼び鈴が鳴り、同い年位の浦船正男(うらふねまさお)が訪ねてくる。正男は知らない奴らが家に来たと助けを求めるが、その直後に父親と母親が現れ、正男のウソを謝罪。正男は2人を知らないと訴えるが、両親に連れて行かれてしまう。 歩美は先日、同じフロアの2806号室に引っ越してきた家族と推測。歩美らは正男の悪ふざけと考えるが、テレビ電話でやりとりを見ていたコナンは正男がトラブルに巻き込まれていると推理。コナンは正男と2人が血の繋がった親子ではないと断定し、警察を呼べと伝えて電話を切る。元太たちは意識がもうろうとしていたコナンの推理に半信半疑。高木刑事に電話する前に2806号室の隣りの住人たちに話を聞いて確かめる事に。 2807号室の女性は2806号室の前の住人なら知っていると証言。それは磯部商事の社員だった植村で、磯部商事は脱税疑惑で騒がれている会社だった。女性は正男にひどいイタズラをされた事を明かす。2805号室の男性は2週間位前に2806号室に入っていく日売テレビのプロデューサー、桧田を見たと証言。男性は正男にとんでもないウソをつかれたという。どちらの隣人も正男の両親とは面識がなかったが、元太たちは隣人の話から、正男の先ほどの発言もウソと考える。哀は日売テレビに連絡して桧田から話を聞こうとする。だが、桧田は2週間位前に交通事故に遭い、昨日まで意識不明だったという。 光彦は桧田が2806号室の秘密を知り、事故に見せかけて襲われたと推理。正男も秘密を知ってトラブルに巻き込まれた可能性があり、哀たちは直接2806号室に行って確かめる事に。玄関先に出てきた母親は先ほどのウソを正男に謝罪させ、すぐに皆を帰らせようとする。夕方、出掛ける用事があるという。だが、歩美は出掛けるまで家の中でカルタをやろうと提案。正男もカルタをやりたいと訴え、母親も渋々納得する。この後、カルタが始まり、哀は正男がカルタの文字で何かのメッセージを作ろうとしている事に気付くが…。
カルタ中、哀は正男が特定のカルタだけ必死に取ろうとする姿を見て、カルタの文字でメッセージを作ろうとしていると察する。そして、カルタの札が残り4枚になった時、正男はトイレに行きたいと言い出す。読み手の母親が付いていく事になり、カルタは一時中断される。母親によれば、正男は閉所恐怖症。1人ではトイレに行けないという。 この時、正男はあのタオルを出してと母親に頼む。正男は諏訪湖の毛ガニのタオルだと説明し、あれがなきゃできないと訴える。母親は訳がわからずにキョトンとなる。歩美は部屋を出て行く2人の様子を見て本当の親子と推測。だが、光彦は母親が正男に付いていった事が気にかかり、哀も妙な真似をさせないように監視するためと感じていた。そして、哀は正男がトイレに行ったのは暗号を解く時間を与えるためと判断する。 この後、哀たちは「る」「こ」「に」「て」という正男が取ったカルタ4枚の暗号解読に取りかかる。同時に哀たちは風邪で寝込んでいるコナンにもメールで暗号などの情報を送る事に。メールには2807号室、2805号室の住人の証言、タオルの事、4枚の札の事を記入する。哀はメールを送信した直後に暗号を解読し、正男が言っていた事は正しかったと気付く。あれがなきゃできないという正男の発言は暗号を解読するためのメッセージだった。 哀は訳がわからない歩美たちに解読した内容を伝える。「諏訪湖」「毛ガニ」「タオル」という単語の真ん中の文字は「わ」「が」「お」。これを助詞に置き換えて3つの単語を読むと「す」は「こ」、「け」が「に」、「た」を「る」に変換するというメッセージに。これを踏まえると「るこにて」は「助けて」という言葉になるのだ。 哀は母親の名乗る女に気付かれないように正男が暗号を考えたと推理。その頃、蘭は布団で寝ているコナンのために着替えを用意。だが、布団は「すぐ戻るから」というメモを残して、もぬけの殻になっていた。哀は何食わぬ顔をして外に出た後、高木刑事に連絡しようと考える。その時、哀はテーブルに置かれた通話中の携帯電話に気付く。それは母親を名乗る女が置いておいた携帯だった。哀たちの会話は全て筒抜けになっていた…。
蘭が高校に急遽泊まる事になり、外食する事になった小五郎とコナン。2人は死ぬほど美味いラーメンとうたうチラシを見て、そのラーメン店を訪ねる事に。そこはカウンター6席の年季が入ったお店だった。小五郎たちは花が置かれた一番奥の席に座ろうとする。すると店長の小倉功雅(おぐらかつまさ)は別の席にして欲しいと頼む。先日他界したお得意様の席だったらしく、四十九日が過ぎるまではそっとしておきたいという。 小五郎たちはアルバイトの大橋彩代(おおはしさよ)にラーメンを注文。この後、小倉は来店した客を見て、帰れと怒鳴り声を上げる。それはコート姿にメガネをかけた不動産会社社長の西津徳盛(さいずとくもり)だった。地上げ屋の西津は立ち退きを迫り、小倉が断ると、若い連中を使って店内で騒ぎを起こし、客が激減してしまったという。西津は奥の席に座り、わざと花を飾ったコップを零すが、小倉は自分で拭けと激怒。西津は文句を言いつつ胸ポケットからハンカチを取り出し、右手で溢れた水を拭き取る。 隣りの理髪店で散髪してきた西津は理髪店店長の谷中篤(たになかあつし)が悪口を言っていたと小倉に告げ口。谷中はお洒落な商店街にボロいラーメン店は似合わないと話していたという。すると谷中が来店し、改装すればもっと繁盛すると言っただけと弁解。谷中は小五郎の隣りに座ってラーメンを注文する。間もなく、コナンと小五郎のラーメンが完成。小五郎の目の前の箸立てが空っぽだったため、谷中は別の箸立てを取ってくれる。 コナンと小五郎はラーメンの味を絶賛し、小倉は今後も店は安泰だと胸を張る。すると西津は会社が火の車で死にたい気分だと泣き言を言う。この後、西津のラーメンも完成。コナンは左手を伸ばして箸を取る西津に違和感を抱く。先ほど、右手でテーブルを拭いていたからだ。子供の頃、両親に直され、両利きになったという西津は食べるのは左だと説明する。西津はこのラーメンを食べて誰かが死ねば、すぐに店は潰れると悪態をつく。小五郎は西津の言動に我慢ならず、表へ出ろと西津の襟首を掴む。その時、西津は急に苦しみ出す。小倉はまた騒動を起こすつもりと相手にしないが、西津は本当に絶命していた…。
地上げ屋の西津はラーメンを食べた直後に苦しみ出して絶命。ショッピングモールの建設を計画していた西津は、商店街を潰すために社員を使って度々営業妨害をし、商店街の人たちに煙たがられていた。西津は青酸系の毒物を摂取。目暮警部らは殺人事件と判断して捜査を開始する。容疑者は店にいた店長の小倉、アルバイトの彩代、隣りの理髪店店長の谷中の3人で、谷中だけは西津にも西津のラーメンにも近づいていなかった。 谷中が西津に一番近づいたのは小五郎たちに箸立てを取ってくれた時。だが、その箸を西津は使っていなかった。箸の補充は彩代の仕事だが、西津が座った常連客の指定席の箸には触れていないという。この後、彩代は先日他界した常連客が父親だった事を打ち明ける。弁護士だった彩代の父親は西津の営業妨害に困り果てた商店街の人たちに頼まれ、訴訟を起こす準備をしていた。だが、高血圧だった父親は店で騒いだ西津の部下たちが起こしたケンカを止める時、持病の発作が起きて亡くなってしまったのだ。 この後、ラーメンから毒物が検出されなかった事が判明する。毒が検出されたのは西津の左手の親指と人差し指、西津が使っていた箸、及び座った席のテーブルの上。さらに西津の上着の内ポケットから同じ毒物の粉末が出てきたという。谷中は会社が火の車で死にたい気分と西津が言っていた事を思い出し、小倉もラーメンに毒を入れて店を潰してやると西津に脅されたと証言。目暮は自殺した可能性もあると考えを改める。目暮は西津が倒れた時の状況をもう一度説明して欲しいと小五郎に頼んで店の中へ入っていく。 コナンは西津の上着のポケット以外の持ち物から毒が検出されなかったかを高木刑事に確認。高木はハンカチや財布、タバコ、ライター、床に転がっていたメガネを調べたが検出されなかったと説明する。すると、今度は容疑者3人の身体検査をしたかを確認するコナン。だが、3人は毒を入れるような容器を持っていなかったという。コナンは高木から3人の所持品を聞いて何かに気付き、西津が以前起こした食中毒騒ぎの事を高木に詳しく聞く。話を聞いたコナンは犯人とトリックを見破り、店内の小五郎に麻酔銃を発射して…。
ケーキバイキングを食べるため、バスに乗って杯戸ホテルへ向かうコナン、蘭、園子。蘭は空手の関東大会で優勝し、園子は優勝したらケーキバイキングを奢ると約束していたのだ。途中、園子はお尻を触られたと騒ぎ、世良真純(せらますみ)の腕を差し上げる。園子から懲らしめてと頼まれた蘭は世良に足蹴りをしようとする。だが、蘭は逆に世良に回し蹴りをされそうになる。世良はジークンドーの使い手だった。 この後、コナンが痴漢は別の人と園子に伝え、世良への疑いは晴れる。世良も杯戸ホテルに行くところだという。ホテルに到着後、コナンたちはフロントで世良と別れ、改装中という別館のロビーへ向かう。コナンたちはお目当てのカフェがある2階に移動するため、エレベーターに乗ろうとする。その時、エレベーターから昼川利子(ひるかわとしこ)が出てくる。昼川はこのエレベーターではカフェに行けないとコナンたちに教える。 連れの男性と女性と合流した昼川は上住貞伍(うえすみていご)が泥酔して悪態をついた事を報告。上住は酔いが覚めたら、謝罪して罪を認めると約束したらしく、昼川たちは謝罪を録音するため、車に乗ってレコーダーを買いに行く事に。杯戸ホテルのオーナーの息子である上住は振り込め詐欺の首謀者。一度逮捕されるが、証拠不十分で釈放され、昼川たちはその被害者だった。そして、コナンたちがお目当てのカフェを見つけた直後、ドーンという大きな音が聞こえてくる。コナンは音がした駐車場へと駆けていく。 駐車場では昼川たちが立ち尽くし、頭から血を流した上住が倒れていた。昼川は車をバックさせた途端、上住が落ちてきたと証言。この直後、昼川は屋上に不審な人物がいたと発言。コナンは昼川たちと屋上へ行ってみる事に。エレベーターは前後に扉があるタイプで、昼川は怖がって屋上に降りる事を躊躇する。だが、屋上に人影はなく、縁には上着の上に揃えた靴が置かれていた。男性はこの状況を見て自殺したと判断する。その時、世良が現れ、これは殺人だと指摘。世良は自殺の時、靴を揃えるのは映画やドラマの演出と説明し、泥酔して靴を揃える事もあり得ないと言い放つ。世良はコナンと同じ探偵だった…。
振り込め詐欺の首謀者、上住がホテルから飛び降りて自殺。だが、コナンと探偵の世良は何者かに殺害されたと推理する。世良はコナンたちが屋上に向かった後、エレベーターが6階と2階に止まったと証言し、詐欺の被害者の女性は幽霊がボタンを押したと怖がる。別館には幽霊が出るという噂があり、夜中に徘徊する無人の車イスを見た人がいるという。すると、昼川は幽霊騒ぎの原因を語る。被害に遭った昼川の母親は体を壊し、父親は別館にいる上住に謝罪を要求していたという。入院した母親が亡くなると、父親は跡を追うように自殺。体が不自由な父親はホテルで電動車イスに乗っていたという。 別館2階の壁は上住にスプレーで落書きされ、廊下にはペンキ缶が散乱していた。2階には電動車イスがあり、千葉によれば、発見した時はまだ動いていたという。さらに千葉刑事は車イスの車輪の間に妙な釣り糸が付いていたと目暮警部に報告。この車イスは上住が使っていたものだが、上住は足が悪かったわけではなかったという。高木刑事は上住が幽霊騒ぎを起こしたと推理。無人の車イスを釣り糸で操り、皆を脅かしていたと考える。 車イスに付いた釣り糸はかなり長く、先端には切れた輪ゴムが数個付いていた。コナンは足掛けについた傷に注目し、犯人が上住を殺害した時に車イスを使ったと推理する。だが、そこは上住が転落した駐車場の逆側。目暮は車イスを使っても何もできないと考える。コナンはエレベーターの扉が前後にある理由をホテル従業員に確認。別館の1、2階には大ホールがあり、他の階と反対の扉を使った方がスペースを広く使えるという。 この後、世良は上住が以前割って、今はシートが被せられた窓ガラスを調べる。世良はこの窓が転落現場の真上なのは偶然ではないと考えていた。コナンは窓の下の壁と床の境目に大量のペンキが付着している事に気付く。ペンキは完全に乾ききっていて、上に何か置いてあったような跡が残っていた。さらにコナンは後ろに転がっているペンキ缶の側面の傷、エレベーターの下部の傷を見て、犯人が上住を殺害したトリックを見破る。ほぼ同時に犯人に気付いた世良は皆の前で自身の推理を披露する。それを聞いたコナンは…。
探偵の世良真純(せらますみ)は蘭のクラスに転校してくる。世良はコナンと会いたいと蘭に伝え、学校帰りに毛利探偵事務所を立ち寄る。だが、コナンは阿笠博士の家に泊まりに行っていた。コナンは阿笠、少年探偵団と明日の早朝からキャンプに行くのだ。世良はコナンに会えず、事務所から帰ろうとする。その時、帽子を被った光井珠実(みついたまみ)、小柄な湯地志信(ゆちしのぶ)、絵が高くメガネをかけた二瓶純夏(にへいすみか)がやってくる。SNSで知り合った3人は女流ミステリー作家だった。 3人はSNS仲間のミステリー作家、沢栗未紅(さわぐりみく)の兄に誘われ、小五郎から色々な事件の話を聞くために来たという。蘭は直本賞作家の未紅が先月亡くなった事はニュース見て知っていた。その時、拳銃を持った未紅の兄、沢栗勲(いさお)が現れ、天井に向かって発砲する。沢栗は自分の腹に数本のダイナマイトも巻き付けていた。その頃、コナンは哀に世良の事を話していた。すると、光彦たちは蘭が知らない高校生と歩いている姿を見たと報告。コナンは気になって蘭に連絡してみる事に。 沢栗は拳銃を向け、光井、湯地、二瓶、蘭、世良を壁際に立たせる。その時、蘭の携帯にコナンから連絡が入る。沢栗は電話に出る事を許可するが、妙な事は言うなと蘭に警告。蘭が電話に出ると、コナンは一緒にいた高校生の事を訊ねる。すると世良は蘭から携帯を取り上げ、自分だと答える。この後、世良は携帯を閉じて机の上に置く。沢栗は全く気付かなかったが、この時、世良はストラップを挟み、通話状態のままにしていた。 コナンは電話が切れてない事に気付き、事務所で何か起きていると察する。この後、沢栗は小五郎に用件を語り始める。先月、未紅は群馬の温泉旅館で手首を切って自殺。だが、沢栗は一緒に温泉に行った光井、湯地、二瓶の中の誰かが殺害したと考えていた。沢栗は事件を解決して犯人を教えてほしいと小五郎に頼む。沢栗は犯人を殺害して自分も死のうと考えていた。沢栗は明日の朝には爆弾が爆発すると説明。事務所の状況を理解したコナンは少年探偵団に協力してもらい、未紅の自殺の真相を解決しようと考えるが…。
沢栗は蘭の携帯が通話中のままだった事に気付いて激怒する。その時、電話から自分が指示したという工藤新一の声が聞こえてくる。機転をきかせたコナンは、変声機を使って新一を演じて蘭を庇ったのだ。コナン(新一)は自分が事件の詳細を聞いた方が要望に応えられると思ったと説明する。沢栗の目的は妹の未紅を殺害した犯人を突き止める事。沢栗は協力して事件を解決するという新一の言葉に素直に耳を傾ける。 コナンは事件の資料を写メで撮影して阿笠博士のパソコンに送るように指示する。亡くなる直前、光井、湯地、二瓶が持ってきた本にサインを書いた未紅。コナンはその3冊も写メして送る事、携帯をスピーカーにする事を付け足す。そして、コナンは送られてきた3冊の映像を確認。二瓶が所有するサイン本だけ一部が歪んでいる事に気付く。それは濡れた後、乾かしたような跡だった。未紅が亡くなっていたのは風呂場。沢栗は二瓶を犯人と疑うが、二瓶は殺害した時に濡れたなら本全体が歪むはずと身の潔白を主張する。 湯地が持つサイン本は初版本で、新品のようにキレイだった。湯地は大切に保管していたと説明する。コナンは光井のサイン本の破れた跡に気付く。沢栗が訳を問い詰めると、光井は未紅に意地悪されたと訴える。未紅はサインを書いた後、本をなかなか返してくれず、部屋のトイレも貸してくれなかったという。この後、光井は未紅のスリッパが湿って温かかったと証言。だが、二瓶は未紅のスリッパが濡れても温かくもなかったと反論する。 人を動物に例える趣味があった紅未は3人をゾウ、キツネ、ネズミに例え、サインを書いた時の事をSNSに実況中継していた。沢栗は自分がウグイスと紅未にあだ名を付けられた事を明かし、コナンは未紅が付けるあだ名の法則に気付いて犯人を見破る。だが、哀は犯人を伝えれば、沢栗が犯人を殺害して自殺するという新たな事件が起きると危惧。その頃、世良は事務所の外に立て籠もり事件のプロである特殊捜査班、SITが待機している事に気付き、事件は解決すると判断。外では特殊急襲部隊、SATも犯人を狙撃する機会を窺っていた。世良は言葉巧みに沢栗を窓際へ誘導し、SATに狙撃のチャンスを与えるが…。
ゾウは二瓶、キツネは湯地、ネズミは光井と推理するコナン(新一)。最後に部屋に来たネズミを犯人と考えていた沢栗はコナンの話を聞き、光井の口に拳銃を突っ込む。沢栗は光井を殺害してから自殺しようと考えていた。その時、コナンは電話口から沢栗を止め、ネズミは光井だが、妹の未紅を殺害した犯人ではないと伝える。 この後、コナンは沢栗の推理した内容を確認する。沢栗は犯人が薬で眠らせた未紅の手首を切り、風呂場の湯船につけて自殺に見せかけたと推理。沢栗は犯人が未紅の携帯から「サヨウナラ」というメールを自分の携帯に送信したと考えていた。この後、メールを受け取った沢栗は未紅の部屋のドアをノック。返事がないため、沢栗は隣りの自分の部屋からベランダ伝いに未紅の部屋の窓を割って中へ入り、風呂場で未紅の遺体を発見したのだ。 沢栗は遺体を発見した時、まだ部屋に犯人が潜んでいたと推理。沢栗は自分が遺体に気をとられている隙に犯人は窓から逃げたと考えていた。この後、コナンは沢栗の推理の矛盾点を指摘。コナンは犯人がどこを通って逃げたのかを沢栗に訊ねる。沢栗はベランダ伝いに隣りの部屋に入り、そのままドアから出たと答える。だが、3つ隣りの宿泊客が未紅の部屋から本を手に持った光井が慌てて出ていく姿を目撃。その目撃者は開きっぱなしのドアに書かれた部屋番号を見て未紅の部屋と判断したのだ。 旅館はオートロックではなく、コナンは開いていたドアを閉めたのは未紅だと指摘。つまり、光井が部屋を出た後も未紅は生きていたのだ。続いて、コナンは未紅のデビュー作「死神の葬列」の内容を読んでいないという沢栗に教える。この作品は刑事が連続殺人犯を追うが、捕まえられないというストーリー。犯人は無意識の内に犯行を繰り返していた刑事自身で、罪の意識に苛まれた刑事が死神に導かれて自殺するという結末だった。それを聞いた沢栗は死神の幻覚を見た未紅が自殺したと察して動揺。その隙を突いて特殊捜査班のSITが事務所に突入して沢栗は逮捕される。だが、これは沢栗に犯人を殺害させないためのニセの推理だった。この後、コナンは未紅を自殺に見せかけて殺害した犯人を暴く。
コナンは大阪の服部平次と電話で話し、自分の事を嗅ぎ回る世良真純の存在を報告。平次は東京に行く予定がある事を伝え、世良に会う事を楽しみにする。翌日、東京にやってきた平次と遠山和葉はバスに乗り、毛利探偵事務所へ向かう。途中、母親に東京のファミレス限定販売のカレーを買ってきてと頼まれていた和葉はファミレスを見つけて途中下車。和葉はカレーを買ってから事務所に向かうと平次に伝える。 コナンと蘭が事務所で平次の事を話していると、世良がやってくる。世良は東の新一と西の平次、どっちが名探偵かをコナンに訊ねる。コナンが新一と答えようとすると、そこに平次がやってきて自分の方が上だと猛アピールする。平次は和葉がいない事に気付いた蘭に事情を説明。その時、平次の携帯に和葉から電話がかかってくる。ファミレスのトイレで男性が亡くなり、大騒ぎになっているという。第一発見者の外国人は客を店から出すなと店員に指示したらしく、コナンと平次らはファミレスに向かう事に。 世良はこの事件で工藤と平次、どっちが名探偵か勝負して決めようと提案。世良はコナンが電話で事件の事を新一に教えれば勝負は成立すると考える。それを聞いた平次はどっちが上か、ハッキリさせようとやる気満々に。コナンたちが現場に駆け付けると、すでに目暮警部、高木刑事たちが捜査を始めていた。遺体の口には青酸系の毒物が混入された飴玉が入っていて、ポケットからも同様の飴玉が出てきたという。それを聞いた小五郎は自殺の可能性もあると推理。高木によれば、第一発見者の外国人も同じ考えだという。 この後、その外国人が現れる。それはFBI捜査官のキャメルだった。キャメルはカレーを食べに来て事件に遭遇したらしく、遺体を発見した時の状況を小五郎たちに伝える。便器に座ったまま亡くなっていた作業服の男性。身元がわかる物は所持しておらず、携帯もトイレの中に水没していたという。キャメルは2つ隣りのトイレで用を足していた時、男性の声が聞こえてきた事を明かす。男性は「いくら幼馴染みと言っても、そんな頼みは聞けないよ。阿部ちゃんの毒を盛って殺したのは自分だ。だったら自分は責任をとるしかない」という内容を言い終えた後、急に呻き声をあげたという。 心配したキャメルはトイレに行き、亡くなっている男性を発見。この男性は1人で食事していたらしく、キャメルは電話の相手に自殺を止められたが、耳を貸さずに自殺したと考える。キャメルは男性が殺害された阿部をちゃん付けしていた事から親しい関係だったと推理。キャメルは平次の喋り方を聞き、男性も同じ関西弁だったと説明。それを聞いた世良は阿部という人物が殺害された事件は関西方面で起きたと推測する。コナンは事件の事がまだ何も解けずにいたが、平次はすでに男性が他殺された事、犯人がまだファミレス内にいる事を見破っていた。 平次は新一よりも自分が上だと得意げになり、理由を説明し始める。関西弁だと「自分」は「お前」という意味。つまり、責任をとるのは亡くなった男性ではなく、話していた相手なのだ。そして「阿部ちゃん」は「アメちゃん」、「盛って」「塗って」の聞き間違い。関西では飴玉の事をアメちゃんと呼んでいるのだ。平次は犯人と男性がファミレスで待ち合わせしたと推理。携帯を使って男性をトイレに呼び出し、飴玉を咥えさせて毒殺したと考える。犯人の誤算はトイレにFBI捜査官がいた事。キャメルが機転をきかせて客を店に閉じ込めたため、犯人は逃げられずにまだ店内にいるのだ。 被害者と犯人は幼馴染み。目暮は容疑者を30代から40代の男性に絞り込んで事情聴取する事に。平次は幼馴染みの犯人も関西人の可能性が高いと考える。この後、容疑者は1人で来店し、喫煙室で食事をしていた3人に絞られる。だが、3人は東京生まれの東京育ち。ボロが出るかもしれないという理由から事情聴取は関西人の平次がやる事に。1人目の容疑者は須貝絡利(すがいらくとし)。平次は須貝が汗をかいている事に注目するが、須貝はカレーが辛くて汗をかいたと説明する。 2人目の甘粕享(あまかすとおる)も汗をかいていたが、甘粕はラーメンが辛かったと説明。平次が語尾に「さ」をつける話し方に引っ掛かると、甘粕は東京弁だと主張する。3人目も東條参平(とうじょうさんぺい)も汗をかいていたが、テーブルの麻婆豆腐はほとんど残していた。東條は汗かきだと言い訳。人が死んで食事する気分になれないらしく、東條は食後に食べようとした水菓子もキャンセルしたという。 結局、平次が3人から話を聞いてわかったのは、皆が辛い料理を注文した事だけだった。平次とコナンが捜査中、小五郎と蘭、和葉は呑気に食事をしていた。小五郎たちが食べていたのは容疑者3人が注文した料理。それを見たコナンは平次よりも早く、関西人の犯人を見破る。この後、被害者は建設会社のアルバイト、柴宮研吾(しばみやけんご)と判明。柴宮は先月、埼玉で起きた建設会社社長毒殺事件の第一発見者だった。コナンは新一が犯人を見破ったと皆に報告。そして、コナンは新一から聞いた事にして推理を発表する…。
平次は死んだ人から手紙が送られてきた事をコナンたちに明かす。送り主は先月、軽井沢の別荘で妻、若松芹香(わかまつせりか)の誕生パーティー中に殺害されたデザイン会社の社長、若松耕平(こうへい)。平次の母親は耕平と知り合いだったのだ。警察は金目当ての犯人と鉢合わせて殺害されたと考えているという。手紙の消印は事件の10日後。平次は文面を読み、耕平を殺害した犯人が書いたと推理していた。 手紙には満月の日の夜、耕平の大阪の自宅で平次に罪を告白したいと書かれ、家の鍵も同封されていたという。当日、風邪を引いた平次の代わりに和葉が自宅を訪ね、風呂場で髪の長い女性を発見。その直後に電気が消え、電気が点いた時、女性は壁のタイルに刻まれていたEYEという文字と共に消えてしまったという。だが、風呂場には「消えたのは己の肉体のみ…文字に非ず」と書かれた紙が残されていたのだ。 耕平が刺殺されたのも風呂場で、平次は耕平が自分の血で壁のタイルにダイイングメッセージを書いていたと説明。だが、警察が来た時、文字は消えていて、ルミノール反応もなかったという。話を聞いて字を消したトリックに興味を持つコナン。平次と和葉は耕平の本宅を訪ねるために東京にやってきたのだ。この後、コナンたちが本宅を訪ねると、腹を空かせた息子の若松育郎(いくろう)が芹香に夕食を催促していた。 そこに専務取締役の椎名正繁(しいなまさしげ)、チーフデザイナーの藤波純生(ふじなみすみお)がバームクーヘンを持って現れる。芹香は秘書の佐竹好実(さたけよしみ)に紅茶を淹れてほしいと頼み、コナンたちに事件の話を始める。この後、遺体の第一発見者、家政婦の米原桜子(よねはらさくらこ)が現れ、事件の日、別荘にいた全員が揃う。平次は米原にダイイングメッセージの事を聞くが、育郎はバームクーヘンを早く切ってくれと急かして話を遮る。佐竹はバームクーヘンを8等分に切り分け、米原が皿に取り分けていく。育郎は次期社長として自分が適任だと発言し、盛りつける前のバームクーヘンを手掴みで口へ運ぶ。そして、指を舐めた次の瞬間、育郎は急に苦しみ出して絶命してしまう…。
米原は耕平のダイイングメッセージがSという字だったと証言。Sの続きは耕平の手で隠れて見えなかったという。殺害された息子の若松育郎以外、専務取締役の椎名正繁、チーフデザイナーの藤波純生、秘書の佐竹好実、妻の若松芹香、家政婦の米原桜子の名前のイニシャルはSだった。芹香は別荘と大阪の家の風呂場のタイルが同じだった事を報告。事件当日、パーティー後に帰ろうとする椎名、藤波、佐竹、米原を引き留めた耕平。耕平は風呂場のタイルを貼り替えた後、4人に大事な話をするつもりだったという。 この後、他のバームクーヘンから毒物反応がでなかった事が判明する。トレイに残った2つの内の1つを掴んで食べた育郎。平次は犯人がどんなトリックを使って育郎に毒の方を取らせたかを考える。和葉は食いしん坊の育郎に大きい方を選ばせたと推理するが、バームクーヘンはきれいに8等分されていた。育郎は2つの内から奥にある方を選んだという。平次たちは長野県警の大和警部たちに別荘の事件について聞く事に。 和葉は由衣刑事に連絡して育郎の身内が東京で殺害された事を報告。平次は風呂場のタイルを見せて欲しいと頼む。目暮警部は育郎がバームクーヘンを食べた時の状況を皆に再現してもらう事に。だが、椎名たちは疲れている芹香を気遣い、芹香だけは書斎で休む事になる。この後、米原はこの家の風呂にも別荘と同じタイルと使っているとコナンたちに打ち明ける。芹香が黙っていたので、言い出せなかったという。 コナンと平次はすぐに風呂場へ行き、上から下へグラデーションになっている菱形のタイルを見て犯人のトリックに気付く。それは俗称クレイジーダイヤモンドで、全体がグラデーションに見えるのは目の錯覚。1つ1つのタイルは全て同じモノで、犯人は色が濃いように見える文字が書かれたタイルを薄いように見える下のタイルとすり替えたのだ。その頃、別荘を検証していた大和たちも同じ事に気付く。大和たちはルミノール試薬を使って耕平のダイイングメッセージが書かれたタイルを見つけ、平次に連絡して教える。耕平が残した言葉、それは殺害された育郎を示す「SON(息子)」というものだった…。
耕平のダイイングメッセージが育郎を示す「SON(息子)」だったとわかり、コナンと平次は、大阪にある耕平の実家に平次を呼んだのは育郎を殺害した犯人と推理。クレイジーダイヤモンドの錯覚に気付かせ、育郎が犯人と伝えようとしたと考える。居間では目暮警部たちが実況見分を行っていた。育郎は敵討ちで殺害された可能性が高く、コナンは耕平を特に慕っていた人物がいないか、こっそり探って欲しいと高木刑事に頼む。 コナンと平次は佐竹たちの会話をヒントに犯人が育郎を毒殺したトリックを見破り、鑑識課員に育郎の部屋のドアノブを調べてもらう。コナンたちの予想通り、ドアノブからは犯人がかけたと思われる粉末状の毒物が検出される。育郎は毒が付いたバームクーヘンを取ったのではなく、取る前から毒が手に付着していたのだ。粉末の毒はドアノブ付近の床にも落ちていて、コナンは犯人のスリッパに毒が付いていると推理する。事情聴取中、高木は耕平を特に慕う人物を特定しようとするが、耕平は皆から同じように慕われていた。 鑑識の結果、皆のスリッパから毒物は検出されず、調べていないのは書斎にいる芹香のスリッパだけだった。芹香がタイルの事を黙っていた理由も気になるコナンたちは書斎を訪ねるが…。書斎では芹香が床に倒れて絶命していた。芹香の死因は青酸系の毒と判明。芹香意外に書斎に入った者はおらず、藤波は芹香が自殺したと判断。だが、コナンは入室しなくても毒殺できると考える。米原が用意した紅茶のカップ、椎名が貸した万年筆、佐竹が頼んだ契約書、藤波があげた目薬などに毒を予め付けておけば殺害は可能だった。 佐竹は芹香から自分の身に万が一の事が起きたら警察に金庫の封書を渡すように指示されていた事を明かす。その封書には会社の金を横領した事を育郎に気付かれたため、耕平を殺害した育郎の事を庇ってしまったと書かれていた。この後、芹香のスリッパから毒物反応が出る。遺体の傍にあった国語辞典からも毒物反応があり、辞書のケースの奥には毒が入った袋が貼り付けてあった。目暮は育郎を殺害し、後悔の念に苛まれた芹香が自殺したと推理する。だが、コナンと平次は現場を見て芹香は殺害されたと確信していた…。
コナンと平次は犯人が芹香に罪を着せるため、毒の付いたスリッパと芹香のスリッパをすり替えたと考える。コナンたちは怪しまれずにスリッパをすり替える方法を考え、犯人がトイレでスリッパをすり替えた事に気付く。この後、平次は和葉が家に来た直後にトイレに入った事を思い出し、誰がトイレに入っていたかを確認する。和葉は育郎が入っていたと証言。その時、育郎は手を拭きながらリビングに向かったという。 この和葉の証言から育郎の手に毒が付いていたという推理は間違いだったと気付くコナンと平次。育郎の部屋のドアノブに付着した毒はフェイクだったのだ。改めてコナンと平次はトレイに残った2つのバームクーヘンから毒が付いた方を育郎に選ばせたトリックに推理を巡らせる。この後、コナンと平次は蘭と和葉の会話をヒントに犯人が使った巧妙なトリックを見破る。コナンたちは芹香を殺害した時も似たようなトリックを使ったと考え、芹那が書斎に1人で残るまでの状況を高木刑事に訊ねる。 芹那は椎名、藤波、佐竹と共にパソコンで「若人の」という文字を確認。50種類近い文字のデザインからイイものを選ぶ作業をしていたという。その後、藤波は目を押さえて辛そうだった芹那に目薬を差し出し、米原は芹那のために入れ直した紅茶を用意。佐竹は契約書に署名捺印をして欲しいと芹那に頼み、椎名はブロンズ製の万年筆を芹那に貸したという。椎名が貸した万年筆は勤続30年の祝いに耕平からもらったもので、耕平は他の社員には同じブロンズ製の腕時計を贈っていた。 話を聞いたコナンと平次は犯人と芹那を殺害したトリックも見破るが、証拠だけ見つける事ができずにいた。時刻は深夜1時を回り、目暮警部は事情聴取を後日行うと皆に伝える。藤波、米原、佐竹、椎名は一息つき、一斉にペットボトルのウーロン茶を飲み出す。コナンと平次は4人がウーロン茶を飲む姿を見て犯人が身に付けていた証拠も見つける。この後、コナンと平次は皆を居間に集めて推理を披露し、犯人を追い詰めていく…。
コナンは元太、光彦、歩美、哀と阿笠博士の家に集まり、カレーを作っていた。その時、阿笠が所有する壺の話題になる。その壺は数年前にフリーマーケットで古臭い絨毯と一緒に購入したもの。最近、壺と絨毯が倉庫から出てきたという。阿笠は壺の価値が知りたくて動画サイトに鑑定を求める映像をアップし、絨毯はリビングに敷いて使っていた。 この後、元太が蹴ったサッカーボールがカレーの鍋に入り、近くにいた歩美はカレーまみれに。カレーを作り直す事になり、コナンと哀、元太、光彦は足りない食材を買いに行く。その間に歩美はシャワーを浴びてカレーを洗い流し、汚れた服の代わりに哀の服に着替える。買い物中、阿笠の動画に哀が映っていた事が明らかになり、コナンは黒ずくめの組織に哀の所在を気付かれたかもしれないと心配する。 コナンたちは急いで阿笠邸へ戻り、リビングで気を失った阿笠を発見する。目を覚ました阿笠は呼び鈴が鳴り、玄関を開けた直後、何者かにスタンガンで気絶させられたと状況を説明。光彦は壺を狙った犯行かもしれないと考えるが、壺は盗まれていなかった。この後、元太は歩美が誘拐された事に気付く。床にはコーヒーが零れていて、コナンは犯人が歩美を零れたコーヒーの上で押さえつけたと判断。コナンは絨毯がない事にも気付き、犯人は歩美を絨毯に包み、業者を装って連れ出したと推理する。 コナンは手掛かりを掴むために阿笠の動画を確認し、阿笠のメガネに映り込んだ哀に気付く。歩美は哀と間違えられて誘拐された可能性が高かったが、コナンは現場の状況から黒ずくめの組織の犯行ではないと考える。その時、壺から携帯の着メロが聞こえてくる。壺の中には歩美の携帯があり、貼り付けられた紙にはメールを読んで指示に従えと書かれていた。犯人は阿笠の携帯を盗み、その携帯から指示を出してくる。犯人のメールには灰色の猫の画像が添付され、この猫を見つけ出せと書かれていた。阿笠がアップした動画に犯人が探している猫が偶然映っていたのだ。コナンたちは手分けして近所に猫を探しに行くが、なかなか見つける事ができない。そんな中、再び犯人からメールが届いて…。
犯人は自分たちで猫を見つけ、歩美を絨毯に包んだまま解放する。絨毯は裏が少し汚れていたもののシミ1つなかった。歩美は犯人が2人組だったと証言。犯人は主人の猫だから見つけなきゃヤバイと話していて、歩美を絨毯から一度出して水を飲ませてくれたという。コナンは犯行の手際が良い事から阿笠の家の事情を知っている人が犯人と推理。最近、3組が壺の動画を見て阿笠の自宅を訪れたらしく、コナンはこの中に犯人がいると考える。 見栄えするため、絨毯の上に壺を置いて3組に鑑定を頼んだ阿笠。1組目の若い姉妹はしばらく壺を眺めた後、500円で売って欲しいと頼んできたという。2組目は、壺には触れずに虫眼鏡で念入りに調べていた中年夫婦。この夫婦は高価な壺かもしれないから、きちんとした鑑定家の所に持って行った方が良いと勧めてきたという。 3組目は失礼な親子。息子は壺を少し触り、中を見ただけでニヤニヤしながら値段を聞いてきたという。小馬鹿にした態度をカチンときて、絨毯をおまけに付けて50万円とふっかけた阿笠。すると、父親の方が見る目がない人は悲しいと言ってきたという。3組とも家に来たのは哀が学校に行っている時間帯。3組の中に哀の帰宅時間や友人の事などを聞いていた人たちがいたが、阿笠は誰だったか覚えていなかった。 哀は3組の中に猫の事を聞いてきた人がいたはずと考えるが、不思議な事に猫の話題に触れた人はいなかったという。コナンは犯人が探していた猫に見覚えがあった。それはロシアンブルーという妃英理の飼い猫と同じ種類だった。猫の話になると、歩美と光彦は“ツボ猫動画”の話題を話し始める。それは壺に猫が入る姿がかわいいと評判の人気動画で、話を聞いたコナンは動画のタイトルを阿笠に確認する。阿笠は動画に「ワシには猫に小判な、この壺の鑑定を…」というタイトルを付けていた。コナンはタイトルを聞いて「猫」と「壺」で動画を検索。すると阿笠の動画の1つ上に英理の飼い猫の映像が出てくる。英理の猫と犯人が探していた猫は驚く程そっくりだった。この後、コナンは歩美が連れ去られた時の状況を聞いて犯人の本当の狙いを見抜き、3組の中の誰が犯人かを特定する…。
コナンと蘭、園子は世界大会で優勝したショコラティエ、辻元由紀彦(つじもとゆきひこ)のショコラが食べられるお店「ボート・ア・ビジョー」のオープニング・セレモニーに招待される。店を手掛けたのは園子の知り合いの店舗プロデューサー、佐倉真悠子(さくらまゆこ)。この店がオープンする明日、辻元と真悠子は婚約を発表するという。 店にやってきたコナンは棚に並べられた様々な種類の果実酒の瓶を見て違和感を抱く。そして、蘭と園子がショコラを試食しているとコックコート姿の辻元が現れる。辻元は園子をテーブル席へエスコートすると、準備に取りかかるために厨房へ入っていく。園子は独身最後の記念写真と言ってイケメンの辻元を携帯で撮影する。 この後、オープニング・セレモニーが始まり、辻元は彫刻のようなショコラと共に登場する。辻元が果物を敷き詰めた台座の縁にポットの水を注ぐと、ドライアイスが蒸気となって果実の隙間から昇ってくる。幻想的な演出は続き、今度は台座の縁から火花が出て果実酒の実に火が点る。次の瞬間、爆発音と共にテーブルの下から炎が上がり、辻元は後方へ吹き飛ぶ。その拍子に棚の果実酒が次々と床に落下してアルコールが飛び散る。 燃え上がったテーブルクロスの火が床のアルコールに引火して床一面は火の海に。辻元は全身を炎に包まれて身悶え、真悠子は自分の服の袖に燃え移った火を叩き消す。火は店内全体に広がり、蘭と園子は辻元を助けようとする真悠子を連れて店の外へ。この後、弓長警部が捜査を開始。辻元の死因は熱傷による外傷性ショック死。辻元の衣装は燃えやすいパイル素材で、真悠子は自分が用意した事に責任を感じる。 弓長はショコラのアルコールが衣類の静電気で引火したと考える。そして辻元は驚いて棚に衝突。果実酒の瓶が落ちて炎が上がり、辻元に燃え移った事故と判断される。だが、コナンは棚にあるピスタチオの殻を見つけ、意図的に瓶が倒れやすくしてあった事に気付く。この後、遺体の近くで繊維の燃えかすが見つかり、コナンはポットに塩の結晶が残っている事に気付く。そしてコナンはショコラの断面を調べ、巧妙な科学トリックを見破る。
コナンは元太、光彦、歩美、哀、阿笠博士と映画を観に行く。その帰り、コナンは駐車場で車上荒らしをされた車を発見。その車は後部座席にプラモやフィギュアの箱を大量に載せていて、車内の天井には赤いスプレーで「死ね」と書かれていた。そこに千葉刑事と友人がやってくる。被害に遭ったのは千葉の車だった。交通課の宮本由美によれば、同じ手口の車上荒らしは3件起きていて、千葉は4人目の被害者だった。 千葉は気付かないが、由美と一緒に現場に来た新人の三池苗子は千葉が小学生の時に撮影した特撮ドラマの出演者。彼女は千葉の初恋の人だった。千葉は勝手にフラれたと勘違いしていたが、コナンたちは2人が両想いだと知っていた。千葉は他の被害者の車の写真を確認。1台目はリアウィンドウにキャラが貼られたオタクの“イタ車”。2台目は後部座席にゴルフバッグを大量に載せた会社員の車、3台目は改造している走り屋の車だった。 事件は米花町内の駐車場で起きていて、コナンたちも由美たちの捜査を手伝う事に。コナンは千葉と苗子に2人きりで捜査するように仕向け、皆と一緒に2人を尾行する。この後、千葉と苗子はデパートの駐車場へ入っていき、コナンたちは名和武朗(めいわたけろう)の改造車の影に隠れて様子を伺う。その時、コナンたちは重井徳子(しげいとくこ)から車の近くにいたら危ないと注意され、近くにいた福地明歳(ふくちあけとし)に庇ってもらう。結局、コナンたちは駐車場の出入り口で千葉たちが出てくるのを待つ事に。 30分後、駐車場から大きな音が聞こえてくる。駐車場では福地の車に後ろから徳子の車が追突していた。徳子の車のフロントガラスには「死ね」と書かれ、運転席には誰も乗っていなかった。福地は娘に頼まれた人形が売り切れで別の店に行こうとした時、追突されたと証言。その時、頭を打って意識を失ってしまったという。苗子は駐車場から出ようとする名和に駐車場を封鎖したと伝える。この後、駐車場に戻ってきた徳子は追突した自分の車を見て驚く。徳子の車の鍵穴はこじ開けられたような傷が付いていた。事故の後、駐車場からは誰も出ておらず、車上荒らしの容疑者は名和、徳子、福地の3人に絞られる…。
車上荒らしの容疑者は駐車場にいた名和、徳子、福地の3人に絞られる。自分も疑われていると知った福地は妻と娘が帰りを待っていると言って泣きそうになり、徳子も夫の夕食の支度をしないといけないと迷惑がる。名和は両親が学校の先生らしく、親がうるさいので早く帰りたいという。名和は車検に通らないような高さのあるウイングを車の後部に付けていて、コナンは3番目の被害者の車にもウイングが付いていた事を思い出す。 コナンは同じようにウイングが付いているのに名和の車は被害に遭わなかった事を不思議に思い、被害者の車の写真をもっと詳しく見たいと考える。苗子は被害者の車を色々な角度から撮った写真をミニパトへ取りに行き、千葉は元太たちに促されて苗子を手伝う事に。その時、風が吹いて苗子が被っていた帽子が舞い、千葉はその光景をポカ~ンと眺める。2人は立ち止まって見つめ合い、イイ雰囲気になる。 この後、被害者たちの写真を見たコナンはある事に気付き、最近この辺で子供が巻き込まれた交通事故がなかったかを由美に訊ねる。由美は先月、高校の先生のワゴン車が事故を起こしたと教える。先生は家族で海水浴に行く途中に事故を起こし、全面的に過失を認めて示談が成立。車の中には浮き輪やビーチボール、ゴムボートなどをたくさん積んでいたという。事故の詳細を聞いたコナンは車上荒らしが狙う車の共通点に気付き、容疑者3人の中の誰が犯人かを見破る。 苗子はデパート側から封鎖している駐車場に客の車を入れたいと催促された事を由美に報告。由美は警察署に移動して容疑者3人から話を聞く事に。コナンは“イタ車”のプリントをしてくれる知り合いがいないかを千葉に確認。千葉は2、3時間でやってくれる知り合いがいると答える。事情聴取の間にコナンたちは佐藤刑事の車のリアウィンドウにキャラクターのシールを貼って犯人を誘き寄せるトラップを仕掛ける。すると、佐藤の車の車に犯人が近づいてきて…。
コナンと蘭は小五郎を知っているというアパート大家の桐谷貴江(きりたにたかえ)と偶然会う。蘭が小五郎の娘だと自己紹介すると、桐谷は小五郎が毎週のように無償で事件を解決してくれていると感謝する。事件と言っても解決しているのは、無くし物探しなどのたわいのない事だという。この後、小五郎が来る予定らしく、コナンたちは桐谷の自宅を訪ねて小五郎から話を聞く事に。桐谷の自宅の横には所有するアパートが建っていた。 皆が話していると玄関のチャイムが鳴り、出迎えて脅かそうとした蘭は小五郎を見て困惑する。やってきたのは小五郎を真似た大学生の恩田遼平(おんだりょうへい)だった。恩田は恋人の桐谷の孫娘に小五郎のフリをしてほしいと頼まれたと打ち明ける。最初は空き巣に怯える桐谷に防犯の心得などを教えていた恩田。説得力を出すために小五郎のフリをしたらしく、恩田は空き巣が捕まった後も色々と頼まれて桐谷の家に来ているという。 蘭とコナンは恩田から内緒にしてほしいと頼まれ、仕方なく小五郎として恩田と接する事に。この後、桐谷は事件の解決を恩田に頼む。昨晩、リモコンを触っていないのにテレビが色々な番組に切り替わったという。恩田は原因がわからずに狼狽え、コナンが助け船を出す事に。リモコンは積んである本の下に埋まっていて、コナンは何かの拍子にリモコンが押しっぱなしになってザッピング状態になったと推理する。事件が解決して安堵する桐谷。その時、アパートから悲鳴が聞こえ、コナンたちはすぐにアパートへ向かう。 アパートの一室では住人の傳川源祐(でんかわげんすけ)が包丁を握って絶命していた。発見したのは住人の坂内久美(ばんないくみ)、石亀謙(いしがめけん)、兵頭順治(ひょうどうじゅんじ)。坂内たちは傳川の部屋の目覚まし時計のベルが鳴りやまないため、鍵のかかったドアを壊して部屋に入って遺体を発見したという。昨夜は大音量のテレビをザッピングする音がうるさく、3人が扉の前で文句を言うと止めてくれたという。遺体の近くに鍵があり、自殺の可能性が高かったが、コナンは自殺に見せかけて殺害したのは住人3人の中にいると考え、恩田は小五郎と信じ込む桐谷に促されて事件を解決するハメに…。
傳川と揉めていた3人。兵頭は電話が鳴りやまないと部屋の扉を壊され、電話線を抜かれた事があるという。部屋でクサヤを焼いた時、外から扉をガムテープで目張りされ、外へ出られなくなった坂内。石亀は孫が傳川の部屋の窓をボールで割った事を恨まれて窓ガラスを割られたという。遺体を発見した時、遺体の足につまずいて肘を擦りむいた坂内。兵頭は目覚ましを止めようとして扇風機を倒し、石亀は電灯のヒモを引っ張って明かりを点けたという。コナンはこの状況を聞いて犯人は3人の中にいると確信する。温泉から帰ってきたばかりの3人は自分たちに犯行ができない事を主張して部屋に帰ろうとする。 桐谷は態度の悪い3人を叱り、名探偵の小五郎(恩田)に意見を求めない佐藤刑事、高木刑事にも文句を言う。慌てた恩田は話をはぐらかそうとして桐谷の事をお母さんと呼んでしまう。この言い間違いを聞いたコナンは推理を巡らせ、桐谷の声が大きい事に何か関係があると考える。この後、桐谷の携帯に孫娘からメールが届く。 蘭はメールを覗き込んで驚く。メールには孫娘と赤ん坊の写メが添付されていた。しかも孫娘は結婚していて九州に住んでいると判明。蘭は恩田の話がウソだった事に気付く。この後、コナンはテレビのチャンネルがザッピングされた時の状況を桐谷に確認。桐谷は窓のカーテンを閉めたらザッピングが止まったと説明する。傳川の部屋とテレビがある部屋の距離は近く、話を聞いたコナンは傳川を殺害した犯人のトリックを見破る。 3人の中の誰が犯人かも特定したコナン。推理が正しければ犯人は今も証拠を持っているはずで、コナンは3人の様子を注意深く見つめる。スマートフォンを操作する坂内の指には絆創膏が貼られていた。首辺りに手を当てる石亀の首筋には湿布が貼られ、兵頭は手首に巻いた輪ゴムを外して後ろ髪を束ねる。坂内たちは偽者の小五郎と気付き、強気になって推理を披露しろと恩田に迫る。冷や汗をかく恩田にコナンは本物の小五郎から事件の真相を聞いたとサポートを約束。恩田はコナンの指示を聞きながら、たどたどしく推理を始める。そして解決後、恩田が桐谷に会いに来ている本当の理由も明らかになって…。
コナン、元太、光彦、歩美、哀はカブトムシを採るため、阿笠博士の旧友、生田目龍太郎(なまためりゅうたろう)がいる山梨にやってくる。龍太郎と合流した後、道の駅に立ち寄るコナン一行。龍太郎は知り合いのミヤマクワガタのTシャツを着た矢部慶(やべけい)を見つけ、もう二度と母親を泣かすなと声をかける。慶は過去に借金を作った事があるという。この後、元太と光彦がケースに入ったミヤマクワガタを見に行くと、池田周平(いけだ しゅうへい)は東京のデパートに送る売り物だから触るなと怒鳴り声を上げる。龍太郎と池田は山の土地の境界線の事で揉めている微妙な関係だった。 コナンたちは若い夫婦が鉢植えを選んでいる背後を通って店の外へ。この時、龍太郎は自宅に古い物がたくさんあるとコナンたちに自慢する。骨董屋は床の間の仏像を見て、鎌倉時代のものだと話していたという。コナンたちは龍太郎の自宅に到着後、林に昆虫を採るための罠を仕掛けに行く。帰り道、コナンたちが道に停めてある軽トラックに近づくと、車の下から慶が出てくる。慶は車に近づくなと言ってコナンたちを追い払う。 夜、コナンたちは阿笠に付き添われ、林に仕掛けの様子を見に行く。罠には、たくさんのカブトムシやクワガタがかかっていて、元太たちは大喜びする。その帰り、コナンたちは夜道を歩く池田に気付く。池田は龍太郎の文句を言いながら歩いていた。この後、コナンたちは龍太郎の自宅に戻って座敷に倒れた龍太郎を発見する。頭から血を流した龍太郎は「ミヤマクワガタ」と犯人のヒントを残して意識を失う。床の間にあった仏像は盗まれていて、コナンは龍太郎の服に茶色い毛が付着している事に気付く。 捜査を開始した本橋刑事(もとはし)は最近、仏像の盗難事件が続いている事をコナンたちに明かす。元太はミヤマクワガタを持っていた池田を犯人と疑うが、池田は身の潔白を主張し、仏像泥棒なら慶が怪しいと証言。その時、元太は慶がミヤマクワガタのTシャツを着ていた事を思い出す。だが、慶も龍太郎を襲っていないと犯行と否定する。池田と慶とは別に犯人がいると推理したコナンは道の駅での出来事を思い出して…。
図書館へ向かうコナン、歩美、元太、哀。途中、光彦は手書きの地図を拾う。地図には4軒の家が描かれ、各家には藤木、香月、大賀、江口と名字も書かれていた。光彦は空き巣が狙っている家と考え、4軒の住人から話を聞く事に。最初に大賀家を訪ね、建築家の大賀則文(おおがのりふみ)、妻の美佐子(みさこ)から話を聞く。コナンは他の3軒を見て則文が動揺している事に気付く。2軒目のイラストレーター、江口珠恵(えぐちたまえ)は特に不審な事はないとコナンたちに伝える。 続いて3軒目の藤木静子(ふじきしずこ)、息子の会社員、弘一(こういち)から話を聞く。コナンは地図を見た弘一の反応に違和感を抱く。最後に香月家を訪ね、コナンたちは昨晩、香月栄太郎(こうづきえいたろう)が米花街道の地下横断歩道の階段の下で頭から血を流して亡くなっていた事を知る。コナンは事故死と殺人事件の可能性があると考える。栄太郎の妻は2年前に他界。警察の応対は娘の佐和子(さわこ)がしていた。 コナンは光彦たちを図書館へ行かせ、自分は現場を見に行く。現場の刑事と鑑識課員の会話に聞き耳を立てるコナン。タバコを吸わない栄太郎の遺体の右手からタバコの匂いがしたが、現場に吸い殻は落ちていなかったという。コナンは則文、珠恵、弘一が同じ銘柄のタバコを吸っていた事を思い出す。コナンは図書館に隣接した公園で光彦たちと合流。光彦たちは名犬クールと飼い主の八木沢浩(やぎさわひろし)と一緒にいた。 光彦は地図を何者かに盗まれたとコナンに報告する。八木沢はクールが栄太郎の遺体を発見した事をコナンたちに教える。さらに地図は八木沢が書いた物と判明。地図はクールを散歩させる時に注意する家を示したもの。大賀家は芝生に入ると美佐子が怒り、江口家はバラに農薬を撒いていて、藤木家は静子が潔癖症で、犬のおしっこを嫌っているという。コナンは地図を盗んだのは栄太郎を殺害した犯人と推理。犯人はどういう理由で書かれたかはわからないが、自分と栄太郎を結びつける地図を警察に見られたらマズイと思って盗んだとコナンは考える。コナンは訪ねた3軒の中に犯人がいると睨んでいた…。
コナン、小五郎、蘭は米花町の交番に勤務する立野寿巳男(たてのすみお)巡査に偶然会う。立野は花沢トシ子(はなざわ)からゴミ捨て場を荒らす人がいると相談を受けていた。その時、近くの家から国分貴和子(こくぶきわこ)が出てきて、コナンは貴和子の手に血が付いている事に気付く。貴和子が出てきた家では大岡善吉(おおおかぜんきち)が殺害されていて、遺体の近くには血まみれの包丁。手元には血でKというダイイングメッセージが残されていた。コナンは大岡の差し歯が1本抜けている事に気付く。 被害者の大岡は近所のスーパーの警備員。立野は万引き犯が捕まった時に大岡と顔を合わせる事があったという。目暮警部は事情聴取を行い、近くに住む花沢は7時過ぎに男性が大岡の家を訪ね、15分位で出て行ったと証言。続けて、花沢は立野に相談していた時に貴和子が大岡の家に来て、その10分後に家から出てきたと伝える。この後、花沢は野次馬の中に大岡の家を訪ねた男性、小金井克俊(こがねいかつとし)を発見。目暮は小金井から話を聞く事に。国分貴和子と小金井克俊、どちらのイニシャルもKだった。 小金井は包丁を自分のものと認め、大岡から強請られていた事を告白。7年前に賭け麻雀で捕まった小金井。大岡も賭け麻雀をしていたが運良く逮捕されなかったという。小金井は揉み合って大岡の腕を切ってしまい、怖くなって逃げ出したと証言する。大学の薬学部に通う貴和子は学校から盗み出した毒性の高い薬品を所持。貴和子は就職が決まらずにノイローゼになり、万引きを繰り返すように。万引きを見つけた大岡から強請られていたという。貴和子は大岡を毒殺しようとしたが、訪ねた時には死んでいたと訴える。 目暮たちは部屋のカレンダーの「40ドメ0バ」「44ギAI」という書き込みに注目。この時、小五郎は立野の帽子が汚れている事に気付く。立野は部屋の勝手口や窓は全て内側から施錠されていたと報告し、目暮は貴和子、小金井以外の犯行は不可能と考える。コナンは大岡の手帳に貼られたネームテープに目を留める。テープには「Oオカ」と書かれていた。この後、コナンは床を這い回る数匹のアリに気付いて犯人Kの正体を見破る。
雨の中、千葉刑事が女性を捜して欲しいと毛利探偵事務所にやってくる。最近、行きつけの喫茶店でよく会う芦田美緒(あしだみお)から命を狙われていると相談された千葉。美緒は間違って千葉の傘を持って行き、千葉が美緒の傘を差して店を出た直後、赤い車が轢こうとしてきたという。千葉は犯人が傘を見て美緒と間違えたと判断。千葉は美緒が本当に命を狙われていると感じ、コナン、小五郎、蘭と一緒に美緒の自宅を捜す事に。 その頃、アパート1階に住む浪人生の村上卓也(むらかみたくや)は2階の部屋から聞こえるテレビの音にイライラしていた。そして村上の我慢が限界に達した時、ふいにテレビの音が消え、ドスンという大きな音。続けて、悲鳴と助けを求める声、争う音が聞こえてくる。この後、コナンたちはサイレンの音を聞いて美緒の部屋に駆け付ける。アパートの近くには赤い車が乗り捨てられていた。千葉が部屋に入ると、そこではナイフを持った大柄の男性が仰向けに倒れて絶命。美緒はこの事件の加害者だった。 事件発生は40分前の午後10時30分で、被害者は3日前に交通刑務所を出所したばかりの辛島義純(からしまよしずみ)。1年前、飲酒運転で暴走した運転手が死亡する事故があり、飲酒を黙認した同乗者の辛島は道交法違反幇助によって1年間服役していた。高木刑事がこの事故に触れると、美緒はウソだと訴える。死亡した運転手は美緒の兄、芦田利明(あしだとしあき)だった。昔、飲酒運転で事故を起こした利明は二度と運転しないと誓ったらしく、美緒は利明が運転していたと辛島がウソの証言をしたと疑っていた。 辛島は裁判で異議を申し立てた美緒を逆恨みし、言葉は濁しているが、刑務所から脅迫めいた手紙を送っていた。この日、美緒はナイフを持って部屋に潜んでいた辛島に襲いかかられて傘で抵抗。倒れた辛島はテーブルの花瓶に頭をぶつけて絶命し、目暮警部たちは正当防衛の可能性が高いと考える。コナンは手紙の消印や引っ越して間もない部屋に違和感を抱き、遺体の鼻先に小さな打撲の痕がある事に気付く。テレビ台には微量の血痕があった。そしてコナンは玄関の状況を確認後、村上から話を聞いて事件の真相へ辿り着く…。
伴場頼太(ばんばらいた)と加門初音(かもんはつね)の結婚式の前夜祭が行われ、伴場の高校時代の同級生、小五郎はコナン、蘭と共に2人を祝福する。出会った瞬間に運命を感じた伴場と初音は誕生日も血液型も境遇も同じ。たまに黙っていてもお互いの考えている事がわかるという。この後、ウェイターの安室透(あむろとおる)は伴場の右腿上にケーキを落とすミスを犯して謝罪。この時、伴場は落ちたケーキを踏んでしまう。 雨の中、初音は結婚式用のネイルチップをデコするためにネイルサロンへ向かい、しばらくすると伴場の携帯に初音から30分後に戻ると言う内容のメールが届く。この後、伴場は携帯で誰かと連絡を取り、そのままトイレへ入っていく。その直後、トイレから春岡参治(はるおかさんじ)が出てきて、コナンは春岡が電話の相手と推測する。トイレから戻った伴場は安室に突然殴りかかり、倒れた拍子に割れたグラスで手を切ってしまう。 伴場がケガの手当もせずに初音に電話をかけると、初音は「サヨナラ」と伴場に自殺をほのめかす。その直後、爆発音が響き渡って駐車場の初音の車が炎上。それを見た伴場は頭を抱えて崩れ落ちる。目暮警部たちが捜査を開始し、車の中から初音の遺体、トランクから旅行用スーツケース2つが発見される。挙式後、2人はハネムーンに行く予定だった。 この後、初音の付け爪が見つかり、他殺の可能性が浮上する。付け爪の先には皮膚が付着しており、目暮は犯人と争った時に付着したと判断。そして、付け爪に付着していた皮膚のDNAとスーツケースのヘアブラシから採取した毛髪のDNAがほぼ一致する。そのヘアブラシは伴場のものだった。伴場は身の潔白を主張し、初音と密会していた愛人の安室を犯人と疑う。だが、安室はそれを否定し、初音に雇われた探偵だと打ち明ける。 安室は伴場の浮気調査を依頼され、途中経過を報告した時に初音と1度だけ会ったと弁解する。これを密会と勘違いした春岡も伴場が初音の浮気調査を依頼した探偵だった。伴場が犯人と疑われる中、コナンは伴場の靴底を見て何かを気付く。この後、伴場と初音が同じホテル火災で助け出され、同じ教会で育てられたという過去を知ったコナンは…。
伴場頼太との結婚式を翌日に控える加門初音が「サヨナラ」という言葉を残し、爆発した車の中から焼死体となって発見される。当初は自殺と思われたが、現場で発見された初音の付け爪から伴場とほぼ同じDNAの皮膚が採取され、伴場に初音を殺害した容疑がかけられる。伴場は犯行を否定するが、きちんとしたDNA鑑定を改めて受ける事に。目暮警部たちは事件当時の事を捜査。だが、店から外に出た伴場の姿を誰も見ていなかった。 高木刑事は事件当時、雨がひどく、風も強かったと目暮に報告。初音が持っていた傘は駐車場の端まで飛ばされていた。目暮は探偵の春岡と安室に伴場と気になる事はないかを訊ねる。すると、安室は初音が一度だけ表情を曇らせた事があると明かす。それは安室が伴場を調べている時にわかった事実を伝えた時。伴場と初音は同じホテル火災で助け出され、身元不明のまま同じ教会で育てられたという。 伴場と初音の両親はそれぞれ火事によって他界。当時、2人は赤ちゃんで、伴場はすぐに里親に引き取られ、初音はしばらく教会で育てられたという。安室は初音が後は自分で調べると話していた事を目暮に伝える。この話を聞いたコナンは何かに気付き、初音の身長を蘭に確認。初音は日本人女性の平均身長159センチよりも低く、150センチ位しかなかった。この後、初音の付け爪が1つ足りない事が判明。目暮は車内で外れて燃え尽きたと考える。だが、コナンは外れた付け爪が傘の内側に入って一緒に飛ばされたと推理する。 そして、コナンが思った通り、付け爪はタイヤの袂にきれいな状態で落ちていた。コナンはこの付け爪を調べれば今回の事件の真実が明らかになると確信。すでにコナンは悲しい真実に気付いていた。小五郎は犯人と疑われる伴場を心配し、他の人がヘアブラシを使った可能性を探る。ヘアブラシに付いた毛髪が伴場のものではないと信じたい小五郎だったが、目暮は再検査の結果、ヘアブラシの毛髪が伴場の髪と断定されたと説明。高木は任意同行を求め、雨の中、店からパトカーまで移動しようとする伴場。その時、コナンは小五郎に麻酔銃を発射。コナンは小五郎の声を借りて今回の事件の真相を明らかにする。
コナン、元太、光彦、歩美、哀はひょんな事から蘭の空手部の先輩、鏡堂ナナミの屋敷にあると言われる宝を探す事に。光学製品の製作所を営む鏡堂家の庭に立つくらやみの塔。この塔には入口も窓もなく、宝が隠されていると都市伝説になっていた。建てたのは技師だった先代の征太郎で、屋敷に多くの仕掛けを残したという。だが、ナナミの父親の望は塔も含めて土地の売却を考えていた。 土地を売る前に宝を見つけたいのが後妻の美佐子。望と離婚する美佐子は宝を見つけて、たくさんの慰謝料を請求しようと考えていた。征太郎から宝の話を聞いたのはナナミの兄の透と征太郎の助手だった長瀬修一。美佐子は2人から宝の情報を聞き出そうとするが、長瀬は何も知らないと口をつぐむ。屋敷のどこかに塔の入口があると考える美佐子。この後、美佐子は離れの蔵へと続く渡り廊下を歩く長瀬に気付き、何かあると睨む。 コナンたちは透から宝の事を聞く事に。子供の頃、40度の熱を出した透。その時、祖父の征太郎は母親の妙子に宝のありかを教えていたという。透の記憶に残っているのは征太郎が赤、青、緑の中から青のボタンを押した事。透が話していると、遠雷の音が聞こえてくる。すると透は妙子を追っていたら自分が消えた事、自分が巨人や小人になった後に増えた事など、次々と当時の記憶を思い出していく。意味がわからない話にナナミは熱にうかされただけと呆れる。だが、コナンは本当の記憶かもしれないと考える。 コナンたちが渡り廊下の仕掛けを見ていると唐突の雷光と雷鳴。その時、どこかから美佐子の悲鳴が聞こえてくる。コナンたちが庭に出て絶命した美佐子を発見。美佐子は塔から落ちたように倒れていた。この後、現場に駆けつけた小五郎、目暮警部たちが捜査を開始。事件か事故か判断できなかったが、小五郎は犯人が塔から落ちたと見せかけるため、遺体を塔の近くに運んだと推理。そうなれば警察は塔の入口を徹底的に調べ、その結果、宝が見つけられるからだ。小五郎は宝を見つけたい鏡堂家の全員が容疑者だと考えるが…。
コナンたちがくらやみの塔へ続く入口を探している最中に突然姿を消してしまった哀。この後、コナンは酒蔵で入口の可能性が高い場所を見つけるが、そこは侵入を防ぐように鏡の仕掛けで遮られていた。コナンは透の話を思い出しながら仕掛けを解いて入口を発見。その時、入口の奥から哀の悲鳴が聞こえ、コナンと歩美は入口から鏡の世界になったトンネルへ。その頃、目暮警部は美佐子の遺体の第一発見者である透から話を聞いていた。 トンネルを進むコナンたちの前に大きな水音と共に奔流が押し寄せてくる。さらに熱風と共に炎に包まれて燃え上がるトンネル。恐怖に怯える歩美だったが、これらは征太郎が作った仕掛けだった。続いて、目暮は望からも話を聞く。庭にあるバラ園で美佐子の悲鳴を聞いた望。目暮が真っ先に塔に駆けつけた理由を訊ねると、望は高い位置から悲鳴が聞こえてきたからだと証言する。高い建物は塔しかなく、望は塔から落ちたと考えたという。 この後、高木刑事は次に事情聴取しようとしていた長瀬がいなくなっている事に気付く。 コナンたちとは別にトンネルに入った元太と光彦。2人は床の仕掛けがわからずに落下し、コナンと歩美の目の前に落ちてくる。トンネルを進む歩美はライトを手にした黒い影に気付き、犯人が追ってきたと考える。そして、徐々に近づいてくる犯人の足音。コナンたちは走って小さな部屋へと逃げ込む。そこは女の子らしい調度で飾られた子供部屋のような空間だった。すると突然、部屋は回転し始め、元太、光彦、歩美は仕掛けに飲み込まれて部屋の外へ。コナンは3人が消えた事に気付き、近くのドアから外に飛び出る。 この後、次々と3人の悲鳴や助けを求める声が聞こえてくる。動揺したコナンは鏡に映る情けない自分の顔を直視し、ようやく落ち着きを取り戻す。そして、コナンは一緒にいたナナミを除く、望、透、長瀬の中の誰に犯行が可能だったかを推理し、とんでもない勘違いをしていた事に気付く。コナンはいつの間にか塔の内部に入っていて、赤、青、緑のボタンが並んだ操作盤を発見する。青いボタンには美佐子のつけ爪が張り付いていた。コナンはそれを見て事件の真相に辿り着く。事件を解くカギはボタンの色に隠されていた…。
3人組の強盗が銀行を襲い、銀行員1人が銃殺される事件が発生。テレビでは、この事件が連日取り上げられていた。小五郎が事務所で依頼人の樫塚圭(かしつかけい)を待っていると、圭から会う場所をレストラン「コロンボ」に変更したいというメールが届く。小五郎はコナン、蘭、弟子の安室透と共に「コロンボ」で圭を待つ。先日他界した圭の兄の遺品からロッカーの鍵が出てきたらしく、依頼内容はそのロッカーを探し出す事だった。 待っている時、小五郎は依頼のメールと先ほどのメールのアドレスが違う事に気付いて事務所に戻る事に。そして小五郎が事務所のトイレに入ろうとした時、圭から「コロンボ」に着いたから来てほしいというメールが届く。事務所を出ると、安室は事務所の状況から圭を小五郎に会わせたくない人物が場所変更のメールを出したと推理。安室はその人物が留守中に事務所の人間として圭と会ったと考えていた。コナンはその人物が圭を連れてトイレに隠れていると推理。小五郎がトイレに入ろうとした時にメールが届いたからだ。 その時、トイレが光り、コナンたちが駆けつけると、そこでは拳銃の銃口を口に入れて絶命した男、ガムテープで体をグルグル巻きにされた女性の圭がいた。この後、捜査が始まり、圭は助手と名乗る男にスタンガンで気絶されられたと目暮警部に証言する。男は小五郎たちに気付かれたと焦って自殺。圭の体から発射残渣がほとんど出ておらず、目暮も男が自殺したと判断する。圭によれば兄が事故で他界したのは4日前。圭は携帯の待ち受けにしている兄の写真を皆に見せ、それを見たコナンはどこかで見た顔だと考え込む。 男の携帯の電話帳には何も入っておらず、送信履歴は圭を装って場所の変更をした小五郎宛てのメールのみ。圭はその後のメールは自分の携帯を使われたと証言する。目暮は男のポケットに携帯と一緒に小銭や財布が入っていた事に違和感を抱く。ポケットの小銭は5千円近くあり、財布にはたくさんの札が入っていた。明日改めて事情聴取する事になり、小五郎たちは皆で圭を自宅まで送り届ける事に。その車内、引っ掛かっていた男の携帯やポケットの中身について考えるコナンは圭がウソをついている事にも気付いていた…。
コナン、小五郎、蘭、安室透は圭を自宅マンションの部屋の前まで送り届ける。皆が帰ろうとした時、コナンは部屋から異臭がする事に気付いてトイレに行きたいと騒ぎ出す。すると安室と小五郎もトイレを我慢していた事を明かし、圭は皆を部屋に上げてお茶を出す事に。テレビでは、すでに小五郎の事務所の事件が報じられていた。蘭が携帯の電源を切っていた事に気付いて電源を入れると、すぐに電話がかかってくる。 蘭に電話をかけてきたのは心配した世良真純だった。だが、通話は途切れ途切れになり、安室は電話が繋がりにくいのは部屋に盗聴器が仕掛けられているからと考える。安室は全室回って盗聴器の設置場所を突き止めていいかと確認し、圭は片付けるから5分待ってほしいと伝える。だが、圭はこっそり外へ出て行こうとする。コナンが声をかけると、圭はコンビニに行くと説明。コナンは一緒に行くと言って圭の車の後部座席に乗り込む。圭が外出した事に気付いていない安室と小五郎、蘭は合図を待てずに盗聴器探しを始める。 次々と盗聴器が見つかる中、小五郎は変な臭いがする大きなスーツケースを発見。中には小柄な男の遺体が詰め込まれていて、安室は圭が発覚を恐れて逃げたと推理する。その頃、コナンは圭からもらったジュースを飲んで眠りに落ちていた。蘭たちはコナンがいない事にも気付き、小五郎が圭の携帯にメールを送ると、圭からすぐに返信が届く。圭は遺体の事に触れた後、夜が明けたら一緒にいるコナンを解放すると約束。ただし、警察に通報し、逃亡の邪魔をするならコナンの身の安全は保障しかねると書かれていた。 蘭は阿笠博士に連絡し、追跡メガネを使って探偵バッジを持っているコナンを見つけ出してほしいと頼む。阿笠と哀は車を修理に出していたため、沖矢昴に車を出してもらって追跡を開始する。安室は部屋の状況から、この部屋の住人が銀行強盗事件に何らかの形で関係していると推理。安室は、部屋の住人は男性と睨んでいた。テレビには銀行強盗事件を報じる番組ばかり録画されていて、蘭は録画されていた番組を見て、ある事に気付く。強盗事件で殺害された銀行員、庄野賢也は圭が兄と話していた男性だった…。
圭は車の中から3人の女性に電話をかけるが繋がらずに苛立つ。この後、圭は眠っているはずのコナンに声をかけられて驚く。コナンは睡眠薬入りの飲料を飲んでいなかった。コナンは圭の名前が本当は浦川芹奈(うらかわせりな)という事を見破る。コナンは寝たフリをして芹奈が持っていた携帯を調べ、芹奈が自分の携帯と事務所で亡くなった本物の樫塚圭の携帯をすり替えたと推理する。芹奈は縛られて何もできなかったと主張するが、コナンはトリックを使えば、ガムテープで自分を縛る事はできると考えていた。 さらにコナンは芹奈が自殺にみせかけて圭を殺害したと推理し、発射残渣が出ないように靴ヒモやタオルを使ったトリックも言い当てる。強盗犯を捜し回っていたと芹奈。圭は強盗犯の1人で、圭のマンションで遺体となって発見された小柄な男も強盗犯だった。芹奈は圭の携帯の電話帳から3人目の痩せた強盗犯を捜していて、3人の女性と連絡を取ろうとしていた。強盗犯の中に女性がいた事はマスコミに発表されておらず、コナンはこの事実を知っている芹奈は強盗現場にいたと考える。コナンは銀行員の賢也が犯人に向かって発した言葉は「OK!止めてくれ」ではなく、「おい圭!止めれくれ」だったと推測。賢也は強盗犯の中に友人の圭がいると気付いてしまい、圭に口封じのために殺害されたのだ。芹奈は賢也の妹ではなく、同じ銀行に勤めていた彼女だった。 芹奈は強盗犯3人に復讐しようと計画し、賢也の友人から圭を見つけ出す。芹奈は圭の留守中に自宅を訪ね、襲い掛かってきた小柄な男を撲殺。圭は姿を消した小柄な男が逃げたと思い、ロッカーに隠した現金をもう1人の犯人と山分けしようと企む。だが、隠し場所は小柄な男しか知らず、圭はロッカーを捜し出してほしいと小五郎に依頼したのだ。芹奈は圭と仲間のやりとりを盗聴。小五郎に圭が銀行強盗だと気付かれたら、復讐の機会を失うため、芹奈は事務所で圭を待ち伏せしたのだ。コナンは最後の強盗犯を特定するため、3人の女性に会ってみようと芹奈に提案。豊北倫子(とよきたりんこ)、降屋栄絵(ふりやさかえ)、手川隆代(てがわたかよ)の自宅を訪ねたコナンは誰が強盗犯かを見破るが…。
痩せた強盗犯を特定するため、豊北倫子、降屋栄絵、手川隆代の自宅を訪ねるコナンと芹奈。コナンたちは引っ越して来たと言って倫子の自宅アパートを訪ねる。コンビニで深夜に働いているという倫子。訪ねた時、倫子は自炊した料理を食べようとしていた。続いて、コナンたちは同じように引っ越しのあいさつを装って栄絵の自宅アパートにやってくる。栄絵はブランド物の袋をたくさん持っていて、明日にはこのアパートを出ていく事を明かす。栄絵は宝くじに当たったらしく、お金を使いまくっているという。栄絵は帰ろうとするコナンたちにゴミ袋を渡し、ゴミ集積所に出して欲しいと頼む。コナンはゴミ袋にコンビニ弁当の食べかすばかり入っている事に注目する。 最後にコナンたちは隆代の自宅マンションを訪ね、引っ越して来たとあいさつする。隆代はライターをやっていて、締め切り間際だという。仕事机には電気スタンド、メモ用紙などが置かれていた。コナンは大きなゴミ袋に目を留め、隆代が牛丼ばかり食べている事に気付く。3人の自宅を訪ねたコナンは誰が痩せた強盗犯かわかったが、教える事はできないと芹奈に伝える。コナンは芹奈が強盗犯を殺害して自殺するつもりだと考えていた。 その頃、昴が運転する車に乗ってコナンの救出に向かう阿笠と哀。小五郎と蘭も安室が運転する車で痩せた強盗犯の自宅に向かい、蘭から話を聞いた世良もバイクに乗って安室の車の後に続く。芹奈は自殺する気だとコナンに見抜かれて動揺する。コナンは言う通りにしてくれるなら強盗犯を教えると芹奈に伝える。コナンは推理に納得したら強盗犯を警察に任せて、自首してほしいと考えていて、芹奈は言う通りにすると約束する。 コナンは強盗犯3人を捉えた防犯カメラの映像から痩せた強盗犯の特徴を見つけ出していた。痩せた強盗犯は右手で拳銃を構えていたが、コナンは痩せた強盗犯の他の行動から本当は左利きだと見抜いていた。この後、コナンは3人の中の誰が左利きかの強盗犯かを芹奈に教える。コナンは部屋を訪ねた時の状況からも強盗犯を特定していた。そんなコナンたちの会話を盗み聞きする人物がいた。それは拳銃を手にした痩せた強盗犯だった…。
コナン、阿笠博士、元太、光彦、歩美、哀はキャンプ場で知り合った紺野宅司(こんのたくし)、純夏(すみか)夫婦に自宅へ招待される。中庭でバーベキューが行われ、純夏がコナンたちを持て成す。2人は結婚して10年で、純夏は子供がいれば宅司の浮気性も直ったかもしれないとぼやく。その時、リビングにいた宅司が「携帯が見当たらない」と騒ぎ出す。過去に宅司は携帯をキャバクラに置き忘れた事があり、純夏が仕事中の宅司の代わりに携帯を取りに行ったという。その時、純夏は宅司の携帯をチェックし、怪しいメールを送ってきている女性たちに「泥棒猫!」というメールを送った事を宅司に告白する。 浮気性の宅司と嫉妬深い純夏は派手な夫婦喧嘩を始めるが、ポカーンとなるコナンたちに気付いて冷静になる。夫婦喧嘩はよくあるという。純夏の携帯も見当たらないらしく、2人はコナンたちを中庭に残し、リビングへ携帯を捜しに行く。この後、中庭に携帯のバイブ音が響く。ベンチの下に携帯が落ちていたのだ。歩美がその携帯を2人に渡すためにリビングを覗き込むと、純夏が宅司にナイフを振り下ろそうとしていた。歩美は慌ててコナンたちを呼びに行く。コナンたちがリビングに駆けつけると、そこには胸にナイフが刺さった純夏が倒れていた。コナンは薄着の純夏が腹に汗をかいている事を不思議に思う。純夏の血液型は2千人に1人と言われるRH-のAB型で、宅司も同じ血液型だった。 純夏の手術中、宅司はリビングで何があったかを打ち明ける。きっかけはリビングのソファの下から見つかった宅司の携帯だった。純夏は自分の携帯を捜すため、宅司の携帯から自分の携帯に電話をかけたという。その時、純夏は宅司の携帯に新しい女性の番号が登録されている事に激昂。宅司はナイフを手にした純夏と揉み合いになり、気付いたら純夏の胸にナイフが刺さっていたと説明する。出会った頃はよく笑う優しい女性だったという純夏。最近はイライラする事が多かったらしく、宅司は純夏が変わってしまったとぼやく。コナンは事がうまく運び過ぎている点に違和感を抱く。この後、コナンは純夏の携帯に届いたメールを確認し、純夏は体調不良だった事が判明。それを知ったコナンは…。
純夏が体調不良だったとわかると、元太は純夏が薬を飲もうとしていたと発言。元太は台所に置かれた水入りのコップを見たのだ。だが、薬自体があった訳ではなく、コップの近くには砂糖の容器があっただけだったという。この後、コナンは阿笠たちの会話に出てきたおまじないという言葉を聞いて、今回の不慮の事故の裏に隠された真実へと近づく。 哀は見つけた携帯を宅司と純夏に届けに行った歩美の動画を偶然撮影していて、コナンはその動画を確認する。動画には歩美が持っている純夏の携帯のランプが光っている所が映っていて、コナンは留守電サービスのランプと推理する。コナンはこの留守電に純夏が刺されるように仕向けたトリックの片鱗が残っているかもしれないと考える。 コナンは留守電を再生して内容を確認。留守電には純夏が宅司に襲い掛かろうとしている時の音声が残っていた。コナンは留守電の最後に純夏が「止まった?」とおどけたように言った音声を聞き、宅司の正当防衛と思われていた今回の不慮の事故の真相に辿り着く。コナンは宅司が純夏の性格を利用して殺害しようとしたと推理したのだ。純夏はウケるためなら後先考えずに突っ走ってしまうタイプだった。 皆が手術室の前で待っていると、手術中のランプが消える。医師によれば、純夏は肺動脈が少し損傷していたが、数週間で退院できるという。宅司は目に涙をためて医師に感謝し、歩美たちも純夏が助かった事を喜ぶ。医師は夫婦喧嘩の末の不慮の事故と警察に説明した事を宅司に伝え、警察に事情を聞かれると思うが、夫婦喧嘩はほどほどにして下さいと付け加える。コナンは安堵、罪悪感、恐怖と次々に変わる宅司の表情を見逃さなかった。 この後、病院にやってきた高木刑事は宅司から事情を聞こうとするが、宅司はその場を離れて病院の屋上へと逃げていた。そんな宅司に声をかけるコナンと哀。コナンは宅司が次にする行動を予測していた。宅司は屋上から飛び降りるつもりだったのだ。コナンは宅司が正当防衛に見せかけるために使ったトリックを暴く。そして、純夏が宅司の女友達に送ったメールの内容、純夏の体の変化の理由など、意外な事実が次々と明らかになって…。
コナンと蘭はサーフィンをやると言い出した小五郎と一緒に大浜海岸のサーフショップを併設したカフェ「カモメ」にやってくる。小五郎がサーフィンに興味を持ったのは最近知り合ったインストラクターの今岡汀(いまおかなぎさ)に誘われたのがきっかけだった。ボードが行方不明にならないように足とボードを繋ぐリーシュコードは約2メートル。このコードは滅多に切れないが、ビッグウェイブが来たら何が起きるかわからないという。 この後、コナンたちは海に出てサーフィンに興じ、汀は自由自在に波に乗る。そして、コナンたちが「カモメ」に戻ると、今岡海四郎(かいしろう)が帰ってくる。海四郎によれば、今夜は大潮の日。大浜海岸は潮の満潮と干潮の差が大きい事で有名だという。小五郎は汀を海四郎の娘だと思っていたが、実は2人は35歳も離れた夫婦だった。汀たちはサーフィンを再開しようとするが、海四郎は低気圧が近づいているからやめた方がいいと発言。高波にさらわれて命を落とす人も多く、海四郎は海を侮ってはいけないと汀に忠告する。汀は波乗り娘の血が騒ぐとやりたそうだったが、結局サーフィンを中止にする。 しばらくして、小五郎たちが泊まるペンションに海四郎がやってくる。海四郎は汀がいなくなった事を告白。荒れた海にサーフィンをやりにいったかもしれないという。その時、コナンは海四郎の携帯が光っている事に気付く。汀からメールが届いていたのだ。メールはカラオケに来ていて、朝まで帰らないかもしれないという内容だった。 翌朝、コナンたちは大潮によって皺1つない砂浜へ散歩に行き、海岸線近くに黒い塊を発見する。それはウエットスーツを着た汀の遺体だった。この後、地元の警官、杉山(すぎやま)と坂田(さかた)が捜査を開始し、小五郎は荒れた海で起きた不幸な事故と判断。汀の首には索条痕があり、小五郎は高波に翻弄され、コードが汀の首に巻き付いたと考える。コナンは首のコード痕がスーツの中に入っている事を疑問に思う。スーツは水が入らないように身体に密着しているからだ。この後、コナンは「カモメ」の階段下の砂地に2m程の掘り返した跡に気付き、汀が亡くなったのは事故ではないと推理して…。
長崎旅行に来た小五郎、コナン、蘭は「グラバー園」を観光する。そこでは坂本龍馬が探偵として殺人事件の解決に挑むという幕末の長崎が舞台のTVドラマの撮影が行われていた。撮影には坂本龍馬役の佐々原京之介(ささはらきょうのすけ)、グラバー役の八田アンドリュー(はった)、妻ツル役の山下紅千代(やましたべにちよ)、鳥丸いね役の七尾双葉(ななおふたば)、曽根屋忠兵衛役の漣兆次郎(さざなみちょうじろう)、そして監督の榊原圭介(さかきばらけいすけ)、助監督の岸村隆平(きしむらりゅうへい)、カメラマンの中根昭和(なかねあきかず)、小道具係の迫田一臣(さこたかずおみ)らが参加していた。 このドラマはスランプ中のベテラン脚本家、巽耕作(たつみこうさく)のオリジナル作品。脚本は半分もできておらず、犯人がわからないまま撮影を始めたという。この後、撮影現場にプロデューサーの大木泰三(おおきたいぞう)が慌てた様子で現れる。ホテルで執筆していた巽が逃げ出したのだ。困った大木はドラマの中で起きる殺人事件の犯人を推理して下さいと小五郎に依頼。小五郎たちは巽が宿泊していたホテルに行ってドラマ資料に目を通す。この時、コナンはクローゼットの奥の壁に新聞や雑誌記事の切り抜きが貼られている事に気付く。それは美術品の窃盗団に関係した記事ばかりだった。 翌朝、コナンたちはガイドを買って出た双葉と共に巽がドラマの取材で訪れた観光地を巡る。この時、双葉は巽を見つけるが、すぐに姿を見失ってしまう。この後、巽は脚本の続きを大木に送ってくるが、犯人はまだ明かされていなかった。そして、この脚本に沿って「九」というダイイング・メッセージを残すシーンが撮影される。脚本の続きには新しい登場人物が出てくるが、他に役者がいないため、榊原たちに頼まれた蘭がお貞という重要な役を演じる事に。そのお貞のセリフには「数字が全てを解決する」という変なものがあり、コナンは名前に数字が入っている役者やスタッフが多い事に気付く。コナンは脚本のセリフは巽のメッセージと考え、失踪した理由が関係していると推理する。この後、迫田が何者かに殴られる事件が発生。犯人を聞かれた迫田は蘭を指差して意識を失う…。
何者かに殴られた迫田一臣は意識不明の重体。犯人と疑われた蘭は犯行時刻、展望台にいたと容疑を否認する。コナンは犯行時刻に蘭を見たという目撃者を探し出すために「グラバー園」の園内を駆け回る。そして、コナンはオペラ「蝶々夫人」の作曲者のプッチーニとヒロインの蝶々夫人を演じたオペラ歌手、三浦環さんの銅像の前で何気なく足を止め、迫田がオペラ好きだった事を思い出す。 その時、団体客に銅像の説明をするガイド、志水庄吉(しみずしょうきち)の声が聞こえてくる。喜波貞子さんも蝶々夫人を演じた事で有名らしく、コナンは蘭の役、みうら屋のお貞と何か関係していると確信する。志水は犯行時刻に展望台にいた蘭を目撃していて、蘭の容疑は無事に晴れる。この後、大木泰三は警察が巽耕作を犯人と疑っている事を皆に報告。この付近で巽によく似た男性が目撃されたという。 迫田が襲われたのは脚本の続きが送られてきた後。コナンはドラマの「九」というダイイング・メッセージは現実の犯人に繋がるヒントだと考える。巽は迫田が襲われる事を予期して警告していたのだ。小五郎は七尾双葉=七+二=九と推理し、双葉を犯人と疑う。その日の夜、新たな事件が発生する。稲佐山の展望台で漣兆次郎が巽に襲われたのだ。漣は犯人と揉み合いになり、相手からハート型の携帯ストラップをむしり取ったという。そのストラップから巽の指紋が検出されたらしく、双葉はそれを聞いてビクンと反応する。コナンは双葉の様子を見て、巽との意外な関係に気付く。この後、巽が大学時代に空手部だった事が判明し、警察は明日にでも巽を指名手配しようと考える。 翌日、子供たちが「九」という字を書く習字のシーンの撮影が行われ、榊原圭介は書き順を間違えた子供を注意する。その様子を見たコナンは巽から送られてきた脚本の事を岸村隆平に確認する。そして眼鏡橋から1つ下流にある袋橋でロケ隊が休憩中、コナンは「中島川には、魔物が棲んでいる」「その弱点は、下顎の左から二番目の歯」という箇所に注目。その時、コナンは声をかけてきた蘭の言葉を聞いて事件の真相に辿り着く…。
コナン、蘭は園子の知人の砂田善三(すなだぜんぞう)の洋館を訪ね、横の温室にある金鯱サボテンを見せてもらう。金鯱には50年に1度咲くという黄色い花が付いていた。高価なサボテンもある温室には警報装置が付いていて、善三が懐に入れたカードだけが警報を解除できるという。そこに長男の砂田康之(やすゆき)と次男の砂田尚樹(なおき)が現れる。康之と尚樹は善三が遺言状を書き換えたと弁護士から聞いてやってきたのだ。 善三は客人の前だと言って2人を追い払った後、素焼きの植木鉢に気付いて、家政婦の八代美沙(やしろみさ)を呼びつける。原色の鉢以外使わない善三は素焼きの植木鉢をすぐに処分しろと美沙に命じる。隠居した善三だが、昔は鬼の善三と呼ばれるヤリ手だった。この後、善三は部屋に来た康之に懐から取り出した遺言状を見せる。善三は息子たちに遺産を渡さず、サボテンと一緒に植物園に寄付するつもりだった。予選敗退ばかりのプロゴルファーの康之と始めたばかりの外車屋が資金難の尚樹は遺産を当てにしていたのだ。 午後8時23分、康之と尚樹は洋館を出て行く。康之はゴルフの練習、尚樹はガレージの車を整備するという。善三は8時から9時までサボテンの手入れを日課にしていた。コナンたちは美沙とリビングで話していると、防犯ベルが鳴り響く。コナンたちが温室の前に向かうと、そこには遺言状を手にした康之の姿。温室の中では善三が絶命していて、コナンは室温が高い事が気になる。この後、神奈川県警の横溝重悟警部が捜査を始める。 スコップで殴られた善三の死因は脳挫傷。死亡推定時刻は8時から8時30分の間だった。コナンは倒れたサボテンの土が乾いている事に注目。善三の胸部にはサボテンの棘と思われる傷跡が残っていた。康之は「8時半に温室に来い」というメールを善三からもらったと証言。善三がメールを送信したのは8時20分で、重悟はその時間まで善三は生きていたと判断する。8時20分過ぎ、美沙はリビング、尚樹はガレージにいたため、重悟は康之を犯人と疑う。コナンは金鯱の花が枯れている事に気付いた後、ラジエーターの上に素焼きの植木鉢がある事を確認。コナンは現場の状況から犯人とそのトリックを見破って…。
高校生探偵・工藤新一は、警察もお手上げの難事件を次々と解決するほどの頭脳の持ち主。ある日、幼なじみの毛利蘭と遊園地に遊びに行った時、黒ずくめの男達による怪しげな取引を目撃する。しかし、その…
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>>続きを読む(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996